彩彩日記 作詞家/シンガーソングライター 大塚利恵のブログ

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地震10; 18日 北茨城市へ物資を運びました。

2011-03-21 03:37:32 | 地震
16日深夜 ネットと地元からの様々な情報を検討。
とにかくすぐに北茨城へ物資を届けることを決めました。
それが正しかったかそうじゃなかったかは、わからない。
でも感触としては、大正解だった。

私は運転ができないし、色々な方に協力をお願いして連絡を取る係が必要だったので、都内の自宅で司令塔。
実際行ってくれたのは、2つ年下の妹(すでに東海村の親戚のところまでは物資を運んでいましたが、ガソリンの都合で北までは行けていませんでした)と、私のパートナー。彼は茨城に何度か行ったことがあり茨城をとても心配していたし、阪神大震災の時震源地で被災しており、とても親身になってくれています。

まず、某筋にお願いして、寄付金を集めました。
彼の地元のお友達も寄付を集めてくれて、合計55万円!

都内はすでに物資とガソリンが不足していたので、思い切って名古屋に行くことにしました。
名古屋まで行けば、もろもろなんとかなることが分かったからです。
名古屋で物資調達に協力してくれることになったのは、有名DJ、Nさん。
忙しい中、自ら一緒に動いてくれると言ってくれました。

次に、車の問題。
なるべく大きくて、普通免許で運転できる車を借りなければならない。
都内レンタカーに問い合わせたところ、地震の影響で貸してもらえませんでした。
名古屋の駅前のレンタカーで、1台しか残っていなかった1tのバンをなんとか予約。しかし今は乗り捨ては不可(ガソリンの問題でしょうか)ということで、名古屋まで戻さなくてはならないことにはなりました。でもまあ、仕方ない。

17日昼頃、寄付金を手に彼が新幹線で名古屋へ到着。
すぐにレンタカーを借り、協力者と合流。
大型店などを周り、物資を調達。
すでに名古屋でも、「1種類3つまで」など制限があるなか、また、買い占めか?と白い目で見られる事もある中、事情を説明しながら、がんばって集めてくれました。
大型店にないものがコンビニの方があったり、なんてこともあったようです。
名古屋の市場の方々が、家から物資を持って来て下さったり。
高速のSAの職員の方々も色々協力して下さいました。賞味期限の長いパンなどもSAでゲット。


その間東京の自宅の私は、「ガソリン携行缶」(ガソリンを持ち運ぶための、法律で決められた入れ物)を手配。
もともと需要が少ないうえにこの事態で、名古屋の店に電話で問い合わせてもどこも売り切れ。
名古屋の人脈を使って、沢山の方の協力でやっと、5リットル缶を2つ確保できました。
これでなんとか大丈夫。

同時に、炊飯器フル稼動で大量のおにぎり作り。
北茨城から母が先日送ってくれたばかりの沢山のお米で。。
お友達が手伝ってくれました。近所の友人は、自宅に帰ってごはん炊いて、作って来てくれたりもして。
何百個かのおにぎりができました。
固いごはんが食べられないお年寄りの為に、もち米でゆるい醤油おにぎりも用意しました。
また、家にある食料、服、クッション、湯たんぽ、マスク、薬、マッサージ用にまとめ買いしてあった使い捨てパンツとスリッパ、、etcをかき集め、
友人たちもタオルやレトルト食品、パンなど、沢山の物資を持って来てくれました。
それらを種類別に袋に詰め、「女性用上着」「やわらかいおにぎり」など、マジックで1袋ずつ書きました。
車のフロントに貼る、これも用意しました。物資運搬車両として行ったので。


詳しい道路の様子、写真などは妹がブログに載せてくれています。
http://ameblo.jp/amiotk/


《名古屋で買い出しした主な物資》
※ツイッターなどで情報を収集。見つからなかったもの、時間的に買えなかったものもありました(★印)。


粉ミルク、離乳食など赤ちゃん系食べ物
食べ物(パン、米、チョコレートや飴などのお菓子類、カップ麺等)
生理用品(特にナプキン。ケガの手当にも使えるということで。夜用の大きめサイズ中心に)
下着などの着替え(ユニクロで10万円分)
トイレットペーパー
ティッシュ
おむつ(大人・赤ちゃん)
おしりふき(赤ちゃん)
消毒液(手ぴかジェル系)
★水のいらないシャンプー
医薬品(頭痛薬、風邪薬等)
★乾電池(特に単一、二)→これは売ってなかったので、自宅にあったものだけ
★ビニール袋
サランラップ
ホッカイロ
★ガスコンロ
フェイスタオル
マスク
★雨合羽
ウエットティッシュ
からだをふく汗ふきシート
★懐中電灯(単三で動くLED)
★携帯充電器

17日深夜 名古屋からの車が都内の自宅へ到着。
車の中は、ガソリン節約の為暖房を付けなかったので、温かい格好で。
膝掛け、軍手も用意しました。
ちょっと寒いくらいが眠くならなくてよかったようです。
一応、栄養ドリンクも用意。
それと、車で充電できる充電器は、名古屋で買ったものがなぜか使えなかったらしく、ちょっと苦労しました。
いったん東京の自宅で充電。
その間におにぎりなど、東京で集めた物資を積み込み。

ブルーシートで荷物を覆い、ひとまず車は埼玉県三郷市の妹宅へ。
そこで一休み。特に水戸以北は道が危ないため、明るくなるのを待ちました。

18日朝 妹が集めた物資も積み込み、三郷で給油して出発。

北茨城市平潟町の実家へ直行。
地元のネットワークで、各避難所のリーダーさんたちや消防団の方、避難所になっている学校の先生たちが集まってくれて、ボランティアさんにより仕分けされた物資を、必要な所へ必要なだけ持って行ってくれました。
足りていたものは、持って帰って来てくれたそうです。
やはりその区のリーダーに託すのが一番、必要な人に届くとのこと。
両親も、近所の一人暮らしの方などに配って歩いてくれました。
手に渡った物資を、お隣さんたちに分配してくれた方もいました。

特に喜ばれたと聞いたのは、赤ちゃんのおむつやミルク、おにぎり、パン、風邪薬など。
赤ちゃんのものやティッシュは、不足しているようでした。
花粉症の季節でもありますし、地震で山の花粉が一気に飛んだ、という話も。
瓦礫のほこりが舞っているから、埃アレルギーの人も辛いでしょうね。

そのときは母が電話で、高萩、中郷、大津小避難所などで食べ物が不足と言っていた。今はどうなんでしょうか。
大津小は昨日の生中継で炊き出しをがんばっている様子が映っていましたね。
平潟港などでも配給が行われ、広報車がお知らせに来る。
役所や避難所には物資が届いていて、スーパーも並べば多少買える。
物資は比較的良い状態。
刻々と状況が変わるので、行かれる予定の方は最新の情報をチェックするほうが良いと思います。

友人と私が握りまくったおにぎりは、各避難所や北茨城市役所職員の方々に届けられたそう。避難所でもある役所では炊出しが行われているので、ごはんを手に入れにくい立場の職員の方々へ。なるほど。。役所の皆さん激務でしょうけど、少しでも元気になってもらえたなら嬉しい。

17時頃、平潟町内の親類親子(翌日群馬へ。しばらくそこに避難)と実家にいた猫(神奈川の友人宅へ預かってもらう事に)を載せ、車は夜、我が家へ到着。
彼の友人が名古屋まで運転してくれることになり、うちで合流して深夜、名古屋へ。

ざっと、こんな流れでした。
どなたかの参考になれば嬉しいです。


今回の被災地はかなり広範囲で、確実な情報が得にくいです。私と同様地元が被災地で、今他の落ち着いた地域にいる方、そして現地の家族などと連絡が取れる方。ローカルな情報を吸い上げてそれを賢明に使えば、素人でもかなりのことができると思います。現地に居る人と直接繋がっているのが何よりの強みです。
田舎の人たちは横の繋がりが凄いから、うちの地元に関して言えば感動するくらい連携が取れてる◎ どうやったら必要な物資が必要な人に届けられるのか、皆協力してやってくれてる。まとめ役がいない地区にはボランティアの方が。それをまとめるリーダーがちゃんといる。

本当はお隣の高萩、日立も帰りに寄りたかったけど、ガソリンと時間の都合で断念。期待させちゃってたとしたらごめんなさい。
でも、北茨城でも東海村でも、物資に余裕がでたらより大変な所へ流したい、と言ってくれてるし、それに実際こうやって動いたり声をあげていくことで、大分状況が良くなって来ているとは思う。

心配なのはとにかく原発。
原発で今後何か非常事態があった場合を考えて、なるべく避難できる人は避難しておくように、当然最初から色々考えました。
しかし、避難勧告が出ていない現状で移動してと言っても、すぐに移動できる人は少ない。
心理的、社会的なその理由もすごくわかる。
だから、まずは家族親類でよく話し合いをしました。
人数も多いしいろんな考えの人がいて大変だったけど、とりあえず納得いく形で合意。
みんな非常事態のときぱっと逃げられるよう、準備だけはしてもらっています。両親も。
もちろんそれでも心配だけど、外の人が「今すぐ逃げて」と言っても、特に今一生懸命復興活動している人たちは、ほぼ無理だと思います。
お年寄りなどは、移動する方が体力も気持ち的にも危険な場合も。
そのへんの話はまた改めて書きたいと思います。

ところで、ツイッターで『「がんばっぺー」はすでに‘一緒にがんばろう’というニュアンスが入っている。いい言葉だなあ。そう思わないげ?』とつぶやいたら、県内外の方から沢山の反響があってびっくりした。
みんな求めていた合い言葉だった。
そうそう、いっしょにがんばっぺー!












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