代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

河野太郎ふたたび基本高水検証における国交省の茶番劇を告発

2011年12月24日 | 治水と緑のダム
  河野太郎議員が本日の「ごまめの歯ぎしり」で、「またしても隠蔽された国交省河川局の犯罪」という記事を投稿され、再度八ッ場ダム建設根拠の基本高水を取り上げてくださっています。一部この記事から引用させていただきます。

***引用開始****

学術会議の基本高水評価検討等分科会は、過去の洪水の計算流量を計算し、それを実績流量と比べている。

パラメータを固定した場合、もし「森林が生長するにつれて山の保水力が増す」のであれば、年を経るにつれて、計算値に対して実績流量は減っていくはずだ。

分科会に示されたデータは、まさにその通りの結果になっている。

1959年洪水では計算値より実績流量が大きくなっている。1982年の洪水データでは実績流量が下がり、計算値とほぼ等しくなり、1998年洪水のデータでははっきりと実績流量は計算値を下回る。

しかし、なぜか分科会は、このはっきりしたデータを認めようとしていない。学術会議といいながら、国交省の河川局の御用学者がやたことだ。原子力ムラと同じような河川ムラの構造がここにもあった。

***引用終わり********

 自民党の中にあって、外野からの圧力に屈せず、原子力ムラや河川ムラとの対決姿勢を緩めない河野議員。本当に頭が下がります。ぜひ今後とも基本高水問題の追及をお願いいたします。
 八ッ場は残念な結果になりましたが、日本全国でダム建設のためのブラックボックス(=基本高水計算)の虚構が暴かれれば、多くのムダなダムを造らずに済むことになります。

 河野議員が指摘する河川ムラによる虚偽の基本高水検証問題に関連した内容として、「八ッ場ダムをストップさせる東京の会」の会報に「河川村栄え、国破れ、山河なし」という拙稿が掲載されています。

 学者たちは「第三者」のフリをしながら、その内実では驚くべき利益相反関係が常態化しています。原子力ムラも河川ムラも構造は全く同じです。
 下記サイトにPDFファイルがあります。河野議員の記事を読んで関心を持って下さった方、よろしければこちらもご参照ください。

http://www.yamba.jpn.org/shiryo/tokyo/news26_tokyo.pdf

 一部拙稿より引用いたします。

***引用開始******

 今回の「検証」を通して明らかになったこと。馬淵大臣は「第三者」に検証を依頼したのであるが、日本学術会議は第三者ではなかったということである。原子力村と同じく河川村の癒着構造が浮き彫りになったのだ。学術会議の委員の一人は(株)建設技術研究所に勤務している。このコンサルタント会社は、2005年に利根川の基本高水2万2000を定めた社会整備審議会・河川整備基本方針検討小委員会で捏造資料を作って出してきた当事者である。国交省とコンサルのインチキを暴く「第三者」機関の中に、インチキをしたコンサルに所属する当事者が名を連ねているのだ。そして委員の多くが所属する日本土木学会の前会長は、河川局の元局長の近藤徹氏である。

 第三者と称しつつ、同じ村の仲間を必死にかばったのである。官・業・学の村社会は癒着を超えた一心同体。この村社会が国民の血税に寄生して生きながらえようとしている。村栄え、国破れて山河もなくなるのであろうか。もはや絶望感しか残らない。

***引用終わり*****

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