「楽の音」
辻の彼方で楽が鳴る。
誘われては駄目よと母は言う。
あれは異形が子を捜す音。
だが私は一度、太鼓の珍しい響きに惹かれて辻を越えたことがある――別に何もなかった。
ただ、家に帰ると母の背から触腕が生えていた。
誘われては駄目よ。
母は繰り返し、座布団からはみ出ていた太鼓をそっと触腕で隠した。
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辻の彼方で楽が鳴る。
誘われては駄目よと母は言う。
あれは異形が子を捜す音。
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ただ、家に帰ると母の背から触腕が生えていた。
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母は繰り返し、座布団からはみ出ていた太鼓をそっと触腕で隠した。
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