本能寺が焼け落ちた後、濃姫が家来を連れて訪れた。
夫の死体を捜すためである。
あちこちに焼け焦げた死体が転がり、異臭を放つその様を見た濃姫は、
惨劇を思い出して泣き崩れた。
そうこうしているうちに、家来の一人が信長の最期と思われる場所付近で、
ある焼死体を見つけた。家来は言った。
「奥方様、これは上様では・・・?」
その言葉を聞いた濃姫は何とか立ち上がり、その死体を見に行った。
しかし、体のある部分を見た濃姫は、はらりと一滴涙を落とした後言った。
「いいえ。これは蘭丸でしょう。」
本能寺が焼け落ちた後、濃姫が家来を連れて訪れた。
夫の死体を捜すためである。
あちこちに焼け焦げた死体が転がり、異臭を放つその様を見た濃姫は、
惨劇を思い出して泣き崩れた。
そうこうしているうちに、家来の一人が信長の最期と思われる場所付近で、
ある焼死体を見つけた。家来は言った。
「奥方様、これは上様では・・・?」
その言葉を聞いた濃姫は何とか立ち上がり、その死体を見に行った。
しかし、体のある部分を見た濃姫は、はらりと一滴涙を落とした後言った。
「いいえ。これは蘭丸でしょう。」