ギブソン J-200Jr Gibson J-200Jrです。シリアルナンバーから判断すると、2001年製だと思います。購入したのは2002年だったと記憶しています。J-200のようなロングスケールのネックに、J185のようなジャンボボディーを組み合わせたものです。マーチンのD-28やギブソンのJ-160Eと店頭で迷って、これに決めました。決めた理由は、単純に、弾き比べて音が好みだったからです。店頭に行くまでは全くのノーマークでした。最初の印象は、スーパージャンボに似ているけど何か違うみたいな感じでした。
写真の通り、見た目は完全にJ-200スーパージャンボの系列です。特徴的なのは蔦柄のピックガードと口髭形のブリッジでしょうかね。通称クラウンインレイが、ヘッドだけでなく、指板にも入れられています。すごく豪華な印象のギターです。値段もそれなりに豪華ですし。
材質は、スプルーストップに、メイプルサイドバックです。指板はローズウッドです。ボディーがジャンボサイズなこと以外は完全にスーパージャンボに準ずる仕様となっています。
音の方も、スーパージャンボの音に近いです。若干音量が少ない感じでしょうかね。まぁ、スーパージャンボを所有している訳では無いので、比較は難しいのですが、仕様から考えて、J-200スーパージャンボとJ185の中間だと思われます。サイド・バックがメイプルなので、パリッとした乾いた音が特徴です。そして残響音が凄く響きます。同じギブソンのハミングバードよりも残響音は響きます。なので、ガンガンかき鳴らすのも良いのですが、アルペジオが非常に良く鳴ってくれる印象です。一瞬上手くなったのかと錯覚するくらいです。不器用そうに見えて、意外とオールマイティーに使えるギターです。
↑ ボディーです。J-185と同様のジャンボボディーです。平均的な日本人だと、このくらいが丁度抱えやすいサイズですね。音量も十分に出ます。かなり使い勝手は良いです。厚みも十分にあり、良く響きます。蔦柄のピックガードが格好良いです。
↑ ブリッジです。口髭の異名をとるこのブリッジは、J-200直系の血族である印ですね。ブリッジピンは、エボニーの汎用品に交換しています。見た目が引き締まります。
↑ ピックガードです。ド派手なギブソンらしい柄です。個人的には、この蔦柄やハミングバード、ダヴのピックガードが大好きです。何かロックを感じさせます。その為なのか、ロック系のアーティストの使用も多いですよね。
↑ サウンドホールです。所謂オレンジラベルが貼ってあります。
↑ 指板です。ギブソンの中では少数派のロングスケールです。所謂ギブソンスケールと呼ばれるミディアムスケールに比べると、十分なテンションが確保できるためか、弦高が低めに設定されています。その為、状況によっては、ミディアムスケールのハミングバードやJ-45よりも弾き易く感じます。
クラウンインレイのポジションマークが格好良いですね。弾いていても優越感があります。バインディングはありませんが、J-45のようなプレーンな感じではなく、やはり高級モデルらしく丁寧な仕上げで、触り心地が格段に良いです。
↑ ヘッドです。クルーソンタイプのペグが搭載されており、非常に軽量なヘッドです。ミディアムスケールのハミングバードやJ-45に比べて、ヘッドの仕込み角度が緩いです。これでも十分にテンションが確保出来るということでしょう。
↑ 裏側です。バックのフレイムメイプルの杢目が美しいです。このメイプル材のおかげで、音質はパリンとした小気味の良いものになっております。この写真では分かりませんが、サイドもフレイムメイプルで、綺麗な杢目が出ています。
↑ ボディーバックです。こうしてアップにすると、フレイムメイプルが本当に美しいです。演奏中には見えない部分ですが、手を抜いていませんね。格好良いです。
↑ ネックの裏側です。ネック材もメイプルで、フレイムの杢目が出ています。メイプルネックなので、強度的には安心です。マホガニーネックだと、倒しただけでも折れてしまうことがあるので、扱いを慎重にしなければなりませんが、メイプルならば、多少の衝撃には耐えてくれると思います。否、信じています。
↑ ヘッド裏です。ゴールドのクルーソンタイプが格好良いですね。何よりも軽量ですし、チューニングの精度もまずまずです。
今回は、J-200Jrを紹介しましたが、自分は、基本的には、ハミングバードがメインで、J-45を普段使いにしています。エレキもレスポールカスタムがメインで、ミディアムスケールに慣れているというのが一番の理由です。やはりロングスケールは違和感があるのです。弦高も低く、却ってハミングバードやJ-45よりも弾き易い部分もあるのですが、もうこれは完全に好みの問題なのです。
パリッとした音質は、好みが分かれるところでしょうが、個人的には好きです。弾き比べて音で選んだくらいですから。結構残響音が響くので、ガンガンかき鳴らすだけでなく、アルペジオも綺麗に響きます。ストローク専用機のようなハミングバードや、無骨なJ-45に比べると、非常に煌びやかで、意外にも繊細な感じです。見た目はド派手で、不器用そうですが、意外に器用な、オールマイティーに使えるギターです。
ジャンボボディーも抱えやすいですし、家で弾いたり、レコーディングのためにマイクで集音する場合には、このくらいの音量の方がバランス良いかもしれませんね。これからも、時々弾いてあげようと思います。