ぽてちの「人とはちがうモノ」日記

「人と同じことはしない」ぽてちが選んだ、いろいろなモノたちのお話。

2019年7月~11月に読んだ本

2019-11-23 10:10:02 | 読みモノ

家の近くの外周道路に並木として植わっているカツラ(桂)の葉です。

今ではすっかり葉を落としていますが、言いたかったのはこの木の “香り” について。

何年間も、並木を通るたび、「この辺りの家でイチゴジャム煮てる」と思っていたが、そんなことあるわけもなく、

ある日調べるとこの甘ーい香りの主は桂の木だとわかり、いい木を植えてくれたもんだと感謝しました。

ジャムのような、メープルシロップのようなカラメルのような、なんともいえないいい香り。でも来春までおあずけだな。

 

それはともかく。毎日精力的に(一週間で1000ページ読んでる)本を読むぽてち。そのおかげか漢字も以前よりは書けるようになってきた気がする。

以下、忘備録として。

 

「コウノトリの道」(ジャン・クリストフ・グランジェ)

「クリムゾン・リバー」を読んでいないことに気付いたので、まずは著者のデビュー長編から読む。著者はジャーナリストでもあり、世界中を回っていたらしく、

東欧、中東、アフリカと舞台が広く、詳しい。コウノトリ(日本でいうところのコウノトリとはちょっと違うらしい)はヨーロッパではメジャーな鳥で、2万キロも

旅をする渡り鳥らしい。知らなかったー。

 

「北京から来た男」(ヘニング・マンケル)

スウェーデンの小さな村の惨劇、というといかにも北欧ミステリだけど、舞台が中国、開拓当時のアメリカまで広がって、ミステリっぽくはなく、著者の大作です。

昔と今の中国とアメリカの関係を比べて読むと興味深い。

 

「千尋の闇」(ロバート・ゴダード)

ここからロバート・ゴダードものが続きます。日本にもファンが多いそうですが、これまたぽてちは見逃がしてました。多作な作家らしく、初期のものだけでも相当数あり、

読みごたえもある。以下、アマゾンより。

 “元歴史教師のマーチンはポルトガル領マデイラへ気晴らしの旅に出た。ところが到着の翌日、友人の後援者である実業家に招かれた彼は、

謎めいた失脚を遂げた半世紀以上前のある青年政治家にまつわる、奇妙な逸話を聞かされることに……。 ” 

失脚の謎を解くことを依頼されるんだけど、実はマーチン自身とも深いかかわりがあることがわかってくる。

 

「リオノーラの肖像」( 〃 )

「闇に浮かぶ絵」( 〃 )

「蒼穹のかなたへ」( 〃 )

「惜別の賦」( 〃 )

四作とも長編で、ミステリーロマンというのでしょうか、恨みつらみだったり、一家の歴史だったり、作品を読んでいるときにその世界にどっぷり浸かれるのが魅力かと思う。

 

「クリムゾン・リバー」(ジャン・クリストフ・グランジェ)

映画も観てないかも。クリムゾンリバーとは赤い血の流れ(遺伝)のことだったのか。

 

「許されざる者」(レイフ・GW・ペーション)

脳梗塞で倒れた元捜査局長官。リハビリしながらの犯人捜し。もう時効を迎えた許されない殺人事件。犯人を見つけたらどうする?

 

「アルファベット・ハウス」(ユッシ・エーズラ・オールスン)

 “特捜部Q” の作家が1997年に書いた大作。前半は英国軍パイロット二人の乗った機が撃墜されたところから、ドイツ兵にまぎれて西晋障害者病棟(通称アルファベットハウス)

に紛れ込んで逃亡を図るところまで。後半は戦後、脱出に成功し、お金持ちになったブライアンが相手を探し、孤軍奮闘するお話。

 

「償いの雪が降る」(アレン・エスケンス)

大学生のジョーは、授業で身の回りの誰かの伝記を書くことになった。適当な身内がいないため訪れた介護施設で、末期がん患者のカールを紹介される。

カールは30年前に少女暴行殺人で有罪となった男で、仮出所し施設で最後の時を過ごしていた。カールは「臨終の供述」をしたいとジョーのインタビューに応じる。

話を聞くうちにジョーは事件に疑問を抱き、真相を探り始めるが……。(以上、アマゾンより)

北欧の陰鬱なミステリに比べるとアメリカ物は明るい、というか能天気だ。ハッピーエンドが好きな人向け。

 

「狼の帝国」(ジャン・クリストフ・グランジェ)

医学や国際問題を題材にするなど、その視野の広さに驚く。「死者の国」という最新作が出たみたいなので、早速図書館で予約した。

 

「ラスト・チャイルド」(ジョン・ハート)

少年ジョニーの人生はある事件を境に一変した。優しい両親と瓜二つのふたごの妹アリッサと平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。

その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母は薬物に溺れるように……。少年の家族は完全に崩壊した。だが彼はくじけない。ただひたすら家族の再生を信じ、

親友と共に妹の行方を探し続ける。(以上、アマゾンより)

こちらもアメリカもので、同様に家庭崩壊してます。そして主人公の少年がすごく頑張って事件を解決します。アメリカ人って、こういうの好きなんだなー。


「カササギ殺人事件」(アンソニー・ホロヴィッツ)

話題の小説です。「名探偵ポワロ」の脚本書いてましたよね。いかにもクリスティ風の本格ものをはさみつつ、実際の殺人事件の犯人探しも行うという、

一粒で二度おいしい作品です。読んで損なし。

 

「キングの死」(ジョン・ハート)

「川は静かに流れ」( 〃 )

「ラスト・チャイルド」同様、やっぱり家族に問題のある主人公のミステリ。どうしてもそうなるんだ。

 

「深い疵」(ネレ・ノイハウス)

「白雪姫には死んでもらう」( 〃 )

「悪女は自殺しない」( 〃 )

「穢れた風」( 〃 )

上の4冊はドイツの女性作家の作品です。ソーセージ工場の奥さんだったのに、今やドイツミステリの女王らしい。ソーセージの配達ドライバーに頼んで書店に本を

置いてもらったりしてたんだとか。苦労が報われましたね。よほど自信と信念がないとできないことだと思う。

ドイツミステリはどちらかというと北欧に近いかな。どうもねー。人間関係というか、気質というか、日本人には感情移入しにくいところがあるんだよね。

英国のミステリはすっと理解できる人たちなんだけど…。島国同士だから?

でも犯人捜しは最後までわからなくて、その点は楽しめます。ドイツ人の名前が覚えにくくて登場人物リストと首っ引き。

 

「大鴉の啼く冬」(アン・クリーヴス)

「白夜に惑う夏」( 〃 )

シェトランド四重奏のうちの2冊(もちろんあと2冊も読むつもり)

そうそう、こういう人たちですよ。共感できる。イギリス人も気を遣う人たちなのね。そして英国ミステリ特有の、内省的(というより偏屈?気難しい?)

な人ばかりが登場し、ストーリーよりそっちを追って読んだ方が楽しい(ぽてちは)のです。

好きな作家になりそうだ。

 

これから夜がますます長くなり、本を読むのにいい季節。


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