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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
平成はじめのころです。
* 屋久島と万博公園のパソ通仲間(035)
このように文明が進んだ時代でも分かぬことも多い。
いや、解らないことばかりなのかも知れない。
屋久島の縄文杉、京都の北山杉、大神神社の巳の神杉、
万博の太陽の塔、Sサヤカなどなど。
彼らは、私の頭では考えられない能力を持っている。
並み以下の人間である私は、彼らと必要な時に話が出来れば
良いなと望んでいる。
奴らと離れていてもある程度自由に交流できる方法は
ないものだろうか。
幸い今、私はパソコン通信(=パソ通)に凝っている。
そうだ!!
奴らにパソコン通信を覚えさせればいいのだ。
携帯電話も出来ているし、無線電話もある。
奴らを私の家族会員にすればいい。
家族割引の特典も使える。
サヤカに相談すると、この地球上には、
テレパシー通信網が整備されていて、
パソコンネットと相互乗り入れも可能になっていると言う。
いい事を教えてもらった。
その通信網は、電気と電話をも兼ねているようなので、
あたかも私の家の中で、
使っているのと変わらない使い方が出来るということらしい。
奴ら進んでる!
後はワープロとモデムを買い与えてやればOKだ。
ワープロの方がパソコンよりも安くて扱い易いだろう。
私は、型遅れのワープロと300ボーのモデムを2セット買った。
取り敢えず縄文杉と太陽の塔の二人を選んだ。
縄文杉の方は、またまた鹿児島のNさんに頼んだ。
こういう事が出来るのは、やはりパソ通の持つ利点だ。
この年になって、知らない土地の離れた場所に住む友人なんて、
パソ通を通して、
以外には、そう簡単に出来るものではないからだ。
お世話になりっ放しだ。
そのうち、とびきりうまい三輪素麺でも送ることにしよう。
太陽の塔には夜間に取り付けに行った。
サヤカをなんとか宥めすかして納得させた。
あんな奴でも、私にとっては貴重な存在なのだ。
奴は、サヤカの主人である私と繋がりが出来るものだから、
喜んで引き受けてくれた。
つづく