昨年の8月に十勝連峰を縦走してから、ずっとやりたいと思っていました。
十勝連峰の登山道のある山々を1日で歩き切るという、相当強引な企画です
先週の幌尻で体調も戻ってきたような気がするので、ついに決行することに。
前日は子どもとルスツ高原の遊園地に行き、歩きまくり&乗りまくりですごく疲れました。
なのでしっかりと仮眠をとってから出発しようと思っていましたが、やはりいつものように少ししか眠れません。
でもまあ、1時間半は寝たのでよしとして早めに出発することにします。
ガソリンを入れたり、食料を買ったり、ビールを買ったり(笑)。
しっかり準備して十勝連峰へ向かいます。
まずは、夜中の2時30分に下山する予定の十勝岳温泉の駐車場に、折りたたみ自転車を置きます。
別な登山口から登るので、帰りはこれで、駐車場所へ向かう作戦です。
↓折りたたみ自転車シルバー号(自宅にはオレンジ号もあります)
次に白金登山口へ。
ゲート前に車を止めて準備し、まずはビールを500mlいただきます。
今日は車に戻ってくるのは16~17時間後です。
なのでいくら飲んでもOKです(笑)。
予定よりほんの少し早いですが、3時23分、もう一本ビールをあけて飲みながらの出発です!!
ゲートからしばらくは舗装道路歩きです。
それが終わって、登山口に着くころに明るくなるように計算してこの時間の出発です。
で、前日考えた今日のスケジュールがこれです。
3:30 出発
6:45 美瑛避難小屋
8:30 オプタテシケ
10:30 美瑛避難小屋分岐
11:30 美瑛富士
12:30 美瑛岳
14:30 十勝岳
17:30 富良野岳
19:30 十勝岳温泉
かなり厳しいスケジュールです。
十勝岳温泉到着時には真っ暗になる予定です。
これより多少でも遅れたら下山途中で暗くなって、相当危険になります。
遅れないようがんばらなくては・・・。
熊やおばけにビビリながら(マジ怖いです)、真っ暗い道路を30分弱歩くと登山口に到着、記帳します。
さらに20分弱歩くと、林道終了、登山道の始まりです。
天気がいい関係でしょうか、少し前から明るくなってきました。
今回の予定がタイトなだけに、もうちょっと早くスタートすればよかったとちょっと後悔します。
登山道は地元山岳会の方(?)が草刈してくれたばかりのようです。
6月はこのコース、残雪が多くて迷いまくりましたが、この時期はOKです!
1度だけ岩場で間違いましたがすぐに復帰。
岩が多くてペースが上がらない場所なんかも結構ありますが、ペース配分に気をつけながら淡々と進みます。
途中、1箇所雪渓を渡る場所が。
tarumae-yamaさんが前に練乳を持ってきて雪渓の雪を食べた、という話を思い出します。
もうすでに暑いし、ちょっと掘ったらきれいな雪が出てきたので少し食べてみたりします。
去年は同じ時期に来ましたが、この辺には雪はなかったです。
やっぱり今年は雪が多いんですね。
美瑛富士避難小屋に到着。
時間を見ると6時28分。いい感じです。
ビールを飲んでちょっぴりだけ休憩、すぐに出発です。
オプタテシケへの分岐点近くでザックをデポすることに。
水と食料少しをウエストバッグに詰め込みます。
で、今回は軽量化のため、保冷剤ではなくアクエリアスを凍らせて来たのですが、あらら、もう溶けちゃったみたいです。
ぬるいビールはまずいので、早めに飲むことにして、もう1本(笑)。
↓正確に言うとビールではなく発泡酒です(笑)。後ろは石垣山。
石垣山、名前のとおり岩だらけで、めちゃめちゃ登りにくいです。
ペースあがりません。
振り返ると美瑛富士と美瑛岳が。登山道がくっきり見えます。
さて、7時13分、今日最初のピークの石垣山ですが・・・頂上に上がっても標識がありません。
ん・・・、おおっ、これか?
すてきな山頂標識ですね(笑)。
で、オプタテシケ方面を見ると・・・結構遠いですね。
がんばらなくては!
ふと見ると大雪が雲間から顔を出してます。
今年は大雪に行ってません。
次回は大雪にしようかなぁ・・・、などと考えつつ進みます。
ヘベツ岳には7時45分に到着。
オプタテシケから帰ってきたと思われる夫婦?に会います。
はやっ!!小屋に荷物置いてあったのですが、この方たちかな?
天気いいです!
で、ヘベツとオプタのコルあたりで、暖かくて眠くなってきました。
石に腰掛けると・・・眠っちゃいました。
そりゃそうです。ろくに寝てなくて2Lも飲んだらこうなりますよね。
でもほんの10分ですが眠ってスッキリ。
気持ちよく出発します。
↓眠った場所あたり。
オプタテシケには8時55分到着。
おにぎりを食べて休憩。
すると・・・かわいいゲストが。
シマリスちゃんです。(トリミングしてアップにしてます。)
で、当初の予定から遅れはじめたので、さっさと出発です。
ヘベツ、石垣と今来たコースを戻り、10時半過ぎにデポ地点に到着。
ビールを飲んで、ザックを担ぎ、とっとと美瑛富士へ向かいます。
途中、アザミのような花に蝶が数匹集まってたので撮影。
なんか、北海道の夏はいいなぁ、という気持ちになります。
11時過ぎ、美瑛富士・美瑛・ポンピ沢の分岐点に。
このあたりが今回の旅の中間地点になります。
ここでちょっと迷います、というか弱気に。
もともと無理のある企画です。
ここまでは常に時間的にギリギリの状況で、なかなか余裕がでません。
美瑛富士をパスしてとりあえず富良野岳到着を優先しようか、それともとりあえず全部登っておくか・・・。
すると向いの美瑛岳から男性が下りてきます。
望岳台~十勝岳~美瑛岳~ポンピ沢~望岳台の予定できたそうです。
余裕ができたので美瑛富士にも行くとのこと。
そうですか、じゃ、私も行くことにしましょう!(意味不明なノリ。 笑)
少し休んでから行くという男性に挨拶し、ザックをデポして美瑛富士へ。
前にも感じましたが、美瑛富士は登りやすい山です。
11時半過ぎに頂上到着。
おにぎりをいただき、速攻下山します。
下山して分岐点に行くと割と若そうな男性がやってきます。
山慣れした感じの方です。
以下やりとり。
男性:「美瑛富士登られたんですか。どちらからですか?」
自分:「白金のゲートから入ってオプタテシケ折り返して来ました。」
男性:「このあとは望岳台ですか?」
自分:「このあとは全部の山を縦走して富良野岳まで行ければと思ってます。十勝岳温泉に自転車を止めてあるんです。」
男性:「一泊ですか?」
自分:「日帰りで。」
男性:「う~ん、オプタテシケまで行ってきただけでも十分すごいんだけど。間に合わないんじゃないかなぁ。
まぁ、最悪上ホロ小屋で泊まればいいかなあ。」
自分:「ツェルトやブランケットも持ってきてるので、どこでも泊まるつもりで行こうと思ってます。」
男性:「あまり無理しないでくださいね。」
う~ん。
やっぱり無理かなぁ・・・。またちょっと弱気になります。
もし時間的にだめなようなら上富良野岳あたりから下山しよう。
そう思い、気を取り直してとりあえず美瑛岳へ向かいます。
美瑛岳、前回も思いましたが岩だらけで登りにくい山です。
そして先月、女性が亡くなった山なので冥福を祈ります。
12時40分美瑛岳頂上に到着、最後のビールを飲んですぐに出発します。
美瑛岳を出てしばらくして十勝岳が見えますが、相当遠い感じです。
間に合うんだろうか・・・。
ちょっと焦りを感じながら、少しペースを上げることに。
確か前回美瑛から十勝岳は2時間。
でも歩けど歩けどまだまだという感じです。
雪渓が意地悪そうにアッカンベーをしてるように見えます。
↓左上の一番奥の尖った山が十勝岳。中段左がアッカンベー雪渓。(命名ぴよしろう 笑)
途中、「美瑛岳~十勝岳」の標識がやたらたくさんあります。
1時間くらい歩くと、3人のパーティーが休憩中。
すごい大荷物です。
自分:「すごい荷物ですね。大雪まで縦走ですか?」」
男性:「いや、美瑛までだ。」
ありゃりゃ。はずしました(笑)。
このあとは登りがきついとよ、と言われましたが、そのとおりでした。
急斜面に火山礫で滑ります。
泣きながら一歩一歩進みます。
まったく木も草も無い月面のような風景が続きます。
↓途中、日本地図のような雪渓が。
長い長い月面のような風景を通り抜けて、いよいよ十勝岳です!
西部劇の砦のような岩場をゆっくり登り、14時44分頂上に。
くはぁー、ちょっと疲れてきました。
↓頂上。標柱はありません。別に何か書いてある大理石の柱はありますが。
またおにぎりをいただきます。
今日はおにぎりもビールもたくさん持ってきました。
ちなみにビール3L飲みましたが、8時間かけて飲んだ上、最後に飲んでから8時間後に運転予定ですのでご安心を。念のため。
さて、まだ遅れ気味です。
ゆっくりはしていられません。
歩きやすいところは早足で登山道を進みます。
前方の景色を見ると・・・十勝の山並みはまだまだ続きます。
急ごう!
30分ほどで上ホロ避難小屋に。
あれ・・・なんか去年と違う感じ。新しくなったんだろうか?
まあ、いいや。(笑)。
外で2人くらい作業しているのが見えますが、先を急ぎます。
15時30分、上ホロカメットク到着。
・・・少し前から雲でまわりが見えなくなってきてます。
ちょっと休憩して水分とか補給。
雲の中、ひたすら先を急ぎます。
・・・で、雲の中、あまりに急いで上富良野岳、山頂標識見落としました・・・。
そのときは全然気がつきませんでしたが・・・。
そして三峰山に16時7分到着。
このあたりで上富良野岳ってどこだったかなぁ、とか思い始めます。
雲が晴れると、この先まだ続きの山がたくさん見えます。
富良野岳、どれだっけ?
焦りつつ前へ進みます。
どんどん進み、岩の細尾根を越えるとちょっとした平原が。
その向こうの山の中腹にテントのようなものが見えます。
近くまで行くと3人の方がテントの前で食事中。
上富良野岳はどこでしたっけ?とたずねると、女性の方、親切に教えてくださいました。
・・・やっぱりとっくに過ぎてました。写真撮り忘れ残念!!
まあ、基本的に通過はしていて、全山縦走には違いないからいいことにします。
地図持ってきて全然使わない自分もどうかと思ったりしますが。
まあ、急いでいたので。
最後の富良野岳、分岐点にザックを置いて出発です。
さすがに足が重くなってきました。
17時10分、ついに富良野岳到着。
十勝岳すら既に遥か彼方です。
とりあえずは終点。
少し休んでゆっくり下りましょう。
富良野岳から下山する途中、お花畑がすばらしいことに気付きます。
やっとまわりを見る余裕がでてきました。
ザックのデポ地点で最後のおにぎりを食べ、途中で暗くなるでしょうから、ヘッドランプを出します。
テントの中の方に一応方向を確認して、十勝岳温泉へ出発です。
雲がきれいです。
GPSと地図を確認しながら歩きますが、十勝岳温泉までは相当な距離があります。
登山道も意外と歩きにくく、疲れた体には厳しいものがあります。
もう集中力が切れかかっているので注意して進みます。
もう少しで暗くなりそうな19時少し前、林道?に入る手前の渡渉地点に到着。
良かった・・・。
明るいうちに危険な地点はすべて通過できました。
あとはこの道をまっすぐ歩くだけです。
無事に下山してこられた安堵感で夕焼けがきれいに感じます。
19時20分、十勝岳温泉に到着。
やった!!
十勝連峰全山縦走(日帰り)達成です!!
スポドリを買って暗闇の中で休憩します。
うまいなぁ・・・。
さて、ここからあと12Kmくらいでしょうか。
白金まで自転車です。
疲れた体に鞭打ち、スタート。
ほとんどが下りなのですが、暗くて怖かったです。
特にシカ。
突然現れ、「ピ~!」とか叫びます。ビビリます。
まあ、むこうはむこうでビビッてるんでしょうね。
子鹿だし。
「おかあちゃ~ん!変なのがいたよ、怖いよ~!」
という感じでしょうか(笑)。
途中望岳台あたり、キャンプしていると思われる何人かの子どもたちに「頑張って~!」と応援されました(笑)。
「ありがと~!」
白金のゲートには20時40分到着。
帰りは眠くて眠くて、休み休み運転して自宅到着は午前1時でした。
GPSデータです。
35Km以上あったようです。
途中は焦りまくりで余裕ナッシングでしたが、達成感はありました。
よかった~!!!
十勝連峰の登山道のある山々を1日で歩き切るという、相当強引な企画です
先週の幌尻で体調も戻ってきたような気がするので、ついに決行することに。
前日は子どもとルスツ高原の遊園地に行き、歩きまくり&乗りまくりですごく疲れました。
なのでしっかりと仮眠をとってから出発しようと思っていましたが、やはりいつものように少ししか眠れません。
でもまあ、1時間半は寝たのでよしとして早めに出発することにします。
ガソリンを入れたり、食料を買ったり、ビールを買ったり(笑)。
しっかり準備して十勝連峰へ向かいます。
まずは、夜中の2時30分に下山する予定の十勝岳温泉の駐車場に、折りたたみ自転車を置きます。
別な登山口から登るので、帰りはこれで、駐車場所へ向かう作戦です。
↓折りたたみ自転車シルバー号(自宅にはオレンジ号もあります)
次に白金登山口へ。
ゲート前に車を止めて準備し、まずはビールを500mlいただきます。
今日は車に戻ってくるのは16~17時間後です。
なのでいくら飲んでもOKです(笑)。
予定よりほんの少し早いですが、3時23分、もう一本ビールをあけて飲みながらの出発です!!
ゲートからしばらくは舗装道路歩きです。
それが終わって、登山口に着くころに明るくなるように計算してこの時間の出発です。
で、前日考えた今日のスケジュールがこれです。
3:30 出発
6:45 美瑛避難小屋
8:30 オプタテシケ
10:30 美瑛避難小屋分岐
11:30 美瑛富士
12:30 美瑛岳
14:30 十勝岳
17:30 富良野岳
19:30 十勝岳温泉
かなり厳しいスケジュールです。
十勝岳温泉到着時には真っ暗になる予定です。
これより多少でも遅れたら下山途中で暗くなって、相当危険になります。
遅れないようがんばらなくては・・・。
熊やおばけにビビリながら(マジ怖いです)、真っ暗い道路を30分弱歩くと登山口に到着、記帳します。
さらに20分弱歩くと、林道終了、登山道の始まりです。
天気がいい関係でしょうか、少し前から明るくなってきました。
今回の予定がタイトなだけに、もうちょっと早くスタートすればよかったとちょっと後悔します。
登山道は地元山岳会の方(?)が草刈してくれたばかりのようです。
6月はこのコース、残雪が多くて迷いまくりましたが、この時期はOKです!
1度だけ岩場で間違いましたがすぐに復帰。
岩が多くてペースが上がらない場所なんかも結構ありますが、ペース配分に気をつけながら淡々と進みます。
途中、1箇所雪渓を渡る場所が。
tarumae-yamaさんが前に練乳を持ってきて雪渓の雪を食べた、という話を思い出します。
もうすでに暑いし、ちょっと掘ったらきれいな雪が出てきたので少し食べてみたりします。
去年は同じ時期に来ましたが、この辺には雪はなかったです。
やっぱり今年は雪が多いんですね。
美瑛富士避難小屋に到着。
時間を見ると6時28分。いい感じです。
ビールを飲んでちょっぴりだけ休憩、すぐに出発です。
オプタテシケへの分岐点近くでザックをデポすることに。
水と食料少しをウエストバッグに詰め込みます。
で、今回は軽量化のため、保冷剤ではなくアクエリアスを凍らせて来たのですが、あらら、もう溶けちゃったみたいです。
ぬるいビールはまずいので、早めに飲むことにして、もう1本(笑)。
↓正確に言うとビールではなく発泡酒です(笑)。後ろは石垣山。
石垣山、名前のとおり岩だらけで、めちゃめちゃ登りにくいです。
ペースあがりません。
振り返ると美瑛富士と美瑛岳が。登山道がくっきり見えます。
さて、7時13分、今日最初のピークの石垣山ですが・・・頂上に上がっても標識がありません。
ん・・・、おおっ、これか?
すてきな山頂標識ですね(笑)。
で、オプタテシケ方面を見ると・・・結構遠いですね。
がんばらなくては!
ふと見ると大雪が雲間から顔を出してます。
今年は大雪に行ってません。
次回は大雪にしようかなぁ・・・、などと考えつつ進みます。
ヘベツ岳には7時45分に到着。
オプタテシケから帰ってきたと思われる夫婦?に会います。
はやっ!!小屋に荷物置いてあったのですが、この方たちかな?
天気いいです!
で、ヘベツとオプタのコルあたりで、暖かくて眠くなってきました。
石に腰掛けると・・・眠っちゃいました。
そりゃそうです。ろくに寝てなくて2Lも飲んだらこうなりますよね。
でもほんの10分ですが眠ってスッキリ。
気持ちよく出発します。
↓眠った場所あたり。
オプタテシケには8時55分到着。
おにぎりを食べて休憩。
すると・・・かわいいゲストが。
シマリスちゃんです。(トリミングしてアップにしてます。)
で、当初の予定から遅れはじめたので、さっさと出発です。
ヘベツ、石垣と今来たコースを戻り、10時半過ぎにデポ地点に到着。
ビールを飲んで、ザックを担ぎ、とっとと美瑛富士へ向かいます。
途中、アザミのような花に蝶が数匹集まってたので撮影。
なんか、北海道の夏はいいなぁ、という気持ちになります。
11時過ぎ、美瑛富士・美瑛・ポンピ沢の分岐点に。
このあたりが今回の旅の中間地点になります。
ここでちょっと迷います、というか弱気に。
もともと無理のある企画です。
ここまでは常に時間的にギリギリの状況で、なかなか余裕がでません。
美瑛富士をパスしてとりあえず富良野岳到着を優先しようか、それともとりあえず全部登っておくか・・・。
すると向いの美瑛岳から男性が下りてきます。
望岳台~十勝岳~美瑛岳~ポンピ沢~望岳台の予定できたそうです。
余裕ができたので美瑛富士にも行くとのこと。
そうですか、じゃ、私も行くことにしましょう!(意味不明なノリ。 笑)
少し休んでから行くという男性に挨拶し、ザックをデポして美瑛富士へ。
前にも感じましたが、美瑛富士は登りやすい山です。
11時半過ぎに頂上到着。
おにぎりをいただき、速攻下山します。
下山して分岐点に行くと割と若そうな男性がやってきます。
山慣れした感じの方です。
以下やりとり。
男性:「美瑛富士登られたんですか。どちらからですか?」
自分:「白金のゲートから入ってオプタテシケ折り返して来ました。」
男性:「このあとは望岳台ですか?」
自分:「このあとは全部の山を縦走して富良野岳まで行ければと思ってます。十勝岳温泉に自転車を止めてあるんです。」
男性:「一泊ですか?」
自分:「日帰りで。」
男性:「う~ん、オプタテシケまで行ってきただけでも十分すごいんだけど。間に合わないんじゃないかなぁ。
まぁ、最悪上ホロ小屋で泊まればいいかなあ。」
自分:「ツェルトやブランケットも持ってきてるので、どこでも泊まるつもりで行こうと思ってます。」
男性:「あまり無理しないでくださいね。」
う~ん。
やっぱり無理かなぁ・・・。またちょっと弱気になります。
もし時間的にだめなようなら上富良野岳あたりから下山しよう。
そう思い、気を取り直してとりあえず美瑛岳へ向かいます。
美瑛岳、前回も思いましたが岩だらけで登りにくい山です。
そして先月、女性が亡くなった山なので冥福を祈ります。
12時40分美瑛岳頂上に到着、最後のビールを飲んですぐに出発します。
美瑛岳を出てしばらくして十勝岳が見えますが、相当遠い感じです。
間に合うんだろうか・・・。
ちょっと焦りを感じながら、少しペースを上げることに。
確か前回美瑛から十勝岳は2時間。
でも歩けど歩けどまだまだという感じです。
雪渓が意地悪そうにアッカンベーをしてるように見えます。
↓左上の一番奥の尖った山が十勝岳。中段左がアッカンベー雪渓。(命名ぴよしろう 笑)
途中、「美瑛岳~十勝岳」の標識がやたらたくさんあります。
1時間くらい歩くと、3人のパーティーが休憩中。
すごい大荷物です。
自分:「すごい荷物ですね。大雪まで縦走ですか?」」
男性:「いや、美瑛までだ。」
ありゃりゃ。はずしました(笑)。
このあとは登りがきついとよ、と言われましたが、そのとおりでした。
急斜面に火山礫で滑ります。
泣きながら一歩一歩進みます。
まったく木も草も無い月面のような風景が続きます。
↓途中、日本地図のような雪渓が。
長い長い月面のような風景を通り抜けて、いよいよ十勝岳です!
西部劇の砦のような岩場をゆっくり登り、14時44分頂上に。
くはぁー、ちょっと疲れてきました。
↓頂上。標柱はありません。別に何か書いてある大理石の柱はありますが。
またおにぎりをいただきます。
今日はおにぎりもビールもたくさん持ってきました。
ちなみにビール3L飲みましたが、8時間かけて飲んだ上、最後に飲んでから8時間後に運転予定ですのでご安心を。念のため。
さて、まだ遅れ気味です。
ゆっくりはしていられません。
歩きやすいところは早足で登山道を進みます。
前方の景色を見ると・・・十勝の山並みはまだまだ続きます。
急ごう!
30分ほどで上ホロ避難小屋に。
あれ・・・なんか去年と違う感じ。新しくなったんだろうか?
まあ、いいや。(笑)。
外で2人くらい作業しているのが見えますが、先を急ぎます。
15時30分、上ホロカメットク到着。
・・・少し前から雲でまわりが見えなくなってきてます。
ちょっと休憩して水分とか補給。
雲の中、ひたすら先を急ぎます。
・・・で、雲の中、あまりに急いで上富良野岳、山頂標識見落としました・・・。
そのときは全然気がつきませんでしたが・・・。
そして三峰山に16時7分到着。
このあたりで上富良野岳ってどこだったかなぁ、とか思い始めます。
雲が晴れると、この先まだ続きの山がたくさん見えます。
富良野岳、どれだっけ?
焦りつつ前へ進みます。
どんどん進み、岩の細尾根を越えるとちょっとした平原が。
その向こうの山の中腹にテントのようなものが見えます。
近くまで行くと3人の方がテントの前で食事中。
上富良野岳はどこでしたっけ?とたずねると、女性の方、親切に教えてくださいました。
・・・やっぱりとっくに過ぎてました。写真撮り忘れ残念!!
まあ、基本的に通過はしていて、全山縦走には違いないからいいことにします。
地図持ってきて全然使わない自分もどうかと思ったりしますが。
まあ、急いでいたので。
最後の富良野岳、分岐点にザックを置いて出発です。
さすがに足が重くなってきました。
17時10分、ついに富良野岳到着。
十勝岳すら既に遥か彼方です。
とりあえずは終点。
少し休んでゆっくり下りましょう。
富良野岳から下山する途中、お花畑がすばらしいことに気付きます。
やっとまわりを見る余裕がでてきました。
ザックのデポ地点で最後のおにぎりを食べ、途中で暗くなるでしょうから、ヘッドランプを出します。
テントの中の方に一応方向を確認して、十勝岳温泉へ出発です。
雲がきれいです。
GPSと地図を確認しながら歩きますが、十勝岳温泉までは相当な距離があります。
登山道も意外と歩きにくく、疲れた体には厳しいものがあります。
もう集中力が切れかかっているので注意して進みます。
もう少しで暗くなりそうな19時少し前、林道?に入る手前の渡渉地点に到着。
良かった・・・。
明るいうちに危険な地点はすべて通過できました。
あとはこの道をまっすぐ歩くだけです。
無事に下山してこられた安堵感で夕焼けがきれいに感じます。
19時20分、十勝岳温泉に到着。
やった!!
十勝連峰全山縦走(日帰り)達成です!!
スポドリを買って暗闇の中で休憩します。
うまいなぁ・・・。
さて、ここからあと12Kmくらいでしょうか。
白金まで自転車です。
疲れた体に鞭打ち、スタート。
ほとんどが下りなのですが、暗くて怖かったです。
特にシカ。
突然現れ、「ピ~!」とか叫びます。ビビリます。
まあ、むこうはむこうでビビッてるんでしょうね。
子鹿だし。
「おかあちゃ~ん!変なのがいたよ、怖いよ~!」
という感じでしょうか(笑)。
途中望岳台あたり、キャンプしていると思われる何人かの子どもたちに「頑張って~!」と応援されました(笑)。
「ありがと~!」
白金のゲートには20時40分到着。
帰りは眠くて眠くて、休み休み運転して自宅到着は午前1時でした。
GPSデータです。
35Km以上あったようです。
途中は焦りまくりで余裕ナッシングでしたが、達成感はありました。
よかった~!!!