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2016年9月30日(金)その2687◆ガルロチの船出
これから幾つか先約を片づけ、新宿ガルロチのオープニングへ。
内装・料理含め、なんかドキドキするねえ。
帰宅後は片岡愛之助さんのアナザースカイを忘れずチェック。
明日土曜はガルロチ・オーナー村松さんインタビューで
パセオ新年号本文4頁記事を作成。
質問のポイントはこんな感じか。リアル本音での回答は了承済み。
◆エルフラメンコを引き継いだきっかけ。
◆「開かれたタブラオへ」の意図。
◆スペイン料理のテコ入れについて。
さらに料理監修者山田チカラ氏との出会いの経緯。
◆継承する伝統、そしてこれからの革新。
◆〝ガルロチ〟命名の理由。
◆ガルロチの見どころ。
◆フラメンコ愛好家に伝えたいメッセージ。
他に聴きたいことがあれば書き込みよろしく
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2016年9月30日(金)その2686◆フラメンコが歌える!
レクチャーの参加対象は入門者~プロまで、
バイレ・カンテ・ギター・観る聴く専門まで。
そうしたバリアフリー感の中、
リズムと音程に若干問題のある私も毎度参加するので、
「気分的に助かる!」と受講者仲間は共感を隠さない。
カンテを歌ってみたい人に、
優しく巨大な門戸を解放してくれたカンタオール石塚隆充。
そのパセオ発行CD付カンテ教本は今月半ばに発行以来、
想定を上回る売れ行きで年内にも初版完売の勢い。
その出版を記念する大人気のパセオ講座
「石塚隆充/誰にも歌えるフラメンコ!」第三回目は、
みんな知ってるロルカの名曲『ラ・タララ』を歌う。
歌う歓びを満喫ながらフラメンコへの理解が深まる新鮮レッスン、
百聞は一見に如かず。
日時◆2016年10月9日(日)13時~14時半(12時半開場)
受講料◆90分/3,000円(当日受付にて)
会場◆スタジオ・アルソル(丸の内線「東高円寺」徒歩6分、
JR・東西線「中野駅」徒歩10分/フラメンコ協会の1階スタジオです
★当日テキストは無料配布、必要な持ち物もありません。
★レクチャー終了後はCD付カンテ教本(2,500円税別)のサイン会を!
定員は30名、予約はお早目!
☎03-6382-4611 メール:paseshop@paseo-flamenco.com
主催◆月刊パセオフラメンコ
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2016年9月30日(金)その2685◆片岡愛之助VS佐藤浩希
今晩23時アナザースカイ。
パセオ最新号を飾ってくれたこのお方。
稀代のフラメンコ演出家&バイラオール佐藤浩希との対談もこの折実現!
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2016年9月29日(木)その2684◆新宿ガルロチ
9/30金曜。
月末の各種締切スケジュールをツメツメに巻き、
明晩の楽しみは新宿のタブラオフラメンコ〝ガルロチ〟のオープニングパーティー。
ここに漕ぎつけるまでの険しい道のりを察するだけで、
人ごとながら冷や汗が吹き出す。
莫大なリスクを呑みこみ、フラメンコの未来に人生を懸ける村松さんの
頼もしい決断行動に直接感謝を伝えたい。
後日改めて、ガルロチ・オーナーの心境をインタビュー(パセオ新年号に掲載)する。
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2016年9月28日(水)その2683◆川島桂子ソロライヴ
三十年近く前、バイレ初級者で超優秀なグラフィックデザイナーだった川島桂子とパセオ編集部の面々がつるんでカラオケに行ったことがある。彼女の素人離れした本格歌唱には一同ド肝を抜かれたものだが、当時はまさかここまで大成しれくれるなんて誰ひとり予想できなかった。
初回ライヴではオーソドックスなプログラムで、律儀に真っ向勝負してくれた川島桂子。終演後のフエルガで歌ったこの酔いどれ歌姫のソレアには魔物が降りて来ていた。川島劇場はライヴ終了後も続くのである。
意図したわけではないが、この10月は川島桂子&今枝友加の極上カンテソロライヴの二本立てとなる。今枝からはフラメンコ愛を、川島からは人類愛を聴く私。まったく持ち味の異なる極めて魅力的な歌い手の、それぞれの熱唱を深く記憶に刻めることのできるこの秋の幸運。以下、本人コメント。
「昨年五月に出演させていただいてから、今回が二度目のパセオライヴになります。カンテ以外にも歌うようにご要望をいただいているので、プランニング中です。今回も伴奏はエミリオにお願いしました。彼の操る魔法の絨毯に乗って、アリちゃん、ユウスケ、ヨウスケと頼もしい男子に支えてもらいながら本番を楽しみたいと思います。個人的には、今回のライヴは日本のフラメンコの先輩たちへのオメナへの気持ちを捧げたいと思っています。楽しんでいただけるよう頑張ります」
(月刊パセオフラメンコ2016年10月号より)
パセオフラメンコライヴVol.35 川島桂子 ソロライヴ
2016年10月27日(木)20時開演/高円寺エスペランサ
※予約受付中!
昼(セルバ)☎03-3383-0246
夜(エスペランサ)☎03-3316-9493
メール予約:selva@tablaoesperanza.com
写真「2007年新宿エルフラメンコにてペペ島田氏と」Ⓒ大森有起
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2016年9月27日(火)その2682◆
きのうの早退夏バテ静養が効いて、
全快とまではゆかぬものの回復感は上々。
酒を抜いたノンストップ爆睡七時間もよかったみたい。
横になって、古今亭志ん生(唐茄子屋政談)、桂文楽(船徳)、桂三木助(芝浜)、
三笑亭可楽(らくだ)、三遊亭圓生(百年目)あたりを久々にみっちり聴いた。
圓生がアントニオ・マイレーナに、 三木助がダビ・ラゴスに聞こえた。
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2016年9月27日(火)その2681◆今枝友加ソロライヴ
「かくも重層的で骨太なルーツを持つ今枝友加という存在には、今後の活躍と日本フラメンコ界の行く末をも左右するであろう力を感じさせるに十分なものがありました。太くたくましい根で大輪の華咲く大木、それが今枝友加のフラメンコ」(石井拓人/本誌公演忘備録より)。
協会新人公演の奨励賞ダブル受賞(カンテ&バイレ部門)の唯一の達成者である。「初めてフラメンコを観る方から年季の入ったフラメンコ通までを一挙に魅了!」という原則以外はすべて主役次第という当企画だが、二度目となる今回は「出来ればカンテ中心で」とつい要望したのは、親しい私の周囲にそれを熱望する今枝ファンがあまりに大勢いたから。以下は今枝のコメント。
「念願だった俵氏とのカンテライヴが遂に実現します! 基本的にはファミリアみたいに大所帯でのライヴが大好きですが、俵さんとは絶対にサシでと決めていました。しかし、スペイン滞在中も、パセオライヴ初回でもバモス公演でもラブコールをかけ全てフラれてきました。そしてやっとスケジュールも合い、彼にしか出せない漆黒の音を堪能できる日が来ました! この日はただただ、俵氏のギターと共に純粋にカンテを楽しもうと思います。パルマには尊敬する我が先輩、井山直子さんを迎えてお送りします。彼ら2人のフラメンコ愛に支えてもらいつつも、私も培ってきたものを誇りを持って全て出し尽くすつもりです」(月刊パセオフラメンコ10月号より)
パセオフラメンコライヴVol.34 今枝友加 ソロライヴ
2016年10月13日(木)20時開演/高円寺エスペランサ
今枝友加(カンテ)
俵英三(ギター)
井山直子(パルマ)
※立ち見席(椅子付き)数枚あり!
昼(セルバ)☎03-3383-0246
夜(エスペランサ)☎03-3316-9493
メール予約:selva@tablaoesperanza.com
(写真は大森有起)
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2016年9月26日(月)その2680◆明日には全快
微熱でふらふらするので、朝イチでパセオそばの医院へ。
風邪かと思ったら、遅れてきた夏バテだって。
漢方と熱冷ましを処方してもらい、そこそこ具合が良くなった。
今日締めの企画書が済んだら早退の段取り。
横になって名人たちの古典落語を存分に聴きたい気分。
そのまま爆睡で、明日は全快の見込み。
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2016年9月24日(土)その2677◆ソレアを踊る最強レクチャー
「どんな心情で踊れば?」
ソレアに初挑戦する踊り手は異口同音にそう云う。
身体能力や技術がどんなに達者でも、ソレアの壁は厚い。
内なるセンスや教養が伴わないと、いつまでたってもソレアは降りてこない。
カンテフラメンコ研究の第一人者エンリケ坂井による
「カンテフラメンコ奥の細道」、その第二回目は「ソレア・デ・カディス」。
上は三枝雄輔(超一流プロ)から、下はパセオ社長(三流ど素人)までが
こぞって絶賛する、誰もが参加できる間口の広い深淵レクチャー。
9/25(日)午前11時より90分、お申し込みは(↓)
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/09/626_1.php#005931
場違いに思えて参加をためらった6月の初回レクチャー(ソレア・デ・アルカラ)。
受講の楽しさと清々しさ、そして芸道の奥の細道を垣間見た、
受講後の頼もしい充実感を想い出したよ。
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2016年9月24日(土)その2676◆大吉
声や雰囲気が、役者の船越英一郎さんそっくり。
本人は「いえ、人殺しみたいな顔ですから」と謙遜するが、
なるほどドンピシャである(汗)。
パセオやフラメンコ協会の二軒おとなり〝大吉〟の大将、
もっと云うと焼き鳥と占いの名人である。
週にいっぺん、その大吉で独り呑む。
カウンター奥の私の指定席には、竜王戦(読売新聞の将棋欄)のページを
切り取った一週間分のストックが用意されている。
この春、愛読する〝週刊将棋〟が廃刊となり、週明けにそれを読み読みここで
呑むのを極上の歓びとしていた私がその喪失感に悄然とするのを見かねた大将が、
頼みもしないのにこんな手の掛かる特別サービスを始めてくれたわけ。
まあそうは云いつつ、食い物の旨さと客商売で磨き抜かれた彼の
絶妙な対話センスを楽しみに通っているわけで、
気取らず落ち着いて呑める昭和な郷愁感というのが、
若干くたびれたこの老いぼれにはたいそうありがたい。
持つべきものは行きつけなりか。
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2016年9月23日(金)その2675◆快心のエミリオ!
昨晩のエミリオ・ソロライヴは完全燃焼の大盛り上がり!
協演の平松加奈、朱雀はるな、塩谷経、三枝雄輔も本領発揮。
観客席も川島桂子、今枝友加、屋良有子などなど豪華絢爛。
俳優の長谷川初範さん(はるなちゃんつながり)もご来場。
そのアンコール、舞台に呼ばれた今枝友加ちゃんがブレリアを一節歌って、
そのまま帰りの最終新幹線めざしダッシュで抜け出る姿が印象的(笑)
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2016年9月22日(木)その2674◆片岡愛之助&佐藤浩希
20日発売のパセオフラメンコ、
表紙は片岡愛之助さんと我らが佐藤浩希だよーん!
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2016年9月21日(水)その2673◆躍進する徳永兄弟
第118回スーパーリクライニングコンサート
徳永兄弟フラメンコギター・デュオリサイタル
2016年9月16日(金)/東京(代々木公園)Hakuju Hall
【ギター】徳永健太郎/徳永康次郎
理想的な音響で知られるHakuju Hall(白寿ホール)は、クラシック音楽通には夢のような豪華テアトロ。そのホール主催の人気シリーズ企画に徳永兄弟が招かれたことには大きな意味がある。すでにメジャーシーンで大活躍を続ける沖仁に続き、いよいよ徳永兄弟も一般音楽シーンに漕ぎ出す、そんなエポックとなるであろうこの注目の単独劇場公演。観客席はまずそのスタイリッシュで精妙なアンサンブルと、技術性・音楽性の高さにびっくりしたに違いない。えっ、フラメンコギターってこんな高度なこと出来るのっ?みたいな嬉しい裏切られ感がまんべんなく会場全体に漂う。
デュオ曲はお馴染みのオリジナル、ブレリア(解放)、アレグリアス(夜明け)、ファンダンゴス(魂の旅人)、そしてみんな知ってる〝赤とんぼ〟(山田耕筰作曲)のカヴァー。ソロでは兄健太郎が師匠ペドロ・シエラの仄暗い詩情の超絶技巧ファルーカを鉄棒の内村航平のように完璧に決めた。弟康次郎の古典(シギリージャ・デ・ヘレス)は口うるさいフラメンコ通を唸らせる極渋の凄味ある名演。おお康ちゃん、そこまでやれんのかいっ!と、正直わしゃぶっタマげた。新作落語の売れっ子噺家が古典落語の大作を一発で仕留めるような痛快感。
そして、ラヴェルのピアノ曲のようにナイーブに洗練されたフラメンコ版〝赤とんぼ〟は、現代フラメンコだけに可能なファンタスティックな作品に仕上がっていた。このアレンジに要した期間は一週間ほどだと云うが、演奏効果も高いあの精密な構造を短期間で仕上げる力は尋常でない。11/16パセオライヴではバッハの名曲シャコンヌを彼らにリクエストしているのだが(汗)、こりゃ早くもゾクゾクの予感。こんな私の無茶振りの如く、いろんな方面から様々な要望を託されることの多い兄弟は、実は確かなセンスで冷静に自分たちの現在・未来を見据えている。
曲間のMCも達者になった。健太郎はビセンテ・カリージョのカニサレスモデル、康次郎はテオドロ・ペレス、バランス良く伸びるお気に入り愛器について語る彼らはとても楽しそう。兄弟のオリジナル、伝統フラメンコ、他ジャンル曲のフラメンコヴァージョン、そして様々なミュージシャンとの協演、オーソドックスなバイレ・カンテ伴奏。これら多種多様な局面において徳永兄弟は、手抜きのない高いクオリティで果敢に攻め続ける。毎回毎回結果を出しながら前進するのが徳永兄弟の流儀なのである。(小山雄二)
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2016年9月20日(火)その2672◆ダビ・ラゴスのブレリア講座
ダビ・ラゴスのブレリア・クルシージョ。
縁あってあのダビ・ラゴスのクルシージョを担当することに。
参加対象はカンテ練習生、プロの歌い手、
そしてブレリアを踊るコツをつかみたい踊り手、そしてダビのファン。
ブレリアの最も深い領域への理解を深め、
フィエスタで歌に乗りながら粋に踊るためのコツをつかむ欲張りなクルシージョ。
ぶっち切りの実力者〝ダビ・ラゴス〟、この機会を逃す手はないぞっ!
10月10日(月・祭)
開講15時(開場14時40分、終了は16時半の予定)
講師◆ダビ・ラゴス
通訳とギター/エンリケ坂井
会場◆スタジオ・カスコーロ(有楽町線&副都心線「要町駅」徒歩7分)
参加費◆6,000円(パセオ定期購読者は5,000円)
予約◆ paseshop@paseo-flamenco.com
★ダビ・ラゴス/プロフィール
ヘレス出身。叔父故アギラール・デ・ヘレスの影響でプロの道に進む。
2000年ビエナルでデビュー 。
2009年発表のCD「エル・エスペホ・エン・ケ・メ・ミロ」で優秀ディスク音楽賞を受賞。
2014年ラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミナス賞など、同時に5つの賞を受賞。
スペインの著名アーティストと数多く共演し、フラメンコ界を代表するカンタオールとして活躍中。(https://youtu.be/uJy9fdv4Blc)
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2016年9月19日(月)その2671◆レッド
「〝愛〟の反対語は〝憎悪〟ではなく〝無関心〟」
巧みなストーリーと辛辣なユーモアで、
世界中の読書家に愛されたサマセット・モーム。
かつての日本でもモーム・ブームは永らく続いたから、
その翻訳ものは学生時代にすべて読み尽くした。
映画にもなった『レッド(赤毛)』は、
冒頭のテーマを奇抜なストーリーで描き切っていたが、
二十歳そこそこでそういう男女の込み入ったニュアンスを実感できるはずもない。
冷静で皮肉なモームの人間観察は両刃の剣であり、
それをそのまま学習・実行してしまうと、
世渡り的には裏目と出るケースも多いだろう。
まあ、少なくとも私の場合はそうだった(涙)
優れた文学というのは、がっつり本質を突いてしまうから、
劇薬と良薬の両側面を持つ。
五十代の私の十年間というのは、
そういう劇薬からの解毒期間であったようにも想えてくる。
しかもまだまだ抜けちゃいない(汗)
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2016年9月16日(金)その2670◆徳永兄弟のテアトロライヴ
今宵は徳永兄弟の単独劇場公演。
ホール主催のクラシック系シリーズ企画なんだが、そのプロデューサーの慧眼に拍手!
会場は以前住んでたご近所の白寿ホール。
生ギターの音響の良さでは都内トップの劇場だろう。
(ちなみにライヴハウスならエスペランサの吹き上げ二階席がダントツ)
外側の注目をも集める彼らだから、旧知の音楽関係者もたくさん押し寄せることだろう。
同窓会のような打ち上げ(なぜかイタリアンらしい)ののち、
余力あらば懐かしの行きつけ代々木八幡どさんこへ。
おっと、忘備録(パセオ12月号)も書かなくっちゃな。