フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー/2017年06月

2017年06月01日 | しゃちょ日記

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2017年6月30日(金)その2877◆お江戸の未来

「板垣死すとも自由は死せず」

どなたに託すか? そこそこ調査分析し、毎度必ず投票に出かける。
この四十余年、候補者や政党を書きこむ瞬間、
なぜか思い浮かべてしまうのが昭和の百円札のお爺ちゃん、
自由民権運動のリーダー板垣退助。
今じゃ考えられないが、かつて投票は当然の権利ではなく、
女性が選挙権を得たのはわずか七十余年前のことであり、
その改善の源流のそのまた源流だったのがこの人。

土佐藩の上級武士出身でありながら、封建・独裁政治や既得権主義を嫌い、
ヨーロッパなみの議会民主政治を志向した幕末・明治の庶民派リベラリスト板垣。
政治家としては負け組だったが、暗殺のターゲットになるくらいに
人気抜群のスーパースターだった。
当時の社会情勢やこの人の生きざまを知ったが最後、
投票放棄はちょっと難しい。
託したい人がいなければ「該当者なし」と、きっぱり一票を投じる。

さてここに、この世に生まれ十四年、
毎度欠かさず選挙場に乗り込む犬がいる。
一家総出の豪華イベントなので、前の晩からやたら張り切る。
18歳未満だから選挙権はないので、せめて選挙犬と呼んでやりたい。

てなわけであさって日曜は東京都議会選挙。十人中六人、
投票率が六割に達するなら、お江戸の未来はそこそこ明るい。

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2017年6月30日(金)その2876◆天使の跳躍

その神業は「天使の跳躍」と呼ばれる。
日本中に注目されるこの大舞台で、
まさかミル・マスカラスばりの空中殺法を決めるとは!

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藤井四段、前人未到の29連勝の一局。
若手超強豪・増田四段のシャープな強襲にピンチを迎えた中盤、
自陣の傷を自ら広げながら、大胆にも二手続けて
左の桂馬を翔び跳ねることで、優劣の景色がにわかに変わる。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬、だったのだ。

プロ将棋ではめったに実現できないミラクル手筋で、
将棋の世界ではこれを「天使の跳躍」と称す。
眠っていた味方の駒が、いきなり連続で躍動し全軍に勇気と活力を与える。
逆転を呼び込むリスキー過ぎるドゥエンデ。

パセオおとなり焼き鳥大吉の愛ある機転で、
幸運にも私はその瞬間をリアルタイムで観戦できたのだが、
手に汗握りながらネット中継にかぶりつく全国の将棋アフィシオナードの大方も、
ここ数手の鬼のクロスカウンターで藤井四段の勝利を予感したことだろう。

デビュー以来、藤井四段はまさしく天使の跳躍のごとき躍進を続け、
しかも世界新記録樹立の決め手となった大技は「天使の跳躍」。
翌朝メディアのキャッチはこれで決まりとニンマリしてたら、
150人も詰めかけた各種メディアは
この美味しいネタにはまったくの素通りだよ(汗)・・・
おゐおゐ、勝負メシもいいけどさ、
頼むからもうちょい実のある中身を取材してくれやあ

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2017年6月29日(木)その2875◆天国と地獄

面白がってるなあ。
背負いこんでる重荷を、そうとは感じさせない爽やかさが彼らにはある。
能力とは関係ないところで、自ら面白がれる環境を自ら創るか否かが、
心の天国地獄の分かれ目なのだろう。

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さて、パセオフラメンコ最新号、表紙は歌神エル・トルタ。
すでに売り切れ寸前のこの七月号!
http://www.paseo-flamenco.com/monthly/2017/06/20177.php

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2017年6月28日(水)その2874◆高場さん、さよなら

夕方、月刊ラティーナの本田社長から連絡が入る。
レコード会社時代はパコ・デ・ルシアを担当した敏腕プロデューサーで、
フラメンコギターの腕前も相当なものだ。
久しぶりの電話の要件は、かつては月刊中南米音楽(現ラティーナ)、
さらにパセオフラメンコの編集長も務めた天才肌の音楽研究家の訃報だった。

音楽史に名を残す稀有な文筆家、高場将美さんが他界された。
もろもろあってしばらく御無沙汰していたが、
仲間内の呑み会でも巨匠にまつわる数々のド迫力エピソードは
いつでも座を賑わせた。みんな大変な目に遭った者同士だったが、
皆がみな、天衣無縫な高場将美の才能と深い優しさを愛していた。

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フラメンコに大きく貢献された先達たちの、昨秋からの相次ぐ訃報に、
今日もまた不意にだらしなく腰が砕けた。
ただ、もうええ加減打ち止めにしてくれとは思わないことにした。
みんな女好きでモテモテだったし、
みんな思う存分に善い仕事をしてこの世を旅立った。

おれたちもそろそろだし、いい演習になるよねと力なく笑うと、
そうだな、と八つばかり先輩の本田さんも小さく笑った。
ご遺族のご意向を重んじ、巨匠の才能を愛した者たちで
大袈裟でない惜別会をと、ゆっくり気持ちを合わせて受話器を置いた。

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2017年6月27日(火)その2872◆やけくそ

パセオフラメンコ8月号の校正を終え、
いよいよ明日から創刊34年目に突入する9月号の追い込みに入る。

編集・取材・執筆・広告・営業などの経験まるで無し、
加えて金なしコネなし独り創刊を決めたあの頃。

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「アルモライマ」パコ・デ・ルシアへの想いだけを頼りに、
ムダに自信ありげな二十代のこのドアホに、得意のタイムスリップで、
そのトホホな実像を暴くドサドなインタビューがしてみたい。
で、記事タイトルはおそらく、、
『サパテアードの起源~やけくそ』。

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2017年6月27日(火)その2871◆わをっ!

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へえーパロマやるんだあ、
観に行きてーな!
っと活字読んでくと・・・パセオライヴだった(嬉泣)
わをっ!

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2017年6月27日(火)その2870◆東京でだめなら

東京でだめなら 名古屋があるさ
名古屋がだめなら 大阪があるさ

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〝時の運〟とも〝人の運〟とも、
ほとんど無縁な本人の実力オンリーの世界、
将棋のプロテストに失格した高校時代、
この流行り歌にはずいぶんと救われた。
だから「好きなことだけやろう」という
雑草の意地と戦略だけは捨てずに居れた。

のちのフラメンコブームの布石となるガデス来日公演で、
〝時の運〟を知ったのが三十過ぎ。
万年倒産危機を救い続けてくれる人々に、
〝人の運〟を知ったのが四十過ぎ。
ちなみに本人の実力は、この六十年ブレることなく
低め安定をキープしている。

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2017年6月26日(月)その2869◆天使の跳躍

ええーーーーーっ!
おとなり大吉、カウンター奥の私の指定席。
そこには世界新記録29連勝の懸かった藤井四段の一戦が
ライヴ中継されるネット画面が用意されていた。
気まぐれで寄ったにも関わらず、
ツーカーの天才占い師・大吉マスターは私の来店を読んでいたのだ。

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相手もまた未来の名人候補と評される19歳の超強豪・増田四段。
観始めた時には、藤井やや苦し。
藤井四段〝天使の跳躍(桂馬の二段跳ね)〟が翔び出す。
ああ、読み筋だったのか。大局で観るなら、
中盤のこの二手こそが勝負を決したとヘボなりに私は思う。
驚いたのは将棋は素人であるはずの大吉がこの手を予想したことだ。
占いなんか簡単に当てるはずだよ、その直観(汗)
                 
その局面で29連勝達成は予測出来たが、四時間かけてラストシーンまで見届けた。
双方ともに悪手の見当たらない死闘とも云うべき名局で、席を立てなかったのだ。
46年前の将棋のプロテスト受験と同様な集中力で、画面を見つめ読みふけった。
アマチュアながら将棋連盟公認の六段なので、
通常のプロ棋士対局の指し手の五割程度は当てるものだが、
この将棋は双方ともに二割も当たらなかった。
まるで〝矛盾〟の語源となった矛と盾の凄絶な闘いを観るようだったよ。
あ、なんて人間は素晴らしい!

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2017年6月26日(月)その2868◆味方だったか

「人工知能を敵対視するのではなく、協力者として共に成長すべき」

昨晩のNHKスペシャルで、羽生善治三冠(46歳)はそう断言した。
いま話題の藤井聡太四段(14歳)はその方法論を採り入れたことで、
前人未到の29連勝に挑むチャンスを迎えた。
勝負においてチェスも囲碁も将棋も人工知能に敗れたが、
プロ棋士たちが人工頭脳と協力し合うことで、
来たるべき人工知能社会の平和協力的シミュレーション
(例えば戦争回避)が先んじて可能となる。

コンピュータ将棋と対戦していてヘボなりに気付くことは
「危険そうに見える領域を怖がらない」ということ。
こう指しておけば安全という伝統的な知恵に彼らは頼らず、
何が危険なのかを具体的に深く読み込み、
その分析をもとに怖がらずに踏み込んで来る。
「安全そうに見えるルートが最も危ない」とする
各界の強い勝負師の知恵と共通しているところが興味深い。

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2017年6月25日(日)その2867◆心置きなく

久々の全休を、家でごろごろジェーと過ごす。
なぜかジェーは落語を好まねーので、
今日はパコとバッハとズージャだな。

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このところちょっと奴は調子を崩してる。
雨が止んだら、裏の緑道を散歩しような。
戻ったら、例の特製焼きプリンだ。
晩めしはおめえの好物オレ流ちゃんこ鍋だし、
来週日曜は一家で出かけるおめえの大好きな選挙じぇねーの。

説教はしらっとやり過ごすが、自分にとって楽しい言葉は分かるので、
両の目をキラキラさせ、ひとつひとつにウンウンしっかり頷くジェー。  
そう、犬だろうが人だろうが、希望さえありゃ、大概なんとかなるもんさ。
おめえもおれも、せいぜい機嫌よく生きて、心置きなく死んできな。

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2017年6月24日(土)その2866◆スケベ度

これからパセオ9月号の仕込みに掛かり、
夕刻より連れ合いと呑み会。
中野在住三十年、ここらを知り尽くす経理の万里ちゃん御推奨、
北口の人気店での初呑みだ。

気に入った店にせっせと通い金を落とすのが男の常なんだが、
ほとんどの女性は新規開拓を好む。
少なくともこの道においては、男より女のほうがスケベである。きっぱり
ちなみに写真は、私が生まれた頃の中野駅北口の風情。
どこか長閑(のどか)だよねえ。

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2017年6月24日(土)その2868◆突き抜け感
        
来週土曜のお楽しみはこれっ!
今や押しも押されぬメジャーとなった、
誰でも知ってる沖仁のデビュー15周年記念コンサート。

ついこないだも「沖仁って、ほんとに凄いの?」と、
四十年も昔に場末のパブでギタリストやってた頃の彼女からメールお問い合わせ。
いまは四人の孫に囲まれて暮らす彼女に、
おれの三億倍すげーよと打ち返すと、
ふ~ん、ならオペラシティいくからとのご返信。

ビクターから今月リリースされた彼の新譜『クラシコ』は、
分かりやすさと格調高さが同居する傑作で、聴き方によっては彼のベスト盤。
それにしてもどーよ、このフライヤー(笑)
ファンタスティックな彼の、矜持豊かな突き抜け感がよく出てるよなあ。

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2017年6月23日(金)その2867◆いい塩梅

先週の井上圭子ソロライヴに続く超満員御礼、
鈴木舞&鈴木千琴のエレガントにして生き活きとする今宵のパセオライヴ。
それぞれのソロライヴがイメージ出来たので、
伸び盛りの新人公演奨励賞姉妹(34歳と31歳、共に二児の母)ときっちり話した。
軽く(?)打ち上げて車で五分、先ほど帰宅。

私の三倍は仕事する後輩からもらった塩らっきょで、風呂上がりの一杯中。
苦労人の漬けたらっきょはいい塩梅でシンプルに深い。
連れ合い絶賛の新作缶チューでとどめの全身リラックス。
さあ、あとは寝るだけ。
明日は重労働。夢の通い路、今晩はこれ聴く。

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2017年6月22日(木)その2866◆風は吹かない

『風は吹かない』

独創派バイラオーラ本田恵美との数年前のしゃちょ対談タイトル。
若いころには明日は明日の風が吹くとうそぶいていた彼女がたどり着いた結論。
今年二月のパセオライヴでも本田は、
そのシャープな矜持と技倆を惜しみなく発揮してくれた。
そこに生ぬるさは微塵もなかった。

自分から具体的に動けば、必ず風は吹く。
それはほとんど向かい風だが、帆船のような賢さで逆用すれば、
順風ばりの成果と充実がもたらされる。
ニュートン力学(作用反作用の法則)は案外と暮らしの役に立つみたい。
連想ついでに、リスクを逆手にニッポンを前進させたこのお方も見事なり。

面白きこともなき世を面白く 住みなすものは心なりけり(高杉晋作)

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2017年6月21日(水)その2865◆華の姉妹デュオ

生ハムは美味しいし、メロンも美味しいし、二つ一緒に食べても美味しい。
格調高く、痛快極まりなかった昨年5月の鈴木舞&鈴木千琴の
デュオライヴを想い出していたら、ふと生ハムメロンの味わいが蘇った。

姉妹ともに日本フラメンコ協会新人公演・奨励賞受賞者で、
ソロリサイタルを成功させる実力は各々充分にある。
前回はそれぞれ二人のお子さんを産み、
さあ本格的にフラメンコにカムバックという時期だったので、
頃やよしとデュオライヴをお願いしたのだが、
期待を遥か上回るステージを爆裂させてくれたシスターズの、
姉(舞)の重厚なペソと妹(千琴)のスタイリッシュな粋は鮮烈だった。

ソロも存分に魅せたが、パレハ(シギリージャ)のアンサンブルもまさに絶妙だった。
芸風もアイレもまるでちがうのに、いやだからこそ、
それが見事にフラメンコのパレハの醍醐味を引き出しきったのである。
その模様を驚くほど精緻な視線でとらえた本誌ライター若林作絵は
公演忘備録にこう描いた。

「安定した技術、フラメンコの力強さ、曽我辺靖子(母)から受け継いだエレガンテ、
家族の信頼感、そのようなものが融合して、増幅してあふれ出す。
根底から醸し出されるのは、二人の健やかさだ。
私はこの健やかなフラメンコにめっぽう弱くて、見ていると泣けてしまう。
今宵はしっかり根を張った骨太の幹を見せていただいた」

満席・立ち見のあの熱いライヴから一年強、
その後の舞と千琴の進境ぶりを、この眼で確かめられる幸運!
 (月刊パセオフラメンコ2017年6月号より~小山雄二)

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2017年6月22日(木)20時 高円寺エスぺランサ
パセオフラメンコライヴVol.59
鈴木舞&鈴木千琴デュオライヴ
【出演】
鈴木舞(バイレ)
鈴木千琴(バイレ)
大渕博光(カンテ)
有田圭輔(カンテ)
徳永康次郎(ギター)
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/06/2017622.php#005998
              
早々に座席指定ソールドアウトで、立ち見予約は5名ほどオッケー。
パセオ忘備録(8/20発売号)執筆は白井盛雄、フロントは吉野理子、
バックと撮影は小倉編集長、で、無駄にウロウロしている元イケメン係員がおれ。

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2017年6月20日(火)その2864◆スベっては転ぶ人

朝の銀行回りの途中、仲良し旧知より好物の塩らっきょをゲット。
出社してやっとのことで残務を終え、午後からは例によって、
面白いようにスベっては転ぶ新たな布石をメールで打ちまくる。
夕方からは中野で、カリスマ由紀さんともろもろ打ち合わせ。
むろんこちらも面白いようにスベっては転ぶ予感(汗)

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(ヴィジュアルは5/17大沼由紀パセオソロライヴより Ⓒ小倉泉弥)

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2017年6月19日(月)その2863◆君は君 我は我

「よく働きよく遊ぶ」

私の好きな大人たちはほとんど皆それを体現していた。
誰に諭されるでもなく、私が働き始めたのは16歳だが、
小学校に上がる頃からその手の大人たちの生き活きとした暮らしを、
ずっと生理的に好ましいと感じていた。

きのう想った『群盲象を評す』が示すように、
そうした風情が単に昭和三十年代・東京下町固有の文化であった可能性も高い。
すでに六十を超えた私も、ずっとそういう環境を選んで生きて来ちゃったわけだし、
今さらそれ違うよって云われても軌道修正は難しい。
ならば他の文化も認めるよりないという解決策が視えてくる。
そうでない生き方に好ましさを感じることも多い・・って、
やがていつかは建前でなくそう云ってみたい。

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2017年6月18日(日)その2862◆ヴィンテージ

五夜連続呑み会のツケ仕事を片づけ、風呂上がりの一杯中。
遠征から戻る連れ合いとジェーに、これからシチューとゆで卵を仕込む。

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久しぶりに昭和のヴィンテージを聴いている。
恋の季節、ブルーライト・ヨコハマ、別れのブルース、
愛の讃歌あたりが絶品だね。
久々のマッカランも沁みてくる。

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2017年6月17日(土)その2861◆群盲象を評す

幼いころの紙芝居の記憶がふとよみがえる。

暗闇で象にさわった者たちが、それぞれに感想を述べる。
足にふれた者は「柱のようです」
尾にふれた者は「綱のようです」
鼻にふれた者は「木の枝のようです」
耳にふれた者は「扇のようです」
腹にふれた者は「壁のようです」
牙にふれた者は「パイプのようです」。

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それぞれは部分的に正解である。
だが惜しいかな、全体を見通せてはいない。
これは神秘の地インドで生まれた『群盲象を評す』というお話。
フラメンコについて語るとき、わかっちゃいながら私たちは皆、
これに近いことをやっている。
深い見識は貴重だがその深きがゆえに陥るワナもあるし、
また、浅きがゆえにその本質をシンプルに云い当てることもある。
真実の多様性は争いも巻き起こすが、
それがまた本当の豊かさの源であることを肝に銘じておきたい。

昨晩はパセオの公演忘備録を書いて寝たのだが、
起き抜けの朝風呂の爽快感がこの古代インドの紙芝居の
遠い記憶を呼び覚ましたのだろう。
フラメンコ形成に大きな影響を与えた放浪民族ロマ(ヒターノ)、
その起源も5世紀のインドに遡るという。
実に壮大な時の流れが快く身に染みてくる日曜朝の充実。
だからといってこのあとのチョー山積み仕事が減るわけでもない。

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2017年6月17日(土)その2860◆強敵

理不尽をやり過ごすにはパーッと発散するのが一番だが、
さすがに今週は呑み過ぎた。
連日の早出くらいではとても間に合わず、
月曜からの五連チャン呑み会のツケを払うべく、早朝よりパセオ出勤。
連れ合いは二泊三日の地方巡業、ジェーは三泊四日の定期検診とあって、
この土日は淡々と実務に集中する。
むろん酒などもっての他だが、人には誰しも魔がさす瞬間というのはある。
昼と夜の境目に来る〝逢魔が刻〟の、
パセオからわずか三秒の立地にあるあの妖しい提灯の誘惑。
この強敵に打つ克つことはあのモハメッド・アリに打ち勝つ以上に難しい(汗)

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2017年6月16日(金)その2859◆いい歳のエリー

光陰矢の如し。
金沢に暮らす旧友を皆で訪ねる旅からすでに二年。
今宵はすでに44年続く、高校同級の四季の呑み会。
会場はすでに38年通う、母校近くのちゃんこの名店〝紫鶴〟。

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本日のゲストはやはり高三同級、早大代表で
初代ミス・キャンパスに輝いた〝愛しのエリー〟。
永い歳月とともに〝いい歳のエリー〟に昇格した彼女(写真は五年前)だが、
青春時代からのオーラはまんまである。

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2017年6月15日(木)その2858◆おやぢラッシュ

昨晩は熱狂のドド子ライヴで完全燃焼。
打ち上げで萩原淳子さんや田村陽子さんとその夫君、
鈴木敦弘さんや三木重人さんらと話せてうれしかった。

今宵は要町でおやぢ会である。
明晩は平井でおやぢ会である。
おやぢ会の合間を縫って各種締切と闘うおやぢ。
あっ、おぢや食いたくなってきた。

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2017年6月14日(水)その2857◆猫はいない

今宵20時より大入り満席、いよいよ待ちに待った井上圭子ソロライヴ。
ジプキンのボラーレを歌う石塚隆充のTV『THEカラオケ★バトル
~歌の異種格闘技戦』出演も20時頃というから、こちらは録画を手配。

さあ、これから張り切ってパセオ8月号の入稿である。
ライヴ情報、公演忘備録、パセオライヴ8月プレ記事、Hola!などざっと十数頁、
そして原稿料振込や製品発注や請求書発送など、まさに時間との闘いである。
正直云って犬の手も借りたい。

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2017年6月13日(火)その2856◆ドド子

2009年ラ・ウニオン『カンテ・デ・ラス・ミナス国際フェスティバル』
において外国人として初のファイナル進出。

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おそるべき実績を持つ彼女のソロをまだ私は観ていない。
パセオライヴの出演はこの眼を頼りに依頼するのが大原則だが、
複数の信頼筋による強い推薦によって決めた唯一のケース。
この噂の大物とはほんの少しメールをやりとりしただけで面識もない。
愛称のドド子は土をふたつ重ねる「圭子」から来ているらしい。

今週水曜に迫る井上圭子ソロライヴに配布するプログラム校正を、
きのうメールで送ったのだが、どうしたわけかそれが届かない。
FBでメッセを交わしながらのメール送信の試行錯誤。
そのやりとりをほぼ原文のまま実況で。

私「メールじゃないと校正送れないなあ。
 あっ、ファックスで送ろうか? 至急番号教えて!」
井上圭子「了解しました!あっ、ウチ、ファックスが無いのです」
困ったと思案する瞬間、FBメッセが届く。
「そうだ、もう一つのメアドをお知らせ致します」
すぐに校正添付メールを再送し、FBに書き込む。
「いま送った、トドいて、トド子っ!」
「ドドコだよ」
「じゃあ、ドドいてっ!」
ややあって、
「やはりドドきません、なんでかしら?」
「だめか、×メールは時々事故があるんだ。じゃあ校正はともかく、
 プログラムの曲目下に載せるドド子の(当日の客席に対する)コメントを、
 明日朝までにFBで送って」
「そうだ、ヤホーのメールでしたら行けますかね?」
ヤホーメールで再送する。
「ヤッホー、ヤホー送ったあるが、ドドいたか?」

無事ヤッホーは届き、校正も済み、
先ほどプログラム用の本人コメントも無事ドドいた。
        
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2017年6月12日(月)その2855◆井上圭子ソロライヴ

「『二十世紀バレエ団』のモーリス・ベジャールです。ダンスって世界は凄いものだと感動したのは。初めて観た作品は『エロス・タナトス』。中1の時でした」
以前観た、井上圭子の優美なアレグリアスが胸に焼き付いている。翻したバタ・デ・コーラは花びらのような放物線を描く。その広がりと質感は彼女の肉体と繋がり、生き物の存在感で心に迫って来た。あの生命力の正体は何だったのだろう? 彼女が奥に秘めているものをずっと知りたくて、踊りの芯にあるものは何かと尋ねたとき、返ってきた言葉。ああやはり美しいだけではない、燃えるものがこの人の内にあったのだと、すっと腑に落ちた。
 2009年、ラ・ウニオン『カンテ・デ・ラス・ミナス国際フェスティバル』での外国人として初のファイナリスト。師である小松原庸子に愛情をもって鍛え上げられ大舞台に臨んだ。そして、体力も精神も「すべて焦げ付くほど」という想いの中で闘い、掴み取った結果だった。そんな極限を乗り越えて来た人だ。
「踊り続けながら目指していることは、観に来てくださる方々の 創造力をかきたてる小さな部品で在りたいということです。心強いアーティストに助けられながら、自身の身体を通して皆様のもとに『何か』が届きますように」
官能、ウイット、孤独。井上圭子のフラメンコにはこれらの豊かな澱がある。この日に降りてくる美しくて深い「何か」を今から渇望してやまない。
       (月刊パセオフラメンコ2017年6月号~井口由美子)

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座席指定は早々にソールドアウト。
いよいよ噂の大物バイラオーラがパセオライヴに初登場!

2017年6月14日(木)20時 高円寺エスペランサ
パセオフラメンコライヴVol.58 井上圭子ソロライヴ
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/06/2017614.php#005999
※立ち見席は上記までお問い合わせを!

【出演】
井上圭子(バイレ)
エル・プラテアオ(カンテ)
三木重人(ヴァイオリン)
三枝雄輔(パルマ)
鈴木淳弘(ギター)

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2017年6月11日(日)その2854◆藍より青く

シャドウ・オブ・ユア・スマイル
(The Shadow of Your Smile)
               
場末のパブのギタリストだった頃、よくエンディングに弾いてた。
映画(『いそしぎ』1965年)はピンとこなかったが、その音楽は永遠なる心の糧。
私の中の宗教とバッハ(あるいはフラメンコ)の関係みたい。

バーブラ、シナトラ、アンディ、アストラッド、バーデン等々、
素敵なカヴァー演奏は無数にあって、今もボサノバ系のアレンジでよく聴く。
なぜかいつも奴のこんな佇まいを想い出す。
撮影者である連れ合い、高校時代は写真部だったとさ。

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2017年6月10日(土)その2853◆いい人は

「いい人は悪い人」。
親しい大物プロモーターの人生訓。
安請け合いの人を決して信用するなと何度も諭された。

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2017年6月10日(土)その2852◆人は

近ごろ確信した経験値の集大成。
むろん3%の例外はあるけど、人は見掛けによる、
いや、見掛け通りである。

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2017年6月10日(土)その2851◆王将

強いから勝つのではない、勝ったから強いのだ。
それが人生の実相だと想うが、何にだって例外はある。
プロ入り以来、無傷の23連勝を続ける藤井四段。
彼の公式戦全棋譜を改めて並べてみて分かった。
藤井聡太は、強いから勝っている。

別件だが、ジャイアンツにはもうちょい記録頑張って欲しかった(汗)

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2017年6月9日(金)その2850◆エロ話

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「君は死んだ人間しか評論しない」と坂口安吾が突っ込む。
「生きてる人間は暴れるから書きようがない」と小林秀雄がボケる。
その昔ゼミで知った賢人同士のこんなエピソードに、今も時おり苦笑する。

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「より安定したい。それこそがタナトス(死への衝動)の欲望だ」
フロイト博士ご指摘のごとく、故人というのはもう活動しない、
悩まない迷わないという点で極めて安定している。
人はエロス(生&性への欲望)という最強の本能をエネルギーに日々忙しく生きるが、
その裏側ではやたら張り切るエロスとのバランスを調整するかのようにタナトスが、
「生きてりゃもろもろ不安定だし、死んで思いきり安定しようや」と
黒い誘惑をささやく。
いや、タナトスはむしろエロスの完全燃焼を後押しし、
そのどんな結果をも毅然として引き受けようとしているのかもしれない。

小林秀雄はエロスの起承転結を見極めた上で、作品を完成させたかったのだろう。
一方の安吾はエロスとタナトスの葛藤そのものをリアルタイムで描きたかった。
結果なのかプロセスなのか?
いやまったく、真実の探求というのは個々の性質に大胆に左右されるものだ。

生命のメカニズムというのはエロスとタナトスの絶対矛盾が出発点だから、
賢者の意見もバラバラだし、自分固有の真実を見い出すなんてのも容易ではない。
だからフラメンコというわけでもないんだが、パセオ創刊以来およそ三十三年、
せっかくの誌面をこれ幸いと活用し、その実相を探る帰納法的アプローチそのものを、
好奇心任せに寄り道(パセオライヴや講座等)しながら歓んでいる。
しかしながらその興味深い試みは、降りしきる雪のサッカー場でドリブルしながら
落としたコンタクトレンズを探す果てしのない作業によく似ている(汗)。
生涯現役が宿命に想えてきた。

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2017年6月8日(木)その2849◆エンリケ坂井登場!

 今から5年前の2012年、エンリケさんの連載原稿を受け取った。今なお手書きの原稿の書き出しは、「パセオから修行時代のことを書いてみないかと言われたのですが、考えてみれば私はまだ修行中の身なのです」というものだった。

 うひゃー!!となった。ギター歴50年を越える人が修行中だと言い切る。フラメンコに対するなんという尊敬の念! すっかり感激してしまった。僕はまだ業界に入りたてだったが、ギターの音色や雰囲気から、それぞれのアーティストにイメージを持っており、激的に渋い音色を響かせるエンリケさんのギターを聴いて、非常にストイックなギタリスト像を想像していた。嬉しかった。

 そして、プロとはこういうことだと、演奏で示してくれている。例えば、現在超売れっ子になったカディスのダビ・パロマールの伴奏や、ウニオンでランパラ・ミネーラを受賞したダビ・ラゴスの伴奏をするのに、打ち合わせはひと言ふた言だけ。膨大な研究を積み重ね続けることであらゆるスタイルを識り、それを演奏でき、そしてエンリケさん曰く"歌い手の、歌う気を誘う"ファルセータを弾き、歌を引き出す。グッ......と感じ入る。熱を帯びる。

 さらに、日本におけるカンテ伴奏の不動の第一人者でありながら、エンリケさんの実力は驚くことにソロでも輝きを放つ。モロンに心酔するそのギターは、水墨画や枯山水にも似た枯淡の境地を見せてくれるだろう。少なくとも僕の理解では、エンリケさんは人間国宝である。当日は国宝級の味を堪能されたい。
         (月刊パセオフラメンコ2017年6月号~小倉泉弥)

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とゆーことで、例によってプログラムのフライング発表。
当日フロントは吉野理子、バックに小倉編集長、パセオ忘備録執筆
(&いけめんドアボーイ)はおれ。
マエストロ・エンリケに対する日本フラメンコ協会の会報取材も入るようだ。
お席をリザーブしておくので、予約は当日17時までに ☎03-3383-0246
             
パセオフラメンコライヴVol.057
エンリケ坂井ソロライヴ
2017年6月8日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
主催:月刊パセオフラメンコ&エスペランサ

【ギターソロ】
 1. タランタス
 2. カンティーニャス
 3. シギリージャス
 4. ブレリアス
      (パルマ/山谷祐子 佐藤聖子)
【弾き語り】
 5. ソレアー・アポラー
 6. マラゲーニャス
 7. ティエントス 又は ファンダンゴス
【フィン・デ・フィエスタ】
      (パルマ/山谷祐子 佐藤聖子)

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2017年6月7日(水)その2848◆心の復興

ちょっと残念な気もするのだが、
多くの場合、実力と知名度とは一致しない。

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この直木賞作家は本当に善い小説を書く。
藤沢周平以来の本物中の本物でござる。
ボキボキボキッと心が折れた時には、
二合のぬる燗とともに『虚舟』を読む。
シャキシャキシャッキーンと心が復興する。

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2017年6月6日(火)その2847◆フラメンコの使徒

リハもなく、彼のギターで唄い始めたかのダビ・ラゴスの、
びっくりしたような両眼が
心底嬉しそうな表情に変わったあの瞬間を生涯私は忘れない。

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スペイン人でも彼の境地に達したフラメンカーは稀れだ。
パセオ小倉編集長の発案、二度目となる「エンリケ坂井ソロライヴ」は、
あさって木曜晩、再びそのことを実証するだろう。
パセオライヴ57回目にして初のプロデューサー特権を発動し、
今回のみは音響抜群の二階バルコン席中央に陣取る。
     
残席あり
純粋フラメンコに惹かれる方は、多少の無理を押してでもご来場されたし。
自ら伝説の証人となるべしっ!

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2017年6月5日(月)その2846◆寛容の視点

「小人閑居して不善を為す」

ゆうべは早めに床に就き、久々に現役名人・柳家小三治で『茶の湯』を聴く。
既得権ずっぽりの隠居じいさんが、盛大に周囲を困らせる爆笑話。
名作『寝床』と同じく、アートもユーモアも解さない
センス無き年寄りが災難の元なんだが、
そういう理不尽を笑い飛ばす江戸っ子の粋が頼もしい。

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昔も今も、現役で何かしらお役に立ってねえと、
人はどうしたって生き腐れするもんなんだと、
シンプルな生理現象が浮き彫りになる。      
ただし、落語の視点は寛容である。
人騒がせなご隠居さえ肯定し、善悪あれこれあってこそ
好ましい全体バランスは保たれるという、
実にしたたかで穏やかな着地点を用意するのである。

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2017年6月4日(日)その2845◆ユニヴァーサル

「ニッポン人なのに横綱だあっ!」
十九年ぶりの稀勢の里の快挙に日本中が沸いた。

「ドイツ人なのにバッハがうまいっ!」
2002年、国際バッハ・コンクールで優勝した史上初のドイツ人、シュタットフェルト。
稀勢の里の横綱昇進をきっかけに、再び彼のピアノにハマっている。
バッハが一番いいが、モーツァルトやベートーヴェン、
さらにショパンあたりも手の内に入っており、
近ごろ話題の藤井四段のオールマイティな芸風を連想したりもする。

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「スペイン人なのにフラメンコがうまいっ!」
あと二十年くらいでそんな時代が来ると私は感じているが、
炎上しそうで本音は云えないって、云ってるじゃん(汗)。
まあ、袋叩きになるかもしれないが、
世界中を旅するフラメンコにとってそれは幸福なことだと本心想っている。

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2017年6月3日(土)その2844◆虎視眈々

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早朝から私に貼りついてる。
金曜からのお約束で、今日はジェーとパセオ出社。
身内の言葉はほぼ理解している。
トンズラが得意な私が逃亡しないよう、しっかり見張っているのだ。

決算準備と原稿二本。
彼のお気に入りはポカポカ陽気の社長室(=屋上)。
早く終われば、桃園緑道のオープンカフェでチーズケーキ。
虎視眈々、奴はそれらを狙っている。

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2017年6月2日(金)その2843◆類似点と相違点

現在二十連勝中の中学生プロ棋士・藤井聡太四段。
棋譜を調べる限り、彼には突出する得意戦法が見当たらない。
その意味で、私は彼によく似ている。
突出する得意戦法を藤井四段が必要としないのは、
すべてにおいて彼がオールマイティだからだ。
その意味では惜しくも、私は彼に似ても似つかない。

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2017年6月1日(木)その2842◆ショーブ

この春はフジ(亀戸天神)もツツジ(根津神社)も見逃した。
なので来週あたり観ごろとなるショーブに賭けたいわけ。
写真は明治神宮だが、ここ数年は小石川後楽園がお気に入り。
アジサイ同様、小雨が降ると情緒もばっちりなんだけどねえ。

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