フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー/2016年09月②

2016年09月01日 | しゃちょ日記

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2016年9月24日(土)その2677◆ソレアを踊る最強レクチャー

「どんな心情で踊れば?」

ソレアに初挑戦する踊り手は異口同音にそう云う。
身体能力や技術がどんなに達者でも、ソレアの壁は厚い。
内なるセンスや教養が伴わないと、いつまでたってもソレアは降りてこない。

カンテフラメンコ研究の第一人者エンリケ坂井による
「カンテフラメンコ奥の細道」、その第二回目は「ソレア・デ・カディス」。

上は三枝雄輔(超一流プロ)から、下はパセオ社長(三流ど素人)までが
こぞって絶賛する、誰もが参加できる間口の広い深淵レクチャー。
9/25(日)午前11時より90分、お申し込みは(↓)
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/09/626_1.php#005931

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場違いに思えて参加をためらった6月の初回レクチャー(ソレア・デ・アルカラ)。
受講の楽しさと清々しさ、そして芸道の奥の細道を垣間見た、
受講後の頼もしい充実感を想い出したよ。

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2016年9月24日(土)その2676◆大吉

声や雰囲気が、役者の船越英一郎さんそっくり。
本人は「いえ、人殺しみたいな顔ですから」と謙遜するが、
なるほどドンピシャである(汗)。
パセオやフラメンコ協会の二軒おとなり〝大吉〟の大将、
もっと云うと焼き鳥と占いの名人である。

週にいっぺん、その大吉で独り呑む。
カウンター奥の私の指定席には、竜王戦(読売新聞の将棋欄)のページを
切り取った一週間分のストックが用意されている。
この春、愛読する〝週刊将棋〟が廃刊となり、週明けにそれを読み読みここで
呑むのを極上の歓びとしていた私がその喪失感に悄然とするのを見かねた大将が、
頼みもしないのにこんな手の掛かる特別サービスを始めてくれたわけ。

まあそうは云いつつ、食い物の旨さと客商売で磨き抜かれた彼の
絶妙な対話センスを楽しみに通っているわけで、
気取らず落ち着いて呑める昭和な郷愁感というのが、
若干くたびれたこの老いぼれにはたいそうありがたい。
持つべきものは行きつけなりか。

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2016年9月23日(金)その2675◆快心のエミリオ!

昨晩のエミリオ・ソロライヴは完全燃焼の大盛り上がり!
協演の平松加奈、朱雀はるな、塩谷経、三枝雄輔も本領発揮。
観客席も川島桂子、今枝友加、屋良有子などなど豪華絢爛。
俳優の長谷川初範さん(はるなちゃんつながり)もご来場。
そのアンコール、舞台に呼ばれた今枝友加ちゃんがブレリアを一節歌って、
そのまま帰りの最終新幹線めざしダッシュで抜け出る姿が印象的(笑)

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2016年9月22日(木)その2674◆片岡愛之助&佐藤浩希

20日発売のパセオフラメンコ、
表紙は片岡愛之助さんと我らが佐藤浩希だよーん!

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2016年9月21日(水)その2673◆躍進する徳永兄弟

第118回スーパーリクライニングコンサート
徳永兄弟フラメンコギター・デュオリサイタル
2016年9月16日(金)/東京(代々木公園)Hakuju Hall
【ギター】徳永健太郎/徳永康次郎

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 理想的な音響で知られるHakuju Hall(白寿ホール)は、クラシック音楽通には夢のような豪華テアトロ。そのホール主催の人気シリーズ企画に徳永兄弟が招かれたことには大きな意味がある。すでにメジャーシーンで大活躍を続ける沖仁に続き、いよいよ徳永兄弟も一般音楽シーンに漕ぎ出す、そんなエポックとなるであろうこの注目の単独劇場公演。観客席はまずそのスタイリッシュで精妙なアンサンブルと、技術性・音楽性の高さにびっくりしたに違いない。えっ、フラメンコギターってこんな高度なこと出来るのっ?みたいな嬉しい裏切られ感がまんべんなく会場全体に漂う。

 デュオ曲はお馴染みのオリジナル、ブレリア(解放)、アレグリアス(夜明け)、ファンダンゴス(魂の旅人)、そしてみんな知ってる〝赤とんぼ〟(山田耕筰作曲)のカヴァー。ソロでは兄健太郎が師匠ペドロ・シエラの仄暗い詩情の超絶技巧ファルーカを鉄棒の内村航平のように完璧に決めた。弟康次郎の古典(シギリージャ・デ・ヘレス)は口うるさいフラメンコ通を唸らせる極渋の凄味ある名演。おお康ちゃん、そこまでやれんのかいっ!と、正直わしゃぶっタマげた。新作落語の売れっ子噺家が古典落語の大作を一発で仕留めるような痛快感。
 そして、ラヴェルのピアノ曲のようにナイーブに洗練されたフラメンコ版〝赤とんぼ〟は、現代フラメンコだけに可能なファンタスティックな作品に仕上がっていた。このアレンジに要した期間は一週間ほどだと云うが、演奏効果も高いあの精密な構造を短期間で仕上げる力は尋常でない。11/16パセオライヴではバッハの名曲シャコンヌを彼らにリクエストしているのだが(汗)、こりゃ早くもゾクゾクの予感。こんな私の無茶振りの如く、いろんな方面から様々な要望を託されることの多い兄弟は、実は確かなセンスで冷静に自分たちの現在・未来を見据えている。

 曲間のMCも達者になった。健太郎はビセンテ・カリージョのカニサレスモデル、康次郎はテオドロ・ペレス、バランス良く伸びるお気に入り愛器について語る彼らはとても楽しそう。兄弟のオリジナル、伝統フラメンコ、他ジャンル曲のフラメンコヴァージョン、そして様々なミュージシャンとの協演、オーソドックスなバイレ・カンテ伴奏。これら多種多様な局面において徳永兄弟は、手抜きのない高いクオリティで果敢に攻め続ける。毎回毎回結果を出しながら前進するのが徳永兄弟の流儀なのである。(小山雄二)
    
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2016年9月20日(火)その2672◆ダビ・ラゴスのブレリア講座

ダビ・ラゴスのブレリア・クルシージョ。

縁あってあのダビ・ラゴスのクルシージョを担当することに。
参加対象はカンテ練習生、プロの歌い手、
そしてブレリアを踊るコツをつかみたい踊り手、そしてダビのファン。
ブレリアの最も深い領域への理解を深め、
フィエスタで歌に乗りながら粋に踊るためのコツをつかむ欲張りなクルシージョ。
ぶっち切りの実力者〝ダビ・ラゴス〟、この機会を逃す手はないぞっ!

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10月10日(月・祭)
開講15時(開場14時40分、終了は16時半の予定)
講師◆ダビ・ラゴス
通訳とギター/エンリケ坂井
会場◆スタジオ・カスコーロ(有楽町線&副都心線「要町駅」徒歩7分)
参加費◆6,000円(パセオ定期購読者は5,000円)
予約◆ paseshop@paseo-flamenco.com

★ダビ・ラゴス/プロフィール
ヘレス出身。叔父故アギラール・デ・ヘレスの影響でプロの道に進む。
2000年ビエナルでデビュー 。
2009年発表のCD「エル・エスペホ・エン・ケ・メ・ミロ」で優秀ディスク音楽賞を受賞。
2014年ラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミナス賞など、同時に5つの賞を受賞。
スペインの著名アーティストと数多く共演し、フラメンコ界を代表するカンタオールとして活躍中。(https://youtu.be/uJy9fdv4Blc

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2016年9月19日(月)その2671◆レッド

「〝愛〟の反対語は〝憎悪〟ではなく〝無関心〟」

巧みなストーリーと辛辣なユーモアで、
世界中の読書家に愛されたサマセット・モーム。
かつての日本でもモーム・ブームは永らく続いたから、
その翻訳ものは学生時代にすべて読み尽くした。

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映画にもなった『レッド(赤毛)』は、
冒頭のテーマを奇抜なストーリーで描き切っていたが、
二十歳そこそこでそういう男女の込み入ったニュアンスを実感できるはずもない。

冷静で皮肉なモームの人間観察は両刃の剣であり、
それをそのまま学習・実行してしまうと、
世渡り的には裏目と出るケースも多いだろう。
まあ、少なくとも私の場合はそうだった(涙)

優れた文学というのは、がっつり本質を突いてしまうから、
劇薬と良薬の両側面を持つ。
五十代の私の十年間というのは、
そういう劇薬からの解毒期間であったようにも想えてくる。
しかもまだまだ抜けちゃいない(汗)

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2016年9月16日(金)その2670◆徳永兄弟のテアトロライヴ

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今宵は徳永兄弟の単独劇場公演。
ホール主催のクラシック系シリーズ企画なんだが、そのプロデューサーの慧眼に拍手!

会場は以前住んでたご近所の白寿ホール。
生ギターの音響の良さでは都内トップの劇場だろう。
(ちなみにライヴハウスならエスペランサの吹き上げ二階席がダントツ)

外側の注目をも集める彼らだから、旧知の音楽関係者もたくさん押し寄せることだろう。
同窓会のような打ち上げ(なぜかイタリアンらしい)ののち、
余力あらば懐かしの行きつけ代々木八幡どさんこへ。
おっと、忘備録(パセオ12月号)も書かなくっちゃな。

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年09月①

2016年09月01日 | しゃちょ日記

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2016年9月15日(木)その2669◆隆充のCD付カンテ入門

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いよいよ本日発売!
石塚隆充のCD付カンテ教本、2,500円税別。
代表的な全十曲を収録。
     
ソレア
アレグリアス
ティエントス
ブレリア・デ・ヘレス
シギリージャ
マラゲーニャ
タンゴス
セビジャーナス
タラントス
マルティネーテ
   
タカミツの超人気講座、発売記念レクチャー(10/9)はこちら

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2016年9月15日(木)その2668◆危ねえ予感

屋良有子、石川慶子、宝。

何かやらかしてくれそうなスーパーな予感。
今宵はご近所、座・高円寺でこれ。
ぶっ飛びトライアングルをずっと楽しみにしてた。
忘備録(パセオ12月号)は小倉編集長。

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2016年9月14日(水)その2667◆本音のエミリオ

「こちらのやりたいことを一瞬にして察知してくれる。
そしてそれを実現してくれる引き出しが豊富であること」

 何故エミリオなの?と、信頼できる踊り手・歌い手たちに問うと、異口同音に冒頭のような返事が返ってくる。六月のフラメンコ協会新人公演でも17人の出演者のギター伴奏を務めた、いま最も売れっ子のギタリストなのである。
 そんな彼にこのシリーズライヴ出演を依頼したのは昨年暮。任せてくれよと胸を張った頼もしい笑顔は忘れ難い。バイレやカンテの伴奏に明け暮れながらも、彼にはソリストとしての充分な実力も矜持もある。じゃあ、思い切り好きなようにソロライヴしてくれよというのが唯一私の要望。日頃から彼の熱いサポートを受けるアルティスタたちにこそ、彼の本音のフラメンコを聴いて欲しいと切に願う。

「9/22カサ・デ・エスペランサのソロライヴは、私にとってとても重要なライヴです。ギター伴奏者としてのエリリオ・マジャを知る人は多いですが、ギタリストとしてのエミリオ・マジャを知る人は少ないからです(笑)。
 だからこそギター中心のソロライヴをやりたかった。スペインではもちろん踊り手や歌い手と一緒にステージを創りましたが、ソリストとしてステージに立つことも多くありました。皆さんに楽しんでいただけるようなフラメンコをするので、この機会に是非、いつもと違う私のギターを聴きに来てください」(月刊パセオフラメンコ2016年9月号より/小山雄二)
           
パセオフラメンコライヴVol.033
エミリオ・マジャ ギターソロライヴ

9月22日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
エミリオ・マジャ(ギター)
塩谷経(ギター)
朱雀はるな(パーカッション)
平松加奈(ヴァイリオン)
三枝雄輔(バイレ/パルマ)

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そして、当夜のプログラムは。
Minera
Solea
Seguirillas
Buleria
Tangos
Jaleos
Rumba
Fin de fiesta ( baile yusque bulerias)

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2016年9月13日(火)その2666◆アルバロを偲ぶ会

アルバロを偲ぶ会

誰からも愛されたアルバロ急逝から早一年。
彼の甥ダビ・ラゴスの願いで、この秋その一周忌を。
アルバロの歌や人柄を好きだった方なら、
プロもアマもなく誰でも参加オッケー。
みんな遠慮がちみたいで、参加予約はまだちらほら。
肩の凝らない会なので、寂しがり屋のアルバロのために、
どうかみなさん遠慮なく押しかけて欲しい!

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10月11日(火)19時~高円寺エスぺランサ 参加費3,000円
参加申込はこちら
アルバロを慕う参加者でいっぱいにしたい。
22時ころまではやっているので、スタート時間に遅れても大丈夫。

日本の仲間からアルバロの写真・録音・録画を集め、
世話になった彼を追悼するアルバムを制作したいというダビの心がうれしい。
資料を持ってる方はどうぞご協力を!
ダビもきっと歌ってくれることでしょう!

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2016年9月12日(月)その2665◆希望のともし火

「人間同士の対戦に意味があるのか?」

人工頭脳の飛躍的進化。
囲碁や将棋のプロ棋士たちは、危機的テーマに直面している。
死活問題でもあるのだが、真摯な彼らにとっては、
それよりも〝使命〟の行方のほうが遥かに重要問題なのだ。
この先もさまざまなジャンルで、こうした難問が発生するだろう。

「人工頭脳との協働」による新たな創造という選択肢が急速に現実的になってきた。
まっ先に「お茶ノ水博士&鉄腕アトム」のイメージが浮かぶ。
希望のともし火。うーむ、やはり手塚治虫は偉大だ!

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2016年9月11日(日)その2664◆運慶

「なに、あれは眉や鼻を鑿(のみ)で作るんじゃない。
あの通りの眉や鼻が木の中に埋っているのを、
鑿と槌(つち)の力で掘り出すまでだ。
まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない」
             ――― 夏目漱石『夢十夜』(第六夜の運慶)より
               
木曜晩のディエゴ・ゴメスのカンテライヴ。
三曲目のティエントの途中で突如、こうした状況が発生した。
予測はしていたし、だからこそディエゴに出演依頼したわけだが、
こうして超上質のアルテが現れる瞬間とその真摯に安定した持続の時は、
それなりに苦しい人生に、生きる意味を明快に自覚させる。

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人それぞれ対象は異なれども、こんな快感を思う存分
自ら発見できるのが人類の特権なのだろう。
至福のライヴからの家路、こうした傾向のアルテの似たもの探しをしていた。
将棋の中原誠・第十六世名人の、太陽のように強く大らかな自然流、
落語の八代目三笑亭可楽の、渋い低音の不思議と上品なべらんめえ調、
ギターの原善伸の、精密な構築性から生じる豊潤にして芳醇な生命力。
これらは個人芸だが、協働芸においてもバロック音楽の名門ラ・プティットバンドなどにも、
運慶のエピソードを連想させるアルテの至福があったことが想い当たる。

ついついケレンやゴマカシに走る自分とはまるで対極となる世界なのだが(汗)、
こうしたセンスを大切に身の内に入れて置くことで我が身を救おうとする、
何ともハンパで猪口才なバランス感覚に苦笑。

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2016年9月8日(木)その2663◆縮図

「反則すれば即負け」。

そういう世界に永らくいたので、審判それぞれの主観を重んじるサッカーなどは、
どこまで反則がオッケーなのかがバラバラで、妙にシラけることが多い。
つい先日も世界戦の中継を観ていて、そのジャッジがあまりに不可解・・
というより不愉快だったので、前半途中でニュース番組に切り変えてしまった。

「それも含めてのサッカーなんですよ」
スポーツにも詳しい若者に諭され、このひと言で腑に落ちた。
つまりサッカーというのは、一筋縄では行かない現実の国際情勢くらいに微妙で複雑なのだと。
単純にいわゆるスポーツマンシップの括りで観ること自体、とんだ勘違いであると。
国際情勢の縮図、なるほどそういう視点ならば、ジャッジ基準の曖昧性も含め、
むしろ限りなく人間の現実に踏み込む奥深いスポーツだと看做すことも出来る。

ところで。日本の相手国・タイの選手のプレイマナーにはやたら好感を持った。
だからタイは弱いんだというサッカー通の声が聞こえて来そうだが、
強くったってマナーや気性のいいプレイヤーは、どんなジャンルにもたくさんいる。

もちろん勝負の世界は大好きだし、
また同じ日本人の活躍に大盛り上がりするのも大好きなんだが、
実は勝ち負けよりも勝負のプロセスそのものに興味や希望を見い出してしまう性癖というのは、
バッハやフラメンコなど異国の文化にやられた人間の宿命なのかもしれない。

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2016年9月7日(水)その2662◆夢の中へ

6時起床。
朝風呂に軽いストレッチ。
ニュースを観ながら、豆乳カフェオレと、
フルーツ・ヨーグルト・蜂蜜の軽い朝食。

8時半パセオ出社。
メール・チェックでウォーミングアップ。
9~12時で本日メインの仕事を全力で片づける。
本気の限界は1日3時間という、ややくやしい体力的現実。

正午きっかり、編集部に配達されるランチ。
ご近所の高級割烹の本格チョー旨弁当なんだが、
500円味噌汁付という最良コスパゆえ、すでに一年近くとり続けている。
技と出汁で食わせる薄味なので、血圧がずいぶん下がったのは望外のラッキー。

昼めしのあとは小1時間〝夢の中へ〟と溶ろけつつ(昼寝)、
むっくり起きて各種実務を淡々と片づける。
で、くたびれる頃(18時)にはパセオを出て徒歩5分で帰宅。
風呂上がりのビールの快感を全身で味わい、これで酒はおしまい、
ニュースを観ながら野菜&肉か魚介の軽めの夕食。
寝っ転がってバッハやパコや落語を聴く。
何かのためにではなく、ただその瞬間を聴くために聴く。
それから小1時間は肩の凝らない読書。
何かを学ぶためではなく、ただその瞬間を読むために読む。
で、眼がくたびれてきた頃合いで就寝。

身の丈に程よい半隠遁生活・・・みたいな。
まあこんな安穏なバランスも、ライヴ・取材・呑み会やらで
週に二日がいいとこなんだが、こういう大人しい生活が妙に新鮮で好ましい。
飽きの来ない素朴なルーティンの案外な楽しさ。
これも見つけにくい〝探しもの〟のひとつだったのかもしれない。

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2016年9月6日(火)その2661◆やられたわ

【月刊パセオフラメンコ11・20発売号・公演忘備録/第一稿】

加藤美香とスタジオ・アルバ
2016年9月1日(木)/東京(高円寺)エスペランサ
【バイレ】加藤美香/遠藤美穂/上野尚子/大津絵里香
【カンテ】森薫里
【ギター】鈴木淳弘
【カホン】岡田欣士

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 華やかなオープニングがもたらす生理的快感が、このフラメンコライヴの充実を早くも予感させる。初めてフラメンコに触れる人々をも一気に魅了するであろうエキサイティングなスピード感の群舞。シンプルで分かりやすく、長過ぎず短過ぎず、かつドンピシャな構成演出がキラリと光る。

 バイレソロ一番手は大津絵里香のアレグリアス、続いて上野尚子のタンゴ・デ・マラガ。スタジオ・アルバのこの美人ルーキー二人は、絵心を感じさせる美しい踊りでステージ前半を盛り上げる。共にまだ体幹は弱いが、健気で瑞々しい魅力がその弱点を上回り、大津の伸びやかさと上野の緻密な美しさは、そのまま彼女たちの明るい未来を照らし出していた。短い休憩をはさみ、鈴木淳弘はスペインの詩情豊かな情景を映し出すオリジナルギター曲『丘の風』を快演。淳ちゃんのユーモア&ペーソス満載MCにもびっくり。

 そして2011年協会新人公演の奨励賞受賞以来、久々に観る遠藤美穂。あの折のシギリージャの尋常ならぬ集中力に深い感銘を受けた私は彼女を本誌対談に担ぎ出したものだが、五年ぶりに観る遠藤は見事なまでの成長を遂げていた。すでに風格さえ感じさせる静と動のコントラスト。表現は幅を広げ、特徴だった彫りの深さはより深くなった。そのソレアの後半、孤独の慟哭の中に静かな微笑を浮かべるシーンは、彼女の着実な深化を象徴していた。

 その遠藤が対談の中で神のように慕っていた彼女の恩師・加藤美香がラストを締める。加藤のステージを観るのはおそらく二十年ぶり。スタートしたばかりの協会新人公演で準奨励賞を受賞した頃から注目していたが、派手に表舞台に立つことは少ない彼女の、奨励賞受賞者を多く輩出する教授面の確かな手腕だけは伝え聞いていた。複数の信頼筋からの熱い薦めによってこの忘備録取材を決めたのだが、加藤美香のアレグリアスは想像を遥か上回るクオリティ。その力強さと優美さ、瞬発力と持久力、表現と渾然一体となる高い技術。全篇に漲る明るい艶と、一瞬たりとも客席を飽きさせないエンタテインメント性、そしてまたしても絵心抜群の絶妙な構成力。若い頃から突出したダンサーだったが、ここまで〝大人の女性のフラメンコ〟を磨き抜いた昨今の加藤美香を知らずにいた自分のトホホぶりに呆れた。終演後も超満員の観客は興奮のあまり家路をためらう。その対応に追われる加藤と直接話すことも出来なかったので、これからパセオライヴ出演依頼のメールを書く。(小山雄二)

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2016年9月5日(月)その2660◆フラメンコ 奥の細道

「これこそが、プロの踊り手たちが学ぶべき内容ですよ」

正直ちょっと意外だったのだが、
ぶらり受講生として訪れたあの三枝雄輔はそう絶賛した。
よく踊るために「カンテを聴け!」という認識は、
すでに日本の踊り手に浸透しつあるが、それ以前の問題として、
最低限のイメージは必須だと彼は云う。
なるほど、例えばテクニカが同等の場合、
そうしたイメージ有無は決定的な差を生むはずだ。

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本誌エンリケ坂井連載にもリンクするこのレクチャー企画は小倉編集長の発案。
マニアックすぎて受講者集めが難しいと私は直観したが、
やりながら少しずつ受講者は増えてゆくだろうという見切り発車でスタートした。

初回〝ソレア・デ・アルカラ〟を受講した観る聴く専門の私は、どう変わったか?
いや、このボンクラが一回くらいで変わるはずもない。
「ソレアを踊る踊り手の心象風景を捉えるセンサー」。
あるとすれば、その芽を育てようとするチャレンジのスタート。
次回は〝ソレア・デ・カディス〟

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2016年9月4日(日)その2659◆夢の伏線

会社員らしき私が仲良しの同僚たちに声を掛けオフィスを出ると、
日比谷公園の緑が広がっており、前を走る日比谷通りには
路面電車の線路が複線で敷かれている。
五十年ほど前に廃線となったはずだが、おそらくまた復活でもしたのだろう。
何の疑いも抱かず、そのオランダ風のモダンな車両に乗り込み、
終点であるはずの〝西荒川〟近くにある生家へと向かう。
一時間ほどかかるはずだが、隅田川のかかる両国橋を滑るように渡った記憶のみを残し、
京葉道路を快調に飛ばすそのニュー都電は、
終点から五つ前の〝亀戸九丁目駅〟に差しかかる。
ここからは都電の専用車線で、彼はびゅんびゅん高速で飛ばすのである。

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見ればその懐かしい停留所の右脇に、別の電車の始発らしき駅が新築されており、
どうやら今日はその開通日であるらしい。
乗り物大好きな私は躊躇なく都電を下車し、行く先を確かめることなく、
その真新しい駅舎のホームから未知の乗り物に乗り込む。
乗車料は1コインだったので、それほど遠くには行かないはず。
       
早まったことに気付いたのは発車直後、その未来風電車は
超高速ジェットコースターだったのである。
屋根のない先頭の運転席では日本人ではない東洋人が、
大声を張り上げながら重たそうな旗を力いっぱい振っているのだが、
むろん意味はわからない。
やがて高所恐怖症のオレは、高低の落差と恐ろしいスピードにやがて目をまわし、
正気を取り戻したのは終点に到着するころだった。

降車ホームから眺める風景は、ひと目ヨーロッパ風であり、
駅内にはフランス語やら英語やら訳わからんアナウンスが飛び交っている。
こりゃかなり遠方だと察するのだが、こうなりゃヤケクソだ、
ついでに観光でもしたろーかと改札に向かい、ふと見上げた時計にギクリとする。
し、しまった、今晩はパセオライヴだ、遅くも19時までには高円寺に行かなくては!

その前にトイレをと駅舎内をうろつくのだが、すぐ近くに発車のベルが鳴り響き、
これまた行き先を確認することなく、そのロケットのようにとんがった乗り物に飛び乗る。
今度目覚める頃には火星あたりかよとツッコミつつ待望の車内トイレを発見。
同時に今度はほんとうに目が覚める。
本物のトイレに向かいながら、就寝前に読んだ
筒井康隆のドタバタ短編が夢の伏線であることに思い当たる。
よし、今晩も筒井康隆だなと、懲りないオレ。

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2016年9月2日(金)その2658◆ディエゴの真髄

来週木曜は、とっておきの抒情派カンテ。

カンテ(フラメンコの歌)にいまひとつ馴染めない方も、
この歌い手の熱唱に一晩浸れば、そうした壁は一掃されるに違いない。
唯一無二のしっとり美しい情感が、聴き手の心を耕し潤す。
どフラメンコではないが、彼のカンテには大いなるフラメンコ愛が満ち溢れている。
また、その突出した歌唱に導く何かが、即ちライヴ現場で発生する
彼の超人的インスピレーションの冴えであることは、
彼の前回パセオライヴに明らかである。
「聴きに来てよかった」。観客席のつぶやきが早くも聞こえてくる。

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パセオフラメンコライヴVol.032
ディエゴ・ゴメス カンテソロライヴ
9月8日(木)20時/高円寺エスペランサ
Ⓖ尾藤大介 Ⓟ齊藤綾子/松橋早苗
☎予約03-3383-0246/メール予約selva@tablaoesperanza.com

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2016年9月1日(木)その2657◆加藤美香ライヴ

天高く、わし太る秋。

体調不良のきのうは昼過ぎに早退し、家でノンストップ5時間爆睡。
夕べに起き出し、酒抜きでたまご雑炊。
レモン蜂蜜漬とウイスキー少々の紅茶の飲み、さらに6時間とどめの爆睡。
久々に絶好調の朝を迎えた。
今宵は、複数の信頼筋から熱烈に薦められたバイラオーラ加藤美香さんの
パセオ12月号・公演忘備録取材(高円寺エスペランサ)。
久々に絶好調の体調と、常に絶不調の文章力とは、
果たしてどのようにリンクするのであろうか?  

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年08月②

2016年08月01日 | しゃちょ日記

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2016年8月31日(水)その2656◆パコのカンテライヴ

陽射しは強いが、意外と風は涼しい。
ジェーとともにパセオ出社。
現在彼の朝めしを調理中。

きのう届いたパコ・ライヴのフライヤー。
気合い入ってるなあ。
今週中には11月号プレ記事を書こう。
           
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2016年11月24日(木)20時
パセオフラメンコライヴ Vol.38
エル・プラテアオ カンテソロライヴ

会場◆高円寺エスペランサ
開演◆20時ジャスト開演(19時半開場 ※終演は21時10分頃の予定)
料金◆3,900円1ドリンク付(税込)
出演◆
 パコ〝エル・プラテアオ〟(カンテ)
 エミリオ・マジャ(ギター)
 ベニート・ガルシア(バイレ)
 鈴木敬子(バイレ)
 三枝雄輔(パルマ)

【9/1予約受付開始】先着63名様まで、お申込み順に良いお席を!
◆電話予約:
昼(セルバ)☎03-3383-0246
夜(エスペランサ)☎03-3316-9493
◆メール予約:selva@tablaoesperanza.com

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2016年8月30日(火)その2655◆SMの大巨匠

団鬼六(だん おにろく/1931~2011年)

一般には我が国最高峰のSM作家として有名だが、
同時に日本で最も人気の高い将棋ライターである。
師は将棋アマ六段で他界後に七段を献呈されたが、
発表された棋譜を見る限りローカル六段の私といい勝負くらいで、
どうも文才と棋才とは一致しないようだ。

鬼六師匠は純文学の出身。
人間のドス黒い領域に確信犯的に踏み込み潔く大暴れする文体に、
若い私は大層シビれた。
ヘンタイ読者に歓迎されるというより、ごく普通の男性に
喝采をもって受け容れられる裏街道のメジャー作家なのである。

実はごく標準的でありながらも世間的にはひた隠しにしたい男の欲望。
恥ずかしくて、あるいは恐ろしくて、誰もが書けない暝い深層を
ただ自分の責任においてスパッと書き下ろす。
フロイト真っ青のその深いペーソスには、
むしろ性犯罪を減らすカタルシスがあったのではないか。
いま想えばフラメンコにも通底する師の痛快な斬り口は、
シビアな将棋の世界を描くときもまったく同様だった。

パセオ創刊時に車の運転と麻雀をスッパリ止めたが、
ついでに彼の作品群まで処分したことは私の大失敗であり、
再版されたユーモアとペーソスに溢れる将棋エッセイなどは
今でも酒の肴に読んだりする。
「・・だと思う」的な責任逃れの云い回しを極力避けたい私の性向は、
そうか鬼六師匠の影響だったのだなあと、これを書きながら気づく。
永い歳月を経てほんのちょっとだけ近づけていたことがほんのりうれしい。

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2016年8月29日(月)その2654◆KY

「先生のCD(DVD)、友達にコピーしてもらっていつも聴いてます(快笑)」
商品である著作権ソフトに対するこうした認識。
この40年ばかり、こういう無神経にやられっ放しのアーティストたちの
愚痴に付き合ってきたが、彼らの深い嘆きは察するに余りある。
売れなきゃ次作が出せんのよ。
身銭切って応援しなさいな~

「私は行けませんけど、頑張ってください」  
ネット上のライヴのお知らせに対するこの手の書き込み。
無神経なコメントを受け取る出演者側の気持ちは当然オチる。
敢えて行かないことを公表する〝私〟って、それほど重要人物なんだろか。
悪気がないのは分かるんだが、幼すぎるコメントを読まされるのって、
第三者的にもその都度シンドい。

「私は買ってませんけど、応援してます」
この33年、おそらくはやはり善意であろう、パセオについての
こーゆー励ましにもすっかり慣れてる私だが今でも返答には困る。
だって応援してくれる人って皆、自分でパセオ買って読んでくれてる人だから。
実質的応援をするつもりがないなら沈黙こそ金である。

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2016年8月28日(日)その2653◆ボーダー無き宇宙感

目からウロコの初講座。

先ほど終了し、一息ついたところ。
いや、凄い凄いと聞いてはいたが、フラメンコの原点を再認識させる
シンプル明快な三枝雄輔の骨太レクチャー。
     
導入となる誰でも叩ける一拍子は、実技チョー初心者(私)に
フラメンコの宇宙観を体感させた。
雄輔全体が楽器となる神業のような実演付なので、
論より証拠、彼のヴィジョンに疑いの余地はない。
次回詳細は未定だが、「超初心者からプロまで」という看板に偽りなし、
誰にも薦められるボーダー無きスーパーフラメンコ講座。

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2016年8月28日(日)その2652◆雄輔の神業

手に汗握る大接戦。

日曜午前のNHK将棋トーナメント。
人類における本筋志向の正統派と、最新コンピューターの思考を
積極的に導入する革新派との一戦は、紙一重で後者の勝利。
無意識に前者を応援する私の心理の正体は、おそらくはノスタルジー。
一方、コンピューター優位という新たな状況下にあって、
将棋そのものの真実を追求するにあたり、コンピューターの長所を学ぶ後者の
積極的姿勢は否定のしようがない。
とりわけ人間とマシンの〝形勢判断〟の方法論の違いは実に興味深い。
と整理をつけたところで、これから階下のスタジオで、
あの三枝雄輔のフラメンコ講座を受講。
あわよくば、雄輔の神業のアナログ部分とデジタル部分のつながりを発見したい。

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2016年8月26日(金)その2651◆新宿の殺し屋

フラメンコのアーティスト列伝にも、日西を問わず極く稀に登場する、
恐るべき才能と社会不適合性のハイブリッド体質。
そろそろ大丈夫かと思っていたが、いま改めて読んでも胸奥がザワザワする。
幾度読んでも悲惨極まりないのだけれど、その久々の読後感は意外と爽やかだった。

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文庫タイトルの〝真剣師〟というのは、将棋用語で賭け将棋を生業とする者のことである。
そういう泥沼に私が足を踏み入れたのは高校時代の一時期に過ぎないが、
その暗い響きは今でも苦い感傷を呼び醒ます。
どうしようもなく破綻する人生にあって、将棋のトッププロを
あっさり薙ぎ倒すほどに強かった伝説の真剣師・小池重明。
事実は小説より奇なりと云うが、その生い立ちから四十四歳で死に至るまでの、
まるで嘘っぽい低級映画のような破天荒すぎるストーリーは紛れもない事実なのだった。

もしも私に彼のような突出した将棋の天分があったなら、
似たような人生を送っていたかもしれないという、
トンチンカンに思い上がった夢想にしばし没入する。
確かに破滅型という点では同類であるが、
私には突出した才能が無かった点が社会生活においては幸いしたようだ。

人間の能力はトータルにおいて平等であり、何を突出させるかという意志、
加えて運命の必然・偶然などが生の方向を定める。
彼には彼だけの人生が在り、私には私だけの人生が在る。
他者の人生というの実はあまり参考にはならないが、
それぞれ味わうべき価値は充分にある。
どんな絵模様であれ、その人の生きた絵模様そのものが即ち人生の意味であり、
人は皆そうした己の絵模様そのものに充足すべきなのだろう・・
なんてことまで考えさせてくれる小池重明の裏街道人生の意味。

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2016年8月26日(金)その2650◆稲田進ソロライヴ

〝内圧と間〟の神髄が眼前に在った。

昨晩の稲田進ソロライヴ。
当然ながら本番ももの凄かったが、終演後のフィエスタも凄かった。
豪華出演陣に加え、パロマ小島慶子、川島桂子、有田圭輔、
三枝雄輔、斎藤克己、永田健、藤本ゆかりなどの面々が、
この夏他界された稲田進の母君に真心からのオメナヘを捧げてくれたのである。
爆裂ブレリアを舞ったパロマには、なぜかトルティージャの作り方を教わった。
進にはこれから、来夏のパセオライヴ出演依頼の手紙を書く。

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2016年8月25日(木)その2649◆朝陽の男

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趣味は〝朝陽〟を浴びること。
今朝のジェー。
相変わらずカメルーン代表の矜持は捨ててない。

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2016年8月24日(水)その2648◆四十代をどう生きるか?

「四十代をどう生きるか?」という有りそうで無さそうなテーマ。

平野啓一郎『マチネの終わりに』を読む。  
話題となった毎日新聞の連載小説で、旧知の人気ギタリスト
(福田進一さんや鈴木大介さん)がモデルと知りずっと気になってはいたのだが、
なるほど繊細なニュアンスが絶妙で、クラシックギターという特殊世界の内情から、
逆に普遍世界を照らし出す骨太な手法が素晴らしくおもしろい。

 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。
 だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。
 変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。
 過去は、それくらい繊細で感じやすいものじゃないですか?」

年寄りの感慨をシャープに看破する四十そこそこの作者の慧眼に、
ズバリこう指摘されることが快感で一気に読み終えた。

全体に〝現代の生き辛さ〟が浮き彫りになるのだが、
それを逆手にとることで〝生きやすい現代〟を発見できる
可能性が濃厚な仕組みにも驚かされる。
その深くリアルな恋愛論にも大いに頷けるし、
年齢制限や賞味期限を若干オーバー(約二十年超)した私たち世代にとっても、
若干の希望を垣間見れる余禄がうれしい。☆☆☆

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2016年8月23日(火)その2647◆夏休み

新宿で雑用を終え、中野駅から歩いてパセオへ向かう途中、
ニワカ雨にやられた。
不用意にも傘はない。
で、ズブ濡れ出社。
先ほど屋上で熱い陽射し浴びつつ着衣のまま服を乾かす。
なんだか懐かしい感触。
ひょっとして遠~い夏休みの記憶か。
八月末に向け手つかずの宿題が盛り沢山なところも酷似している(汗)

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2016年8月22日(月)その2646◆ロサリオ・ロペス

ほんのちょっと前、東京フラメンコ倶楽部事務局の山田裕子さんからメール受信。

 「東京フラメンコ倶楽部の我々の親しい友人、
 素晴らしいカンタオーラのロサリオ・ロペスが18日ハエンにて亡くなりました。
 濱田先生、エンリケ坂井氏との親交も深く、何度か日本を訪れ、
 その清らかな魂とカンテへの真摯なアフィシォンが我々の心を捕らえました。
 この何年かは歌うことなどかなわず、病気に苦しんでいた彼女です。
 今は安らかに眠り、師ラファエル・ロメーロ翁と天国で再会していることでしょう」
 http://sevilla.abc.es/cultura/sevi-fallece-jaen-cantaora-flamenco-rosario-lopez-201608182143_noticia.html

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 ギターのエンリケ坂井さんと来日時に録音したCDが懐かしい。
 http://pfshop.paseo-flamenco.com/product_info.php?cPath=3_30&products_id=693&osCsid=aec43df74090ec476adf336e6c390153
 ご冥福をお祈りします。

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2016年8月22日(月)その2645◆新解釈

【台風一過(たいふういっか)】
台風が通り過ぎ、晴れわたり良い天気になること。
転じて、騒動が収まり、晴れ晴れとすること。

なんてことを、小学生の私は知らない。
とーぜんながら暴れん坊の【台風一家】の殴り込みかと思い込む。
だが、今回のように三つもいっぺんに来ると、こっちの方がしっくり来たりもする。

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2016年8月21日(日)その2644◆多忙な時ほど

今週木曜は、満員御礼・稲田進のパセオライヴ。
金曜は、故郷にて高校同期の四季の呑み会。
日曜は、三枝雄輔初のパセオ講座。
来週月曜は、パセオ10月号最終校正。
火曜は、今田央のエルフラ・リサイタル。
水曜は、新規プロジェクト立ち上げ。
木曜は、エスペランサの加藤美香に注目。
          
新人公演のなかった八月はそこそこ雑務もはかどったが、
そろそろデスクワークどころではないシーズンがやってくる。
まあしかし、多忙なうちが華である。
なぜなら、多忙な時ほどサボるのが楽しい!

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2016年8月20日(土)その2643◆いまさら聞けない

本日発売、月刊パセオフラメンコ最新号。
「ヌメロの常識」、今回はタンゴ。
今さら聞けないフラメンコの常識を、独りひっそり屋上で読み砕く。
フラメンコ専門出版社の社長はこうして成長するのである。

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2016年8月19日(金)その2642◆スローフラメンコ

マイペースで明るい天然さんの真紀ちゃん。
パセオでバイトやってた君が、その数年後には協会新人公演で特別奨励賞、
よくやったよなあ(笑)

「もう二十年以上も経つんですね」

バイレというより、カンテから入って来た人だよね。

「そう、美大を出て少しだけ会社員をやって、そこからフラメンコ一直線」

カンテのどこにやられたの?

「フラメンコを歌う人たちの生きる力って本当に凄い。
まるで雑草のように、踏まれても踏まれてもまた生えてくる、そういう逞しい生命力ですね」

それまでの君には、それが無かったってこと?

「そうです。就職してすっかり自立した気になってた私は、
母が亡くなった途端にへなへなになってしまった。起き上がり方もわからない。
私ってこんなにも弱かったんだって、その時初めて気づきました。
母は死ぬとは思っていなかった。彼女が望んだことはささやかな幸せ。
そんなことさえ叶わずにこの世を去った。私だっていつ死ぬかわからない。
今やりたいことは何なの? そういう自問自答の始まり」

そこにカンテが飛び込んで来た。私に足りないのはこれだ!って。

「それっ(笑)。これが何だかわからないけど、私はこれを知りたい、
どうしてもこれを手に入れたいって。
ソレアもシギリージャも知らずにセビジャーナス踊ってた時代。
小山さんのきっかけはパコ・デ・ルシアでしょ?」

そう、おれの場合は16歳で将棋のプロテストに失格して、
人生終わったと思っていたときに、パコのフラメンコギターに出逢った。
おれに足りないのはこれだ!って(笑)

「お互い、起き上げるきっかけが欲しかったんでしょうね。
それがたまたまフラメンコだった、そういう運命」

(パセオフラメンコ9月号/しゃちょ対談より)  

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前回帰国中にパセオを訪れたヘレス在住バイラオーラ飯塚真紀さんとのしゃちょ対談冒頭。
ずっと以前から気になっていた彼女の提唱する「スローフラメンコ」について、
ようやくその全貌が視えてきた。
フラメンコと行動原理の本質的融合というのかな、その在り方は実に潔く興味深い。

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2016年8月18日(木)その2641◆秋恋し

夏バテもいいとこで、やたら秋が恋しい。    
ベテラン江戸っ子の初秋と云えば、
まずは隅田川の対岸・向島の百花園、水辺に腰掛け涼しい読書。
あるいは神田川、井の頭から永福あたりの佳景をちんたら散策。
裏の縁側で、落語やバッハを肴に風呂上がりの涼み酒もいいな。

どれも夕暮れどきがいいねえ。
独り寂しさにヴィオロンのため息、やがて人恋しき秋の宵。

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2016年8月17日(水)その2640◆ダビ・ラゴス

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スペイン最高峰のカンタオール、ダビ・ラゴス。
いよいよ今週土曜(8/20)午前0時よりメール受付開始。
すべて先着順・定員次第締切なので、そこんとこよろしく!

ダビ・ラゴス カンテコンサート
10月10日(月・祭)19時開演 要町・スタジオ・カスコーロ

ダビ・ラゴスのカンテ(ブレリア)・クルシージョ
10月10日(月・祭)15時開講 要町・スタジオ・カスコーロ

ダビ・ラゴスとともにアギちゃんを偲ぶ会
10月11日(火)19時~21時 高円寺・エスペランサ    
     
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2016年8月16日(火)その2639◆贔屓目

オリンピックにNHK大河に映画『日本のいちばん長い日』と、日曜晩はテレビに大忙し。

寝ようと思ったら、N響定期でブラームスの三番をやってる。
数あるシンフォニーの中でもマイベスト3に入る大好物で、
しかもコンダクターは往年の大ピアニスト、アシュケナージと来た。
N響のアンサンブルは素直にして誠実かつ確実だから、
巨匠も実に気持ち良さそうに棒を振ってる。
繊細な表情の彫琢も見事だが、
第三楽章とフィナーレのコントラストがハッとするほど美しい。
CDではいまひとつ分からなかった彼の意図が、このライヴ映像で腑に落ちた。

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同じくピアノ出身の大指揮者バレンボイムやこのアシュケナージなどは、
高校時代から夢中で聴いた演奏家だから、青春のノスタルジーが加点される分、
どうしたって今も肩入れしたくなる。
フラメンコ団塊世代のサビカス信仰には、今でも辟易とさせられるのだが、
おれだって同じようなもんかと苦笑。

それにしてもNHK交響楽団の総合力(個人芸とアンサンブル)にはびっくり。
来年一月にはこのN響定期でカニサレスのアランフェスを生で聴けるなんて、まるで夢のよう!

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年08月①

2016年08月01日 | しゃちょ日記

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2016年8月15日(月)その2638◆想定外

フェイスブックに書いたものは、三日おきくらいで
パセオ公式ホームページ www.paseo-flamenco.com/「しゃちょ日記」に転載し、
さらに週イチくらいで保存容量の大きいgooブログ に記憶する。
目的は希薄ながらも、まあ、飽きずによーやってる。

出版社の人間とは云え、主に営業と雑用の人だったので、
文を書き始めたのは十年ちょい前から。文そのものに進歩はないが、
出来るだけ本音で発信する技術だけはちっとは上達したと思いたい。
また、肩の凝らないお仲間(社員や執筆陣や呑み友)が増えたことは望外の幸運であり、
これこそがヘボブログの想定外の意味だったかと今さら想う。

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2016年8月14日(日)その2637◆パコ・デ・ルシアに捧ぐ

「美しい旋律の親しみやすい曲を!」

カニサレスが作曲するというギター協奏曲について、
夫人である小倉真理子氏からその方向性についてのアドバイスを
乞われたのは数年前のことである。
冒頭のように迷わず答えたのは、カニサレスであれば
あの有名なアランフェス協奏曲に匹敵する創作が可能だと確信していたからである。

そして待ちに待った今年5月29日、スペイン国立放送による
その初演ライヴ中継をインターネットラジオで聴いた。
エキサイティングなエンタテインメントと格調高き奥行き。
第一楽章を弾き終えると同時に伝わってくる観客席の熱狂。
結論から云うと、カニサレス作曲の協奏曲初演は大成功を収めた。
それはまさしく、美しい旋律の親しみやすい名曲だったのである。・・・
(『パコ・デ・ルシアに捧ぐカニサレスのギター協奏曲/by小山雄二』月刊パセオフラメンコ2016年9月号より)

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カニサレスは決してファンを裏切らない。
さすがはファン・マヌエル・カニサレスである!って、
せっかく最新号にマジ記事書いたのに台無しではねーか。
この他にも久々にしゃちょ対談(ゲストはスローフラメンコの飯塚真紀さん/新人公演
特別奨励賞に輝く元パセオのバイト)もやった。

それとこの8/20発売号、なんとパセオフラメンコ創刊33周年号なのであった。
この長丁場を「この道ひと筋」と見るか、あるいは「馬鹿のひとつ覚え」と見るか、
社内でも意見が割れてる状況ではある(汗)

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2016年8月13日(土)その2636◆骨休め

仕事のひと段落感とオリンピック疲れからか、
昨晩は酒を抜き、ゆったり『コクリコ坂から』を観てノンストップ八時間熟睡。

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多感な十代はともかくも、以降はスクリーンやステージの女性に
熱を上げることなどなかった自分が、コクリコ坂のヒロインに
淡い初恋のような情感をいまさら抱く。
幾つになっても、一寸先の自分の感性は分からぬものだと、
ちょっと呆れるような、あるいはちょっとホッとするような輪廻モード。
「地味で前向きで潔い」。
オリンピックに、いや、それ以上に日々の暮らしにそれを観ようとしている自分にふと気づく。

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2016年8月12日(金)その2635◆さしあたり100回

「アート好きな友人・恋人を気軽に誘えるフラメンコライヴ」
                          
エスペランサ田代の淳ちゃんに、おめえ何かやれよと云われ、
ならばと直観したのが冒頭コンセプトで、
わたし同様観る聴くだけのフラメンコファンを倍増させたいという単純な想いが、
パセオシリーズ発進の動機となった。
ぽんこつプロデューサーの平凡な望みを超越し、
ライヴの中身は毎度まいどチョー凄い!ことになってる。

スタートから一年半、8/25稲田進ソロライヴ(立ち見席若干あり)で
031回目を迎えるが、来年7月までスケジュールはいっぱい。
各種ハードルは案外と高いが、さしあたり当初目標の100回までは、
何としても続けるつもり。

パセオライヴ 2016 ―――――――――――
031◆08/25(木)稲田進(踊り)
032◆09/08(木)ディエゴ・ゴメス(歌)
033◆09/22(木)エミリオ・マジャ(ギター)
034◆10/13(木)今枝友加(歌)
035◆10/27(木)川島桂子(歌)
036◆11/10(木)荻野リサ(踊り)
037◆11/16(水)徳永兄弟(ギターデュオ)
038◆11/24(木)エル・プラテアオ(歌)
039◆12/08(木)フラメンコロイド(歌&ギター)
040◆12/14(水)石井智子(踊り)
041◆12/22(木)石塚隆充(歌)

パセオライヴ 2017 ―――――――――――
042◆01/12(木)小林伴子(踊り&カスタネット)
043◆01/18(水)田村陽子(踊り)
044◆01/26(木)平富恵(踊り)
045◆02/09(木)本田恵美(踊り)
046◆02/15(水)三澤勝弘(ギター)
047◆02/23(木)高野美智子(踊り)
048◆03/09(木)容昌(パーカッション)
049◆03/15(水)鈴木尚(ギター)
050◆03/23(木)森田志保(踊り)
051◆04/13(木)屋良有子(踊り)
052◆04/19(水)鍜地陽子(踊り)
053◆04/27(木)渡部純子(踊り)
054◆05/11(木)本間静香(踊り)
055◆05/17(水)大沼由紀(踊り)
056◆05/25(木)大塚友美(踊り)
057◆06/08(木)エンリケ坂井(ギター&歌)
058◆06/14(水)井上圭子(踊り)
059◆06/22(木)鈴木舞&鈴木千琴(踊り)
060◆07/13(木)小島慶子(踊り)
061◆07/19(水)鈴木敬子(踊り)

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2016年8月11日(木)その2634◆芸風にエール

なんだかんだと朝晩オリンピックを観る。
みんなみんな凄えもんだと想う。
むろん祖国ニッポンに肩入れするんだが、長く観入るうちに国じゃなく、
プレーヤーその人の芸風にエールを送る国賊的自分に気づき苦笑することも多い。
「いってえ、おめえはナニ人かっ?」
てな自問に、こう自答する。
「江戸っ子だけど地球人!」

江戸(東京)ってのは、全国の田舎もんの寄せ集まりだから、
そのへんは案外ゆるゆるなんだと気づく。
当時のラ・ウニオン市長の要請を受け、
ラス・ミナスの国際プロジェクトにパセオが協力するのも、
未来の〝フラメンコ・オリンピック〟ヴィジョンあればこそだった。
ま、そのうちクーベルタンの伝記でも読んでみっか。

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2016年8月10日(水)その2633◆表方&裏方

ラス・ミナス・フェスティバルにおける屋良有子の大活躍!

スペインでも大きく報道されたその歴史的快挙を縁の下から支える
プロデューサー小倉真理子(カニサレス夫人)からのメール。

 ―――   ―――   ―――   ―――

8月6日(土)、ラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミナスのフェスティバルにおいて、
屋良有子さんの公演が無事に終了いたしましたので、ご報告いたします。
立ち見も多数の会場で、有子さんはシギリージャとソレアの2曲を踊られ、
大喝采を浴びていました。
公演終了後には、ラ・ウニオン市長より、ANIFと有子さんへの感謝の言葉と、
有子さんには記念品贈呈もありました。 
色々と紆余曲折があった中で迎えた今回の公演ですが、
公演そのものに限って言えば、大成功だったと思います。
市長、副市長はじめ、フェスティバル主催者、関係者も、
有子さんの踊りの素晴らしさに感嘆していました。
こちらでは、テレビの全国放送のニュースでも有子さんのご活躍の様子が流され、
また多くのラジオ、新聞でも絶賛されております。
ともあれ、最終的には、いい形で収まったと、
私もちょっと一息ついているところです。(小倉真理子)

 ―――   ―――   ―――   ―――

おつかれ真理子!
数年前にスタートした、スペインと日本が提携するこのプロジェクトは、
小倉真理子と協会・田代事務局長の献身的な尽力によって辛うじて成立している。
相変わらず日西の文化の壁は厚く、またいつまでもお二人だけに
オンブにダッコというわけにも行かない。
プロジェクト休止も視野に入れる試行錯誤はこの先も続く。

さて、ところで。
来年1月の真理子帰国の理由が凄い。
な、なんとあのカニサレスが、NHK交響楽団の定期演奏会の
ソリストとして招かれ、十八番アランフェス協奏曲を弾くのだ。
天下のベルリン・フィルを皮切りに世界中のオーケストラと協演するマエストロが、
いよいよ日本最上級のオケとの初協演を実現する!

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2016年8月9日(火)その2632◆エルフラの行方

「もろもろ決まったら、すぐに教えてね」

そんな電話を彼にしたのは六月頃だったか。
何の話かというと、この夏の閉業が決まった「新宿エルフラメンコの行く先」である。

想えば彼にとって、あの頃が各種交渉の最初の修羅場だったに違いない。
やっとのことで第一段階の難関を乗り越えた彼は、
律儀にも直接パセオに報告に来てくれた。
少しやつれたようにも見えるソニアジョーンズ村松尚之は、
想像をはるか上回る快活な決断を下していた。
ご心配なく、フラメンコの聖地を守る、信じ難いような朗報である。
ただし彼にとっては無論リスク満載である。

新宿エルフラメンコは、村松尚之氏個人と彼が
新たに設立する会社が引き継ぐことに決まり、
すでに先方との正式契約も完了したという。
フラメンコ界の皆が知りたい、その概要を取り急ぎ以下にご報告。

(1)広く一般にアピールするフラメンコの砦を継承する。
(2)これまで通りスペイン人アーティストのライヴを常時開催する。
 しかも、3ヶ月周期で新グループを招聘する。
(3)日本人企画・発表会などの枠を、引き続き運営する。
 ☆さらに、スペインの〝エル・ブジ〟出身の有名シェフに料理監修を依頼し、
  スペイン料理のグレードアップを実現する。

店の新たな名称を含め、詳細の詰めはこれからだが、
新規営業開始はこの秋10月から。建物である伊勢丹会館との契約は5年契約で、
順調ならばその先の契約更新もあり得るという。

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以上が村松氏の語ってくれた概要だが、よくぞここまで漕ぎ着けてくれたものだ。
この先の彼に必要なのは、口先だけの応援ではない。
階下のフラメンコ協会にも挨拶したいという彼の後ろ姿に、思わず本音を浴びせた。

「頼むから死なないでね」

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2016年8月8日(金)その2631◆座席指定完売

三枝兄妹のパセオライヴに、元気な顔を見せてくれたバイラオール稲田進。
次回出演のご存じ〝内圧と間〟の男である。

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2016年8月25日(木)20時/高円寺エスペランサ
パセオフラメンコライヴVol.31/稲田進ソロライヴ

稲田進(バイレ)
阿部真(カンテ)
山室弘美(パルマ)
尾藤大介(ギター)
容昌(パーカッション)
松谷冬太(歌)

すでに座席指定は完売で、立見席も残り僅か。
この夏を締める、きっと凄いライヴになる。

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2016年8月5日(金)その2630◆三枝兄妹スライドショー

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うん、けっこうイケてるっ!
(撮影は小倉編集長、編集は井口P)
https://www.facebook.com/yumiko.iguchi.50/videos/1066418463438897/

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2016年8月4日(木)その2629◆宝探し

寄る年波で、近ごろは酒量が半減。
もうええ加減せーやと、体内より抗議の嵐が押し寄せるから。
         
まあしかし、週に二度ほどは外呑みしねえとショック死しそうなので、
この数十年ライヴ打ち上げはすべてスルーの人だったが、
パセオライヴなどでは逆に終わってからそのままカウンターに腰を据えて呑む。
エスペランサ定番の呑み放題コース(1500円!)で、
遠慮のいらない関係者や初対面のお客さんとのぶっちゃけ会話から
宝のようなヒントを発見したりもする。
 
つーことで、昨日までの月末月初の激動を乗り切り、
本日お楽しみは三枝雄輔&麻衣によるパセオ虎の穴ライヴ

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2016年8月3日(水)その2628◆予約殺到!

10月のパセオライヴはカンテソロ2本の直球勝負。
何せ川島と今枝のビッグ2だから、どちらも予約開始(8/1月)と同時に
☎&メール殺到で受付もビックリ!
フラメンコ通なら思わずにんまりする協演陣は次のとおり。
   
2016年10月13日(木)20時開演
パセオフラメンコライヴVol.34
今枝友加 ソロライヴ
今枝友加(カンテ)
俵英三(ギター)
井山直子(パルマ)

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2016年10月27日(木)20時開演
パセオフラメンコライヴVol.35
川島桂子 ソロライヴ
川島桂子(カンテ)
エミリオ・マジャ(ギター)
有田圭輔(パルマ)
三枝雄輔(パルマ)
容昌(パーカッション)

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座って聴きたい方は、迷わずご予約!
メール予約:selva@tablaoesperanza.com

(写真は森有起撮影)

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2016年8月2日(火)その2627◆奨励賞兄妹

あさって木曜は、二週間ぶりのパセオライヴ。
いよいよユースケ&麻衣ちゃんの奨励賞兄妹の登場である

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(撮影/大森有起)

「二人きりで初めてライヴをしたのは、ちょうど一年前のことです。
行きも帰りも別々、合間に喧嘩もする。でも本番の間だけは必ず支え合う。
そんな関係です。兄妹だからか、男女だからか。
生き方、価値観は正反対と言っても過言ではないと思います。
共通点は、フラメンコですが、まったく違う場所から同じ場所を目指しているような、
何もかもが正反対の私たちですが、同じ血、
兄妹だからこそ出来る阿吽の呼吸や、フラメンコな対話を
ご一緒にお楽しみ頂けたら嬉しいです」(三枝麻衣)

https://www.facebook.com/events/1631442117076530/

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2016年8月1日(月)その2626◆月とスッポン

小さな大横綱。
昭和三十年生まれ、月とスッポンながら、われら同期の誇りだった。        
横綱が引退したのは25年前。
あの頃はフラメンコ協会や新人公演の立ち上げ時期で、
及ばずながら次はオレらが頑張る番だとムダに気合いを入れたことを想い出す。

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「敗れたのは都民」という感想を持たざるを得なかった選挙結果に
追い打ちをかけられる訃報だったが、凹んでばかりもいられない。       
千代の富士関の在り方は私たちの〝希望〟そのものだった。
生きていてもそうでなくなっても、その希望の実在性が色褪せることはない。

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コメント
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しゃちょ日記バックナンバー/2016年07月②

2016年07月01日 | しゃちょ日記

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2016年7月31日(日)その2625◆アルバロの一周忌

現代スペインを代表するフラメンコ歌手ダビ・ラゴス氏より、
関西のバイラオーラ松本真理子さんを通し、
彼の伯父であるアルバロ(故アギラール・デ・ヘレス)一周忌の仕切りを依頼され、
昨年のお別れ会サポートの流れからこれを引き受けることにしました。
〝偲ぶ会〟の詳細は下記のごとくで、この前日に
ダビのカンテ・クルシージョとカンテライヴも開催する段取りです(後日詳細)。

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   ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
『ダビ・ラゴスとともにアギちゃんを偲ぶ会

現代スペインを代表するカンタオール、あのダビ・ラゴスが、
永らく日本で活躍した伯父の故アギラール・デ・へレス(アルバロ)の想い出を
親しかった人々と語らう、11月で一周忌を迎えるアルバロを偲ぶ〝オメナへ〟を希望しています。
参加いただける皆様に、アルバロの写真データや彼が歌っている
録音・録画データ(CD,DVDなど)等をご提供いただき、
アルバロを記念するアルバムをスペインで制作する意向のようです。
ダビとともにアルバロの想い出を語り偲んでいただける方々の
参加を心からお待ちしています。(ダビ代理/松本真理子)
          
2016年10月11日(火)開始19時~21時終了予定(開場18時半)
★8月20日参加予約受付開始★
会場◆高円寺・エスぺランサ(定員60名を目安に)
会費◆3,000円(要予約 paseshop@paseo-flamenco.com
  ※1ドリンク+乾物付。その後はバル方式で飲食できます
主催◆ダビ・ラゴス 協力◆月刊パセオフラメンコ/松本真理子

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★ダビ・ラゴス プロフィール
ヘレス出身。叔父故アギラール・デ・ヘレスの影響でプロの道に進む。
2000年ビエナルでデビュー 。
2009年発表のCD「エル・エスペホ・エン・ケ・メ・ミロ」で優秀ディスク音楽賞を受賞。
2014年ラ・ウニオンのカンテ・デ・ラス・ミナス賞など、同時に5つの賞を受賞。
スペインの著名アーティストと数多く共演し、フラメンコ界を代表するカンタオールとして活躍中。(https://youtu.be/uJy9fdv4Blc

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2016年7月30日(土)その2624◆作者不肖

フラメンコ 本音磨きと みつけたり

季語はフラメンコ、つまり四季折々の意。
作者は不肖のおやぢ。

異種格闘技のような国際ギターバトルから生還したころのパコ・デ・ルシア。
この世紀の名盤からは、静謐な〝本音磨き〟が聞こえてくる。

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2016年7月30日(土)その2623◆突っ込み日和

宇都宮さん辞退後も、気を取り直して絞り込んだ四候補に注目してるが、
生まれ故郷の未来を託す光明はどなたからも視えて来ない。
多くの報道姿勢にもキモい悪寒が走るが、そのたびに、
じゃあお前はどうか?という声も聞こえてくる。
とは云え棄権するほど腐っちゃないから、明日はトータルな直観にて投票に臨む。

★7・31(日)の予定
6時/起床、朝風呂、軽くストレッチ
7時/朝食、新聞・テレビで投票のための最終チェック
9時/家の裏手の小学校へ、一家総出で都知事選投票
  (ちなみにジェーは皆で出掛ける選挙が大好き)
10時/パセオ出社、メール返信
11時/階下のスタジオで、原田和彦博士のパセオ講座に参加
  「なぜCD聴くだけでヒターノのリズムが身に付くのか?」
   その各種突っ込みも担当
   (参加予約は、paseshop@paseo-flamenco.com)
13時/編集部で講座の反省会と次回展望
14時/半休(散歩と本屋と買い物、軽く一杯)
19時/NHK大河と選挙結果をチェック、
   その日のうちに就寝。

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2016年7月29日(金)その2622◆マイブーム

朝6時に起きて、22時台には横になる。
30分のスリープをかけ、バッハや落語をBGMに眠りにつく。
ここしばらく、そういう穏やかな暮らしがマイブームになってる。

8時に出社して、ライヴや会合のない晩は18時にあがる。
歩いて5分の家に直帰する日は、風呂上がりの晩酌にビール1缶のみという、
二日酔いから解放される、にわかには信じ難いよゐ子な生活。
まあ、いつまで続くかわからんが、すっきり寝覚めがいいのが気に入ってる。
なるほど、こうして一丁前の爺さんが形成されてくわけだわ。

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2016年7月28日(木)その2621◆うねりの理由

「原田和彦のリズム体感講座」
こんどの日曜はこれに集中。
      
高校時代。
レコードと楽譜からフラメンコギターを自己流で弾いていたのだが、
クラシックと違って、フラメンコの方はどうにもそれらしく聞こえない。
何かこう平板で、パンチやうねりが足りないというか。

コンパスの存在を知ったのはパセオ創刊後である(遅っ)
なるほど、あのうねるような躍動感は、あの特殊なリズムとアクセントを
こうやって循環させてゆくことで生まれるのかと。

それでもスペイン人アルティスタの溢れんばかりの
あの逞しい生命力というのは、やはり謎のままだった。
だが「血」の問題だけで解決できるほどフラメンコは偏狭ではないという私の感覚。
そこへ、ナゾの核心を徹底解明しようとする原田理論の出現。
まずは小倉編集長がそこに喰いつき、それが私や井口に伝染し、
パセオ主催の原田レクチャーが誕生した。

そして今回レクチャーはその三度目。
結論として「聞くだけトレーニング」をしばらく続けるだけで、
漢方薬的効果が生まれることは、多くの実証例から分かってきたが、
私としては何故そうなるのか?という強い裏付けをもっと具体的に確立したかった。
モチベーションを上げるには疑心暗鬼を消し込む必要があるから。

初回レクチャーは難しすぎたが、
前回レクチャーは不明点・難解点に受講者たちが遠慮なく突っ込み、
それら全てに原田さんが分かり易く応えるというパターンが功を奏した。
特にバイラオーラによる「使用前・使用後」の実演検証には、
それが際物ではないことを証明する納得性と説得力があった。
今回はそのバイレ実演に、数々のバイレ賞を受賞した高野美智子さんが加わるという。

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原田さん発明特許によるフラメンコ・メトロノームを愛用し、
「スペイン人には説明できない、でも科学者の原田はそれを解明した」と云う
ベレン・マジャの絶賛は忘れ難い。
このプロジェクトの眼目は外国人による「フラメンコの国際的進化」にある。
こういう潮流は過激になってはいけなくて、ゆっくりと成果を上げながら、
少しずつ浸透してゆくのが〝新しい芽〟を育てる心得なのだと想う。
まずは日本からじっくり腰を据えて。

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2016年7月27日(水)その2620◆やれることから

宗教には無縁な人だが、若き日、
あるとすればこれかなと思えたのが親鸞(しんらん)さん。
それは幼い頃に馴染んだ、昭和三十年代の貧しくも穏やかな
東京下町・浄土真宗風な環境のせいかもしれない。
過剰にならないあの自然体の明るい本音が妙に懐かしい。
他から強制されないゆる~い善行というか、地球的にみればそれは、
島国ならではの極めて特殊な平和環境だったのかもしれない。

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あいにく私はその生ぬるさに反発するような道をたどったが、
周囲の温和な通奏低音に包まれつつ、世の中に何度も許され、
何度も再生させてもらったような印象のみが残る。
先輩におごってもらったら、後輩におごり返す。
殺伐とする世相を嘆くヒマに、ヘボはヘボなりに未来を描き、
目前のささやかなギブ&テイクをもろもろ試行するのがよろしいかと。

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2016年7月26日(火)その2619◆タカミツ・ワールド

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時の経つのを忘れる。
決して上手な喋りのレクチャーではないのに、
いつの間にやらワクワク気分にさせられるタカミツ・ワールド。
タテマエやウソがないから、そういう世界を構築できるのだと気づく。
それこそが、まさしく〝フラメンコ〟ということ。
自分にとってのそれは何か?
つまり、人の数だけフラメンコは在る。
ライヴでもCDでもレクチャーでも、石塚隆充はそのことを楽々と発見させてくれる。

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2016年7月26日(火)その2618◆大人の階段ふたたび

気分よく6時に起きて、8時パセオ出勤。
ゆうべは久々のノンストップ9時間爆睡。
ここしばらく微熱状態だったことに気づいて、
酒も呑まずに早寝(21時就寝!)したのがよかったみたい。

十代後半に背伸びして始めた酒とタバコ。
年齢とともにそれらが自然減少してゆくのは、ちょっと寂しくもあるのだが、
意外にもふたたび大人の階段を昇るような気分も連れてくるんだな。

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2016年7月25日(月)その2617◆リズム体感

あのトマティート、そしてロシオ・モリーナやベレン・マジャらの
超大物たちが絶賛する原田理論。
最初はなんのこっちゃか分からなったよ(汗)
それでも何かあると直観して、具体的に突っ込み続けた結果が、
原田リズム講座の開講につながったわけ。

「こういう発見はスペイン人にはぜったい無理!」と、
かのベレン・マジャは断言していますた(笑)

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2016年7月24日(日)その2616◆記念写真

なぜか歌う歓び楽しみがこみ上げてくる石塚隆充カンテ講座。

受講席の左となりはなんと、ヴァイオリンのあの平松加奈さん。
ロルカ『ヴェルデ』は、ライヴでカンテに絡んだことがあるとのこと。
イタリア歌曲を好きな明るい美声の加奈さんは、やっぱり歌もうまかった。

右となりのお姉さんは『ヴェルデ』と知らないと云う。
ところがレクチャーが半分くらい進んだところで、
本格的歌唱でつっかえることなく楽々とヴェルデを歌いこなす。
聞けばソプラノ歌手で、現在はバンドでも歌うと云う。
受講目的はフラメンコをライヴのレパートリーに入れたいからだって、わおっ!

終了後はツーショット写真をお三方の綺麗どころから所望された。
どーやら渋谷のモアイ像の前で記念写真を撮る感覚らしい(苦笑)。

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2016年7月23日(土)その2615◆開けてびっくり!

パセオに来てFBを開けてびっくり!

あす日曜の石塚隆充『誰にも歌えるフラメンコ』(11時、パセオ階下のスタジオアルソル)に、
ヴァイオリンの魔術師・平松加奈さんが参加申し込み、だって・・・うれしすぎるぞおおお!!!

https://www.facebook.com/events/776156485817755/

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2016年7月23日(土)その2614◆犬の教え

「〇〇がしたい」
       
それは生命維持の防衛本能であり、諸善や諸悪の根源でもあるだろう。
そういう希望そのものに希望が在る。
いいこともそうでないことも長続きしない理由はそこにある。
犬と暮らしていると、そういう摂理がよく視える。

人間もそれでいいのだろうか?・・・ それでいいのだと思う。
それでも〝諸善〟を願うのが、人間の弱さであり強さなのだと想う。

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2016年7月22日(金)その2613◆誰にも歌えるフラメンコ

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誰にも歌えるフラメンコ!

前回プロ歌手も参加するなど、大盛り上がりの大好評だった
タカミツ先生レクチャーその第二回目
今回はみんな知ってるロルカ『ヴェルデ』。
哀しいけど凛々しいあの親しみ深い名曲。
すでに申込者多数ながら、まだお席残ってます。
こんどの日曜11時スタート、ご予約は明日金曜までに!
不肖このわたくしも全力(予習なし)で歌います。

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2016年7月19日(火)その2612◆天衣無縫に躍るヴァイオリン

予想通り、予想を覆すファンタスティックな充実と歓び!
ヴァイオリニスト平松加奈+LS3による昨晩の夢ライヴ。
観客席はフラメンコファンと平松ファンが半々くらい。
モライートのタンゴでスタートした加奈さんのヴァイオリンは、
天衣無縫な輝きを放ち、観客席の心のひだをひとつに集約させる。

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大渕博光(カンテ)、斎藤タカヤ(ピアノ)、やのちえみ(バイレ)とのアンサンブルも絶妙。
協演したこのLS3には、それぞれの強烈な個性とともに、
それぞれに〝大人の色気〟がある。
女子会ノリも元気があっていいが、
大人を楽しませるこうした心地よい情緒は、
フラメンコの新たな突破口を予感させる。

写真撮影は編集部・井口由美子、
パセオ公演忘備録(10月号)は踊るライター若林作絵が担当。

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2016年7月20日(水)その2611◆体内リズム・トレーニング

「うねるようなスペイン人の体内リズム。
その秘密を鮮やかに解明するレクチャー!」 
         
かなりの確率で、フラメンコの国際発展史を大幅に躍進させる発見かもしれない。
だからパセオも本腰入れて注目している。

4月の初回レクチャーはちょっと高度に難解すぎたが、
伝達方法の試行錯誤を重ねた結果、
分かりやすく目の覚めるような内容に成長しつつある。
何せテーマは巨大である。

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そして今回は三度目のレクチャー。
ゲストバイレはなんと、先週の新宿・プリメラ祭で圧倒的なリズム感・
クオリティ・存在感で会場を沸かせたあの高野美智子さん(ギターは原田和彦さん)。
彼女もまた原田メトードに育てられた一人だ。
連続講座ではないので、気軽に身ひとつで参加を。
百聞は一見に如かず、
フラメンコの体内リズムの核心に迫ろう!

――――――――――――――――――
パセオフラメンコの「原田和彦のリズム講座」

対象◆初級者からプロまで。
   バイレ・カンテ・ギター・観る聴く専門を問いません。
講師◆原田和彦(ギタリスト)ほか
日時◆2016年7月31日(日)11時~12時半(10時半開場)
受講料◆90分/3,000円(当日受付にて)
定員◆30名程度
会場◆スタジオ・アルソル(丸の内線「東高円寺」徒歩6分、
   JR・東西線「中野駅」徒歩10分)
 https://www.facebook.com/events/269368320075898/
予約受付中、お早目にどうぞ! ☎03-6382-4611
メール:paseshop@paseo-flamenco.com
主催◆月刊パセオフラメンコ

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2016年7月19日(火)その2610◆屋良有子のラス・ミナス出演

新人公演で選出された屋良有子のスペイン公演について、
スペインの小倉真理子(カニサレス夫人)より連絡あり。

「本日、カンテ・デ・ラス・ミナスの実行委員会より、屋良さんのプロフィールと写真付きの公式発表がありました。スペイン全国のプレス、メディアに発信されています。全てスペイン語で、今訳している時間がないのですが(すみません、一両日中に訳します)日本での新人公演の様子や、ANIFのご協力への感謝なども綴られています。屋良さんのスペイン公演は、2016年8月6日20時半です。当日は、私も公演の写真を撮る予定ですので、ご報告いたします」

ほんとに真理子の尽力には頭が下がるよ、大感謝!

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(写真は大森有起撮影)

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2016年7月19日(火)その2609◆遠足前日

「たっぷり聴きてー!」

明晩はいよいよ念願の平松加奈ソロライヴ。
年季の入ったヴァイオリン・マニアたる私が、
フラメンコの世界に頭角を現わし始めたこのヴァイオリニストに
狂喜したのは五年ほど前のことだ。
協演者の長所を存分に引き出す鋭い即興センス。
〝歌〟に入った折の天衣無縫の音色と歌唱力。
いつかじっくり一晩、彼女の魔法のヴァイオリンに浸り切ることを願っていた。
てなわけで、すでに私は遠足前日モードである。
無論おやつは300円まで、ただしゆで卵はこれに含まない。
尚、座席指定はまだオッケーなので、
予約☎03-6382-4611は明日夕方16時までに。

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2016年7月18日(月)その2608◆内圧と間

最愛の母親を数日前に失った、日本屈指のバイラオール稲田進。
その〝内圧と間〟の男から、つい今しがた電話があった。

来月8/25のパセオ主催『稲田進ソロライヴ』開催について彼は迷っていた。
母親っ子であるススムの心中は察するに余りあるので、
延期しても構わんからと即答した。
そして、余計なお世話と知りつつ「でもな・・」と付け加える。
「予定通り踊り切ることが、最良の追悼になるんじゃないか?」

ややあって、落ち着いた声で彼はこう返す。
「いまオカンが〝やれっ!〟と云うのが聞こえました」

「もしやるなら、母親追悼のソロライヴにしたらいいよ」と提案し、
結論は8月初旬で構わんからと念を押して電話を切った。

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2016年7月17日(日)その2607◆共通項

ニュースから滲み出るフランス、トルコ、アメリカの葛藤。
苦しいことは多々あれども、こうして平和な日本に暮らせることに、
決して小さくはない感謝の気持ちが生まれる。

海外のアートに希望を見い出し三十余年。
今日も朝からその創刊32年目となる記念号を制作している。
かつては自国の文化に失望した若輩も、
偉大なる海外の文化にどっぷり深入りしたがゆえに、
自国の文化の偉大さに気づける老境に漕ぎつけた(遅っ!)  
近ごろは、異なる点をほじくることより、共通点を発見する作業のほうが遥かに楽しい。

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2016年7月16日(土)その2606◆土曜の朝めし

メインは昨晩仕込んだ牛すじ大根。
ブロッコリー、いんげん、ベーコンの炒め物。
目玉焼き、明太子、焼き海苔、かぶの浅漬け。
そして炊き立て銀シャリ。
朝めし喰いすぎで、昼めしは抜き。

しっかし、土曜の朝めしはサイコーだよっ!(byジェー)

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2016年7月16日(土)その2605◆何様の生態

「エルフラ買ってください」

ジェーとともにパセオに出てみると、FBにこんなメールが。
己はノーリスクで人に丸投げ頼みという極楽スタンス。
慣れちゃあいるけど、何様かと思う。
だが、しかし・・・
相次ぐ選挙に対し、私もまたこうした無責任スタンスを採っちゃいないか? 
じっと手を観る。

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年07月①

2016年07月01日 | しゃちょ日記

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2016年7月15日(金)その2604◆お前もか

「えっ、お前もかよ」

宇都宮さんの出馬取り消しで、みな困ってる。
親しい連中だけかと思ったら、
世の中的にもどうやら皆困っているようで、
まだまだ世の中捨てたもんじゃないとゆーか、
危機意識を共有できる状況に少しだけホッとする。
私の中ではブラックと性悪は早々に消え、残るはドンキホーテのみ。
宇都宮さんの副都知事就任がセットなら、そこが折り合い点。
それ以外なら「宇都宮健児」と書いて投票の段取り。

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2016年7月15日(金)その2603◆贅沢三昧

昨晩の飯ヶ谷守康ソロライヴ。
久々にフラメンコギターの名人芸を堪能。
パセオ忘備録は石井拓人が担当。

さて、次回ヴァイオリンの加奈さんからプログラム原稿到着。
意欲的かつサービス満点の内容に大興奮!

平松加奈ソロライヴ/プログラム
1.Tangos  Moraito Chico
2.Siguiliya~Kiri-te  Kana Hiramatsu
3.Carmen  Bizet
4.Nardis  Miles Davis
5.Solea por Buleria  LS3
6.Otra vez  Kana Hiramatsu
 (一部変更の可能性もあります)

予約はお早めに! 
昼☎03-3383-0246/夜☎03-3316-9493
メール予約 selva@tablaoesperanza.com  

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2016年7月14日(木)その2602◆理不尽悪夢

行動力に優れた良識的知識人。

この方の波乱万丈の経歴と、テレビ画面から伝わる誠意のオーラによって、
前回・前々回の都知事選で票を投じた。
今回こそはと願っていたが、理不尽な政治力学から昨晩出馬を断念された。
ため息の出るような悪夢。江戸っ子はむしょうに哀しい。

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現候補の中には投票したい人が視えない。
政策ブレーンとして宇都宮さんを副知事に迎える候補者がいるなら、
そこが突破口となる。しばらく静観。

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2016年7月13日(水)その2601◆伝説のフラメンコギター

「パコ・デ・ルシアや丹精込めたオリジナルを楽しげにバリバリ弾く超絶技巧ギタリスト。パセオ創刊以前から飯ヶ谷守康の追っかけをやってた。あれからおよそ30年後、カディスの赤い星コンサートにおけるタンギージョ・デ・カディスの畏るべき名人芸。そこにはかつての全盛期を軽々と超える冴えと味わいと霊感があった。今もユーチューブで時おり観聴きし、飯ヶ谷ワールドのシビれるような快感に浸る。過去の人ではなく、現在未来を悠々と闊歩する達人。若いギタリストには万難を排しての必聴をお薦めできる。時代が忘れてしまった粋と丹精と心意気!」(パセオフラメンコ2016年7月号より/小山雄二)

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いよいよ今週木曜、あの伝説のギタリスト飯ヶ谷守康が還ってくる。
ギターファンはこれを聴き逃す手はない。
特に若いギタリストは必聴!と云いきってしまおう。
先月のエンリケ坂井ライヴも、あれを聴き逃した方は痛恨の極みだったのである。

「東京を29年間も離れていて、まさか再び首都圏に還ってくるとは思ってもいませんでした。長らく離れていた間に、日本のフラメンコ界は知らない世界になっている、そんな感覚に襲われているところです。思えばフラメンコギターを弾き始めて50年になろうとしている今、初心に帰って弾きたいと思います。今回はオリジナルを中心に弾く予定ですが、その場の雰囲気で多少はプログラムが変更になってしまう恐れも無きにしも非ず、という感じです。カンテには久々にクーロ氏に手伝ってもらい、バックのギターには新進気鋭?の木村泉君が務めてくれます。ちなみに彼は現在私のところで修行中です。当日は歳を忘れてフラメンコの世界にドップリと浸って弾きたいと思っています」(飯ヶ谷守康)

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2016年7月12日(火)その2600◆平松加奈ソロライヴ

「何かバッハを弾いてよ」
                 
取材で訪れたモライート最後の来日公演のリハーサル休憩中。
初対面の加奈さんにそう頼むと躊躇なく彼女は、
無伴奏ソナタの速いフレーズを即興のブレリアで弾き始めた。
そのしなやかな反射神経とサービス精神に一発でファンになった。

加奈さん客演のフラメンコ公演は数え切れぬほど観たが、
協演者に寄り添いながら相手のツボを引き出す妙技には胸のすくような快感がある。
CD『平松加奈con Armada』収録の映画音楽〝ひまわり〟の、
可憐にして艶やかな美音と天衣無縫にして清冽な歌心には彼女の本質が全開している。

NHKシャーロック・ホームズの作曲・演奏を担うなど
すでにメジャー領域の逸材だが、
彼女に助けてもらうことの多いフラメンコ界は、
ボーダーレスに躍進するこの名ヴァイオリニストを
より盛り立ててゆきたいと願うのだ。
(パセオフラメンコ2016年7月号より/小山雄二)

いよいよ来週水曜(7/20)に迫るヴァイオリン平松加奈のパセオライヴ
ソロライヴ主役のジャンル越えは初めてだが、まるで違和感がないのは、
フラメンコに対する彼女の献身と突出する音楽性によるものだ。
パセオのインスト企画はいつでも動員に苦戦するが、
それに反比例するかのようなクオリティの高い輝きがその未来を展望させる。

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「これまで世界の様々な音楽が好きでジャンルを超え活動していますが、
フラメンコは何の奇を衒う事もなく、私の素のままの感性と表現をヴァイオリンの音にのせ、
臆する事なくそのままそこにいる事ができます。
遠い遠い西の果てにもっとも私らしい音が出せる場所があった事、
フラメンコに出会えた事が嬉しくてなりません。
このシリーズにまさかヴァイオリニストがラインナップされるとは私もびっくりですが、
素晴らしい仲間と共に、一期一会の珠玉の音世界を紡ぎたいと思います」(平松加奈)

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2016年7月11日(月)その2599◆シャコンヌ初演

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人類の叡智を極めるBACHシャコンヌ。

幼い私に、母はヴァイオリンを薦めた。
すでに野球を選んでいた私は、断固それを拒絶したという。
母親に対する代償行為なのか、この45年で購入したヴァイオリンの
レコード・CDは二千枚を越える。

昨年ことぶき退社した女性社員が、むかし習ったという
ヴァイオリンをある時パセオに持ってきた。
よろこぶ私は即座にシャコンヌを弾き始める。
数千回は聴いたであろうシャコンヌの演奏プランだけはバッチリなので、
右手のリズムと強弱はほぼ完璧だったが、
左指の音程が完全イメージ即興のため、
それがシャコンヌだと認識出来る人間はこの世に私ひとり、
いや本当を云えば演奏者(私)でさえ認識不能の複雑骨折的音響であった。

期待モードだった彼女と小倉編集長は、耳をふさぎ気味に、そそくさと仕事を始め出す。
ストラリヴァリだったら、もっと上手く弾けるんだけど・・・言い訳が嫌いな私は、
そう冷静に分析し、以来ヴァイオリンには触れていない。

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2016年7月10日(日)その2598◆来週こそは

朝いちばんで投票を済ませジェーと出勤、
パセオで対談記事のまとめ。
あと四・五日で仕事もひと段落。
来週こそは休暇を取れそう。
ああ、やたら恋しい向島百花園!

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2016年7月9日(土)その2597◆核と僕

「核と僕どちらが先になくなるか」

朝湯で読む東京新聞の今日の一面左上。
愛知在住、高校二年生の作。
句の方から眼の中に飛び込んできた。

無駄に力むこともない、好ましいこの距離感。
自分のことだけに必死だった
あの頃の私とは比較にならぬ冷静な楽天性。
「若者に託す」ことの楽しさが◎急上昇中!

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2016年7月8日(金)その2596◆ちゃんと選ぶ

バランス善く腰の入った政策には、地味ながら着実な希望が視える。
都民の有名人信仰という壁に、前回・前々回と
次点に終わったあの人が立候補を決めた。
都知事選はこれで善し。
残すは、砂漠に泉を探すがごとくの参院選比例代表のみ。

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2016年7月7日(木)その2595◆ところがどっこい

ときどき発作的に弾きたくなる。

バッハ無伴奏チェロ五番のプレリュード。
演奏プランは常に盤石である。

だが、狭いわが家にチェロは無い。
ところがどっこい、有っても無くてもチェロを弾けない。

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2016年7月6日(水)その2594◆百円札

家から歩いて四分のパセオ編集部。
通勤路はひなびた風情の桃園緑道。

その途中に参院選のポスターが貼ってある。
この十日ばかり、テレビの政見放送や政府広報を参考に、
投票対象を絞り込む作業を楽しんでいる。
好きではないやり方だが、消去法でしか正解の近似値は発見しづらい状況ではある。

きのうも選挙板の向かいの花壇のレンガに腰掛け、
ジェーと共に立候補者たちの顔とにらめっこしながらの最終選考。
現実を踏まえた実現可能なヴィジョンを掲げ、
それを達成できそうな人に一票を投じることに決めた。
比例代表の方は難しくて、こちらは投票前日までペンディング。

「板垣死すとも自由は死せず」

選挙の時期になると、何故か想い出すのは板垣退助のこの名言。
実際には刺客に襲われた板垣は死なず、自由は死んじゃったんだけどね、
と教えた中学教師のユーモアに今さら吹き出す。

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2016年7月5日(火)その2593◆学習不足

東山紀之さん演じる、昨晩の藤沢周平師の若き日を描いたドラマ。
19時から2時間予定のガチンコ会議(呑み会)が白熱しまくり三時間半に延び、
辛うじてラスト20分ほどを鑑賞。
ちょっとイメージが違ったが、藤沢周平という深い希望に充ちた作家が、
こうしてTVドラマに取り上げられたことがめっちゃうれしい。

自宅の藤沢周平文庫は約50冊。
この三十年ほどで平均10回以上は読んでいる。
洗面所、湯船、トイレ、通勤、めし屋などで読むことが多いので、
歯磨き粉やラーメン汁や蕎麦つゆの痕跡などで文庫誌面はどれも花盛りである。
周平師の小説・エッセイなどから静かに深く、強烈な影響を受け続けた私だが、
垂れ流す文章にその痕跡が皆無であることをめっちゃ不思議に想う(汗)。

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2016年7月4日(月)その2592◆風は吹かない

6月の協会新人公演(初日第9番)におけるアレグリアス。
パセオ小倉編集長の推薦が決め手となり、
その出演依頼を彼女は快諾してくれた。

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2017年2月9日(木)20時/高円寺エスペランサ
パセオフラメンコライヴ VOL.45
本田恵美ソロライヴ

スペインのラス・ミナス行きを懸けた前回の選考会公演で、
強烈なインパクト&クオリティで観客席のド肝を抜いたバイラオーラ本田恵美。
選には入らなかったが、すぐさま私は本誌しゃちょ対談への登場を申し込み、
彼女のスリリングな心象風景を取材したのが約二年前。
物語はさらに一歩前進した。

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2016年7月3日(日)その2591◆容昌登場!

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じわじわと逞しく、フラメンコシーンでも人気上昇中、センス抜群のパーカッショニスト。
そう、あの〝容昌〟のパセオライヴ・ソロ出演が決まった。
2017年3月9日(木)20時/高円寺エスペランサ
(メール予約受付開始は2017年1月1日)

どんな協演者、どんなプログラムを構想してくるのか?
いつも私たちを楽しませてくれる彼のセンスにすべてを預けたよ。

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2016年7月2日(土)その2590◆ヴァイオリンの魔術師

類稀れなる即興力。
たくさんの引き出しと現場対応力。
それは生きてゆく上でも極めて重要な力だから、
音楽舞踊のライヴシーンなどでそうした瞬間に出逢うと、
受け手のセンスまで磨いてもらえるような気分になる。

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平松加奈。
フラメンコが注目すべき名ヴァイオリニスト、
パセオフラメンコライヴに初登場

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年06月②

2016年06月01日 | しゃちょ日記

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2016年6月30日(木)その2589◆みしみし響く

人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。
急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。

二日酔いの朝は、なぜか脳裏にみしみし響くこの情景。

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2016年6月29日(水)その2588◆お待たせしました、タカミツ教本!

躍進するカンタオール石塚隆充さん。
そのプロデューサーの瀬戸まさみさん。
来社されたお二人と、この秋発行するCD付カンテ教本の打ち合わせ中。

22時から高円寺エスペランサの木曜会。
しばらく休みが取れてないので、けっこうヘロヘロ。
会社と自宅が歩いて四分てのが、何とかなってるミソだわ。
あっ、写真はタカミツの新譜CD!
パセオ通販にて予約受付中であります!

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2016年6月28日(火)その2587◆伝説的名手

それなりに忙しくなるわけだが、毎回次回が待ち遠しいパセオライヴ。
次回7/14(木)はフラメンコギターの伝説的名手・飯ヶ谷守康さん。
私が巨匠の追っかけをやってたのは二十代半ばの頃。
あれから35年、バリバリだった超絶技巧にも衰えが来るのが普通だが、
飯ヶ谷さんの場合はそうではなかった。
まあ、ともかくこの映像(特にタンギージョ・デ・カディス!)をご覧あれ!

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2016年6月27日(月)その2586◆歓迎すべき過渡期

細部の理解から、フラメンコの全体像が視えてくる。
きのうのエンリケ坂井師のレクチャーには、
そういう名人クラスならではのクオリティがあった。
スペイン人のカンタオールたちにも信頼されるエンリケ坂井の
カンテへの博識とギタリストとしての技量。
フラメンコの普遍、もしくは核心への踏み込み。

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一受講生として、今をときめくあの三枝雄輔(バイラオール/カンタオール)が訪れ、
熱心に受講している。
先の新人公演ではパルメーロとして三日間16演目に協演した信頼のアルティスタである。
レクチャー終了後、その雄輔を追いかけ感想を聞いた。

「僕がやりたいのもこういうことです」

表面的な技術だけではなく、フラメンコの普遍(教養)をもって、
日本のフラメンコの水準を引き上げたい。
彼の言葉を翻訳するなら、こうした主旨になるだろう。
日本のフラメンコ界は、歓迎すべき過渡期を迎えている。

https://www.facebook.com/yumiko.iguchi.50/videos/pcb.1039757156105028/1039751776105566/?type=3&theater

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2016年6月26日(日)その2585◆最終的には

フラメンコは技術。
そして最終的には人間性。

他のアートに比べ、後者が極めて重要であることは
フラメンコの特殊性のように想える。
この認識は、専門誌の編集や、ライヴやレクチャーやCD・DVDの制作にあたって、
極めて重要な示唆を与えてくれる。

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2016年6月25日(土)その2584◆フラメンコ奥の細道

フラメンコの奥の細道、ごいっしょに散策しませんか
          
パセオフラメンコ・オリジナル講座
「エンリケ坂井/フラメンコ奥の細道」

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初級者からプロまで、バイレ・カンテ・ギター・観る聴く専門を問いません。
年齢も体重も問いません。
楽しいレッスン、百聞は一見に如かず、まずは一度ご体験を!

内容◆カンテフラメンコの第一人者エンリケ坂井による、「カンテフラメンコ奥の細道」。
初回は「ソレア・デ・アルカラ」に踏み入れます。
日時◆2016年6月26日(日)12時~13時半(11時半開場)
受講料◆90分/3,000円(当日受付にて)
定員◆30名程度
備考◆普段着でオッケー、必要な持ち物もありません。
会場◆スタジオ・アルソル(丸の内線「東高円寺」徒歩6分、JR・東西線「中野駅」徒歩10分)
※日本フラメンコ協会の1階スタジオです 
ご予約は、☎03-6382-4611
メール:paseshop@paseo-flamenco.com
FAX.03-6382-4613
主催◆月刊パセオフラメンコ

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2016年6月24日(金)その2583◆工藤朋子に注目!

痛いほどに突き詰められた清冽美。
やるぞやるぞと思っちゃいたが、その想像をはるかに超えた
昨晩のパセオライヴ27・工藤朋子の圧巻。

開演からアンコールまで一部の隙もなく、
自らのフラメンコ・ヴィジョンを貫通させる表現・技術の冴え。
二度のリサイタルのハイクオリティをさらに上回る完全燃焼。
なのにこのダンサーのオーラには底なしの伸びしろが視える。

パセオ公演忘備録は新鋭いしいともこが担当。
ライヴ写真(撮影/小倉泉弥)のスライドショーをご覧あれ!

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2016年6月22日(水)その2582◆立ち見キャンセル待ち

チケットは早々に売り切れ、立見も先月からキャンセル待ち状態。
パルマはなんと佐藤浩希と矢野吉峰。

パセオフラメンコライヴVol.027
工藤朋子ソロライヴ
2016年6月23日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
主催:月刊パセオフラメンコ&エスペランサ

(カンテ)
Manuel de la Malena
Antonio Peña Carpio "El Tolo"
(ギター)
斎藤 誠
(パルマ)
佐藤 浩希
矢野 吉峰
(踊り)
工藤 朋子
  
「今回のソロライヴは、フラメンコへの愛と共に、私の中のマグマを取りだし躍ります。マグマがブツブツと吹き出すのか、噴水のように飛び出すのか私自身も分かりません。でも確かに存在するマグマな何か......。
 言葉、感情の表現の一つとして、神や聖霊と交流するためのものとして、日本にもどこの国にもそういう躍りはあるのに、私はフラメンコに恋をしました。何年たっても変わらず熱量は増すばかりです! 生きるフラメンコな方々、マヌエル・デ・マレーナ、エル・トロ、それを支えてくれる信頼するギター、斎藤誠さんを迎え、今一番躍りたい曲をお届けできたらと思います」(工藤朋子)

 協会新人奨励賞受賞の頃から多くの関係者に注目されていた。時には主役も張るアルテイソレラのスター舞踊手である。爽やかに美しい容姿が浮いてしまうことのない、しなやかにしてズシリとしたペソを備えた本格派。工藤朋子の醸し出す強く透明な存在感は、舞台に清涼な華をもたらす。
 群舞の一員として踊っていても、溶け込みながら光っている。リサイタルにおける燃焼度や完成度は、若手筆頭と云えるだろう。劇場では数十回観てるが、タブラオ至近距離で彼女の生音フラメンコに触れるのは今回が初めて。どんなステージを展開してくれるのか、具体的にはまるで予想がつかないが、短文中に敢えて三度発していた〝躍り〟という二文字に今からドキドキしている。(パセオ/小山雄二~パセオフラメンコ2016年6月号より)

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(撮影/竹下智也)

工藤朋子ソロライヴ/プログラム
(20時3分までにはスタート、終演は21時10分頃の予定)

Soleá
Tango
Fandango por Soleá
Bulerías
Cantiñas
Martinete
Cavales

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2016年6月21日(火)その2583◆パセオ最新号

月刊パセオフラメンコ2016年7月号(No.385)
http://www.paseo-flamenco.com/monthly/2016/06/20167.php

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新人公演ロビーでも飛ぶように売れた、きのう発売のパセオフラメンコ最新号。
いまさら聞けないフラメンコの常識がすっきり分かる
カラー8頁の保存版超人気連載「ヌメロの常識」④は、いよいよブレリアの登場。
押さえどころ満載のラインナップは以下の如し。

特集「カンテ・デ・ラス・ミーナス国際フェスティバル」
緊急企画!傑作ドキュメンタリー映画「パコ・デ・ルシア灼熱のギタリスト」監督クーロ・サンチェス インタビュー
元宝塚歌劇団星組トップスター湖月わたる 単独インタビュー
レトラから見るヒターノの世界Ⅳ「闘牛とヒターノ①」
瀧田克のガジャルド物語④
土合幸江インタビュー
男の肖像 高橋紀博
こころの一冊 曽我辺靖子
片桐勝彦のバイレフラメンコVol.16「2拍子系の曲種」
石塚隆充のカンテ講座第28回「Cantiñas」
エンリケ坂井のカンテ伴奏講座第4回ファンダンゴス・デ・ウェルバ

※なお、超不人気連載「しょちょ日記」も絶不調連載中です!

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2016年6月20日(月)その2582◆祭りの余韻

日本フラメンコ界最大のお祭り、第25回新人公演も無事閉幕。
出演者の皆さま、裏方の皆さま、観客席の皆さま、
三日間ほんとうにおつかれさまでした。
きのう深夜に奨励賞とラス・ミナス枠も発表され、悲喜こもごもあれど、
またひとつ日本のフラメンコ史に美しい1頁が加えられた。

選外にあっても、記憶に残る出演者は多数あり、
敬称略でバイレの長嶺晴香、菊池麻由美、小島智子、牛田裕衣、
藤本ゆかり、平田かつら、津田可奈、西山依里、青木千鶴子。
ギターの池川史洋、関根彰良。カンテの齊藤綾子。
ラス・ミナス枠の本田恵美、永田健。
そして〝私的この人のソロライヴが観たいで賞〟はカンテの奥本めぐみ。
           
丸々三日間の本業、取材、会場販売、呑み会、選考会などで
編集部もかなりキテることはキテるのだが、
楽しい祭りのあとの心地良い充実感とともに、パセオ8月号の追い込みに立ち向かう。

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2016年6月19日(日)その2582◆新人公演最終日

「この人のソロライヴが観たい!」

金曜・土曜を終え、早くも最終日を迎えた新人公演。
そういう視点(パセオフラメンコライヴへの出演依頼)が加わり、
ますます新人公演の楽しみが増えた。

昨晩はパセオライター総勢12名が集い、
中野五差路の拙宅近くの行きつけで呑み会。
上記テーマを皮切りにどこまでも盛り上がる
大喜利的ディスカッションは実に楽しかった。
それぞれの卓見に感心しつつ、
独り霜ネタを担当した私は若干浮き気味であった。

本日終演後は階下の日本フラメンコ協会で、
奨励賞とラス・ミナス・フェスティバル出演の選考会。
ラス・ミナス関連は私も立ち会いで参加。
明日も早いので、目標は26時就寝。

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2016年6月17日(金)その2581◆新人公演日和

新人公演日和。
例年(八月)並みの猛暑である。
出演陣はもとよりだが、執筆陣もライターだけに燃えているという。
すでに燃え尽きてしまった私も、この三日間ばかりは
取材席とパセオブース(客引き係)を喜び勇んで行き来する。

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2016年6月16日(木)その2580◆この人のソロライヴが観たい!

「パセオフラメンコライヴで、この人のソロライヴが観たい!」

明日から始まる社団法人日本フラメンコ協会・第25回新人公演。
三日間観るパセオライター(十数名)の話し合いにて「この人!」を見つけ出し、
来年のパセオライヴへの出演を依頼してみようじゃないかと・・。
ソロライヴを依頼するアルティスタは、
全出演者の中から一名を原則(パセオライヴ出演者のみ除く)。

いつもは霜ネタ中心の編集部・弁当ランチタイムで、唐突にこんなアイデアが生じた。
早速ネットのライター連絡板にこのことをアップ。
土曜晩には全員参加の呑み会もあるので、実現に向かう詰めを進めるつもり。

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年06月①

2016年06月01日 | しゃちょ日記

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2016年6月15日(水)その2579◆白昼の襲撃

「シロアリに襲撃された」

昨晩は新宿で買い物のついでに、上原時代の行きつけ〝どさんこ〟へ。
先ごろ千葉の館山に新居を構えた呑み友サーファー(マイケル)がそうボヤく。
囲炉裏で仲間と呑み会をやってたら、
突然に燻されたシロアリ軍団が一斉に出現したそうで、
そりゃさぞかしブッたまげたことだろう(汗)。
その壮絶な光景がアリアリと浮かぶ。
写真は苦渋するマイケル。
尚、サンプルと現物が若干異なる場合もありますのであらかじめご了承ください。

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2016年6月14日(火)その2578◆同じ虎の穴のむじな

いよいよ今週金曜より、三日間にわたる社団法人日本フラメンコ協会の新人公演。
例年八月開催だが、会場の中野ゼロの改修工事の都合で、
今年は6月開催。優秀者はあのラス・ミナス・フェスティバルへのゲスト出演の資格を得る。

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パセオの忘備録執筆陣(計11人)も全員が取材参加。
パセオ小倉編集長はじめとして、仲間のほとんどが
mixiやfacebookで一本釣りさせてもらった面々であることに今さら驚く。
土曜の終演後には中野の行きつけで、初の全員参加呑み会を開催の予定。

パセオ9月号に掲載する新人公演・忘備録の執筆メンバーは以下の通り。
全部門/白井盛雄
バイレソロ部門/若林作絵
群舞部門/井口由美子
カンテ部門/さとうみちこ
ギター&カンテ部門/石井拓人
          
小倉編集長は奨励賞選考委員と特集記事アンカーを担当。
今週から新プロジェクトに突入する私は7年ぶりくらいで執筆なしの高みの見物。
会場ロビー右のパセオブースは例年通り編集部・井口の仕切りで。
ブースを華やかに賑やかすサクラたちが、実は
虎の穴出身のパセオライターであることはここだけの秘密である。(汗)

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2016年6月13日(月)その2577◆大河ギャグ小説

キリスト教、イスラム教、仏教。
それぞれの代表がスーパーコンピューターを活用して国際憲法を創案する。
さらに、それらに一致する共通項をコラボベースに国際憲法が確立される。
(意外なことに、それは妙にフラメンコ的である)
それによって利潤を奪われるであろう世界中の大企業の陰謀。
どこまでも自己中心的な陰謀に立ち向かう国際警察組織ソニケテ。
本日未明、そんな設定の大河ギャグ小説を夢中で書く夢を見て、現在たいへんにおつかれ中。

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2016年6月12日(日)その2576◆協働

人口頭脳の飛躍的深化。
チェスも囲碁も将棋も人間がギブアップする時代。
青は藍より出でて藍より青し。
そう想うことで、仲良くやってゆけそうな気もする。

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2016年6月11日(土)その2575◆余白作り

ひと仕事終え、社長室(屋上)にてジェーと日なたぼっこ。
どうやら彼には、平和なこの寝そべりが極楽のひとときのよう。
電話も来客もないこの土日のラッシュで、
来週に迫る丸々三日間の協会新人公演取材(土曜終演後は
パセオライター総勢11名の呑み会)の余白を作る段取り。

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2016年6月10日(土)その2574◆即決

バイレソロを踊る彼女を私は観ていない。
だから今回の流れは初のケースとなる。
ガチで信頼できる仲間数名からの熱烈推薦と、
私からの逆取材検証の裏付けによって、
パセオ虎の穴ライヴへの出演を打診したのである。

「2009年には当時小松原舞踊団員だった井上圭子が予選から勝ち抜いて、ラ・ウニオンでの本選に進んだ。おそらく彼女は決勝に進んだ唯一の外国人舞踊家ではなかろうか」
(志風恭子~パセオフラメンコ2016年7月号より)

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その井上圭子さんに依頼メールを打った翌日、出演快諾メールが届いた。
日時も即決で、ほぼ一年後の2017年6月14日(水)に決まった。
パセオの公演忘備録も私が書くことに即決!

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2016年6月9日(金)その2573◆生還祝い

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2016年6月9日/高円寺エスペランサ パセオフラメンコライヴ26/鈴木敬子ソロライヴ(Ⓒ井口由美子)

「延期するのは構わんから」

私だったらどうする? やるにしてもやらないにしても、自分で決めることが肝心要だ。          
持病の悪化とその最新治療の開始。レッスンも休まず、
しかし息絶え絶えに暮らす姿から、
本番のひと月前と一週間前に、同様にそう提案した。
「予定通りに」
そう彼女は応えた。
そうか、わかった、じゃあ、死んで来い。        
そしてライヴは無事終わり、生還祝いは何がいいかと問うと、彼女は寿司を望んだ。
私の懐具合を気にすることなく、高いネタを満足そうに喰いまくった。

https://www.facebook.com/tact.ishii/posts/1317273714966852?notif_t=close_friend_activity¬if_id=1465483197531432
https://www.facebook.com/paseoflamenco/?pnref=story

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2016年6月8日(水)その2572◆モノトーン

パセオフラメンコブックス。

パセオ虎の穴ライヴ、パセオオリジナル講座に続く、シリーズ企画その第三弾である。
先ほどその初回プロジェクト会議を終えたところ。
プロデュース&ディレクションはパセオ小倉編集長が担当するので、
まあそこそこ充実した展開となるだろう。
 
その一発目は『石塚隆充のガンテ講座』で九月下旬発行の予定。
めっちゃ楽しかった先月のあのタカミツ講座のクオリティが決め手となり
皆のやる気に火がついた。
小倉編集長主導による多彩な単行本企画を募るシリーズ五ヶ年計画も本日スタート!

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さあ、今宵は旨い酒が呑めるぞと息巻く瞬間、
きのうから禁酒状態であることにハタと気付く。
ああっ、次第に取り巻く風景が寂しげなモノトーンと化してゆく哀しみの夕暮れ。

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2016年6月7日(火)その2571◆呑んだと思って

「場合によっては死にますから」

朝イチで出掛けたクリニックの美しい女医さんがそう云う。
足の傷口から入ったバイ菌が体中を暴れまわっているらしい。
意外と重症ですから出来れば安静にと、親切なアドバイスを受ける。

「しばらくは運動もダメ、お酒もダメです」
「絶対に運動しない自信があるので、そのぶん酒を呑んでもいいですか?」
「ダメです」

まあ診療代やら何やらで、軽く寿司屋で呑んだ分くらいは金を落としたので、
今晩はもらった薬でも呑んで寝よーかと思う。

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2016年6月7日(火)その2570◆数学性

木曜晩のパセオ虎の穴ライヴその26。
座席指定はソールドアウトで立見席のみ数枚あり。
忘備録執筆はエース石井拓人。
こうした晩ばかりは、ジェーも独り留守番。

2016年6月9日(木)20時/高円寺エスペランサ
パセオフラメンコライヴ Vol.26
鈴木敬子ソロライヴ
出演:
鈴木敬子(バイレ)
エル・プラテアオ(カンテ)
エミリオ・マジャ(ギター)
ベニート・ガルシア(バイレ)

「昨年末のプラテアオのパセオライヴの折、ゲストのベニートとアレグリアスを即興の掛け合いで踊りました。パートパートでどちらが受け持つかを決めただけの、その瞬間に生まれた緊張感極まるアレグリでした。これぞフラメンコの面白さだ!と協演者すべてが心から楽しみ、お客様にもそれは伝わってくれました。今回もその時と同じメンバーで、さらにパワーアップしたものをやりたいと思いました。三月にスペインから戻ったベニートの新鮮なバイレも楽しみです。そして、パセオライヴでプラテアオが唄ったグァヒーラが自然に踊り出したくなるくらい素晴らしかったことから、今回はそのインスピレーションから生まれるであろう(笑)グァヒーラを踊ります。観終ったあとに心地良さが残るライヴが望みです」(鈴木敬子)

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昨春の鈴木敬子ソロライヴで忘備録を執筆した石井拓人は、彼女のフラメンコを数学的と評した。「そんな決意とあふれる自信を瞬時にグラフ化していく明晰な頭脳を、その踊りから感じました」。すでに二十年近く彼女と同居する私は、彼女に数学的な側面を感じたことが一度もないので、石井説には大いに面喰らった。その明快なバイレフラメンコの、殊に即興的な舞踊メロディの美しい放物線がそこにつながるのかと今は想う。今回は、何よりシンプルな美しさを愛す鈴木敬子本来の動物本能性、そして数学性の両方に着目しよう。(パセオ/小山雄二~パセオフラメンコ6月号より)

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2016年6月6日(月)その2569◆鬼の笑わせ方

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つい先ほどパロマから連絡が入り、
来年のパセオ虎の穴ライヴがこれで立て続けに四本決まった。
鬼が笑うねと、互いに笑い合うのが近ごろの定番。
         
2017年
5/17(水)大沼由紀(踊り)
6/08(木)エンリケ坂井(カンテ&ギター)
6/22(木)鈴木舞&鈴木千琴(踊り)
7/13(木)小島慶子(踊り)

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2016年6月5日(日)その2568◆復調

ポトフに葛根湯に爆睡10時間。
平熱に戻り、まずまずの復調。
久々に日曜朝のNHK将棋トーナメントを満喫して出社。
酒を抜くと疲れないことを発見。遅っ!(汗)

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2016年6月4日(土)その2567◆ダウン

なんか能率悪いなあと体温計をあててみると38度超。
一緒に出社のジェーとこれから家路。行きつけの八百屋に寄り道。

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2016年6月3日(金)その2566◆伝説

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過去から現在へ
現在から未来へ
ステージと客席が一心同体となって美しい伝説を創造した、
昨晩のエンリケ坂井ソロライヴ。
奇跡の一夜の、震えるような余韻が生々しい。
撮影は小倉泉弥パセオ編集長。

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2016年6月2日(木)その2565◆巻いて行こう

パセオ虎の穴ライヴ(エンリケ坂井登場!)出発まであと5時間。
朝から奮闘中のこの残務を完了せんことには、
ジェーとの土曜のお約束(桃園緑道ピクニック)が果たせない。
巻きに巻くネジリ鉢巻状態!

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2016年6月1日(水)その2564◆フラメンコの使徒

明日のパセオ虎の穴ライヴ。
フラメンコの使徒、プーロの巨匠エンリケ坂井師、ついに登場!
その至芸の忘備録は若林作絵が担当、わしゃ特等席でかぶりつく予定。
終演後は呑み放題コース(1500円)で目標は24時帰宅。

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パセオフラメンコライヴVol.025
エンリケ坂井 ソロライヴ
2016年6月2日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
主催:月刊パセオフラメンコ&エスペランサ
出演:              
エンリケ坂井(ギター/カンテ)
金田豊(ギター)
           
ギターソロをメインに自分のフラメンコ精神を凝縮した自作の曲を弾きたいと思います。
そして同じように情熱を注いできたカンテは金田君のギターで歌います。
純なフラメンコの良さが出るように一生懸命やるのみ!(エンリケ坂井)

    
夏の新人公演などで、ああ、純にして粋なギターが鳴ってるなあとバックの方を見やると、
あのエンリケ坂井である。
32年前のパセオ創刊当初からこの巨匠には目一杯お世話になり続けている。
とは云え、八つ先輩にあたるエンリケさんのギターの本当の素晴らしさが分かって来たのは、
四十代後半の急坂を登り始めた頃だった。
同じ頃に師の唄うカンテの真価も知った。
そう、それまでの私は人生もフラメンコも何も分かっちゃいなかった。

師に説教を喰らったことは一度もないが、学んだことは数限りない。
〝純粋なるもの〟の追及や生き残りはどんな時代も難しいものだが、
一瞬たりともブレることなく師は、フラメンコへの求道あるいは滅私奉公の道を歩み続ける。

渋く透明な深い清冽。そのギターとカンテには余分な雑味が一切ない。
ギターもカンテも古典を謳うのだが、いつも不思議に想うのは、
それが今出来上がったばかりの曲であるかの如く新鮮に響きわたることだ。
年齢と共に高まり深まるアルテと技術。
そういう至難を実現させる鍵が〝純粋フラメンコとの協働〟にあることは
おそらく間違いのないところだろう。(パセオ/小山雄二)

       (パセオフラメンコ2016年6月号より)

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年05月②

2016年05月01日 | しゃちょ日記

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2016年5月30日(月)その2563◆発明の行方

ここ数年で見た夢の、おそらくは最高傑作。
       
緊張しやすい性質からリラックスすることが苦手な博士(私)は、
誰もが簡単にリラックス出来る方法を、ある日偶然発見する。
うん、こりゃきっと世の中のお役に立てるぞっ!

忘れない内に、その方法論・処方箋をまとめ上げようとする博士なのだが、
何せ本人その発明によってリラックスし過ぎてしまっているので、
そんなことはもうどうでもよくなって、そのまま寝入ってしまう。

だが、目覚めた時には、その発明の詳細をさっぱり忘れている(涙)。
リラックスもいいが、ある程度の緊張は逆に必要だという、
それらしく寓話的な凡夢の結論にわしゃビックリ!

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2016年5月29日(日)その2562◆新時代レクチャー

いやいや、絶妙のレクチャーだったな。
スペインの現在進行形フラメンコが学べる、
今日の徳永兄弟のソニケテ講座。やっはりこの人たちは持ってるものがちがう。
かゆいところに手の届くチョー豪華実演付の明快レクチャーと、
至近距離で聴く3曲のギターライヴ。
この内容で3,000円税込は安すぎるぞっ(高笑い)。
次回レクチャー「タブラオの現場(アレグリアス編)」も10/23(日)に決定!

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写真はソニケテの意味を知らない入門者から有名プロまで、
参加者有志による終了後の記念撮影。
8月からパセオ講座をスタートするあの三枝雄輔や、
来年のパセオ虎の穴ライヴ・ソロ出演が決まった容昌(パーカッション)も参加!

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2016年5月27日(金)その2561◆嬉しすぎレクチャー

胸がいっぱい。

ありきたりの言葉だが、うれしくてそれが素直にポンと出てくる昨晩の大沼由紀ソロライヴ。
あの感触をキープしたまま、忘備録(パセオ8月号)は明日書く段取り。
毎回のように立ち見の出る怒涛のパセオ虎の穴ライヴ、
来週はエンリケ坂井(ギター&カンテ)、再来週は鈴木敬子(バイレ)と続くので、
ヒマさえあれば仕事をしてる今日この頃。

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そして、あさって日曜はいよいよ徳永兄弟のオリジナル講座初回。
本場スペインで教鞭をとった、実直にしてクレバーな彼らの初レクチャーを大いに期待しよう!
締めはチョー間近で聴けるミニライヴ、参加お申込みはこちらから。
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/05/529.php#005922  

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2016年5月26日(木)その2560◆虎の穴

「世界に唯一のフラメンコ専門月刊誌・パセオの小山社長が
ご自身のセレクトによる日本フラメンコのスターを集めたショーケース的なライブを、
これまた日本フラメンコ界の虎の穴こと、高円寺エスペランサで続けておられますが・・・」

ぷっ。笑ろた。
シンガー&カンタオール大渕博光さんの数日前のFB。
ご自身も7/20平松加奈ソロライヴに出演される。
今宵はその〝虎の穴〟で大沼由紀さんのパセオライヴ。
な、なんか由紀さんが虎の穴とカブるんだよね、、あわわ(汗)
ちなみに、立見席もソールドアウトの模様。

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2016年5月25日(水)その2559◆何をおいても

ピアノならポリーニ、落語なら小三治というように、
誰しも好き嫌いを超越して何をおいても観続けてゆきたいアーティストがいるものだが、
大沼由紀というフラメンコ舞踊家は私的にはその代表選手だ。
最近ではアルテイソレア『無限』公演(佐藤浩希演出)における、
鍵田真由美との女王対決が強烈な印象を残したが、まったくありゃあ凄かった。

どんな状況にあっても、大沼由紀は必ず何かを引き起こす。
その衝撃の内容はまるで予測がつかないし、
おそらく本人も予定調和というものに無関心なのだろうが、
その〝何か〟は観る者すべてのその後に忘れ難いヒントを残す。
明日のライヴも心を空っぽにして、ただひたすら彼女の存在そのものに没入しよう。

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パセオフラメンコライヴVol.024
大沼由紀ソロライヴ
2016年5月26日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
(立見席のみ数席残 ☎03-3383-0246)

大沼由紀(バイレ)
山内裕之(カンテ)
西容子(カンテ)
伊集院史朗(パルマ) 

考えていることが二つあります。
一つ目は、羽村のエルムンドのライヴで、ここ三年ばかり、
私がインスピレーションを受けた古いフラメンコを、
愛好家の視点から少しだけ復刻してみるという試みを続けています。
何を踊ろうかなと考える時に、インスピレーションを与えてくれるものは、
古いフラメンコであることは多いですね。
もちろん結果は現在の私たちの感覚のもので、
原形とは似ても似つかないものかもしれませんが、
細かく音を拾っていくことが感覚を磨き、新しい扉を開けてくれます。
温故知新、てことでしょうか。ラファエル・ロメロのガロティン、
カルメン・アマジャのコロンビアーナ、マヌエラ・バルガスのペテネラ等々。
ヘレスのフラメンコは私の礎ですが、
こういったフラメンコのセンティードも大好きなものです。
そんな中から何かやれればと思います。

二つ目。
ギターもカンテも一人で演奏する分野がありますが、バイレだけは、
独りでってのが無くて、歌とギターとの三位一体の中でこそ輝きます。
しかし、ここを突ついたらどうなるんだろう?
フラメンコ舞踊の良さは消えちゃうかな。
いや、そんなことはなく、己の動きの中にフラメンコが少しは生きてくれるのか?
いやいや、......などと。
でも当日はまた違うインスピレーションがやって来てしまうかもしれません(笑)。
今回日本人同士でのライヴになりますが、
全員が持つ深いアフィシオンが鍵になると信じます。
(大沼由紀/パセオフラメンコ2016年5月号より)

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2016年5月24日(火)その2558◆目白押し

暑いねえ。
パセオ7月号校了と8月号入稿が重なる、
この二週間のスケジュールも若干熱めだが、バテてる場合でもないわ。

5月26日(木)パセオライヴ24大沼由紀
5月29日(日)徳永兄弟のソニケテ講座&ミニコンサート
6月01日(水)高円寺エスペランサ木曜会
6月02日(木)パセオライヴ25エンリケ坂井
6月09日(木)パセオライヴ26鈴木敬子

まだ予約はパラパラだけど、こんどの日曜のスペイン直輸入、
バイレ練習生をバックアップする徳永スーパー講座は盛りだくさんの内容。
2ndアルバムもリリーズしたばかりの、そのピチピチ生演奏を至近距離でじっくり楽しんでね。

http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/05/529.php#005922
       
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2016年5月23日(月)その2557◆全員お持ち帰り

うねるようなスペイン人の体内リズム。
その秘密を鮮やかに解明するレクチャーだった。

きのうのギタリスト原田和彦によるリズム上達講座その2。
初回は高度に引っ張りすぎたが、今回は難しいポイントには
その場で突っ込み皆で理解するやり方が功を奏し、
スペイン人のリズムの秘密を、参加者全員がお持ち帰りしてくれたにちがいない。

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向こう数十年を見通す重大な歴史的瞬間に立ち会ったような気分で、
にたにたレクチャーを反芻しながら、昨晩は旨い酒を呑んだわ。
さらにブラッシュアップして、次回は7/31(日)開催!

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2016年5月22日(日)その2556◆突っ込み専門

「今日は公開取材講座です!」
パセオ小倉編集長は云った。

13時より階下のスタジオにて、カルロス原田博士のリズム講座。
フラメンコの世界史を変える可能性の高いコンパス・トレーニング。
その目的・方法論・効用を明快にするための、
今日はその突っ込み役に徹するが、
ふだんからボケ専門のおれよ、がんばれっ!

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2016年5月21日(土)その2555◆パセオ最新号のベスト3記事

今月はライヴやレクチャーのプロデュースが多くて、
何だかイベント屋に戻ったような生活をしてるが、
実は32年のルーティンもさくさく続ける元三流ギタリストの自称出版社社長。

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てなわけで全国書店にて昨日発売のパセオフラメンコ2016年6月号、
私が選ぶそのベスト3記事。

【第一位】
深く上達したい読者ニーズをガッツリ捕えた「ヌメロの常識」(カラー8頁)は
フラメンコの黒大王〝シギリージャ〟。
知ってると知らないとじゃ天地の開きが出るなるほどザ基礎知識!

【第二位】
フェスティバル・デ・ヘレス20周年にちなんで、カラー20頁大特集。
ヘレスフェス常連さんにも、こらから行く人にも盛りだくさん内容のA級保存版!

【第三位】
専門誌には珍しく、ここだけは読まなくてもよいという解放感に充ちあふれる、
憩いと安らぎのオアシス『しゃちょ日記』。
他の執筆者に自信を与え続けるカンフル的連載でもある。

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2016年5月20日(金)その2554◆外国人だからこそ

「外国人だからこそ解明できるコンパスの秘密」

その狭き門に勇躍踏み込んだ原田博士による、
目からうろこのドッキリ上達講座その二回目
編集部三名も突っ込み担当で参加。
おそらくは前回の三倍くらい明快・納得のレクチャーになるはず!

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2016年5月20日(金)その2553◆パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト

ずっと躊躇していたのだが、今日の午後、いよいよその試写会に出掛ける。
なんで躊躇??? その理由を分析さえしなかった。   

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そのレコードとの出逢いは45年前。冴えない高校生が、
その12年後にパセオフラメンコを創刊する必然の理由となった。
そうは意識しないようにしてる昨今だが、
昔も今もパコ・デ・ルシアは、私にとっての神なのだろう。
だから宗教や思想の必要がなかったのではないか。
彼が生きていても死んでいても、
私の中で常に生きていることに変わりはない。

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2016年5月19日(木)その2552◆エレガンス・エレガンス

今日もいい天気。

今宵は新人公演奨励賞姉妹、鈴木舞&鈴木千琴のパセオライヴ23。
座席指定は早々にソールドアウト、立ち見のみ数席残という状況が続く。
そうした期待に応えてくれる出演者たちが、シリーズのリピーターを増やし、
プラスのスパイラルを形成し続ける循環、不思議とも想えるミクロコスモス。

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さて、その舞と千琴のパセオライヴ。
即座にFBにアップされたパセオ公演忘備録を担当する
ライター若林さくさく堂の感想に大いに共感。

ウルトラ技を連発しても〝エレガンス〟が途絶えることのない様子は、
逆境にあってもユーモアを絶やさないグアパのように美しい。
カムバック早々で姉妹の認知度はイマイチだから、
シリーズの常連サポーターはいつもより少なかったが、
ラストの絶妙なパレハ(シギリージャ)を見逃したのは痛かったと思うな。

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2016年5月18日(水)その2551◆徳永兄弟のソニケテ講座

スペインで教鞭をとっていたあの徳永兄弟による、
本場仕込みの即効スペシャル・レクチャー。

いよいよ5/29(日)13時より、
パセオ1階のスタジオ・アルソルにて。
もちろん編集部もトムクルーズも全員受講。
屋根付きなので、雨天決行である!               

http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/05/529.php#005922

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2016年5月17日(火)その2550◆原田博士の講座リハ

昨晩は「原田和彦のリズム講座」のリハーサル。
初回はハードルが高すぎたので、
次回(5/22)をにらんでより明快なレクチャー内容を探る。

コンパス力なんて、そう簡単にアップするもんじゃない。
なのに「聞くだけフラメンコCD」とは、これいかに?
ポイントはそこだとアタリをつけた。
なぜ聞くだけでコンパス力がアップするのか?

そこに照準を合わせ実技入門者レベルの編集部が全員で、
原田博士(フラメンコメトロノームで特許取得)に突っ込む。
あらゆる疑問点に、納得がゆくまで徹底的に突っ込む。
2時間ブッ続けに突っ込んだら「聞くだけフラメンコ」を愛用したくなった。
とりあえずそのラディカルな効能を理解できたから。
次回講座はこれで決まりだと、おとなり焼き鳥大吉に皆して乗り込む。
             
大吉大将はそれと知られた手相観の達人。
前回はギターの徳永兄弟を唖然とさせたが、今回も原田博士、
助手の佐藤ちゃん、パセオ小倉編集長らの過去をズバリ的中させながら、
未来に関わる爆弾予言を連発。
これで見料無料とはさすがに大将立派なもので、
占いだけに非売品(うらない)とゆーことか。

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2016年5月16日(月)その2549◆誰にも歌えるフラメンコ

入門者からプロまで。
アウェイ感もなく、肩も凝らずに楽しく集中できるタカミツ講座。
この映像はその第一回目の模様。トムクルーズ(私)もチョイ役で出演している。
大好評のレクチャーその第二回目は7/24(日)11時で、
チャレンジするのはロルカの名曲『ヴェルデ』。定員30名なので、予約はお早目に
ぜったいオモロイでぇーーー!!!
               
https://www.facebook.com/takante/?pnref=story

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年05月①

2016年05月01日 | しゃちょ日記

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2016年5月15日(日)その2548◆腰の入った希望

清純を絵に描いたような天才美少女。
天使のようにバッハを奏でる彼女は、あの頃まだデビューほやほやの中学生だった。
 
きょう日曜は日本屈指の女性ギタリスト斎藤明子さんのライヴで、
およそ35年ぶりにその美しい生音を聴く。         
第一部はアルハムブラなど得意のスペインものを、
第二部は最新CD収録のギターソロ大曲『夏目星(Mars)』。
十弦ギターを堂々奏でる麗姿には、すでに女王の気品と風格がある。

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天使から女王への道が決してなだらかでは無かったことは、
彼女の演奏そのものが物語っていた。
優れたセンスとスケールの大きさはあの頃と変わらないが、
「夢見るような憧れ感」は「腰の入った希望」に変貌していた。
天性の歌心を成熟した音楽的骨格が支える自立協働のギターソロは、
しっとりと深く端正な余韻を残した。
次回はぜひ、バッハも弾いてね!

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2016年5月14日(土)その2547◆平和ボケ

いい天気だ。
家の裏手を走る遊歩道をブラブラ散策しつつパセオへ。
今日は広告整理と経理で夕方まで遊ぶ。

社長室(屋上・屋根なし)で一服つけるたびに、
同行するジェーは気持ち良さげに日向ぼっこ。
休日なので仕事(来訪者に吠える)が出来なくて、
残念そうに平和ボケしている。

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2016年5月13日(金)その2546◆復活する奨励賞姉妹

仕事してる場合かっ!てな感じで、今月はパセオライヴが三週続く。
来週は鈴木舞(写真左)・鈴木千琴(写真右)の新人公演奨励賞姉妹、
そして再来週はあの大沼由紀の登場である!
               
2016年5月19日(木)
パセオフラメンコライヴ Vol.23
鈴木舞&鈴木千琴デュオライヴ
鈴木舞(バイレ)
鈴木千琴(バイレ)
川島桂子(カンテ)
阿部真(カンテ)
山まさし(ギター)

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「学生生活の終わりとともにフラメンコと本格的に向き合い、道は違えど、思いは違えど、刺激し合い切磋琢磨してきた私たち姉妹。共に二度の出産を終え、ふたたびフラメンコに本腰を入れようとしたまさにその時、このライヴのお話を頂き、歓びとともに不安も感じました。一時間強を二人だけで頑張れるのか......いやいや、他の方々は一人でやってるのだから、弱音を吐いてる場合ではない。でもまだ寒いし、もう少し暖かくなってから、なんて思ってた矢先、ライヴの予約開始。「早速予約しましたー!」の声。ありがたい、本当にありがたい、、が、それはまたプレッシャーになって返ってくる。ただただ、観にいらしてくれる人たちに楽しんでもらいたい、沢山の感謝と喜びを表現したい、姉妹だからこそ出来るライヴを、いや、姉妹にしか出来ないライヴをお見せしたい!」(鈴木舞/鈴木千琴)
                  
 姉の舞は2004年に、妹の千琴は翌2005年に、日本フラメンコ協会新人公演でともに奨励賞を受賞した実力抜群のバイラオーラ姉妹である。父上はパコ・デ・ルシアの大ファン、母上はあの曽我辺靖子(第一回河上鈴子スペイン舞踊新人賞受賞)である。もうずいぶん長いこと、彼女たちの踊りを観ていないが、出産・育児のひと区切りをチャンスと見て出演依頼した珍しいケース。彼女たちが新人公演の大舞台で魅せたあの美しいバイレ残像が、久々のライヴの成功を予感させるのである。(小山雄二/月刊パセオフラメンコ5月号より転載)

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2016年5月13日(金)その2544◆滲み出る凄艶

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凛とする逞しさから滲み出る凄艶。
唯一無二の存在感と技術力の美しい協働。
ここまでやってくれるのかっ?!!!

立ち見まで完売した、昨晩の小島慶子ソロライヴ。
その命知らずの完全燃焼ぶりに、主催者として逆に胸が締めつけられる。
少しはセーブしろとは云えないし、云ったところで柳に風だろう。

客席の余韻が醒めるのに一時間近くかかった。
楽屋から降りてきたパロマから来春出演のOKを獲り、これからメールで詳細を詰める。

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2016年5月11日(水)その2543◆小島慶子ソロライヴ

「まるで天に居るかのような想いがした」

ツァラトゥストラで有名な作曲家リヒャルト・シュトラウスは、
この桁外れの名曲についてこう語った。
輝かしく荘厳、だがその至高の透明度ゆえ、
やがて哀しきモーツァルト最後の交響曲〝ジュピター〟。

十年ほど前、高円寺のタブラオでパロマ(小島慶子)踊るガロティンに出会ったとき、
冒頭の言葉が稲妻のように蘇った。
天上の歓びを謳歌する彼女のガロティンには、
意外にもまるでソレアのような黒い奥行きがあった。
以来ジュピターを聴くたびに小島慶子のフラメンコが脳裏を疾走し、
小島慶子のフラメンコを観るたびにジュピターがくっきり耳奥に鳴り出すという、
ちょっとおもろいパブロフ現象が発生している。

2015年4月のパセオフラメンコライヴ(高円寺エスペランサ)では、
小島慶子のソロ三曲(アレグリアス、ガロティン、ソレア)を天にも昇る気分で味わい尽くした。
ライヴを締めくくった独り舞いを含め、すべてが極上の絶品だった。

かの司馬遼太郎が指摘するように、
天才的な芸というのは分析不可能であることが多いものだ。
ところが、あの夢のようなライヴを巡るフェイスブック上でのやり取りの最中、
彼女の日々綴る人間味あふれるブログの中に、
小島慶子の神秘を解く手掛かりを発見した。
天然系と認識していた慶子さん(なんて失礼な!)の、
己の感性に誠実な文章には、彼女の謎に迫るヒントがたくさん埋まっていた。
誤った私の思い込みとは逆に、彼女は聡明の人だった。
迷わず私は誌上キャッチボールを申し込む。
   (パセオフラメンコ2016年1月号しゃちょ対談より)

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てなわけで、あす木曜は待望のパロマ2度目のパセオライヴ。
遠足の前日のようにわくわく浮足立つ気持ちが懐かしい。
座席指定は早々にソールドアウト。当日立ち見は数名オッケーの状況。
何とも艶っぽい添付写真は、この秋のパロマ初リサイタルのフライヤー。
右手の幸せ者は不肖このわたくしである。うそだけど。

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2016年5月10日(火)その2542◆うだつ

今日はジェーと出社。
私は片っ端から仕事を片付ける。
ジェーは片っ端から来訪者に吠えまくる。
うだつの上がらぬこの勝負は20時まで続く。

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2016年5月9日(月)その2541◆哀愁の社長室

パセオフラメンコ7月号、一気に5本入稿。
やれやれと、社長室(=4F)で一服つける。
外は雨。
社長室(=屋上)には屋根が無い。
ついでに傘も無い。
ショーシャンク再び!

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2016年5月4日(水)その2538◆さくさく感

気弱で我がままでスケベで凝り性。

小さい頃からそういうおかしな奴だったから、
突出した才能に憧れるのではなく、
むしろ浮かないですむ〝ふつうの人〟志向が強かった。

臆病さ過剰さの抜けた、シンプルで伸びやかな佇まい。
さくさくっとする感じ。

思い立って三十年ほどでそんな風情に向かいつつあるから(遅っ!)、
「願えば叶う」というサルトル実存主義は、私のケースでは有効だったようにも想える。
まだまだ〝ふつうの人〟には遠く及ばないが、
そのことが私の望む伸びしろを励ましてくれるところに好ましい旅路の安堵がある。

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2016年5月3日(火)その2537◆引きこもり

一年を通して、もっとも仕事に集中できる黄金週間。
残り火水木金土と目一杯がんばって、
日曜日からまた一年間遊んで暮らそうと思う。

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2016年5月2日(月)その2536◆我以外

そう、たとえばゴールデンウィーク。
年にいっぺんくらいは、
こんな心境もありだな。

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