二次元が好きだ!!

SSなどの二次創作作品の連載、気に入ったSSの紹介をします。
現在ストパン憑依物「ヴァルハラの乙女」を連載中。

おススメSS 堅物祝い

2016-06-04 01:21:47 | おススメSS

堅物祝い

ブレイブウィッチーズのPVが公開されたのでストパンのSSを紹介します。
8月18日、、それは宮藤芳佳とサーニャ・V・リトヴャグの誕生日であり、
501の面々はそれぞれのプレゼントを用意する中、不幸にもバルクホルンだけはプレゼントを用意できずにいた。

しかし、バルクホルンはエイラの助言に従い、ある者を用意した……。

しかし、お前もここにいたということはやはり悩んでいたのだろう?」

バルクホルンは自分の部屋にいても寝てしまうのでここに来た。
未だ考えはまとまっていないが、ともかくエイラだってこんな時間にここにいる。

だとすれば彼女だってある種の同志と言えるのではないか。

「なぁ……そうだろうエイラ?」

もしそうなら力になろう。
そして力になって欲しい。

三人寄れば文殊の知恵と扶桑では言う。
ここに三人いるわけではないが、少なくとも一人よりかはずっと良いものになるに違いない。

「お前もサーニャのことを考えていて……」

「私は普段夜間哨戒の時間だから目が覚めただけだゾ」

「……規則正しい体だな」

落ち着け、褒めよう。いや、褒めよう。
エイラがこの時間に起きてそう言っているのであれば、
軍人として正しく頑張っているが故の癖と言えるはず。

だから何もおかしくない。
やばいのは自分の方だ。依然、変わりない。

(くそっくそっ、なんか惨めだ……)

「まぁ、サーニャのことが大事だけど……大尉に力を貸しても構わないゾ」

「何?」

有難い申し出だ。
しかしどうして突然切り出してきたのだろう。

「私だって宮藤は大事な後輩だ。
 それに大尉はサーニャのことも考えてくれている。
 大尉がサーニャも喜ばせてくれるってんなら、協力しないわけがないだろ?」

月夜に照らされてほほ笑むエイラ。
バルクホルンにとってのある意味後輩で、仲間で、僅かに弱い時もある。

「エイラ……」

それがこんな状況だからかとても、
見違えるほど頼もしいものに見えて、涙を落としそうになった。

成長しているのは自分だけではない。
あまり目の届かなかった彼女だって、確かに強くなってくれているのだ。
年上としても軍人としても非常に喜ばしいものである。

「泣くなよ大尉。私に任せてくれ」

「……ふふっ、そうだな。お前にも頼むとしよう」

「それじゃあとりあえず菓子があるけど……どうだ? それで、大尉と共同で買ったことにするんだ」

なるほど確かに、バルクホルンは頷いた。
少し卑怯かもしれないが、誰かと一緒に合わせて買ったことにすれば一応の体裁は保てる。

このスオムスのウィッチ、やりおる。

「わざわざ注文してちょっと値が張ったから、大尉がお金出してくれると助かるゾ」

「なるほど、持ちつ持たれつ……何から何まですまないな」

感謝。
こんな時だからこそ感謝。
看板の無いY字路で誰かが地図を手渡してくれたような奇跡の遭遇。

逃し続けた好機がどうやら巡って来たようである。

「それで、どんな菓子を買ったんだ?」

「サルミアッキ」

「だろうと思ったよッ!」

涙を無駄にしなくて良かったと思うバルクホルンだった。

















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