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現在ストパン憑依物「ヴァルハラの乙女」を連載中。

おススメSS 逸見エリカの大洗学園白書Ⅰ「戦車道、始めるわよ!」

2016-05-14 23:41:05 | おススメSS

逸見エリカの大洗学園白書Ⅰ「戦車道、始めるわよ!」


再び劇場放映が決定したガルパンのSSです。
今回もまたIFの話で「逸見エリカが全国大会でみほより先に救助に向かったら?」

という話であり、10連覇を逃しみほの代わりにバッシングを受けた逸見エリカ。
戦車道のあり方に疑問を覚え、逃げるように大洗に転入。

「えりりん」とあだ名で呼ばれる友人ができたが、
しかし学園存続を賭けていた生徒会に目を付けられる。
生徒会から友人2人の退学も暗に言われたエリカはみほが選択したように戦車道への復帰を決断する……。

まだ1話しかありませんが、今後に期待。
ぜひ見てください



そして勿論、私のこの愚行を問題視しない黒森峰の人間は殆どいなかった。

OG会に関しては語るまでもなく、
彼女らの粋な図らいによって豪華絢爛にして惨憺たる弾劾演説が私に対して披露され、
渦中のド真ん中に居た私の気分はさながら魔女狩りに合ったようなものだったと思う。

正直よく覚えていない。

三年生は最後の大会だったのだから、
私はこれを仕方のない事だろうとやはり激しい糾弾を受け入れた。
だからあんなものは耐えられた。それに二年生だって、十連覇の興奮を味わいたかった筈だ。
当時一年生である私自身がそうだったのだから。

しかし、その時期の私にとって一番の関心事項だった肝心の西住隊長とその妹の副隊長は、
決勝での私の行動を咎めるどころか、普段通りの態度で接し続けていた。

実のところ、逸見エリカにとって一番辛かったのはこの姉妹の態度にあったのだ。
いっそ「お前のような人間は、黒森峰には不要だ」と切り捨てて貰えた方がどんなに楽だったろうか。

彼女らの対応に身勝手ながら不満を感じ、私はだんだんと自罰的になった。
そしてそこには無かった筈の西住姉妹の重圧感を自ら作り出した私は、
自分の妄想の中で生み出したに過ぎないプレッシャーに耐えられず、ついには彼女らとも距離をとり始める。

ここに私が求める居場所は無かった。
これも心酔故の行動だったのだろう。

因みに、この二年生で隊長を務めた西住まほ、
そして一年生にして副隊長を任された西住みほ――『西住流』という流派を汲んだこの姉妹の存在は、
三年生たちのプライドを引き裂くものだったらしい、と風の噂ながらに聞いていた。

実力至上主義といっても過言では無い黒森峰女学園の戦車乗りとして、
三年間戦車に乗ってきてそんなことすら理解出来なかった彼女らをせせら笑ってやることはしなかった。
だが彼女らは、その西住姉妹に対して向いていた筈の怒りを私へとぶつけてきたのだ。

先輩方にしてみれば、西住流と関係の無い私の不祥事は、格好の玩具だったに違いない。
とはいえ、『西住姉妹の腰巾着』、『西住姉妹の魚糞』などと言うバッシングと嫌がらせの類は、
今にして思えば下らない、一笑に付すべき些細な問題だったのだが。

そんな掃き溜めのような日常の中で、
憎悪を抱いた無様な先輩方のサンドバッグとなっていた私の心の中にはいつの間にか、
西住姉妹さえ、西住流さえなければ、という憎しみが募っていった。

その果ては戦車道そのものに対してへの嫌悪感。最早救いようがなかった。私も、お前たちも……。

そんな中で、崇拝……いや、盲信していた姉妹と流派、
そして戦車道そのものから逃れる為に黒森峰を離れ、この新天地で新たな自分を確立しようとした矢先にこれだ。
一体戦車道は、私になんの恨みがあるというのかと、そうした必死の疑念を抱かさせられている。

そうこう思案を巡らせているうちに映像が終わったようだった。
漠然ともやもやした気持ちを切り捨て、意識を外へと向ける。















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