二次元が好きだ!!

SSなどの二次創作作品の連載、気に入ったSSの紹介をします。
現在ストパン憑依物「ヴァルハラの乙女」を連載中。

第1話 始まり(改定版)

2012-11-22 23:31:14 | 弓塚さつきの奮闘記~月姫編

諸君、私はウェブ小説が好きだ。
諸君、私はウェブ小説が大好きだ。
諸君、私はウェブ小説を愛している。

な○うが好きだ 理想郷が好きだ はてな○ンテナが好きだ
ハー○ルンが好きだ シル○ェニアが好きだ にじファンが好きだ
裏道○道が好きだ SS速報が好きだ 帝国諜報局が好きだ

自宅で 通勤途中で
勤め先で 学校で
病院で 駅で
車で 飛行機で
飲食店で 電車で

この地上で行われる ありとあらゆる場所で読むウェブ小説が大好きだ

もしもの展開で新たに始まる物語が好きだ
原作では救われなかったキャラが救われた時など心がおどる

アンチキャラを撃破するのが好きだ
悲鳴を上げて 許しを請い、
オリ主もDANZAIでなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

チートオリ主が原作の世界を蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の原作ファンが既に自分だけの世界に浸っている作者を何度も何度も罵倒している様など感動すら覚える

世界観設定の甘さを吊るし上げていく様などはもうたまらない
泣き叫ぶ作者が 読者の情けない突っ込みととともに
金切り声を上げる言葉のシュマイザーにSSをばたばたと辞めるのも最高だ

哀れな作者が 稚拙なSSながらも健気にも連載していたのを
ひたすらアンチし作者の心を木端微塵に粉砕すさまなど絶頂すら覚える

アンチに感想覧を滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に書いたSSが蹂躙され 心が犯され殺されていく様は とてもとても悲しいものだ

世界観に押し潰されて殲滅されるのが好きだ
信者に追いまわされ 害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ


諸君 私はウェブ小説を 万人が納得できるSSを望んでいる
諸君 私に付き従うウェブ作家諸君
君達は一体 何を望んでいる?

更なるSSを望むか?
情け容赦のない 糞の様なウェブ小説を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を萌え殺す嵐の様な小説を望むか?

「 SS!! SS!! SS!! 」

よろしい、ならばSSだ

我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとする握り拳だ
だがこの暗い闇の底で幾年もの間 堪え続けてきた我々に ただのSSでは、ウェブ小説ではもはや足りない!!
 
ウェブ小説を!! 一心不乱のSSを!!

我らはラノベ作者にもなれない半端もの。凡庸なオタクにすぎない
だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している
ならば我らは諸君と私で総兵力100万と1人の紳士集団となる

我々を忘却の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろしパソコンを開けさせ思い出させよう

連中に恐怖の味を思い出させてやる
連中に我々のSSを思い出させてやる

現実と電子世界のはざまには
奴らの哲学では思いもよらない小説があることを思い出させてやる

ネットに漂う名もなきオタクの紳士集団で世界を萌え尽くしてやる

「上級紳士より全紳士へ」

――――状況を開始せよ




「などとそんな風に言える状況であったならば。どれほどよかっただろうか」

朝日が差し込む廊下の窓際で思わずため息をつく。
こんな行為などごくごく当たり前の動作に過ぎないが、
窓に映った姿がいやようなく変わってしまったのを自覚せざるを得ない。

ツインテールでまとめた茶色っぽい髪。
憂鬱そうな表情をしているが、可愛らしい顔であることに間違いない少女。
服装は青いリボンを首元に締め、黄色いセーターを羽織っており。


どう見ても型月名物幸運Eのランサー兄貴とならぶアンラックキャラ、弓塚さつきであった。


「はぁ・・・」

どうしてこうなったかは未だわからない。
よくこうした憑依転生系では転生トラックに自称KAMIやらの悪戯がデフォだが。

生憎そのような展開はなく、徐々に思い出す形で気付いたらこうなっていた。
完全に思い出したときのボクの反応は『ひゃっはーー!!憑依だぁーーー!!』とはならず。


「さっちんとか、どう見ても死亡フラグです。本当にありがとうございました。」


と頭を抱えて一晩ほど悩んだが、
フラグが立たないように原作開始時には外出を控えればいいこと気付き。
以後、なぜか中学から同じクラスの遠野志貴、志貴とダラダラとつるみつつ今日にいたるのだが。

「おや、こちらにいましたか。おはようございます弓塚さん。」

「おはようございます『シエル先輩』」

黒髪の眼鏡をかけた『先輩』に挨拶する。
今まで留学生などいなかったはずだが、不思議なことに違和感を感じない。
始め『先輩』と挨拶した時に思わず「なんで青髪じゃないんですか?」と聞きそうになったが。

よくよく考えてみれば自分のやや茶髪な髪はともかく、
青髪や桃色の髪など二次元的表現の一つにすぎないことに遅まきながら気付かされた。
だがそれより問題は『シエル』という名前は間違いなく本編の開始というわけでり。

最近「体内の血を抜かれた殺人事件」がニュースで流れていたので用心して、
夜外に出歩かないようにしていたが、どうやら前世の記憶通りであり死亡フラグ回避的に成功しているようだ。

「遠野君はまだかな?」

「たぶんもうすぐですよ、志貴はいつも遅いですからね。」

「そうですか・・・・。」

中学のころ男女の体格差があったにも関わらず、
高校と比べれば体力がまだまだなかったせいかしょっちゅう倒れ。

当時自分が保険委員長であったためよく、彼を背負って保健室に放り込んだものである。
そのため、彼との間に『名前を呼ぶ』というフラグが立ったが今の所恋愛フラグない、というか立つはずがない。
たぁまぁーにドキッとされるがニコぽなどTS系ヒロインには効かない・・・はずだ。

「やっぱ早く来すぎましたねー」

と、シエル先輩が言いつつ窓から顔を出す。
体をひねるさい胸が強調するように突き出て、
つい凝視してしまうのは女性の身になってもやむえないはずだ。

「どうしましか?」

「いえ、なんでもありません。」

あやうく「バストサイズはいくつですか?」と聞きそうになった。
しかし、フランス人だからやっぱり胸が大きいのだろうか?

「それより志貴が来ましたよ。」

「あ、そうですね。チャオー。」

なにか放っておけない後輩に対して嬉しそうに手を振る。
志貴も不思議そうに首をかしげつつも挨拶代りに軽く手を振った。

「じゃ、先輩。そろそろお先に失礼します。」

「お疲れ様、お昼にまた会いましょう。」

「はい!」

『また』昼に会う約束をして軽く頭を下げ、教室へ向かう。
今日も『いつも通りに』有彦と志貴を加えて4人で一緒に食堂で食べる事になった。

それにしてもあるはずのない植えられた記憶と知ってはいるが、
実に奇妙なものだなと回想しつつボクは教室へと急いだ。








「ここまでは、原作通りか。」

時間は飛び、夕暮れの街中を歩きながらぽつりと呟く。
あの後しばらくして教室で志貴が貧血で倒れ、早退していった

もし忠実に原作通りなら三咲自然公園でアルクウェイドを17分割しているだろう。
だが、この時間帯はすでに遅いのでたぶん今頃遠野邸に回収されたか公園で気絶したままかもしれない。

「君子危うきに近寄らず、買い物を済ませたし、手早く帰りますか。」

買い物袋をガサガサと揺らしながら帰路へ急ぐ。
付近に小さいころよく行った例の公園があり、興味をそそられることは確かなのだが無視する。
ここで何か介入するのが憑依者の特権なのだが、生憎ボクはその気はない。
ぶっちゃけ言うと自分はチキンですし、火中の栗を拾う勇気なんてないので悪しからず。

あれ?

「きゃっ!!」
「あた!!」

少しばかり考えこんでいたせいで人にぶつかってしまった。
こちらはどうとことはないのだが相手は派手に転び悲鳴を上げた。

頭思いっきりぶつけたけど・・・・大丈夫かな。

「あ、す、すみま・・・・・。」

慰謝料や賠償金という単語がぐるぐる頭の中で回転しつつも
まず先に「すみません」と言いおうとしたが、言い終える前に絶句してしまった。

まるで黄金のような髪、
意識がないためうっすら半眼になっていても分る、人外の証であるどこまでも深い紅の瞳。

そして外見、正面から彼女を見ているわけでもないにもかかわらず、
理想的な美女であることが分かり、存在の全てにおいて完結にして完璧で「人であって人でない」人物。


アルクェイド・ブリュンスタッドがそこにいたからだ。


いやなんで・・・・・。いやそもそも前方から来たから分かるはずなのに。

予想外にも程がある事態に思わずパニックに陥る。
前々から疑問に感じてはいたが無意識に認識阻害の術でも使っていたのだろうか?
冷静によく周囲を見れば十人中十人は思わず振り向いてしまいそうなくらい美人さんにも関わらず周りの人間はまるでこちらの存在に気ついていない。

おまけに志貴に分割されたせいで随分弱っているようで肝心な彼女はうんともすんとも反応がなさそうだ。
放置していくわけには・・・・・・・いかないだろうね。

「なんでさ」

ふと、某主夫の口癖をのたまってしまう。
交番に預けようにも見える範囲内にはないので、
ひとまず公園に連れていけばいいのかな、さすがに家は遠いし。

「よし、」

相変わらずぐったりしているが肩を担ぎ、引きずるように運ぶ。
買い物の荷物と合わせて運んでいるせいで運べないことはないが、ややきつい。
でも一つだけ役得な点はある。

おっきい、さすが88のオパ―イ

時々重心を変更するために持ち方を変えるのだが、その際に好きなだけその胸部装甲を堪能できた。
直接手で触れているわけでないが、今は同性だろうがこっそり堪能させていただく。
というよりこのくらいの報酬はあって欲しい、主にボク的に。



「う~ん、ここは?」

「あの、起きましたか?」

あれから約10分、ベンチで寝かしているお姫様がようやく起きたみたいだ。
ボクはというと、傍で暗くなりつつある景色を内心びくびくしながら待機していたけど、
思ったよりはやく目覚めてくれて正直助かりましたよ、ええ。

時々こっちによって来る猫やカラスが全て教授の使い魔かもしれないと思い、
さっさと逃げればいいのにと考えてはいたが、ついつい律儀に目覚めるの待ってしまい今に至る。

「すみません、ちょっとぼんやりしていたものですからぶつかってしまい。」

「え?あ、あれね。いーの、いーの。私も少しぼーっとしていたし。」

あははは、とあっけらかんに笑う。
彼女程の絶世の美人がこうもフレンドリーに話されると何か、こう色々魂がぶっ飛んでしまう。
同性でも思わずクラリと来てしまいそうだ。

「ちょっとバラバラにされちゃったから調子が悪くって。」

「はぁ・・・・。」

何気に「バラバラにされた」と不穏な事をのたまっているが無視だ、無視。

「でも、貴女も気も付けてね、最近ぶっそうだし。」

「いや貴方みたいにバラバラにされる要素はないですから。」

「それもそうね」

このまま会話をしてみたいという欲望にかられるが、時間を見れば既に6時を回っていた。
夜間外出はボクにとって死亡フラグなので急いで帰らせてもらうとする。

「すみません、そろそろ帰るので。」

「あっそう、一般人は危険だし早く帰った方がいいから。」

笑顔で答えるが志貴にやられた傷が痛むのか脇腹を押えている。
後、紅の瞳が暗くなるにつれ動物のように光っており、何だが怖い。

「バイバイ~」

それでも、わざわざ手まで振って見送ってくれた。
知っているとはいえ、まさかあれが吸血鬼だなんて何だが信じられない。

だが、もし今後の展開によっては恐らく二度と会えないだろう。
そしてこの貴重な出会いもいつかは忘れてしまうかもしれない。

けど・・・

「もう一度会えたら面白そうだな。」

かつて遠野志毅と『原作キャラ』としてでなく、『この世界に生きる者』として友達になれたように。
彼女と話し合える日が来たらどんなに素晴らしいことだろうか。

そう思いつつ、既に暗くなりつつある公園を振り返り正直な感想を呟いた。

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2 コメント

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キタ――(゜∀゜)――!! (読者A)
2012-11-26 22:38:44
以前移転について伺った者です。
あの後魚拓の存在を思い出して、2次ファンのPDF版を読ませていただきました。そして聞いておいて忘れた移転の話が個々にて再燃!そして改訂版での移転!
とてもうれしいです。
改訂版の更新、楽しみに待っています。
返信する
Unknown (第三帝国)
2013-08-10 00:18:40
感想乙です、
たぶん既に知っているかと思いますが、
自分は執筆速度やブログの更新も真面目ではありません、
ですが、地道にやっていきたいと思います。

あと、半年近く放置してまじですんません(汗)
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