夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

双鶴図 平福穂庵筆 その16

2017-06-05 00:01:00 | 掛け軸
自宅の床の間飾りをちょっと模様替え・・。5月が終わり寺崎廣業の鐘馗図に代わり、平福穂庵の鶴の図を選びましたので、こちらも鳥に・・。



田村耕一の鷺。



呉須染付の大皿。



呉須赤絵の大皿。



訳の解らぬ統一性・・・、そして新たな本日紹介する作品です。

双鶴図 平福穂庵筆 その16(真作整理NO)
紙本水墨軸装 軸先鹿角 合箱 庄司氏旧蔵
全体サイズ:縦2063*横615 画サイズ:縦1078*横451



手前は平野富山の「桃太郎」、これは暗に雉をイメージしています。

画中の賛には「甲戌春三月」とあり、1874年(明治7年)、穂庵30歳頃の作と推察されます。



箱裏には平福穂庵の略歴のほかに「本幅は北秋田郡前田村庄司家(当時所有田七百八十町余)から仙北郡池田家(当時所有田千三百余町)へ嫁した時の持参品である。」と記され、「庄司氏所蔵」印が押印されている。秋田県の地主の所蔵であった事がうかがわれます。

筆致・落款・印章から真作と判断できます。



平福父子には贋作が多いのですが、その理由は画家を多く輩出した郷里にて、贋作を数多く製作した画家がいたためと推測され、郷里の方に数多くの贋作が存在します。



当方も経験を積むことによってだいぶ判断がつくようになってきました。



平福穂庵は江戸末期から明治初期の画家なので、作品の入手はだいぶ数が少ないので困難な状況です。



軸先は鹿骨のようです。



要は酉が今年の干支・・。

黒柿の皿は関係ない? 「黒柿 孔雀杢」をイメージしているのですが、理解できるかな?

飾りには趣旨が必要らしい。理由もないものを判然と飾るのは品位がないとか・・。ブログも詳細な説明は省くようになってきており、本ブログのレベルはどんどん上がっていきます


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