郷土に係わる作品は大切に維持保管することは蒐集家としての当方の役目のひとつでしょう。本作品と額は長い間、飾られたままであったのでしょう。入手時には作品は日に焼け、額の飾り紐も色褪せて、今にも切れてしまいそうでした。
色紙と額 菫 福田豊四郎筆 その164 & 樺細工
紙本着色 色紙タトウ入
3号 画サイズ:縦270*横240
福田豊四郎は菫を描いた多くの作品があります。この作品は戦前のころかな?
戦争で疎開していた頃の作品か、それより少し前の作品か・・。
印章や落款からは戦争直後とも思われます。
注目したのがこの作品が飾れていた額で、下記写真の色紙額です。
秋田の角館の名産品である「桜皮細工」、別名では通称「樺細工」とも称されています。我が郷里の特産・・、裏面は一枚の桜皮が使用されていますね。
梅のデザインが洒落ていてとても優雅です。色紙を飾らなくても鑑賞できそうです。
額自体には痛みがほとんどなく、いい状態です。
今ではこれほどの作品は観られないでしょうね。
梅の老木の表現が粋・・。
飾り紐が痛んでいたので、神田の「草土舎」に依頼して交換してもらる手はずになっています。ついでに保管箱も・・。
そうこうしているうちにブログを投稿する前に上部の飾り紐などの修理が完成しました。上記写真のように伝?横山大観の色紙にて飾ってみました。手前は源内焼の作品です。
色紙がなくても飾れそう・・・。裏面も飾って楽しそうです。
ちょっと磨いてみました。
梅が描かれているので、逆に飾る時期が限られるのが残念かな。
下部にも飾り紐が付けられていた跡があるので、今一度草土舎に依頼してみようかと思っています。
そうこうしているうちに本ブログ投稿前に出来上がってきました。
リバーシブル・・?、表は季節を選びますが、裏面は季節を選ばないで飾れます、
このように痛みやすい作品はクッション材内包のタトウに入れるようにしました。このようなクッション材の内包したタトウは残念ながら世界堂などでは製作していくれません。
草土社の栞を同封しておきました。