アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

全力で自転車をこぐ国民!

2020年09月10日 | Weblog
 安楽死法といえば、オランダ。オランダは、漢字で「和蘭」。蘭学、蘭方医…など、ヤン・ヨーステンの昔から、日本になじみが深い国。江戸時代初期から幕末に至るまで、鎖国政策の中にあっても、オランダとは長崎貿易を通じて外交貿易関係を維持し続けた。お陰様で日本は、幕末から明治維新以降にはじまる急激な知的開国の下地を形成することができたのです。
 太平洋戦争でオランダは、日本へ宣戦布告。これは、致し方ないこと。日本軍はオランダ領東インドなどに侵攻しました。戦後、サンフランシスコ講和条約の発効で、日蘭の親交は復活!よかったよかった。
 オランダといえば、「チューリップと風車」でしたが、今のオランダは、「安楽死法」、「自転車」そして、「同性婚(2001年、世界で一番最初に法制化)」。
 なぬ?「飾り窓を忘れるな」って?はいはい、それも有名。売春を、法律で認めています。
 で、「オランダといえば自転車、自転車といえばオランダ」。初めてオランダを旅した40年前は、「自転車が多いなぁ」と、いう程度でしたが、二度目の時は、「自転車が多すぎ!しかも、猛スピードで危険」と、感じました。
 どうしてそうなったか?これも、安楽死、同性婚をいち早く法整備したことと似ていると思うのですが…
 1960年代、自動車の急速な普及で交通事故による死者数が増大した。交通事故の死者の15%が「子ども」となったところで、「子どものための安全なサイクリング環境を求める社会活動」が起こったぁ!
 オランダ政府が「自転車用のインフラ整備」に本腰を入れる後押しになりました。オランダの都市開発は、他のヨーロッパ諸国でとられていた自動車中心の道路建設方針から脱却して独自の道を歩みはじめ、世界一の自転車大国となったわけ。アムステルダムでは、人間の数よりも自転車の数の方が多く、ハーグを訪れる観光客の70%が自転車で旅をするそう。
 私は、二度目は車で乗り込んだのですが、ラウンドアバウト(円形交差点 オランダにはこれがやたら多い)では、「自転車に優先権がある」。ラウンドアバウトでは、自転車が交差点を通過するまで、自動車は忍耐強く待たなければなりませんでした。
 安楽死、同性婚、売春、自転車…「人権を考えてのこと」ですね。
 ちょっと、わからないのは、オランダ人は、「常に全速で自転車をこぐ」のです。歩行者は、危なくてしょうがない。自転車レーンには入らないことが肝要。「Why?」何人にも尋ねましたが、誰一人まともな答えが返ってきませんでした。

 人権小話…オランダ人と日本人の会話
 日本人  「オランダの学校でもいじめはあるでしょ?」
 オランダ人「いじめって何ですか?」
 日本人  「いじめって、なぐったり蹴ったりとかぁ…」
 オランダ人「それは犯罪でしょ!」
 日本人  「ものを盗ったり、隠したりとかぁ…」
 オランダ人「それも普通は犯罪でしょ!」
 日本人  「集団で圧力を…」
 オランダ人「不当な内容だったら犯罪でしょ、それって」
 日本人は、だまって頭を下げましたとさ。「いじめ=犯罪」。今の日本、ようやくそうなっています。
 なぬ?「まだ『飾り窓』を書いていないのに、今日はこれで終わるの?楽しみにしていたのよ」って?「飾り窓」ですが、今年から法律が変わったのです。そのため少々長くなりますので、次回に書きます。