OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

9月の藍島 1

2017年10月04日 | 今日このごろ
9月の藍島 1

 9月30日(土)、久しぶりに藍島に行ってみた。今日の目的は、行動に不自由がないか確認のため。朝10時30分船着場発の渡船に乗る。5月に「こくら丸」が新造船に変わってから初めてである。

1 新こくら丸 2017.9.30 浅野渡船場
The new ship to the Ainoshima

 新しい船は5代目の「こくら丸」ということだが、漢字の「小倉丸」と区別すると2代目かもしれない。先代の「こくら丸」は定員165人なのに、新「こくら丸」は定員150人と少なくなっている。トン数は74トンから95トンと増えているから、席に余裕がある。

2 船内の様子 2017.9.30
Passenger room of the ship

 船首の下部に不思議な出っ張りがあるが、何だろう?

3 小倉丸船首の出っ張り 2017.9.30
Bow structure of the ship

 近年の船でよく見られる「バルバス・バウ」に似ているが、それは丸いから別のものだろう。ネットで探してみたら、大型船の「バルバス・バウ」にあたるものを小型の高速船に合うような形状を設計した特許のものらしいが、はっきりとは分からなかった。
 新造船になったのだが、速度が速いわけでもないし出力も大きくなっていない。エンジンの音は航行中は前よりやや静かだが、港内に入ると突然大きな音が始まる。おそらく「バウ・スラスター」の音だろう。この装置は船首部分を左右に貫く穴にスクリューをつけて船の向きを速やかに変えるもの。
 藍島に着いて、まず北端の千畳敷に向かう。以前の速度で歩いたがとくに疲れることもない。島の船着場から千畳敷への降り口まで20分。いい調子。

4 千畳敷 2017.9.30
Northern coast of the Ainoshima

 天候は快晴。気温も快適で、少し風があるから気持ち良い。ちょうど干潮時(この日の干潮は12時半ごろ)だから、千畳敷の先端まで行ってみる。先端近くではクロフジツボが目立つ。このフジツボがあるところは、大潮に近い頃の干潮時にならないと乾出しない。満月まで6日あるが、潮がよく引いている。

5 クロフジツボ 2017.9.30 千畳敷
Giant barnacles (Tetraclita)

6 ケガキ 2017.9.30 千畳敷
Kegaki rock oysters (Saccostrea)

 ケガキは、殻の上にパイプ状の棘のあるカキで、きれいな潮の当たるところしか見られない。化石を探したが岩棚の上に薄く堆積物があって見つからない。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんわ (ホテルの息子)
2017-10-04 18:54:46
OK先生、こんばんわ。

土曜日、藍の島行かれたのですね~。

自分は日曜に行きました。

K師匠が病欠だったんで、久しぶりの一人でした。

来週火曜は出席させてください。

宜しくお願いします。
藍島 (OK)
2017-10-04 22:07:33
一日ずれましたね。
火曜日はお待ちいたします。
OK
こくら丸の歴史 (高速ひびきの号)
2017-10-13 03:59:51
昭和50年1月23日に就航した3代目こくら丸が
「こくら丸」としては初代にあたるかもしれません。
写真も手元に3枚程有ります。懐かしい。
姿が現行船に少し似てましたから今のこくら丸見てたら思い出します。3代目のこくら丸は
東京の墨田川造船で造られました。
定員165名、航海速力16ノット
総トン数85.05トン
当時の近郊離島航路用船舶としては珍しく冷暖房完備の高速船でした。
小倉北区浅野と馬島、藍島をそれまでより25分も短縮し40分で結び平成4年10月まで活躍してくれました。
4代目こくら丸も就航した当初は定員205名だったけどいつからか船室の座席が取り外され券売機や荷物用のスペースとなり定員165名となりました。
5代目こくら丸も航海速力18.04ノット、最大速力19ノットらしいですが先代より若干遅いんですね。トップスピードにのるのが速いから
そこでカバーするのが新造船の個性と思っちゃいます。また藍島行かれたら記事書いてください。毎回とても楽しみにしています。
代船で使われる「しいがる」37歳
まだ元気に関門海峡走ってます。
Unknown (OK)
2017-10-13 09:29:09
1980年ぐらいに博物館が初めて開催した化石の観察会に、予想外の応募者があって、急遽先代の「しいがる」をチャーターして藍島に送り込んだ思い出があります。その後、何度か「こくら丸」ドック入りの際にお世話になりました。
ところで、新「こくら丸」の船首にある出っ張りの名称をご存知でしょうか?大型船の「バルバス・バウ」にあたるものでしょうが、丸くなくて小さな船型をしています。航行中には上半が水面上に出ているようです。
バルバスバウ (高速ひびきの号)
2017-10-13 15:19:12
昨夜は突然に失礼致しました。
狭い範囲ですが調べてみました。バルバスバウでよろしいのではないかと。
私ももっと勉強しなくては。
大型船舶とはまた別の効果がもたらされる装備だそうで、最近では福岡市営渡船玄界島航路のみどり丸も同じような船首形状ですもんね。
さらに調べてみます。
新こくら丸を建造した稲益造船さんの
公式サイトのブログ内で進水式の様子が紹介されてました。がっつり船首が写ってますから
御覧になってみてください。
また懐かしい話を一つ、
昭和62年から平成7年頃の話ですが、こくら丸のドックの際に第15わかと丸だったと思いますが代船として小倉航路に就役していました。
速力10ノット程しか出ない船が従来のダイヤに
乗って走るのは容易でなく、浅野に着くや5分程で乗客を入れ替え再び関門海峡に繰り出してました。
普段湾内渡船としてのんびり走っている船が
白波かぶりながら響灘に立ち向かう姿はとても
かっこよかった。
OK様のブログ拝見させていただいてましたら
また島を訪れてみたくなりました。
偏りのある話ばかりですみません。
ブログ楽しみにしております。
バルバス・バウ (OK)
2017-10-13 17:15:29
高速ひびきの号様 ご教示ありがとうございました。ネットでは船形のバウの記事が出てくるのですが、「特許」であるとしているのに名称がありませんでした。英語のバルバスは「球根状」といった意味で、丸くないと、と違和感を感じています。また調べてみます。
私もこくら丸ドック入りの代船で「若戸丸」に乗ったことがあります。喫水が低いので波に迫力があったことを覚えています。時期も、なん号だったかも記憶がありません。
私のブログは完全に私の興味に基づいて記していますので、私も「負けずに偏った」記事と自負しています。偏り上等!

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