私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
 



イタリア・バロックの協奏曲の作曲家と言えば、ヴィヴァルディやコレッリをまず思い浮かべるが、その外にもアレッサンドロ・マルチェッロ、ジウゼッペ・サンマルティーニ、ジウゼッペ・トレッリ、ピエトロ・アントーニオ・ロカテッリ、トマゾ・アルビノーニなど多くの作曲家の作品が残っている。それぞれヴァイオリン奏者だったり、オペラや宗教音楽を主としていたり事情は様々だが、イタリア・バロックの多様な協奏曲を構成している。今回はそれらの中で、トマゾ・アルビノーニの作品9の協奏曲を全曲収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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現在モーツァルトの交響曲は、第41番までの暗号が付されているが、最初のケッヒェルのカタログでは、さらに上の番号の曲が掲載されていた。しかし現在ではそれらの交響曲は、モーツアルトの作品かどうか疑念があり、除外されている。今回紹介する交響曲第32番は1799年、第35番と第36番は1882年と1883年の作で、この後には第38番「プラーハ」と最後の3曲の交響曲が控えている。今回はこの3曲の演奏をジョン・エリオット・ガーディナー指揮、イングリッシュ・バロック・ソロイスツの演奏で紹介する。 . . . 本文を読む

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バッハは、バロック時代の代表的な室内楽の形式であるトリオソナタによる作品を僅かしか残していない。誰もが認める作品としては、2本のフラウト・トラヴェルソと通奏低音のためのソナタ(BWV 1039)の他は「音楽の捧げ物」に含まれるトリオソナタだけである。今回紹介するCDでは、この他に真作かどうか最終的結論が出ていない作品も含め、4曲が収録されている。内2曲は他にはCDで販売されていないので、貴重な1枚である。 . . . 本文を読む

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テレマンの膨大な作品を一望するのは困難である。宗教曲からオペラ、カンタータやアリア、様々な形式の管弦楽や室内楽と広範囲にわたっており、その中でこれぞテレマンの作品と名指し出来るものがあるだろうか? 確かにそれは難しいだろうが、ちょうどテレマンが成熟期にあった1733年に出版した「食卓の音楽(Musique de table)」は、バロック時代の代表的な管弦楽、室内楽の形式から構成される作品集で、代表作の一つに挙げて良いだろう。今回はこの「食卓の音楽」全曲を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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ブラームスは4曲の交響曲を残している。この時期のドイツでは、リストやヴァーグナーに代表される「新ドイツ楽派」が、交響詩や標題音楽こそがこれからの音楽であると主張していたが、その一方で音楽そのものの内的表現による「絶対音楽」こそが音楽であるという主張をする作曲家や評論家がいて、激しい論争を展開していた。ブラームスは後者の代表として、一貫して絶対音楽的作品を産み出していた。今回紹介する交響曲第3番と第4番もその様な論争の最中に作曲された、「絶対音楽」の代表作と言って良いだろう。今回は、この2曲をオリジナル編成のオーケストラで演奏したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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