私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
 



日本に於いて音楽を演奏したり聴いたりしている人達のほとんどは、ピアノなどの調律は平均律によって行われており、これが唯一の調律法だと考えている。しかしながら、平均律がある程度標準的に用いられるようになったのは、19世紀も半ばを過ぎてからであり、それまでは様々な音律が用いられていた。ルネサンスやバロックの音楽を演奏したり聴いたりするには、この様な様々な音律について知っておくことが必要である。ここでは難しい理論的なことではなく、簡単に様々な音律を紹介したい。 . . . 本文を読む

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新バッハ全集は、すでに楽譜巻と校訂報告書の刊行を終了し、別巻や追補の残りが刊行されているが、2011年秋に刊行された「通奏低音と楽曲作法に関する論文、通奏低音研究およびスケッチと草案」の第IV部として、バッハのスケッチと草案がカラーの写真版とその書き起こし譜面および原典の記述と解説を付して収録された。これによって、バッハが作曲過程で、時には主題のスケッチや草稿を残していたことを、具体的に見ることが出来るようになった。今回はこの内容の概要を紹介する。 . . . 本文を読む

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新バッハ全集は、2010年に総索引が刊行され、一部未刊のものもあるが実質的には完了した。それを待ったように、これまでに刊行された巻の中で、刊行当初から問題のあった巻や、刊行後に新たに発見された原典がある作品などを、改訂版として刊行する計画が実行に移された。その第1巻として、1954年の刊行直後から論議を呼んでいた「ロ短調ミサ曲」(BWV 232)の改訂版が2010年夏に刊行されたので、今回はこれを紹介する。 . . . 本文を読む

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バッハが1722年に作製した「巧みに調律された鍵盤楽器のための前奏曲とフーガ」第1巻の自筆譜の表紙に書かれた標題の最上部に画かれている渦巻き模様について、これがバッハの調律法を示すものだという「解読」が依然として発表されている。この問題は2008年8月30日の投稿ですでに紹介したが、筆者はその後もいくつかの「解読」案を読んだので、それらを含めて2回に分けて紹介する後半である。 . . . 本文を読む

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バッハが1722年に作製した「巧みに調律された鍵盤楽器のための前奏曲とフーガ」第1巻の自筆譜の表紙に書かれた標題の最上部に画かれている渦巻き模様について、これがバッハの調律法を示すものだという「解読」が依然として発表されている。この問題は2008年8月30日の投稿ですでに紹介したが、筆者はその後もいくつかの「解読」案を読んだので、それらを含めて2回に分けて紹介したい。 . . . 本文を読む

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バロック・ヴァイオリニスト、寺神戸亮がブログで、ジギスヴァルト・クイケンの所有するヴィオロンチェロ・ダ・スパッラについて書いたのは2005年4月のことであったが、その後本人もこの楽器を購入し、演奏会を行い、2008年6月にはバッハの無伴奏チェロ組曲のCDをコロンビアから発売した。このCDを紹介するに先立ち、その楽器を紹介し、私見を述べたい。 . . . 本文を読む

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バッハの初期の鍵盤楽器及びオルガンのための作品については、その規模、成立過程が未だはっきりしない。長年にわたって体系的な研究が求められてきたが、未だ全体像を画くには至っていないのである。「私的CD評」では、今後バッハの初期の鍵盤楽器及びオルガンのための作品を収めたCDを何枚か紹介しようと考えているが、 それに先立って、これら初期の作品の原典や伝承状況など現在の研究を概観する項の3回目。 . . . 本文を読む

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バッハの初期の鍵盤楽器及びオルガンのための作品については、その規模、成立過程が未だはっきりしない。長年にわたって体系的な研究が求められてきたが、未だ全体像を画くには至っていないのである。「私的CD評」では、今後バッハの初期の鍵盤楽器及びオルガンのための作品を収めたCDを何枚か紹介しようと考えているが、 それに先立って、これら初期の作品の原典や伝承状況など現在の研究を概観する項の続き。 . . . 本文を読む

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バッハの初期の鍵盤楽器及びオルガンのための作品については、その規模、成立過程が未だはっきりしない。長年にわたって体系的な研究が求められてきたが、未だ全体像を画くには至っていないのである。「私的CD評」では、今後バッハの初期の鍵盤楽器及びオルガンのための作品を収めたCDを何枚か紹介しようと考えているが、それに先立って、これら初期の作品の原典や伝承状況など現在の研究を概観してみた。 . . . 本文を読む

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バッハの「巧みに調律された鍵盤楽器のための前奏曲とフーガ」(BWV 846 - 869)に関しては、一時これが「平均律」に基づいて作曲されたと言う説があったが、今日では18世紀に盛んとなった、多くの調性で美しい和音が得られる調律法、いわゆる「巧みな調律(Wohltemperierung)」によるものと考えられている。しかし、バッハが鍵盤楽器(チェンバロやクラヴィコード)にどのような調律法を用いていたかは不明であった。この問題が解決されたという説が最近登場した。その概要を紹介しその信憑性を論じたい。 . . . 本文を読む

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