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でも、本当は・・・

福島第一原発事故の正体

2011-03-21 14:07:24 | のんきの日記
さて。それでは、E=mc^2の続きです。

「福島第一原発事故の正体」。


この正体を暴くには、「高速中性子」と「熱中性子」について。この二つの言葉がどうやらキーワードとなりそうです。


原子力発電とは、そもそも、「重金属が核分裂を起こす回数を強引にコントロールしちゃおう」というようなシステムです。

不思議に思いませんか? だって、ウランをはじめとする、いわゆる放射性物質って、ごく普通に自然界に存在しますよね。
だけど、自然界に存在するウランが核爆発を起こした、なんてニュースは、生まれてこの方、耳にしたことがありません。


なのにみんな、「原子力発電は危険だ、危険だ」という。とくに日本人がこのキーワードに過剰反応するのは、やはり世界で唯一、日本だけが
体験した、広島と長崎の、「原爆」が脳裏にあるのだと思います。


そして、原爆が爆発したイメージと、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故をリンクさせて、「原子力発電所は、核爆発を起こす装置で発電しているんだ」
なんていう誤ったイメージを有しているのではないでしょうか。


っていうのんきも実はそう思ってた、いけてない国民の一人なんですが。


さて。E=mc^2の記事の中で、核分裂を起こすには、重金属の中の陽子に中性子をぶつけてやり、陽子を原子核から切り離すことが必要だ、とお伝えしましたね。
中性子にこういった能力があるのは、中性子と陽子が、ほぼ同じ質量である、ということに起因します。


もうひとつ、思いだして欲しいのが、「相対性理論」のこと。つまり、物質は光速に近づけば近づくほど、質量を増し、限りなく無限に近付く、ということ。

中性子も同様で、陽子とくっついて安定している間は陽子と同程度の質量ですから、保有するエネルギーもほぼ同様です。
ところが、陽子から離れ、空中を進む中性子は高速で移動しますから、質量が増大しており、当然保有するエネルギー量も陽子よりは大きくなります。


ですから、そのままの状態では陽子とぶつかっても陽子を放出させることができないのです。この状態の中性子のことを、「高速中性子」と呼ぶのだそうです。


ですが、中性子は物質にぶつけられた際、複数の原子を通過する折、原子核とぶつかるたびに減速し、やがて中性子との結びつきの弱い陽子を原子核の外へ放出
させられるほどの質量にまで縮小します。

この状態の中性子を「熱中性子」と呼ぶのだそうです。


ちなみに、中性子は陽子と離れた状態ではものすごく不安定で、陽子から離れると、約10分で電子と陽電子(電子の反物質)に分裂して、消滅してしまいます。
この崩壊をベータ崩壊と呼び、この電子と陽電子を結び付けている力を「弱い力」と呼びます。


さて。ここで考えてみてほしいのが、最近よくテレビで見る、原子炉の図面。
Wikiより

現在、福島第一原発で採用されている原子炉の方式がこの方式。燃料棒の周辺が、水で満たされていますね。
この水。一体何のためにあるのか。

「冷却水って書いてるじゃん!!
現れましたね、ひよこさん。

だけど、この冷却水が核燃料が分裂して放出した熱を吸収し、蒸発して外に出る際にタービンを回して、そこで発電されてることも
知ってるよね。

「う、うん。
つまり、「冷却水」以外にもこの水には役割がある、ってこと。

実はこの水には、もうひとつの役割があります。それは、「高速中性子」を減速させ、「熱中性子」変えて燃料棒が核分裂を起こしやすい状態にする、っていう
役割。高速中性子が水の中を通る時に、いくつもの原子核にぶつかって減速し、燃料棒に含まれる陽子をはじき出せるサイズにまで縮小するってこと。


勘が良い人は、もう気づいてるかな。

今回の報道でよく見ましたね。「水が蒸発し、核燃料棒が水面に露出している」と。
福島原発で採用されている方式の原子炉で使用されている核燃料は、減速していない、「高速中性子」を当てただけでは核分裂を起こさない物質なんです。


核分裂を起こすためには、高速中性子を熱中性子に換えるための大量の水が必要。ところが、冷却が不可能になり、核燃料棒の余熱で冷却水が蒸発してしま
った原子炉で、核燃料が核分裂を起こすことは不可能なのです。


ただし、E=mc^2で記しましたように、既に発生した核反応により、原子炉の中の核燃料は、本来の原子量に見合った熱量に安定するまで、余熱をガンマ線と
して外に放出し続けます。

つまり、いかにして核物質を原子炉の中に閉じ込め、外へ放出される量をいかにして少量にとどめるのか、ということがこの問題で最も大切なこと、なん
でしょうね。


のんきが調べられることはここまで。
きっと、これ以上は情報の真偽を判断することが、のんきのレベルでは不可能だと思います。

これ以上のこと。つまり、燃料棒を原子炉の中に閉じ込め続けることができるのか、仮に熱を冷ますことができず、原子炉が解けて核燃料が外へ流出した場合
どうなるのか、その場合、人体に影響があるレベルでの放射性物質の拡散はどの範囲に及ぶのか。


本当に原子炉が解けて核燃料が外へ流出することそのものがあり得るのか。

のんきにはわかりません。だけど、やっぱり現場の作業員の皆さんを、信頼したいですよね。信頼して、応援し続けたいですよね。


TVでは、大分妙な情報が発信されることはなくなってきたようですが、インターネット上には、まだまだ意図的に不安を煽るような、妙な情報を配信しようとする
輩が絶えません。現場で、直接数字を拾い、死と向かい合わせの場で、必死に作業している人たちが公開する数字より、世界のどこぞの国の、妙な報道機関が公表
する数字の方が正しい、なんてことはまず考えられません。


冷静に、妙な情報に惑わされず、福島県が復興できる状況になることを願って。エールを送り続けましょう。

青山繁晴 ニュースの見方 3/16/2011 菅首相では.....




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