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ミカド/新国立劇場招聘公演17

2017-09-09 | オペラ
ミカド/新国立劇場招聘公演17

作曲:アーサー・サリヴァン、指揮:園田隆一郎
演出:中村敬一、演奏:日本センチュリー
美術:増田寿子、衣裳:下斗米雪子
出演:
ミカド(帝):松森治
ナンキプー(皇太子):二塚直紀
ココ(権力者):迎肇聡
プーバー(大臣):竹内直紀
ピシュタッシュ(貴族):五島真澄
ヤムヤム(ナンキプー恋人):飯嶋幸子
ピッティシング(ヤムヤム姉妹):山際きみ佳
ピープボー(ヤムヤム姉妹):藤村江李奈
カティーシャ(ナンキプーの婚約者):吉川秋穂

日本語演奏。間にセリフが入るオペレッタの形式。翻訳は中村敬一。サリバンの音楽は、その雰囲気から察するに、ウィーンのオペレッタよりもアメリカで発達したミュージカルにより大きい影響を与えていたのではないかと感じた。

美術は日本の観光地を案内するウェッブサイト風の額縁に観光地の写真や絵を映し出す簡素な形式だった。衣装は現代と過去の衣装を混ぜこぜにしてコラージュしたデザイン。演出は、今の日本の時事ネタ、ゴシップ、お笑いネタを満載したナンセンスギャグ風のもので、様々な発想やアイディアを実験していた。おそらく初演当時のそうした形式を今に映そうと試みたのではないかと思う。最後の衣装は道頓堀編で、ミカドがグリコのマラソンランナー、ピッティシングとピープボーは阪神ファンとたこ焼き屋だった。

テノールの二塚の声が良く通って良かった。五島と松森の声には迫力があった。全体に重唱と合唱のアンサンブルが良く、ハーモニーの良さが耳に心地良かった。演奏は優しくしっかりとしていて、真面目な印象を受けた。最後のフィナーレの合唱曲はカーテンコールで再演され、劇場全部が手拍子のアンサンブルとなり楽しい雰囲気だった。

17.08.27 新国立劇場、中劇場
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