読書感想日記

最近読んだ本の感想

「罪の声」 塩田 武士 著 講談社

2020-03-23 16:38:26 | 小説
 未だに記憶に残る世紀の大事件という、興味深い題材。
 テンポのよい展開、周囲の情景までも丁寧に描写されていて、とても読み応えのある作品です。
 ただ、私は、その緻密さに少々疲れてしまいました。
 そして著者は、元報道関係者だけあって、知る権利を振りかざし、人が忘れ去りたいと思っている過去を暴き世間の目に晒す行為を、報道の使命であり社会正義の実現につながる崇高なことだと考えていらっしゃることが、よく伝わってきました。
 
 
 
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「星の子」 今村 夏子 著 朝日新聞出版

2020-03-12 19:24:09 | 詩集
 信じること。信仰する心。
 そこから生まれる力は、とてつもない力を生み出します。
 
 守られているという安心感、精進しようとする向上心、身も心も捧げんとする精神…

 表現の難しい題材を、親子の関係、中でも子供の置かれた環境を中心に、読みやすく描かれています。

 何かを信じる心、成長に伴い揺れる子供の心、そして何よりも子供の健やかな成長と幸せを願う親心が揺れ動き、読み返すほど終盤の情景に胸が熱くなりました。
 
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