読書感想日記

最近読んだ本の感想

「通天閣」西 加奈子 著 筑摩書房

2011-02-14 00:30:22 | 小説
 自分は、一人孤独に生きている…そんな風に思いこんでしまう街の生活…
 誰も、本当の自分を理解してくれる人がいない暮らしの毎日…
 夢に向かって精一杯生きるとか、人並みの幸せだとか、人を信じること…そういったことを、とうの昔にあきらめてしまった人々の集まる街…
 誰が何と言おうと、自分の生き方をただ黙々とこなす人…悲しい出来事で心が折れてしまった人…そんな彼らは、心の底では、人や社会とつながっていたいと思っているのに、そんなことに気付かず、と言うよりも、わざと背を向けて、外との接触を避けて、これからも、ただ日々の生活をこなして、生きていく…
 いえ、本当は今にもくじけそうなのに…本当は、誰よりも精一杯生きようとしているのに…そんな彼らの、一見何でもないような生き方に、胸が熱くなった。
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「国防」 石破 茂 著 新潮社

2011-02-14 00:16:12 | 専門書
 国家の存亡にとって重要な要件である「国防」について、その意義や、我が国の現状を、そして今後どうあるべきか、ということまで、私のような素人にも、とてもわかりやすく丁寧に教えてくれた。
 また、組織における幹部を目指す人にとっても、幹部足るべき者の志や姿を学ばせてくれる作品だと思う。
 本当なら、国民が一定期間徴兵され、身をもって、国を護るということを知ることができれば、最も望ましいのでしょうが、なかなかそうもいきません。
 現与党政権は、我が国のあらゆる面をガタガタに壊してしまい、外交・国防の面での失策続きによって周辺諸国から嘗められていることを考えれば、もはや現内閣に任せておけないことは明らかで、国民一人一人が、国防ということについて知り、考えなければいけない、重要かつ緊急な問題であることは間違いない。
 だから、我が国民は、必ず読むべき本である。
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