南極老人からの星空への招待

かほく市天文施設での出来事や星の会の活動ならびに星にまつわる話

ε星

2013-08-28 | Weblog
イプシロンロケットの打ち上げは中止となった
ネットライブを見ていたらカウント0でも発射しなかった
19秒前に外部のコンピュータが異常を検知し
発射直前にエマスト(緊急中止)をかけたが
カウントダウンはその後の工程のため続けられたとのこと
そのためライブを見ていた誰もがカウント0でのリフトオフを期待した
今回はロケット本体に全く異常がなかったので
以前ならコンピュータまかせでなく発射ボタンを押して
打ち上がって成功しただろう

イプシロンεといえばこと座のε星が有名である
この星は二重星の二重星(ダプルダブルスター)と言われるように
二つの二重星が二重星になっている
望遠鏡でみれば二重星のそれぞれが二重星になって4つの星を見る事ができる
ベガの横に正三角をかたどるように二つの星が輝き
この三つで織女三星と呼ぶ
その一つがε星である
また織姫が地上での牽牛との間に出来た二人の子供の一人で
七夕の子供とも言われている
ちなみにベガの意味は落ちる鷲であるが
その由来はこの三角形を落ちる鷲に見立てているからである


ロケット打ち上げが失敗でなく再度打ち上げを見られるから良しとしよう

月面着陸船

2013-08-25 | Weblog
20日は隣町の小学校で星空教室の講師
22日は友人のお通夜の受付
23日は葬儀での弔辞
24日昼から星の会の視察研修で
コスモアイル羽咋へ行ってきました
そして夜は星の会恒例のバーベキュー大会です
来週からはゆっくりと畑に行けそうです

写真はコスモアイルで見たアポロ計画での月面着陸船です
全て月へ行ったものと同じ材料で作られた本物です

アポロ13号では地球から月へ向かう途中で機関部で爆発が起き
無事地球に戻れれるかが問題となりました
地球上にあるまったく同じ着陸船の中で
破損した物と何が代用出来るかを試して
月へ向かっているアポロ13号に指示し
13号の中でその破損した物の代用品を作り
なんとか地球に無事帰還出来た話は有名です

必ず全く同じ着陸船を地上に控えとして置いてあるから
可能だったことです
予算がもったいないと考えたら13号は地球に帰還出来ませんでした

人間の安全を第一と考えるアメリカだから出来ることです
日本だったら無駄なものを作ってと
どこぞの議員が噛みつくでしょう



生去死来都是幻

2013-08-22 | Weblog
先日大学時代の友人から葉書がきた
久々に集まって飲み会を催すからとの案内であった
早速参加の意思を伝えた
かつての仲間は一人だけ鬼籍となり他は皆元気のはずだ

地元の少中学校同窓での11人の仲間の一人が
昨夜亡くなった
12人いたのが早くに一人欠け
ついに二人目となった
まだまだ若いと思っているものの
とっくに肉体の峠を過ぎていることを実感される

顔子無心羨老彭
松樹千年終是朽
生去死来都是幻
幻人哀楽繁何情

孔子の弟子顔回は彭祖の長寿を羨む心がなかった
松の木は千年もすればついに朽ちる
生死の去来はすべて幻、されば幻なる人が哀楽するは果たして何の情なのか

永遠に続くと思わる太陽も五十億年後には終焉を迎える

今日は久々に多く出たプロミネンスです
                   合掌





4年生に星の話

2013-08-21 | Weblog
昨夜は隣町の小学校で
かほく市星の会として
4年生を対象にした星空教室を開きました

前の日までは綺麗に見えていたのに
生憎曇り空で全く星を見る事が出来ませんでした
晴れれば国際宇宙ステーションや土星が見られたのに残念

そこでプロジェクターを使用しての宇宙の話です
小学校の上空1kmから飛び立って地球を見
太陽系から天の川銀河までの話を25分ほどして
私のの話を終え銀河の話を□さんに代わってもらいました

時間が足りなかったせいもありますが
終わってみてあれもこれも話しておきたかったなんて
反省しきりです

上弦過ぎの月

2013-08-18 | Weblog
15日の月齢8.6の月です
この頃は西側の山の部分と東側の海の境付近から
東側が影となり
沢山のクレーターが見られます
極付近(写真右先)のグラビウスは直径226kmと4番目に大きいクレーターです
真ん中あたりに内部が平らなクレーターがくの字のように3つあります
真ん中が153kmのプトレマイオスで周りの壁の高さは2400mになります
斜め上が136kmのアルバテグニウス右側が110kmのアルフォンススです
いずれもクレーター内部は平らの壁平原で中央に中央丘があります
さらに右斜め下には直線壁がありますが光の当たりぐわいで
壁が明瞭に現れますが今回はかすかです
これは長さ100kmで高低差240m~300mありますが
崖の勾配は7度と緩やかなためかすかに見えます

上にある海は左から晴の海、静かの海、その上の危難の海
豊かの海。神酒の海となります
静かの海と豊かの海の付け根には表側にある唯一日本人名麻田
の名がついたクレーターがありますが12kmと小さいため写真では判りません

左下の晴れの海から延びる山脈はアペニン山脈で66kmあり
標高は5000mを超えます右側は緩い傾斜ですが左側は30度の急な傾斜になっています

今回はこのへんで終わります

スピカ食

2013-08-13 | Weblog
13日0時からペルセウス座流星群を写真撮影しました
夏の大三角に向けて30秒単位で100枚ほど撮りました
流星痕を残す火球クラスが幾つも見れましたが
残念ながら1枚も写真には写っていませんでした

12日19時頃ににはまだ明るく星が見えない中
スピカが月の裏に隠れました
写真はかほく市での19時16分頃の出現の瞬間です

連日の熱帯夜

2013-08-10 | Weblog
かほく市では4日から最高気温が30度以上が連日続いています
しかし金沢から見れば海岸に近いためかやや低めです
最低気温が25度を超えたのはいまのところ8月で9日の1日だけです

それでも連日寝苦しい夜が続き
窓を一晩中明けたまま寝ています

窓といえば1800年頃イギリスでは1軒に7つ以上設けると
窓税を徴収することになりました
その結果多くのガラス職人は失業し
優秀な職人はドイツに移りました
おかげでドイツのレンズの性能は高まりました
そして精巧な望遠鏡が出来たおかげで
1838年恒星までの距離を測定することが出来ました

その方法とは春に見た61番星と秋の6かっ月後に見た位置が
周りの星より少しずれているのを視差と呼び
このズレの量を測ることです

はくちょう座61番星で距離は百兆kmでした
61番星は天頂近くで観測しやすかった
また5等星と観測しやすい明るさであった
さらに固有運動が大きく太陽系に近いのではと思われていました

実際11.4光年と太陽系に非常に近い星であったことが
視差による距離の測定を可能にしたのです
幾つかの偶然が重なって恒星までの距離を初めて測ることが出来ました

天動説を信じている人は地球が太陽の周りを回れば
視差で恒星が揺れて見えるはず
それが無いのは地球は宇宙の中心にあるからだと言っていました

ここで地動説が正しいと証明されたのです

今では望遠鏡も格段に性能が上がり
視差による測定では1000光年以上も測定が可能になりました

それより遠くの星まで距離は本来の星の明るさ(絶対等級)と見かけ等級との関係から
距離を出します

そして絶対等級を求める方法は変光星による方法などがあります
この話は別の機会に設ける事とします

今夜も熱帯夜
当然窓を全開にして寝ます


今年のペルセウス座流星群

2013-08-07 | Weblog
今年のペルセウス座流星群の見頃は
12日夜からから13日朝方にかけてである
極大日は13日の明けがた3時である
12日の夕方の月齢は5.6で上弦に近く
月の沈む時間は21時半で
その後の流星観測に条件は良い
見ごろは13日の0時から明け方までになる

ちなみに雲は12日21時から13日6時まで
予報では日本海上に雲があるものの
かほく市上空には切れている

またこの日12日スピカが月に隠れる食がある
かほく市では19時頃月の上の方で影から入り明るい面に出る







我が家の夏の風物詩

2013-08-04 | Weblog
先月中ほどから咲いている真綿色の風欄も
夏海老根にバトンを渡そうとしている
しかし蕾は膨らんできているが薄紫の可憐な花はもう少し先のようだ
白い桔梗や白のホタルブクロも峠を過ぎたがまだ頑張っている

昨夜は赤星を見て球状星団M4を撮影途中からドーンと音がして
振動が体に感じた
自室の窓からは見えるがドームからは音だけの花火である
1km先に打ち上げているかほく市の花火大会だ

M20三裂星雲が振動で4裂になっているかも?

10発ほど大きな振動が連続でした
かなりの振動も体感した
これが最後の打ち上げか

網状星雲NGC6960の青と赤の絹糸が天女の羽衣のように見えるか
現像するまで判らない



写真は以前撮影した網状星雲