南極老人からの星空への招待

かほく市天文施設での出来事や星の会の活動ならびに星にまつわる話

地球の見える範囲

2007-06-30 | Weblog
1mの長さは北極から赤道までの距離を1万kmとして決めました
したがって地球一周は4万kmです
決めた当時より現在は測量技術が進歩したため若干の違いが生じています
しかし1mの長さは変更する事が出来ず、その時決めた長さを使用しています
地球は回転しているため赤道付近が遠心力で膨らんだ楕円体です
赤道周りが40075.0km、極周りが39940.65kmです

単純に一周4万kmの球と仮定して計算すると
4万kmをπで割ると地球の直径2R=12732kmが出ます
地球の表面積の半分は254648015m2になります〔4πR・R/2〕
(裏側は見えないので全表面の半分)

36000kmとは静止衛星が回っている軌道高さです
気象衛星ひまわりが捉えた地球の姿はほぼ球形です
しかしこの高さでも北極点と南極点は見えません

地球の半径と衛星までの距離で
衛星からの地球の見える範囲が計算できます
36000kmからの地球との接線の角度80度(地球の心から)より
見える範囲は面積で97%になります

富士山からは距離で220kmの範囲が見え、
面積で150700m2になり半地球表面積の0.06%の面積が見えます
高さ1.5mの人の目の高さでは4.4kmまで見え、
この範囲は60km2になり半地球面積の0.00002%になります
つまり全表面の0.00001%の地球が見えます
(海上での障害物がない場合です)

ところで今日はブルームンーですが雨で見ることが出来ません


5惑星を見よう

2007-06-25 | Weblog
午後7時半から9時頃まで西に一際輝いていているのが金星です
-4.5等星ですから日中でもその場所がわかれば光っているのが見えます
小望遠鏡で見ても三日月の形がわかります

7月1日までは金星のすぐ上に0.46等星の土星を見ることができます
1日以後は金星の下になり7月末まで見ることが出来ます
8月には土星も金星も見えなくなります

8時~9時頃南に一番明るくー2.5等星で輝く星が木星です
少しづつ西に移動し11月頃まで見えます

火星は今頃明け方3時頃東に見えます
ベガサスの四辺形が傾いて見えます
その左下に0.7等星の赤い星の火星が見え簡単に分かります
12月になると午後8時ごろに東の空に見えてきます
その頃は-1.6等星と明るくシリウスと同じ明るさです

地球を含めた5つの惑星は望遠鏡が無くても見ることが出来、
土星以外は目立った星で探すのが容易です
土星も今なら金星を目印に探すと容易です
これで「惑星を全部見ようキャンペーン」に
申請するとブロンズマスターの認定証が貰えます


惑星観察ゴールドマスター

2007-06-23 | Weblog
23日の本日は梅雨の晴れまで
ふれあい館のドームを開くことが出来ました

17名の方が訪れました
三日月型の金星は早く訪れた方が見えましたが
8時20分過ぎからは雲で見えなくなりました
土星も調整している間に見えなくなりました
木星と月も時折雲に隠れましたが何とか見ることが出来ました
土星を見たかったと残念がる方もいました

私は今日明け方3時15分に自分の望遠鏡で火星、天王星、海王星をみて
全ての惑星みたゴールドマスターの認定を申請しました

また太陽が出ている夕方5時半に望遠鏡で金星と土星を見ました
水星は太陽に近いため防御機能が作動して見ることが出来ませんでした

観望会で8時すぎの木星をみて今日は一日で水星以外の7惑星を見ることが出来ました

今度水星が見えやすくなるのは
7月20日前後と11月10日前後になりますがいずれも明け方です

あれい星雲

2007-06-21 | Weblog
かほく市は今日梅雨に入った模様です
23日はふれあい館の観望会ですが
晴れるといいですね

こぎつね座にあるM27別名あれい星雲です
形が鉄あれいに似ているのでこの名があります
距離は975光年で今から3~4千年前に恒星が
爆発しそのガスが広がっています

こぎつね座は白鳥座と鷲座の間にあり
天の川の中にあります
星雲の中には爆発した元の恒星が12等星で輝いています

写真は先週金曜日自宅で撮影しました
データーはD70S改造でR200ss直焦
フイルターLPS-P2 60秒16枚のコンポジットです

土星食直後の月・土星・金星

2007-06-20 | Weblog
かほく市では月が土星を横切り
月から土星が出現したのは17時58分です

その2時間後の20時の写真です

月のすぐ下に土星が見えます
少し離れて金星が見えます

7月1日には金星と土星が満月の大きさより少し大きい
46分の距離まで近づきます
7月12日には金星が最大光度のー4.5等星になり
その後1ヶ月程度で宵の明星は見えなくなります
9月から明の明星になります


網状星雲

2007-06-17 | Weblog
金曜日、土曜日と梅雨の晴れ間で
星空を堪能できました
写真は私の好きな星雲の一つで
白鳥座の網状星雲です

数万年前に大爆発した超新星の残骸が
秒速100kmで広がっています
白鳥ループと呼ばれ1600光年先で
直径50光年のリング状を形成しています

写真はそのリングの一部になります

澄みきった山では露出時間を短く出来ますが
光害のある街中では光害カットフイルターを使用して
短時間露出を何回も繰り返し画像処理で合せます

60秒露出20枚と90秒露出20枚のコンポジットで
総露出50分になります

6惑星

2007-06-15 | Weblog
水星、金星、地球、土星を6月2日に見てから
9日に木星、13日に火星を見て申請しました

すると写真のシルバー認定証が届きました

認定証には国立天文台台長観山正見が
「惑星観察シルバーマスター」
として認定しましたと書いてあります


後は天王星と海王星です

明日は仕事が休みですから
今夜12時から1時頃が晴れていると
望遠鏡で見ようと思います

見られると申請しゴールド認定証がもらえます
1時過ぎまで晴れますように

今度は日本丸

2007-06-11 | Weblog
金沢港に今度は航海練習船帆船の日本丸が停泊しました

1930年建造の初代日本丸を引き継ぎ
1984年に二代目日本丸が建造されました
最も帆走速力の出した帆船に贈られるボストン・ティーポットを
竣工したその年に受賞しています

初代日本丸は横浜港の日本丸メモリアルパークに保存されています
姉妹船の海王丸の初代は新湊港に保存されています

中国からお茶を運ぶのを競った快速船で有名な
イギリスの帆船カティーサークは今年の5月21日に火災で全焼しました
貴重な文化財は大切に保存したいです


惑星

2007-06-09 | Weblog
今日6月9日はふれあい館の観望会です

夜8時半ごろ西の空に水星、金星、土星
東の空に木星と沢山の惑星が出ています
水星は高度が低く雲に邪魔されて見るのが困難です
ふれあい館の望遠鏡では高度8度以下は見えませんので
水星観測は不可能です

国立天文台と日本望遠鏡工業会が
「惑星を全部見よう」キャンペンを行なっています
今年の6月1日から来年5月31日までです

惑星を全部見ように登録し
見た惑星を申告すると認定証がもらえます
天王星と海王星は望遠鏡がないと見られません
夏ごろになると二つの惑星は見えます
火星は冬に見えます
ふれあい館へ何度もおとずれて
望遠鏡で水星以外の惑星を見てはいかがですか


かぐや

2007-06-06 | Weblog
この夏月に向かって打ち上げ予定の
探査機の名前が「かぐや」と決まりました

私の応募したのとは全く異なりました
最後までかぐや姫の月へ帰るのを抵抗した
そして、その後のかぐや姫の様子を絶対に見に行きたい
「ごもん」にしました
御門とは天皇ですから恐れ多いですね?