即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

世間との認識のズレ

2008年09月10日 22時21分12秒 | スポーツ
引きずり下ろされた悪あがき北の湖理事長(スポーツニッポン) - goo ニュース

ついに、というか、やっぱり、こうなりました。遅いですね。

takodoriさんから教えてもらった毎日新聞の9月4日の記事。
まだ正式クロでもなく、理事長辞任でもない先週です。

社説:角界大麻疑惑 「国技」の信頼は保てるのか 
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「またか」「やはり」というのが大方の受け止め方だったろう。8月に大麻所持で逮捕された間垣部屋の若ノ鵬に続いてロシア出身の2人の現役力士に大麻汚染の疑いが浮上した。

 今度は大嶽部屋の露鵬と北の湖部屋の白露山の兄弟力士だ。2人は日本相撲協会が2日、十両以上の全力士を対象に実施した抜き打ちの尿検査で大麻の陽性反応が出た。

   <中略>

 さらに驚いたのは、白露山の師匠である北の湖理事長の対応だ。報道によると「疑いがあるようならよく調べてもらった方がいい」と、まるで人ごとのような発言しか残していない。

 若ノ鵬の事件後、北の湖理事長は鈴木恒夫文部科学相に「ファンあっての相撲道。信頼に応えられるよう真剣に取り組む」と再発防止を約束したばかりだが、この対応では真剣味を疑われても仕方あるまい。

 財団法人日本相撲協会は公益法人として税制面でも優遇を受けている。その自覚が北の湖理事長にあるのだろうか。

 昨年来、トラブル続きの相撲界だ。週刊誌の「八百長疑惑」をめぐる裁判が継続中で、時津風部屋の力士死亡事件で元親方らが逮捕される不祥事も起きた。横綱朝青龍が巡業をすっぽかし、モンゴルでサッカーに興じていた騒動もあった。

 この間、北の湖理事長は「弟子の指導は師匠の責任」と突き放し、協会トップとしての責任を回避し続けてきた。今回はおひざ元の北の湖部屋から疑惑力士が出た。師匠としての責任も問われる。

 文科省からは「外部から理事を招くように」と指導されている相撲協会だが、「まず規約の改正が先」と先送りしている。
「外部理事」はもちろん必要だが、それよりもまず、「外部から理事長」を招いて相撲界を根本から立て直す必要があるのではないか。
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相撲の普及、発展を事業とすることで税制を優遇されている公益法人である相撲協会。。

理事は元関脇以上の力士ばかり。

やっとのことで理事長を辞任した北の湖は、(性懲りもなく)理事にとどまるとのこと。

その一つの理由としては、

『5つの一門から代表者を理事に送り込む』という慣わしなので、代わりの人材がいないのだそう。
(この護送船団的発想、いかにも日本的ですね。政治もそうだし、もっと身近な組織や団体でも、こんな風に代表を決めてるんじゃないのかな?)

幹部はまったく代わり映えしない。

ということで、名人戦主催の毎日新聞が、どこかの連盟と同じような公益法人に対して、

『「外部理事」はもちろん必要だが、それよりもまず、「外部から理事長」を招いて相撲界を根本から立て直す必要があるのではないか。 』

と言っているわけです。

もちろん内部の人でも十分な力があり、うまく行っていれば、無理やり外部から、ということもないのでしょうけど、

いわゆる『世間との認識のズレ』というものがあるのであれば、
それは謙虚に受け止めた方が好手。

あと、僕がかなりの違和感があるのは、

理事長、理事は、関脇以上のいわゆる相撲の実力者ばかり。

そして、某連盟も、理事はいろいろだけど、

理事長はやはり、元タイトル保持者か、A級、というのが常。

例えば、川淵キャプテンとか、今度の犬飼会長も、選手としては一流選手、名選手だったわけでない。

他のスポーツや組織、団体のリーダーも、そういう例が多いと思うけど、
名選手、有名選手、でないと、運営をまかせられないという暗黙の認識がどうもあ
るみたいですね。

あんな二流のやつには、全体のこと、業界のことなぞ、わかるわけない。
あんな弱い奴にまかせたら大変なことになる、と。

昔の実績がすべてで、いわゆる人間の格付けが行われているのでしょうね。

協会の運営とか、舵取りとか、ビジョン構築とか、
そういう実力はまた別もんだとつくづく思うのだけど。
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3 コメント

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Unknown (振られ飛車)
2008-09-11 23:04:31
農水省の天下り役人が理事長に居座っていたJRAをみていると、外部からの導入が正しいとも思えないのですが。

プロパーの理事長が新馬戦を「メイクデビュー」と命名してヒンシュク買いまくったのですが、命名者はかの柳瀬さん。
返信する
外部理事長 (洋志)
2008-09-11 23:35:54
 法人のトップが外部者であれば、世間の常識に合った運営ができるという発想は、足がかりとしてはあっても、それ以外の条件が整わなければ単に混乱して、犠牲になる(不幸になる)人がこれまで同様にでるか、さらに増えるのでは、と思います。
 確かに今回の相撲界の騒動は、ちょっとなぁとは思うものの、相撲協会のトップとして検査体制とその結果をどのように管理していたのかが(結構大事なこと)表に出てこず、トップの辞任だけが焦点とされている、その報道体制にも奇妙さが感じられます。報道が社会の木鐸ならば、もっと核心に迫った報道を心がけてもらいたいなぁと。
 それ以外の条件が問題なのですが・・・。
返信する
コメント、ありがとうございます。 (nanapon)
2008-09-15 13:03:22
★振られ飛車さん、こんにちは。

>農水省の天下り役人が理事長に居座っていたJRAをみていると、外部からの導入が正しいとも思えないのですが。

はい、なんでも外部にすればいいってもんじゃないです。人が問題だし。

★洋志さん、こんにちは。

> 法人のトップが外部者であれば、世間の常識に合った運営ができるという発想は、足がかりとしてはあっても、それ以外の条件が整わなければ単に混乱して、犠牲になる(不幸になる)人がこれまで同様にでるか、さらに増えるのでは、と思います。

理事長を外部の人にする、ということよりも、外部の意見を聞ける環境、受け入れられる素地、がまず必要だと思います。

> トップの辞任だけが焦点とされている、その報道体制にも奇妙さが感じられます。報道が社会の木鐸ならば、もっと核心に迫った報道を心がけてもらいたいなぁと。

はい、相撲の問題だけでなく、マスコミの取り上げ方の問題も大きいです。本質的なところ、核心、以外の部分を取り上げて、あーだこーだ、言ってるのが多すぎ、ですよね。
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