俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

ベント

2012-05-25 14:49:43 | Weblog
 福島第1原発の1号機のベント(排気)が遅れた理由について奇妙な考えに囚われている。それは、南風が吹くのを待っていたから遅れたのではないかという妄想だ。勿論、妄想に過ぎず全く証拠も証言も無い。しかしもし本当にそのためにベントが遅れて事故が拡大したのなら二重・三重に犯罪的な行為だ。
 北風が吹いている時にベントを行えば放射能は関東地区へと向かう。南風なら東北へと向かう。人口は圧倒的に関東のほうが多い。ここで被害の大小を比較することは誰もがすることだろう。関東を守るために東北を犠牲にすることは悪魔の選択だ。多分そんな権限は菅首相(当時)には無い。
 繰り返すがこれは私の妄想に過ぎない。しかしこれは究極の選択だ。1憶人を守るためなら2千万人を犠牲にしても良いのかどうかという疑問へとも繋がる。
 最大多数の最大幸福という視点ならそれは肯定され得る。実際の話、伝染病患者は隔離されて自由を奪われる。これは多数者を守るためにはやむを得ないことだろう。しかし関東か東北か、あるいは1億人か2千万人かとなると判断し難い。
 しつこく繰り返すがこれは私の妄想でしかない。

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