俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

抗鬱剤

2010-08-31 14:41:40 | Weblog
 最近、精神医療ではある薬の使用が増えているそうだ。その名をSSRIという。この薬は当初、抗鬱剤として使われていたがその後、他の精神病にも効果があることが分かり精神医療における万能薬となりつつあるそうだ。
 私は薬は毒であり対症療法は最悪の治療法と考えているのでこの流行には大いに危惧を抱く。現在では危険薬物とされている阿片、モルヒネ、ヘロインなどはかつては万能薬とされた。これらの薬物は苦痛を軽減する。ヘロインは結核患者の咳をも鎮めたそうだが、治療効果は全く無く、徒に薬物依存症患者を作ってしまった。
 鬱病は何らかのショックがきっかけになることが多い。ショックで精神エネルギーが衰弱した人に短期的に薬物を投与することは有効だろう。これはカンフル剤のようなものだ。しかしそれを継続的に使用すれば危険だ。アルコール漬け療法以下のものだろう。
 鬱病を治療するためには原因を治療することが必要だ。不愉快な事実を受け入れて自己を変革することが本道だろう。事実を事実として認めないことには前へ進めない。
 多くの生活習慣病の治療も同じ間違いを犯しているように思える。薬で検査数値を下げても治療にはならない。毒物でもある薬の投与をやめて、スポーツと食事療法だけに頼ったほうがずっと効果があるのではないだろうか。

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