mukoyama blog

向山建築設計事務所 主催の向山博のブログです 

2010夏の準備

2010-06-22 06:46:33 | 向原の家
毎年5月末位から妻は今年の畑の位置、ゴーヤのネットの位置などを考え始める。
毎年変化がほしいようでいつも追加の位置を考えている。
今年は恒例の西側のゴーヤの日よけネットに加えて2か所ほど別の位置にも設置。


↓いつもの西日対策


↓前のお宅の視線を気にせず窓を開けられるように追加。
 既に来年は倍の幅にしようとのこと。


↓和室前の金属部分に木のベンチをつくった。

この部分は将来雨戸をとりつける部分としてあらかじめ作ってあるスペース
当初は和室の続きで縁側を作ろうと考えていたが減額のため中止。
その後の計画は未定だが、2歳の息子が自由に外への出入りができるようになってきたので
せめて夏の日差しで熱くなるガルバリウムの部分のみ木で隠しました。
雨でぬれるので水に強いヒノキの板を切って、塗装して木杭で固定しました。

芝生の管理の悪さはご愛敬・・・

屋根

2010-04-20 07:47:35 | 向原の家
既に古い話しですが、先週末はとても寒かったです。雪も降りました。
自宅ではそこそこつもりました。
そこで自宅の屋根の話し・・・

自宅である向原の家には雪止めはつけていません。
雪止めとは、屋根積もった雪を滑り落とさないための金物であったり、瓦についた出っ張りです。日差しを浴びた雪は徐々に溶けて滑り落ちます。軒下や玄関下の安全を確保。場所によっては道路の通行人、近隣住宅、車、カーポート、植木などの保護に役立ちます。また滑り落ちる際に樋を壊してしまう可能性もあります。
豪雪地帯ではないので周りを見てもつけてる家つけてない家があると思います。落ちる先の状況によると考えています。

自宅は1.5寸勾配の緩勾配と急勾配の組み合わせでできています。

急な勾配の方は隣地までに1mの隙間があり、そこは基本的に人は行かないのでそのまま落としています。またここまで急だと雪止めが壊れてしまうと思います。
雪が落ちるときは結構な音がするので、雪の重さは侮れません。

緩勾配の方は雪止めをつけてなくても落ちては来ません。
ちなみに樋については、一部下に空調の室外機を置いているところ以外は樋を設けていません。
屋根の雨をそのまま壁を伝わせて落としています。
屋根材をそのまま外壁にしているので問題はありません。
つたわせている部分がもう少し汚れるかと思ったのですが、竣工時と変わりません。

つたわせた下は側溝に落としています。側溝を隠すために砂利を入れようと思っていましたがそのままです。気にならなくなってしまいました。

屋根外壁は天然スレートです。間に波板の樹脂板をはさんいます。緩勾配なので風によって隙間から吹き込む雨対策と通気層を兼ねています。


建物の環境。屋根形状により今後も考えていく必要がありそうです。
現在進めているつくばの眼科のクリニックは敷地内に大きな落葉樹がたくさん立っているので、葉で樋がつまるので樋は設けません。軒先を患者が歩く状況もあるので雪止めは必要そうです。

記念樹

2010-02-25 07:55:29 | 向原の家
久しぶりに[向原の家」について。

2年前に竣工後に庭の生垣など作った以来、今回玄関横と庭に2本木を植えました。

結婚10周年の記念樹として植えました。
お互いにプレゼントです。


↓玄関横に白樺の株立(ジャコモンティ)

なにも無くずっと寂しかった玄関横のスペース。
思いついたときに花を植えたりはしていたのだが、やっと木を植えました。
白黒の家に映えるように白樺です。1年の温度差が大きいほど白くなるそうで、どうなっていくか楽しみです。
隣地に近いので落葉して隣に葉を落とさないほうがよいか、落葉して日影にならないほうがよいかずっと悩んでいましたが、
お隣にも了解をとって落葉樹に決めました。

↓庭中央に山桃

もともとのサルスベリとナナカマドが落葉なので常緑樹。庭の中央に配置。
大きくなったら道路をはさんだ前の家から和室を隠してくれそうな配置でもある。

剪定も軽くしかやってなかったため伸び放題。
ほっておけないとのことでサービスで剪定して頂きました。
↓剪定前

↓剪定後 角刈り!きれいすぎてちょっと恥ずかしいくらい・・・。



「樹間」

2010-01-10 07:11:44 | 向原の家
久しぶりに[向原の家」について。

以前のブログで書きましたが、亡くなった叔母の家のトイレに掛けられていた北岡文雄さんの版画についてです。
竣工後すでに2年半経ちましたが、ようやく1階のトイレにかけました。
設計の時からこの絵があうようなトイレを意識しました。



「樹間」というタイトルで、幹の間の見えている奥の風景が明るく、コントラストで手前の木が暗くなっているような構図です。
暗いところから樹間の先の風景をみてるので、窓が無いトイレにこの絵はあっていると思います。
小さい頃、叔母の家にいくとまずこの絵を見に行ってたのが懐かしいです。
トイレに入るたびに見たいので正面につけています。

自宅はトイレが1階と2階にそれぞれあります。
今回絵を掛けたのは1階です。
リビングも浴室も2階にあり、脱衣室の洗面横にトイレがあります。(写真の奥)
とても明るいです。座って西側のブルーベリー畑が見えるような高さに窓も設定しています。座りながらブライドからこっそり見たりしています。



絵をかけた1階はそれに対して窓も無く、薄紫色に塗装された壁でさらにトーンを落とし、昼でも暗いあえて陰気な場所を作りました。
せっかく2つのトイレを作るので好みで使い分けができるようにしています。
便座も片方はタンクレスのウォシュレットで2階は木の便座を使うなどしています。

お客さんも人によって使うトイレが違うので面白いです。





緑、畑の現状

2009-08-04 06:55:15 | 向原の家
2ヶ月ほど前に貼った芝生のことですが・・・
一応生えましたが、生えそろうまでは行ってないのです。

もともと購入したものが既に弱ってたのもあるかもしれません。
写真右のところだけわんさか生えていますが、ここは足りなくて別のホームセンターで購入したところでここの芝生は敷きつめたときから既に緑でした。
初めからそちらのホームセンターでそろえるべきでした・・。少々後悔。
とはいっても、いろいろと手をかけて、芝生は刈ると強くなるなどの話を聞いて
刈ったり、いろいろしています。


サルスベリも咲き始めました。
2年前とくらべると大分おおきくなりました。2階の窓から手が届くところまで枝が伸びてきています。
黒い壁に合うようによくあるピンクではなく、赤の花の木を選びました。


畑のキュウリや日除けのゴーヤなど追いつかないほど取れます。
ゴーヤは去年の種から育っています。
トマトはどうも今年はあまりよくないようです。位置が悪かったか・・
もうしばらく様子を見る予定です・・。


芝生

2009-05-19 13:18:36 | 向原の家
自宅に芝生を貼った。
週末に一気に貼り切った。
義父さんに軽トラをかりてホームセンターで目土とあわせて購入。
高麗芝です。冬も緑な西洋芝はメンテナンスなども大変なので断念。



右のレンガに囲まれた部分は畑の予定です。
昨年は奥を畑にしたのですが、トマトが猛繁殖して
水栓に近づけなくなってしまったので今年から位置を変えました。
今はプランターに昨年同様2階の西日対策用のゴーヤの芽が出るのを待っています。

もともと土のままで、畑を広げたり、木を植えたり、デッキを作ったり
その時の気分で変えていける方が良いとかなも考えていましたが、
子どもが大きくなり、公園などに行くと生意気にも芝生が気持ちいいらしい。
土の上でころぶと手の土を舐めてとる。そんなことで庭にあまり出さなかった。
雑草も少なくなるという話も真に受けて芝生を貼ることとした。

土曜日に購入、日曜日は雨も降ってきて、心が折れそうになったが
子どもが起きると外に出てるとうらやましくて騒ぐので
朝6時から貼った。

生垣などで日陰になる部分は育ちにくいとのこと。
どの程度育ちにくいか知りたいので、端まで貼ってみた。
DIY的なことに対して面倒くさがり屋の自分でも貼れるとなれば施主でも貼れる。

今はまっ茶色。本当に育つのか。
隣の家の芝はまさに青い・・。

今後ブログに芝生ネタが無かったときは・・・



落下防止ネット

2008-12-02 00:03:04 | 向原の家
週末に自宅の手摺にネットを張った。
息子も1歳を超え、まだ自力で歩けないものの歩行器などを使えば自由に動けるようになってきたためである。
周りからも心配されていた手摺にようやくネットを張った。
しっかりと丈夫でありつつも意匠的に軽快さがなくならないように心がけた。


△ネット取付前



ネットは手摺を採寸し縁を加工してもらったものを電気工事で配線を結束していく
「結束バンド」でとめていく。
フローリングにもフックをガンガン取付けていく
(将来はずした時はパテで補修予定。気にならない。)
フックにも「結束バンド」でネットを固定し、バンドの余った部分はハサミでカットすれば丈夫で安心な手摺が完成した。
写真左側のソファとの段差部分は本棚を並べて落下対策している。






子供がいる住まいの設計をしていると当然のことだがさまざまな注意点がある。
その注意する目的とその期間(子どもは育つので。)がどの程度なのか見極める必要があると思う。
いまやるべきことなのか、
将来対応すればいいものか、
いつまでいるものか などを見極めて手段を選定すべきだと思う。
子ども対策は長くて10年程度だろうが、住むのは(平均)30年以上。
父親1年生の自分が生意気なこと言うようだが、子どもの対策はとかく神経質になるのは当然であるが、そのために何かを犠牲にするとしたらそれは最小限にする計画を考えたい。ただ、そのことが気になって仕方がない場合もあるので、ケースバイケースではあるのが・・・
自宅では段階的に対策をし、段階的に終わらせていければと思っている。

かつて実家には小さいながらも父が作った池があったそうだ。自分が生まれた時に
落ちたら・・・と埋めてしまったそうだ。
僕としては残しておいて欲しかったし、なにか方法はあったのではと思う。
ただ比較的放置されて育てられたと聞くので、仕方が無いかとも思う・・・

いずれにせよ、竣工当初から孫が落ちることを心配していた母がこのブログをみて安心するのが目に浮かぶ・・・

庇微調整

2008-07-23 15:05:03 | 向原の家


当初減額のため和室の前の雨戸を中止したのだが、将来取り付けられるように枠となる部分を庇状に残してある。
この上枠から落ちる雨水が下枠にあたり木建具を汚すので上枠の先端に小さな樋を設置した。設計時から樋を設けるか、下枠の出を下げるか、考えていたがとりあえず、どの程度のことがおきるか様子をみた。(自宅だから出来ることではある・・)
1年経って樋を設けた。
庇の材料と同じガルバリウム鋼板を折り曲げて作ったので、実際のところほとんど気にならない。
物の納まり、ディテールの意匠的な重要度は人とその納まりまでの距離でがかわる。
当然のことだが、遠ければ細かいことは気にならない。
近いとちょっとしたことが気になる。
例えば体育館の天井の納まりなどはざっくりと大胆に納めていけばいいし、
それに対して住宅では椅子や机のさわり心地まで気になるものである。
樋もその距離を踏まえてサイズも25㎜程度として目立たぬようにしている。



△樋をつける前


△樋をつけた後

和室は風通しが良いので、蚊帳を張りました。
子どもを寝かせたりしています。


先週から西側のブルーベリー畑がブルーベリー狩りをはじめた。
夏休みに入ったので家族連れが多いようです。
大騒ぎです。

雑誌掲載

2008-06-25 01:01:15 | 向原の家
自邸でもある「向原の家」が6/25発売の
「田園都市生活 vol29」
に掲載されました。
拝見していただければ幸いです。



雑誌、TVなど撮影も9回になりました。
子育て中の家をそのまま撮影できる状況ではないので
取材前は毎回掃除で大変なのですが、その度ごとに
一度きれいになるのでそれもいいのかなと思ったりもしています。

雑誌の掲載,TVの放映後には多くはないですが、
雑誌を見ましたと相談があったりします。うれしいものです。
建物設計の相談もありますが、意外と多いのが
「自宅建設中なのですが、掲載されている○○はどのように頼めばいいのか教えてほしい。」
という質問。机だったり、洗面台だったり。
こんなこと聞いてよいのだろうかと心配しながらも、切羽詰った様子のメールが多いです。
簡単な図面やメーカー名をお伝えすると、皆さん喜ばれます。

週末に気がついたのですが
庭のサルスベリに小さな鳥の巣ができていました。
直径10cm程度です。
家の横に園芸用に置いておいたビニル紐を器用に裂いて出来た巣です。
中で卵をあっためているようです。頭が少し出ています。



驚かしたくないので、庭に出にくくなってしまいました。

1年検査

2008-06-18 03:09:54 | 向原の家
間が1ヶ月以上あきました。

「向原の家」も1年が経ちました。昨年の今日引越しをしました。
引越し後、疲労からか身重の妻が早産の恐れにより3ヶ月ほど入院しましたが、
その後無事出産。
そのまま育児の生活に転がり七転八倒しながら1年が経過した印象です。
ようやく余裕が出てきました。

友人を招いたり、庭で小さいながらも菜園を始めたり、

2階のテラスではあらかじめ取り付けていたフックにネットを張りました。
西日対策のためにここにツル系のゴーヤをプランタに植えてみようと考えています。

いろいろとこつこつと進めています。
今後は和室のすだれ、蚊帳。
子供のはいはい対策のため手摺にネットをつけていく予定です。

家の状態はすこぶる快調です。先日施工会社のくらし建設の担当の方と
1年検査を行いました。
当初気にしていた和室の木建具の建てつけも
問題になるほどありませんでしたし、家が1年を通じて温度などで伸び縮みするので建具は多少きつくなったり緩くなったりするものです。
また外装の天然スレート部にはあえて意匠を優先して樋を設けず、
雨は外壁をつたうようにしていますが、その雨だれもまったく出ませんでした。

いくつかの微調整はありましたが、快く対応していただけました。
今後も楽しみです。





ガレージ

2008-04-28 12:11:58 | 向原の家
前回のブログにshitamichiさんより
ガレージの車の排気ガスやガソリン臭の対策なども載せて見てはいかがですか
とのアドバイスをうけ、せっかくなのでコメントさせて頂きます。

ガレージのある家に掲載されてはいるものの、今のところほとんど車は入れていません。
さまざまな用途として使える土間スペースです。
自宅で仕事をする場として当初設計していました。
仕事上、多量のカタログ、サンプルを必要とします。
自宅にも多くの資料があるので、それを生活の空間に持ち込まないためのスペースが(妻から)要求されました。
さらに今後の生活スタイルの変化の中では車が複数必要になるようなケースも可能性があるため、
庭を削るのではなく、この土間が車庫も兼ねられる計画としました。
現段階では、原付、自転車、ベビーカーなどが置かれています。
また宅急便を生活空間に持ち込まずここで荷解きしたり、箱買いした水などここにストックしています。
玄関周りでは生活空間と外部空間をつなぐ部分で、往々にしてどちらともつかない物がいずれかの空間にはみ出がちになる。それらを納めるバッファーゾーンとして土間が機能している。

将来ガレージとして車を入れる機会があると考えて
車の排気口のすぐ後ろに排気用のダクトを繋げています。

この空間でアイドリングすることはないので大掛かりな排気設備は設けていません。
換気扇にタイマーを設けて、出庫前や車庫入れ後に1時間ほどしたら切れる設定としています。浴室用のタイマーを利用しています。


電動シャッターなども検討したのですが、室内天井にレールなどの金物が多く出てくることで、ガレージ色が強くなってしまうと考え、引戸と開戸の組み合わせとしました。(もちろんコストのこともありましたが・・)



今のところ車はほとんど建物前面においています。
うちの車は小さいので来客の車が小さければ数台並べてとめられます。
通常はそのまま斜めに突っ込んでいます。楽です。

話はそれますが、ここの机に立てかけている絵は6年前に亡くなった叔母の家のトイレにかかっていた版画です。
北岡文雄(1918-2007)の「樹間」1965年作の版画です。

影になった幹と幹の間から向こうの風景が見えています。
子供の頃から僕がその絵が好きであることを叔母も知っており、
亡くなった際、形見として頂いたものです。
設計時にその絵が似合うトイレをと想い設計しました。
しばらくしたら飾るつもりです。
叔母の家は僕の原体験としてとても印象的に残っていて、
階段をカーペットにしているのも叔母の家の体験からです。
良い家というのは人それぞれで、施主の原体験の影響が大きいと思います。

住宅作家として有名な建築家 宮脇檀は施主へのリサーチにおいて
施主が過去住んできた住いの歴史、原体験も確認していたようです。

話はずるずるそれっぱなしでした。