昭和15年(1940年)作詩西條八十、作曲古賀政男が手がけた「誰か故郷を想わざる」が霧島昇の歌でレコード化され、大ヒットした。
切々と故郷への想いを歌ったこの曲は、海外の戦地へ赴いた兵士たちから圧倒的な支持を受け、その後国内で大流行した。
タイトルは「故郷を想わない人はいない」という意味の反語であるが、当初、こういった点が難解すぎてヒットしないと判断され、慰問用レコードとしてすべて戦地に送られたという。ところが戦地で望郷の想いやみがたい兵士の間で大ヒットし、内地に逆輸入された。慰問に訪れた渡辺はま子がこの歌を歌うと、居合わせた畑俊六大将から末端の兵士まで等しく泣き渡辺も思わずもらい泣き、満場涙に暮れたというエピソードもある。
内地の工場などでは「曲調が哀愁に満ちており士気が下がる」と禁止したところもあったという。四面楚歌の故事にもあるように望郷の念をかきたてるのは士気を下げるための有効な方法であるから無理もないが、この曲の人気には影響しなかったようである。
<「誰か故郷を想わざる」 自選聴き比べ>
1.霧島昇 最初にレコードをだした歌手の歌声。
2.石川さゆり カバー曲。
3.藤山一郎? 台湾の方のカバーかも知れないが、かなり良い歌声。
誰か故郷を想わざる
作詩 西条八十 作曲 古賀政男
歌 霧島昇 (昭和15年)
1 花摘む野辺に 日は落ちて
みんなで肩を 組みながら
唄をうたった 帰りみち
幼馴染みの あの友この友
あゝ誰か故郷を想わざる
2 ひとりの姉が 嫁ぐ夜に
小川の岸で さみしさに
泣いた涙の なつかしさ
幼馴染みの あの山この川
あゝ誰か故郷を想わざる
3 都に雨の 降る夜は
涙に胸も しめりがち
遠く呼ぶのは 誰の声
幼馴染みの あの夢この夢
あゝ誰か故郷を想わざる
切々と故郷への想いを歌ったこの曲は、海外の戦地へ赴いた兵士たちから圧倒的な支持を受け、その後国内で大流行した。
タイトルは「故郷を想わない人はいない」という意味の反語であるが、当初、こういった点が難解すぎてヒットしないと判断され、慰問用レコードとしてすべて戦地に送られたという。ところが戦地で望郷の想いやみがたい兵士の間で大ヒットし、内地に逆輸入された。慰問に訪れた渡辺はま子がこの歌を歌うと、居合わせた畑俊六大将から末端の兵士まで等しく泣き渡辺も思わずもらい泣き、満場涙に暮れたというエピソードもある。
内地の工場などでは「曲調が哀愁に満ちており士気が下がる」と禁止したところもあったという。四面楚歌の故事にもあるように望郷の念をかきたてるのは士気を下げるための有効な方法であるから無理もないが、この曲の人気には影響しなかったようである。
<「誰か故郷を想わざる」 自選聴き比べ>
1.霧島昇 最初にレコードをだした歌手の歌声。
2.石川さゆり カバー曲。
3.藤山一郎? 台湾の方のカバーかも知れないが、かなり良い歌声。
誰か故郷を想わざる
作詩 西条八十 作曲 古賀政男
歌 霧島昇 (昭和15年)
1 花摘む野辺に 日は落ちて
みんなで肩を 組みながら
唄をうたった 帰りみち
幼馴染みの あの友この友
あゝ誰か故郷を想わざる
2 ひとりの姉が 嫁ぐ夜に
小川の岸で さみしさに
泣いた涙の なつかしさ
幼馴染みの あの山この川
あゝ誰か故郷を想わざる
3 都に雨の 降る夜は
涙に胸も しめりがち
遠く呼ぶのは 誰の声
幼馴染みの あの夢この夢
あゝ誰か故郷を想わざる