日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 2016 - 晩酌

2016-09-22 18:01:02 | 晩酌
そのようなわけで、明朝四時半の入港に備え、本日は早々と晩酌の時間になりました。
この航路で北海道へ行くのは自身四回目です。初回については買い出しする時間もなく飛び乗り、止むなくレストランを利用したため、船上での晩酌はこれが三度目となります。過去二回についてはストーブとクッカーを持ち込んで温かいものを加えましたが、今回それは見送りました。キャンプ場ならともかく、船上でそこまでするのがやりすぎのような気がしたからです。
この判断は結果として正解でした。以前利用させてもらったデッキのテーブルとベンチがなくなっており、ロビーで晩酌せざるを得なくなったからです。デッキならともかく、さすがに船室で火を使うわけにはいきません。

この航路で晩酌する際に問題となるのは、朝に調達して夜にいただく関係上、選べる品が限られてくることです。刺身は当然選ぶことができず、惣菜については冷めてもおいしくいただけるものを選ばなければなりません。そのような制約の下、季節感を最大限取り入れたのが本日の献立です。酒は持参、肴は新潟市内のウオロクで調達しました。
久々の晩酌ということになると、調子に乗って買いすぎるのが常のところ、時間帯の関係上見切り品が全くなかったこともあり、比較的簡素な献立となりました。しかし、これだけあれば十分だということも経験上分かっています。万一足りなければレストランで麺類かご飯ものをいただけばよいでしょう。

酒各種
さんま南蛮漬け
11品目の炊き合わせ
めかぶ
栗おこわ
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晩秋の大地を行く 2016 - 先手

2016-09-22 17:28:51 | 東北
空は時間が経てば経つほど暗くなり、やがては飛沫なのか雨粒なのかよく分からない水滴が降りかかるようになりました。これではデッキにいても仕方がありません。しかし意外と退屈はしないものです。眠気が噴出してきたためまずは寝台に戻って仮眠をとり、その後一風呂浴びました。只今ロビーで大相撲中継を観ながら投稿中です。去年は空席を見つけるにも苦労したロビーですが、本日はレストランと同様に閑散としています。よい角度でTVが見える席を確保したため、ここで結びの一番まで観戦し、そのまま晩酌も済ませることになるかと思います。

ちなみに、今朝方あわやという場面に遭遇したこともあり、帰りのフェリーを押さえておきました。最終日となる日曜の晩に出るシルバーフェリーです。現時点で八戸からの一時帰京を決め込んでいるわけではありませんが、もしそうなれば始発の新幹線に乗り継いで職場へ直行しなければならない以上、船内では個室で休むのが必須の条件となります。そうなると直前では間に合わないため、先手を打った次第です。復帰後は津軽を通って帰るという展開も予想の上、とりわけ混雑が予想される連休初日の宿も押さえました。
これにより、道内滞在を実質一日延ばす算段をつけました。しかし、仮に延びてもその一日が雨なら意味がありません。そうなった場合は土曜の仙台行または大洗行で北海道を離れ、一旦帰京してから次の三連休に臨むことも検討中です。ただし、こちらの定員には十分な余裕があるため、ある程度展開が読めてくる終盤に動けばよかろうと考えています。またしても冷汗をかく可能性はなきにしもあらずですが…
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晩秋の大地を行く 2016 - レストラン

2016-09-22 13:08:26 | B級グルメ
青空も束の間、空は再び平凡な曇り空となってしまいました。一区切りついたところでお昼にします。
本日乗船している新日本海フェリーと、代替案として考えていた太平洋フェリーを比べた場合、金銭的には互角だと昨日申しました。新潟と仙台までの移動距離もほぼ同じです。これに対し、新日本海フェリーに明確な利があるのは、未明に出発して午前の便に乗船すると、翌朝の四時半に小樽へ着くという絶妙な時間帯です。逆に、小樽を朝に出て新潟に翌朝着くという時間帯は何とも中途半端であり、復路の移動手段としては事実上使えません。これに対して太平洋フェリーの場合、往路も復路も夜出航して翌日の昼前に着くため、いずれも絶妙とはいえないものの悪くはないという評価になります。
その一方で、太平洋フェリーの圧勝といえるのがレストランです。お世辞にも内容に見合った価格とはいえない新日本海フェリーのカフェテリアに対し、太平洋フェリーのレストランは豪勢なバイキングで、しかも二食付きのプランで予約すると実質二千円弱でいただくことができます。つまり、往路に関していえば新日本海フェリーで時間帯を取るか、太平洋フェリーでレストランを取るかという選択になり、今回は時間帯のよさを重視した次第です。

このように、内容面では多くを期待できない新日本海フェリーのレストランですが、昼に限って利用するのが通例となっています。列車食堂が一部の金持ちだけの道楽と化してしまった今、洋上のレストランで悠然と食事ができる機会はきわめて貴重だからです。
交通機関のレストランであることに価値があり、ズバリこれだといえるものは特にないため、月並みながらカレーを注文。ただし、以前注文したときは物足りなく感じたため、今回は200円増の大盛りにしました。ラッキーピエロ、あるいはインデアンを彷彿させるアルマイトの器に盛られたカレーは、あちらほどの個性こそないものの、甲子園のカレーと同様「普通においしい」カレーです。
去年は連休に重なったためとにかく人が多く、団体客が昼間から酒盛りしていて大変でした。その点今日のレストランは閑散としています。窓の外には鳥海山の影が。何とも優雅な昼時です。
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晩秋の大地を行く 2016 - 冷汗

2016-09-22 11:21:21 | 甲信越
余裕綽々かと思いきや、またしても冷汗をかきました。乗船に際してのことです。
買い出しを済ませて港に乗り込んだのは出航の小一時間前です。ところが乗船手続に向かったところ、車両甲板が満車というまさかの張り紙が。直前まで空席状況は何度も確かめており、最後に調べた時点では一等船室の一部が埋まっているだけで、二等船室と乗用車については三角の表示すら出ていませんでした。過去に乗船したときも予約などしたことはなく、五連休に重なった去年でさえ、当日飛び込みで乗船できたと記憶しています。それが何故一晩で満車になったのかは謎ながら、ともかくこの便を逃せば予定が大幅に狂ってしまいます。キャンセル待ちを受け付けるとの案内を見て、一縷の望みをかけて申し込むと、幸い自分が一番目との回答が。それから五分と待たないうちに乗船できることが決まったものの、一時は仙台まで延々走ることを本気で覚悟しただけに、間一髪で滑り込めたのは幸いです。

一悶着はあったものの、船は定刻通りに出航しました。新潟市内でも時折小雨に降られましたが、その雨は上がって陰影のある明るい曇り空となり、ついには青空が広がって日が射してきたところです。
後方左の新潟市街が次第に遠ざかり、その右側には弥彦山がこちらを見送るように鎮座し、左舷側には佐渡の影が浮かんで、沖合を佐渡からのフェリーが航行しています。さらに進めば淡島、鳥海山、男鹿半島も見えてくるでしょう。津軽海峡、瀬戸内海、錦江湾などとは比べるべくもないとはいえ、太平洋航路に比べて日本海航路の見所は豊富です。
車両はまさかの満載となりましたが、去年と比べて旅客の数は明らかに少なく、2等寝台は上下向かい合わせで4つある区画が貸切となりました。後方のデッキも長らく貸切状態です。今まであったはずのテーブルとベンチが撤去され、腰掛ける場所が全くないのが惜しまれますが、この晴れ間が続く限りはデッキに立とうかと考えています。
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晩秋の大地を行く 2016 - モスバーガーとやの球場前店

2016-09-22 08:24:22 | MOS
その後も快走を続け、8時前には新潟へ着くという余裕綽々の展開となりました。港へ向かう前に腹ごしらえを済ませます。ここで久々のMOSが登場。立ち寄るのはとやの球場前店です。
ごく最近まで赤看板を掲げていた店舗です。それが緑看板に交換された今、外観上は平凡な店舗となってしまいました。しかし往年から何一つ変わらない店内が秀逸です。
前面道路から見て中央に背の高いファサードを造り、そこから奥へ向かってまっすぐ屋根を下ろし、大きな窓越しに吹き抜けの天井を見せるという造りは、昔も今も変わらないMOSの定番ですが、店内で眺めるとその部分の造りがとりわけ凝っています。客席の中央から柱が二本立ち上がり、その柱を中心に様々な方向へ材木が延ばされて、それらが吹き抜けの天井を支えているのです。高い場所には植木鉢を並べた鴨居があり、そこには上向きの照明も設置されていて、羽目板を並べた天井を照らしています。暗くなれば天井部分の構造がより印象的に見えてくるのでしょう。中心となる二本の柱には風合いのよい丸太が、その他の部材にも上質な天然木が使われていて、材質も構造も安っぽい最近の店舗とは全くの別次元です。しかも二本の柱は中央にある相席の大きなテーブルを貫いており、それがテーブルの脚を兼ねています。柱をこれだけ効果的に使った店舗は、唯一無二かもしれません。

モスバーガーとやの球場前店
新潟市中央区女池南1-8-5
025-281-0077
700AM-2400PM
第1337号
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晩秋の大地を行く 2016 - 雨の中の出発

2016-09-22 06:06:54 | 関東
十日を超える長旅ともなると、必然的にかなりの大荷物になります。準備に少々手間取り、出発したのは四時過ぎでした。しかしその後は関越道を順調に飛ばし、只今上越国境を目前にした谷川岳のパーキングエリアに着いたところです。
出発時に降っていた小雨がようやく上がりました。飽きもせずよく降るものです。先日新潟を旅したときは、国境のトンネルを抜けると青空に一変したわけなのですが、残念ながら今日は日本海側の天候も振るわないとの予報になっています。前回前々回の乗船時は青空に大きな雲がいくつも浮かぶ好天で、出航から日が暮れるまでデッキに立ち続けたものですが、今日は少し退屈な航海となるかもしれません。清々しい秋晴れは北海道までお預けとなりそうです。
ちなみに三年前の記録を振り返ると、谷川岳に着いたのがほぼ同じ時刻となっています。つまり、このまま走ると8時過ぎには新潟に着き、必要最小限の余裕を持って乗船できるということです。ただしあくまで最小限に過ぎないため、引き続き関越道、北陸道を粛々と走ります。次は新潟でお会いしましょう…
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