09.9.17(木)19:00 いずみホール
関西フィル いずみホールシリーズ Vol.16 [生誕200年 メンデルスゾーンの古典美]
指揮/飯守泰次郎
ヴァイオリン/オーギュスタン・デュメイ
曲目:(18:40より飯守泰次郎によるプレトークあり)
メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」op.26
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調op.64
メンデルスゾーン/交響曲第3番op.56「スコットランド」
先週に引き続いての関フィルさんによるメンデルスゾーン特集。
こちらはオールメンデルスゾーンプログラムですよ。
どこが漏らしたのかは分かりませんが、幾つかの新聞社がWEB速報のかたちでデュメイ音楽監督就任を報じてしまった。今日の時点ではプログラムにも公式HPにもまだ関フィルさんからのアナウンスは無し。契約完了ではないのでしょ。
プレトークは早熟の天才メンデルスゾーンについて相変わらず熱く語る飯守先生。このプレトークでも特に音楽監督については触れられなかった。
デュメイだからということなのか9割5分は埋まっております。
フィンガル。前プロだということで期待してなかったが、思いのほかスケール感のある演奏だった。B面(死語)でも手を抜かなくなってきてるというか、気が入っているというか。
協奏曲。やはり腰にきてるのか先日同様、椅子に腰掛けて弾くデュメイ。スコアにはそこまでしろとは書いていないんではないかと思われるところもあったが、それらが浮いて聞こえるどころか、デュメイのように弾くのが内容的にフィットしているかのような気持ちが起きる。しかも彼は指揮者とオケに気を配るような素振りをしながら、するすると自分のペースに持ち込んでいき、しまいには聴衆もそうだそうだこれだこれだ我々が聴きたかったメンデルスゾーンはこれだと幻惑され、やんやの喝采になった。
休憩を挟んでスコッチ。
メンデルスゾーンってR・シュトラウスばりに冒頭で勝ってる曲があるよな。このスコッチなんて始まった瞬間から古びたゴシックの教会を逡巡させられる。想像力が豊かでない人でもこれは綺麗な旋律だと思えるだろう。第2楽章とか金管吼えても良かったのに丸く抑えてた。第3楽章は先ほどのソリストのタマシイが関フィルさんに移ってきた予感がする。清純さと激しさが交錯してカッコいい。押さえていた金管が終楽章でようやく開放された。快速調になると緩むばかりだったかつての関フィルさんがウソのよう。ヴィオラ以下、低弦の皆様の奮闘をつらつらと眺めて時代は変わってきたんだなとおぢさんは感激です。
協賛のみずほコーポレート銀行さま、誠にありがとうございました。
帰り際の電車の中、流れゆく景色と窓に映る自分の瞳とを交互に見詰めているとあのヴァイオリンの音が耳をかすめてゆく。
関西フィル いずみホールシリーズ Vol.16 [生誕200年 メンデルスゾーンの古典美]
指揮/飯守泰次郎
ヴァイオリン/オーギュスタン・デュメイ
曲目:(18:40より飯守泰次郎によるプレトークあり)
メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」op.26
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調op.64
メンデルスゾーン/交響曲第3番op.56「スコットランド」
先週に引き続いての関フィルさんによるメンデルスゾーン特集。
こちらはオールメンデルスゾーンプログラムですよ。
どこが漏らしたのかは分かりませんが、幾つかの新聞社がWEB速報のかたちでデュメイ音楽監督就任を報じてしまった。今日の時点ではプログラムにも公式HPにもまだ関フィルさんからのアナウンスは無し。契約完了ではないのでしょ。
プレトークは早熟の天才メンデルスゾーンについて相変わらず熱く語る飯守先生。このプレトークでも特に音楽監督については触れられなかった。
デュメイだからということなのか9割5分は埋まっております。
フィンガル。前プロだということで期待してなかったが、思いのほかスケール感のある演奏だった。B面(死語)でも手を抜かなくなってきてるというか、気が入っているというか。
協奏曲。やはり腰にきてるのか先日同様、椅子に腰掛けて弾くデュメイ。スコアにはそこまでしろとは書いていないんではないかと思われるところもあったが、それらが浮いて聞こえるどころか、デュメイのように弾くのが内容的にフィットしているかのような気持ちが起きる。しかも彼は指揮者とオケに気を配るような素振りをしながら、するすると自分のペースに持ち込んでいき、しまいには聴衆もそうだそうだこれだこれだ我々が聴きたかったメンデルスゾーンはこれだと幻惑され、やんやの喝采になった。
休憩を挟んでスコッチ。
メンデルスゾーンってR・シュトラウスばりに冒頭で勝ってる曲があるよな。このスコッチなんて始まった瞬間から古びたゴシックの教会を逡巡させられる。想像力が豊かでない人でもこれは綺麗な旋律だと思えるだろう。第2楽章とか金管吼えても良かったのに丸く抑えてた。第3楽章は先ほどのソリストのタマシイが関フィルさんに移ってきた予感がする。清純さと激しさが交錯してカッコいい。押さえていた金管が終楽章でようやく開放された。快速調になると緩むばかりだったかつての関フィルさんがウソのよう。ヴィオラ以下、低弦の皆様の奮闘をつらつらと眺めて時代は変わってきたんだなとおぢさんは感激です。
協賛のみずほコーポレート銀行さま、誠にありがとうございました。
帰り際の電車の中、流れゆく景色と窓に映る自分の瞳とを交互に見詰めているとあのヴァイオリンの音が耳をかすめてゆく。