余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

大阪フィルハーモニー交響楽団 第424回定期演奏会

2009年01月22日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.1.22(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第424回定期演奏会
指揮/ピエタリ・インキネン
曲目:
シベリウス/付随音楽「クオレマ (死)」より "鶴のいる情景" op.44-2
ラウタヴァーラ/交響曲第8番「旅」(日本初演)
シベリウス/交響曲第1番ホ短調op.39

真冬に北欧の指揮者で北欧プロなんてシャレてるじゃあないですか。大阪人にはセンスが通じなかったのか客入りが北欧の気候並みに寒かったが・・・。それでも6割はいただろう。
インキネン。ナクソスでシベリウスやラウタヴァーラなどを録れているので名は知っていた。才能ある若手指揮者で、実は先年にも大フィルに来演・日本デビューする計画だったらしい。流れてしまって先に日フィルさんのほうに出てしまったが。
京響定期と被ったので初日に振り替え。

鶴。弦の冷え冷えとした雰囲気はよかったが、その後の木管が神秘ではなく単なる無表情で恐れをなした。この曲の鶴とはコウノトリの意味合いであって、この木管では赤子は生まれながらにして死していることになるのであきまへん。
ラウタヴァーラ。シベリウスが世に出すキッカケを作ってやった(片山さんの解説は面白かった)フィンランド作曲界の重鎮。カントゥス・アルティクスなんてのは吉松隆が大いに喧伝していたような気がする。ネオロマン的作風になって以後のラウタヴァーラは吉松と親和性がるというか単に元ネタになっているというか。
交響曲第8番は自作の歌劇に出てくるモティーフの変容だけで仕上げた作品で、前作第7番の充実に比して無駄に長いだけの実にくだらん内容です。感動的に響く第4楽章だけで良かったのに。日本初演ということでオケも指揮者も頑張ったとは思うが曲がこれではどうにもならん。

シベリウス。フェスで7年ぐらい前かな、尾高さんとやったのに比べて弦楽器は見違えるほどに深く厚いいい響きになったよね。逆に木管・金管はトシとったのかなあ、弱ったよね。人が入れ替わったのにホルンは驚きのヘッポコ具合で椅子から落ちそうになった。総じて尾高さんのときのほうがシベリウス聴いてる気になってたんでは歳月とはなんぞやということでありまして、残念の極みです。インキネンは静と動を上手くコントロールした指揮でよくやってくださっているように感じましたので是非とも再演の機会を持っていただきたいものです。
ラウタヴァーラ:交響曲第8 番「旅」他
ラウタヴァーラ
Naxos

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