moonpool

魂のため息

HANAMI さくらといちご

2017年04月23日 | 詩・春
Romi-Unie

誕生日にもらったいちごジャム

ふたを開けた瞬間に
桜の香

春を煮詰めることができるのですね

HANAMIとはよくいったもので
花実のジャムを食してみれば
味見で花見の景色が浮かび

短歌にしようと思案のさなか

あっという間に葉桜で

お取り寄せしようにも限定品で

口惜しかな、ふたの裏までなめる始末



桜の花
いちごの中に
忍ばせて
煮詰めた春の
味覚にHANAMI





愛の粒子

2017年04月20日 | 詩・詞
愛の粒子

愛を形作るフェルミ粒子
クオークのまわりをレプトンが踊っている

愛の力のゲージ粒子
フォトンは愛を盲目にさせ
グルーオンは熱い抱擁を
ボソンはある意味腐れ縁
グラビトンはただただ一途で

愛の想いはヒッグス粒子
本当は愛に大きいも小さいも無いのかもしれません

愛について調べれば
愛のつく言葉はいろいろあって
当然意味もいろいろあって複雑で迷子になるけど

愛の帰路、つまりは愛の発端は
実に単純な粒子

標準理論は
好きか嫌いかという事です

天地無用

2017年04月09日 | 詩・春
昨夜の雨は止み 風吹き荒れる

日差しの暖かさ、風の冷たさ

忙しなく移り行く事象に辞書はどこまでついてゆけるか

オチの無い空想の桜の下を歩いている
街路樹の桜小道は

雨に打たれ風に吹かれ
さながら
雨降って地固まる、ならぬ
花降って道隠れる

これは神隠しならぬ
春隠し
桜の景色に惑わされ
時間を忘れる浦島太郎
いかに花咲か爺でも、桜を散らす事はできまいに

青空を眺めながら
桜の上を歩きながら
桜の雨に傘はいらない