星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

京都・西方寺~金戒光明寺~真如堂

2015-11-14 | 散策・旅
先週末(7日)は暑かった。
それでも真如堂にたどり着いた時にはすっかり秋色~♪





寺町通の鳩居堂で朱印帳を買ってから、仁王門通を歩いて東へと
向かう。途中、うどんの「うね乃」前に行列ができていた。

第51回京都非公開文化財特別公開」。
先日さっそく東寺灌頂院での十二神将の公開に行ってきた。
この日めざして行ったのは信行寺。若冲の天井画だった。
がっ・・・・・・あ、あまかった~~~。通りの塀の隙間から
覗き見しただけで凄い混雑ぶり。外には観光バスも待機して、寺
の外壁に沿って長~~~い行列がっ!!




●西方寺
塀に貼られた天井画の新聞記事を眺めただけでアッサリあきらめ、
ご近所の西方寺へと。空いていた。ていうか普通どこもこんな感じ。





ここの見どころは、ご本尊の阿弥陀如来坐像。
驚いた。光背に細かい仏さまがビッッッッッッシリ!
三千余りの化仏をつけた光背は丸い形をしていた。その光背の
外周には十三仏が配されている。
ちなみに、光背から抜け落ちた化仏4躯が奥の部屋に展示されて
いたが、どれも違うもので裏側には文字が書かれていた。
平安時代の作で国の重文。元は法勝寺に祀られていたそうだ。
ほかに豊臣秀吉坐像も。秀吉がなくなる1年前に製作されており、
顔はかなり近いとのこと。七条大仏師康住法印の作との墨書があった。
境内の道路に近い地蔵堂には、衣通姫(そとおりひめ)地蔵があり、
洛陽四十八か所の25番霊場になっている。

ここから平安神宮前を通って黒谷まで歩く。
歩かないと足のコンディションがわるくなるので、こんなちょうど
歩き頃の散策コースがありがたい。


●金戒光明寺



こちらには久しぶり。前に来た時は山門の修理中だった。
なので、2013年に修理を終えた山門の楼上にあがるのが今回の目的。
眺望も含め撮影禁止だったので写真はないけれど、なかなかの眺め
だった。会津藩が京都守護職の本陣とした理由がよくわかる。
(眺望以外にも理由はいろいろあるらしいが。)
楼上からは東からと西からの都への発着点が見える。
正面には知恩院。右手には京都御所、左手には南禅寺。昔は高い建物
がなかったわけだから、きっと手に取るように人の往来が見えたはず。
眺望を説明する風景写真パネルには、京都タワーはもちろん、あべの
ハルカスまで入っていた。とにかく凄い立地だ。



山門の内部には宝冠釈迦如来と十六羅漢が安置され、天井には八方
睨みの龍。山門を建てた際に多額の寄進をした人の像もあった。
扁額にある後小松天皇の宸筆「浄土真宗最初門」とは、法然上人が
浄土の真の教えを最初に説いた場所、という意味だそうだ。

久々に御影堂と大方丈へ。
御影堂には伝運慶作の文殊菩薩と脇侍が。渡海文殊・・・獅子に乗り
海を渡って五台山に向かう菩薩さまの姿はほんとにカッコいい。
吉備真備が唐から持ち帰った木で刻んだ吉備観音(重文)もおられる。
ここは会津藩だけど、今年の大河にちなんで仏間には吉田松陰など
長州ゆかりの史料も展示されていた。
伊藤若冲筆「群鶏図」屏風、若冲の弟子の絵も。



秋の公開期間中は、回遊式庭園「紫雲の庭」や「ご縁の道」へも下りて
歩くことができる。紅葉はまだ始まったばかりだった。
三尊石は見つけられなかったが、路上に小さな亀さんがいっぱい♪




●西雲院
金戒光明寺の塔頭。西雲院の境内に入るのは初めて。
法然上人が腰掛けたときに紫色の雲がたつのを見たと伝わる「紫雲石」が
お堂の中にある。



ししゆずの大きな黄色い実が目に入った。その傍らに幕末の侠客で、
新選組の密偵でもあった小鉄こと上坂仙吉の墓があった。
立札などの解説文によれば、鳥羽伏見の戦いで会津藩の戦死者の遺体が
無惨にも放置されていたのを、小鉄が配下200余名を動員して収容し、
近くの寺で荼毘に付して供養したそうだ。以後も小鉄は黒谷会津墓地を
西雲院住職とともに死守し、清掃、整備の仕事を続けたという。
西雲院の向かいには会津藩殉難者墓地がある。


●真如堂
会津藩殉難者墓地の前の道を通り抜けると、真如堂の境内に入る。
この日、初めて紅葉らしい風景を見て気持ちがほっこりした。





拝観時間が過ぎていたので、御朱印だけいただいた。
こちらへは大涅槃図の公開などで何度かお参りしているのに、その頃は
まだ朱印帳を持っていなかったから。
新しい紙面には「無量寿」と書かれていた。ご本尊である阿弥陀さまの
教えだそうだ。11月15日は「お十夜」の結願法要で、ご本尊に間近で
参拝できるうえ、お練り法要もあるとのこと。





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