ものづくり寄席News

日本のものづくり現場を東京大学ものづくり経営研究センターの専門家が熱く語った『ものづくり寄席』のブログです。

有り難うございました。ものづくり寄席お開きとなりました。

2009年03月19日 | ものづくり寄席News
◆◇◆◇━ものづくり寄席News━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

下足番日誌千秋楽及(3月17日)び皆様への御礼

◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━2009/03/19配信━━◇◆◇◆


●下足番日誌(千秋楽)

2009年新春ものづくり寄席も「新春」が陳腐に感じられる時期となり、千秋楽と相成りました。今回も満員に近いお客様のお運びをいただき、無事全スケジュールを恙なく終了することができました。
お引き立ていただいたお客様、ご後援、ご協力いただきました席亭の三菱地所(株)M+の皆様、無償でご出演いただいた先生方、心より御礼申し上げます。

さて、トリは真打の東京大学高橋伸夫教授にご登場いただきました。お噺の中にもございましたとおり、この「ものづくり寄席」の発案は何を隠そう高橋先生で、5年ほど前に企画を伺ったときには「そんなの継続して開催するのは無理」と思ったものです。当時のコンセプトはhttp://www.gbrc.jp/news/20040614b.htmlをご覧下さい。多少紆余曲折はありましたが、何とか年に1回のペースで5シリーズ開催することができました。

というわけで、人一倍「ものづくり寄席」への思い入れが深い高橋師匠のお噺は熱のこもった一席で、大変ご好評をいただきました。
「学習曲線」のお噺から経営的スケール感(経営の目標を定め、目先の事象にぶれないということでしょうか)、そして企業が求めるのは仕事ができる人材よりも仕事を任せられる人材であり、そうした人材を「育てる」必要性を熱演されました。不況で雇用の危機が話題となっている折柄、身に滲みるお噺でした。
また、最後にこれから就職される方、若いビジネスマン、中堅から経営者までに、それぞれ貴重なご提言をいただき、何となく元気が出てきた一夜でした。
ちなみに下足番は「人は報酬で働くのではなく、次の仕事を与えられることで頑張る。」という言葉が好きです。

高橋伸夫師匠のホームページ
をご覧いただけると、無料でお読みいただける論文もありますので、ご興味のある方はぜひ一度ご覧下さい。ただし音が出ますので勤務中はお気をつけ下さい。

さて冒頭でお話ししましたとおり、皆様への感謝の内に2009年ものづくり寄席もお開きとさせていただきます。またお会いできることを念じながら、当ブログもひとまずお休みとなります。ご愛読有り難うございました。

◆◇◆◇━ものづくり寄席事務局━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆
  yose@mmrc.e.u-tokyo.ac.jp
  〒113-0033
  東京都文京区本郷3-34-3 本郷第一ビル8F
  東京大学ものづくり経営研究センター(MMRC)内
  TEL:(03)5842-5501
  FAX:(03)5842-5536
  HP:http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/topics/yose.html
◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

いよいよ次回千秋楽です。ものづくり寄席

2009年03月12日 | ものづくり寄席News
◆◇◆◇━ものづくり寄席News━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

下足番日誌(3月10日)及び「ものづくり寄席」千秋楽のご案内

◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━2009/03/12配信━━◇◆◇◆


●下足番日誌(10日目)

正月明けにスタートしたものづくり寄席も終盤に入りました。この間僅か3か月足らずですが、ずいぶん日が長くなったのを感じます。春ももうそこまで来ている感じがします。季節の春とともに景気の春も待たれる今日この頃です。

というわけで、ものづくり寄席もラス前、第10回を開催いたしました。今回は韓国ご出身の明治大学呉在恒(正式には火偏です)准教授に、自動車産業では日本より後発の韓国ですが、今や野球やサッカーと同様、日本メーカーの良きライバルとなってきている現代自動車の戦略を販売・生産・海外など多方面から紹介、分析していただきました。日本メーカーも各社様々な経営戦略で勝負していますが、韓国メーカーは独自の発想でものづくりを考えており、文化、価値観、思想の違いを感じさせられる一席でした。
参考文献としては、光文社新書「ものづくり経営学」(ものづくり寄席をベースに刊行した書籍です。)http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334033934第4部第2章「韓国自動車ものづくりと組織能力」をご紹介しておきます。

さて、ご愛顧をいただきましたものづくり寄席も次回いよいよ千秋楽を迎えることになりました。千秋楽は真打ち登場ということで、著書「虚妄の成果主義」がベストセラーとなったことでも有名な東京大学教授高橋伸夫師匠にトリをつとめていただきます。不況による従業員の解雇が問題になっているこの折柄にこそ、高橋師匠の従来からの主張である「日本型年功制」による「育てる経営」のお噺にぜひ耳を傾けていただければと存じます。
今までのご贔屓を感謝申し上げるとともに、千秋楽もよろしくお願い申し上げます。

---------------------------------------------------------------
<ものづくり寄席千秋楽=予告=>2009年3月17日(火) 19時より
<次回は1階の会議室にもどります。>
<出演>高橋 伸夫
東京大学大学院経済学研究科教授
<演目>『育てる経営と経営的スケール感』
「育てる経営」という思想を実践してきた企業が、長い時間をかけて、「日本型年功制」というシステムを体現するようになってきた。短期的に経済環境がどのように激しく変化しようとも、常に経営的スケール観を持ち続け、原点に立ち返りながら、従業員の生活を守り、従業員の働きに対しては次の仕事の内容と面白さで報いるようなシステム「日本型年功制」をより洗練された形で再構築していってほしい。
---------------------------------------------------------------

◆◇◆◇━ものづくり寄席事務局━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆
  yose@mmrc.e.u-tokyo.ac.jp
  〒113-0033
  東京都文京区本郷3-34-3 本郷第一ビル8F
  東京大学ものづくり経営研究センター(MMRC)内
  TEL:(03)5842-5501
  FAX:(03)5842-5536
  HP:http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/topics/yose.html
◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

残り少なくなりました。「ものづくり寄席」でお待ちしております。

2009年03月05日 | ものづくり寄席News
◆◇◆◇━ものづくり寄席News━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

下足番日誌(3月3日)及び「ものづくり寄席」10日目のご案内

◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━2009/03/05配信━━◇◆◇◆


●下足番日誌(9日目)

前日の天気予報では東京は夕方から雪ということで、前回同様、足下のお悪い中、お客様が何人お越し頂けるか心配しておりました。開始時はあいにく雪ならぬ氷雨ででしたが、今回も50名を超えるお集まりをいただき、ただただ感謝のひと言です。まったく今シリーズは初日以来お天気にはたたられておりますが、皆様のサポートにより頑張っております。有り難うございます。

今回はシリーズ唯一の女性演者、明治学院大学の貴志奈央子先生にご登場いただきました。特許の出願数、パテントマップの分析などから、日米企業の特許・R&D戦略を探る試みは、非常に興味深い視点からのお噺でした。まだ研究半ばですが、噺は内発型発明・非内発型発明、研究開発とネットワークの問題にも及び、今後の研究・発表に大いに期待したいと思います。
参考文献としては、貴志奈央子・高橋伸夫(2008)「ライセンシング戦略と非内発型発明」一橋ビジネスレビュー56巻2号78~89ページをご参照下さい。

帰り道は予報通り雪となり、都心では傘の上にしか積もりませんでしたが、ちょっぴりインパクトのあった雛祭りの夜でした。

早いもので「ものづくり寄席」もあと2回となりました。
次週は、明治大学の呉在恒准教授の『アジア成長市場の獲得をめぐる自動車メーカー間能力構築競争』の一席です。
自動車産業は今回の不況の代名詞のように取り上げられておりますが、中国・インドなどのアジア市場はまだまだポテンシャルを秘めていると思います。不況下で能力構築をやめてしまうか、さらに能力構築に励むかは、将来市場が回復したときにきわめて大きな差となって顕れると思います。
自動車関連産業のみな様はもとより、他産業の皆様にもぜひお聴きいただきたく存じます。
呉先生は韓国ご出身ですが、日本語も非常に堪能で楽しく語っていただけますのでご期待下さい。

どうぞ、残り少なくなりましたが最後まで「ものづくり寄席」によろしくお付き合いのほど、お願い申し上げます。

---------------------------------------------------------------
<ものづくり寄席10日目=予告=>2009年3月10日(火) 19時より
<次回は10階の会議室となります。>
<出演>呉 在 恒
明治大学国際日本学部准教授
<演目>『アジア成長市場の獲得をめぐる自動車メーカー間能力構築競争』
自動車メーカーはユーザーや販売店とのインタフェースをどのように設計しているのか。アジア成長市場(中国やインドなど)の獲得をめぐる自動車メーカー間能力構築競争の現状を、日本や韓国の自動車各社の製販システムに焦点を置いてお話します。
---------------------------------------------------------------

◆◇◆◇━ものづくり寄席事務局━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆
  yose@mmrc.e.u-tokyo.ac.jp
  〒113-0033
  東京都文京区本郷3-34-3 本郷第一ビル8F
  東京大学ものづくり経営研究センター(MMRC)内
  TEL:(03)5842-5501
  FAX:(03)5842-5536
  HP:http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/topics/yose.html
◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆