旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

うつ病のケアー高知にて

2019-06-30 06:56:53 | 診療
昨日は高知に飛びました。うつ病研究会で講演させていただきました。


身体疾患というよりは生活環境の問題によりうつ的状態になった人に、どう対応していくのか。

48年の臨床経験から次の工夫

1.患者さんに気づかれないように、どのような病気でもこころの状態に配慮する。
2.医学的に説明が難しい症状に対しては生活背景を考慮する。
3.患者さんの見方、考え方を形成してきたものを知る。
4.診療のゴールを設定し、チームを活用する。
5.Mental Health Promotionをこころがける。


うつ病ケア体験から

1.あらゆる患者がうつ的要素を併せ持つと考える
2.認知症とうつ病の共存に配慮する
3.病診断は難しいが、自己カンファレンス(リフレクション)を続けること
4.労働環境を学びの環境に変える
5.一番大切な治療法はつながりを持ち続けること


などを話しました。

自治医大勤務時代の学生であった面々が参加してくれました。
3時間もかけてかけつけてくれたり、とてもうれしい夜になりました。

つづく


別れて初めて出逢う

2019-06-26 23:48:34 | できごと
数日前、夕張へ移って1か月もたたないのにメロンを抱えて京極に車を走らせました。


ホームシックではないと思いますが、去る時にお手紙をいただいた方に会いに行きました。

顔を合わせたらいっぱい涙を流されました。

「先生にはもう二度と会えないものと思ってた」というのです。



この頃は俳句の勉強をされているそうです。

換気口 雀子育て 家族増え

あれ、うまく思い出せません。こういう感じの句をひねってました。

羊蹄山の句をつくりたいと。

で一句考えてみました。

羊蹄の 雪解け雫に いのち燃ゆ

どうでしょう。

本当の出逢いは 別れたのちに やってくるのでしょう


夕張スタッフ 少しずつ

2019-06-16 08:15:08 | 夕張
7日8日と日本ケアマネジメント学会大会、日本老年看護学会に参加しました。

11日は夕方、職員集会をしました。今回はメインコンセプトである「生き方に寄り添う医療福祉」の説明と実際の働き方のヒントについて話をしました。

職員には「支えると寄り添うの違い」を話し合ってもらいました。

さらに宿題で、個人あるいは各部署で「具体的にどのように患者さん・利用者さんに寄り添うのか?」のメモの提出をお願いしました。

残りの時間、ぼくの医療哲学ヒストリーをさらっと話しました。

各部署で開催されるカンファレンスも少し質が変わってきたような印象を受けます。

患者さんからの投書で「職員がやさしく親切になった」とありました。早速に変化が起きているのでしょうか?

少しずつ長く、職員の学びと働き方が変化してゆくことを期待したいと思います。


夕張の夕焼け

2019-06-01 23:47:43 | 日記
5月29日に引っ越しをしました。

荷物を運びこんで西空を仰ぐと雲たちが茜色に染まっていました。

夜は歓迎会。久しぶりの生ビールが、極限まで冷えていて美味しかったです。
佐藤事務長はじめ引っ越しにご協力いただいた皆さまありがとうございました。

30日は午後から札幌市立大学看護学部4年生に「寒冷地医療(選択)」の授業をしてきました。

31日ははるばる倶知安まで出向いてイタリアンで最後の送別会。ひまわりクリニックのスタッフの皆さんが開いてくれました。

記念に素敵なフラワーボックスとシャープペンをいただいてきました。

本日から夕張市立診療所勤務です。指定管理者は医療法人豊生会。はじめての民間医療機関勤務です。

夕張での仕事は何色に染まるのでしょうか?