宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

汗をかくとかゆい!

2021年05月28日 07時30分42秒 | 診断と治療
このところ、急に季節が進んだ感じがしませんか?

この前まで肌寒い日もあったのに、この数日で夏の訪れを感じますね
蒸し暑さを感じると、身体のだるさも感じるようです
また、コロナ禍で何のイベントもないので暇な時間も増えたのに、時間はなぜか早く進み、気づいたら何もしていないのに5月が終わりそうです

さて。

皆さまの多くが、コロナ禍で運動不足になっていると思います。
運動不足は、筋肉が衰えることも問題ですが、実は汗のかきかたにも問題が出てきます

普段から毎日運動をして汗をかく習慣がある方は良いのですが、ずっと運動不足が続いていると、実は汗のかきにくい体質になっている可能性があるのです。
汗をかきにくい生活が続くと、急に夏の暑さを感じてもスムーズに汗をかくことが出来ず、熱中症のリスクになります
また、じわじわとしか汗が出ないので、汗はネバネバベタベタしたタイプのものになりがち。
このネバネバベタベタ汗は、放置すると、じわじわとかゆみの原因になるのです。

といっても、急に汗をかく運動を始められるわけもないですね。

そこで、おすすめなのが、汗をかいたらまず水で濡らしたタオルで優しくふくことです
乾いたタオルでゴシゴシとこすると、皮膚の表面が傷つけられ、かえってアセモや皮膚炎やトビヒになりやすいのです。
また、市販の汗を拭き取って涼しくする汗拭きシートは、アルコールやメンソールなどを含むものが多く、皮膚の弱い方や湿疹のある方は避けた方がよいです。
かえってかゆみを増す原因になるのです

帰宅後は、まずすぐにシャワー。
汗をすばやく流しましょう。

もう一つのポイントは、毎日、できるだけゆっくりとお湯につかること。
ゆっくりの入浴の習慣は、毎日の発汗機能をきたえるのです

一番やってはいけないのは、汗をかいたまま、クーラーで乾かしてしまうことです。
これは、汗の成分や汗に付着した花粉やホコリなどが皮膚に固着してしまい、湿疹やかゆみをおこす大きな原因になってしまうのです

帰宅後はまずはすぐにシャワー。
出来たら、しっかりゆっくりお湯につかりましょう。
その後は、夏も忘れず保湿ケア。
冬とは違うさっぱりした保湿クリームなどを処方していますので、お申し出ください。
しっとり!もちもち!オールインワンジェルは、夏の保湿ケアに大好評です。
このジェルは、入浴の後かいた汗とすぐに混じり合い、さぁ~っとすばやく伸びるので、保湿ケアが短時間でできますね。

肌保湿研究所のYouTube動画では、汗とのつきあい方をお話ししているので、ぜひ、ごらんください

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顔が赤くなる!!

2021年05月09日 14時57分07秒 | アレルギー
ゴールデンウィークも全くのステイホームで、のんびり過ごしていたら、もう一週間過ぎてしまいました
仕事以外にイベントが皆無で、こういう生活だと、日が早く過ぎていくことに驚いています

とはいえ、家で寝ていたわけではありません。
まとまった時間が取れるので、論文を読んで勉強したり、録画で映画をたくさん観たり、アクセサリーを作ったりしましたよ。
それなりに充実した休日でした

さて。

休日明けのクリニックが混雑するのは例年通りですが、やはり・・・という感じで、顔の赤い患者さんが急増しています
毎年、5月になると、顔の皮膚炎の方がたくさん来院されます。
この原因は、主に雑草の花粉と黄砂や砂ぼこりです。

顔だけでなく、頭皮や首回り、腕や手にも悪化が見られます
半袖になったり、半ズボンになったりするので、露出している腕やすねなどにもかゆみが広がります。
今年は黄砂が大量に飛んでいるようで、ベランダや車も黄色く汚れていますが、これが皮膚炎の原因になるのです

家の近くに雑草が多い方はもちろんですが、風が強いとかなり遠くまで飛散するので、外出しただけでひどくなる方もいます。
また、草むしりやガーデニング、畑仕事や庭いじりの後にも悪化が顕著です

大切なことは、帰宅後のシャワーと着替え、そして保湿ケアの徹底です。

洗濯物の屋外干しもやめましょう。

マスクの下に汗をかくと、顔の赤みがいっそうひどくなります。
不織布のマスクや、ウレタンマスクの影響が特にひどいので、出来れば綿のマスクを下につけて、汗を吸うようにしましょう。
マスクの2枚重ねは暑いと思われますが、不織布マスクで汗をかくよりはずっとましなんですよ。

マスクの下に日焼止めクリームや化粧をすると、赤みだけでなくニキビも増えてしまいます。
綿マスクの2枚重ねなら日焼けの心配はありませんから、なるべく何も塗らず、汗をかいたらぬれタオルでふくようにしましょう。

コロナ禍で、顔のトラブルは以前の数倍以上の患者さんがいます。
やっかいな時代です
スキンケアのご相談もどうぞお聞きください。
みんなでなんとか乗り切りましょうね

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