【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会副会長 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「俳句大学」学長 「火神」主宰 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞受賞

〜 文學の森 各賞贈呈式 〜 文學の森大賞『肥後の城』

2023年07月28日 12時24分00秒 | 第二句集『肥後の城』
月刊「俳句界」2023年8月号!

〜 文學の森 各賞贈呈式 〜


文學の森 創立20周年


文學の森 各賞贈賞式

第24回 山本健吉評論賞

第13回 北斗賞

第15回 文學の森賞

●日時: 令和5年5月16日 (火)

●会場: 東京・京王プラザホテル 本館42階 「富士」



①第15回 文學の森賞

大賞 『肥後の城』


②能村研三氏(最終選考委員)の選考のお言葉

「永田さんは今の時代に合った俳句の在り方を模索されている。

『肥後の城』は被災された方にしか詠めない句。


③永田満徳 受賞の言葉

俳句大学、文學の森 ZOOM 句会、国際俳句の分野など、

さまざまな活動を通して今この場に立っています。

『肥後の城』は平成28年熊本地震と令和2年の郷里・

人吉の大水害、二つの災害を悼む句集になりました。

この大賞を励みにさまざまな句に挑戦していきたいと思います。


④文學の森賞選考委員・受賞者の皆さんと記念写真




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「文學の森大賞」を受賞して(「文學の森大賞」贈賞式報告 )   

2023年07月08日 00時48分00秒 | 第二句集『肥後の城』

祝 永田満徳『肥後の城』 俳誌「秋麗」2025年7月号より

※「文學の森 各賞贈賞式」は2023年5月16日(火)、新宿の「京王プラザホテル」で行われました。

「文學の森大賞」を受賞して     

                 永田満徳
このたび第十五回文學の森大賞を頂き、身の引き締まる思いです。選考の先生方、文學の森の方々には心よりお礼申し上げます。第一句集刊行後ご指導を頂いた「鷹」の奥坂まやさん、選句においては「秋麗」の藤田直子さんにお世話になりました。その他にもたくさんの方のお力を得たことをありがたく思っています。
俳句大学三賞の選考委員の松野苑子さん、木暮陶句郎さん、辻村麻乃さんにもご参加頂き、感謝申し上げます。
『肥後の城』は『寒祭』に次ぐ、第二句集です。平成二十五年より令和三年までの八年間の句の中から三四四句を収めました。二十五年間の句業の集大成である『寒祭』に比べて、短期間の句業を収めることができたのは、インターネットやSNSなどの情報通信技術の恩恵に浴するところが大きいです。
私が代表を務める「俳句大学」では、例えば、インターネットの月に一回の「俳句大学ネット句会」、或いは、 Facebookの「俳句大学投句欄」に於ける、辻村麻乃さんらの講師による「一日一句鑑賞」、会員による「一日一句互選」や週ごとの「席題で一句」「テーマで一句」「動画で一句」、特別企画の「写真で一句」などを行っています。ほとんどの企画は野島さんにお世話になっています。この場を借りてお礼を申し上げます。
そういう取り組みの中で、投句し、講師として選句も担当してきました。私の作句数は月に五〇句を超えることがしばしばで、八年間で五〇〇〇句以上の俳句を残せました。近年のコロナ禍にあっても、より積極的に、より活発に活動できました。
ちなみに、俳句大学は国際俳句の分野においても活動していまして、そのお手伝いの英語の担当の中野千秋さん、ちょっとお立ちください。毎日、五〇句を五七五に訳して貰っています。
『肥後の城』は、平成二十八年四月に起こった熊本地震の句を起承転結の〈転〉の部分に当てるつもりで編集を進めていました。一度は文學の森で初校まで出来ていたところ、令和二年七月、郷里の人吉を大水害が襲ったため、二つの大災害を悼むことにしました。
元「未来図」の方も多く来て頂いていますが、元「未来図」の鍵和田秞子主宰の「あなたは熊本にいるのだから、熊本城や阿蘇、天草を詠みなさい」というご助言を頂きました。
また、「火神」からも牛村蘇山さんに来て頂いていますが、元熊本大学教授で「火神」主宰の首藤基澄先生の阿蘇への思いの集大成とも言うべき句集『阿蘇百韻』に促されて、熊本城、阿蘇、天草を詠み込んだ句を多く残しました。テーマ性と郷土色を盛り込んだ読物になるように心掛けました。
その点、選評を頂いた最終選考委員の能村研三先生は「寒日和窓てふ窓に阿蘇五岳」という句を挙げて「句集掉尾の句だが、 「窓てふ窓に」という措辞に郷土熊本を真に愛する心持が出ている」。古賀しぐれ先生は「故郷熊本への愛を自然体に詠みこまれているところに好感を抱いた」と評して頂きました。昨年の「俳句界」十一月号では本日お見えの岸本尚毅氏より「熊本の風土を背負った句集」と言って頂きました。
また、夏目漱石は熊本にて運座(句会)を開き、「俳句はレトリックの煎じ詰めたもの」と語りました。しかし、今日、漱石俳句の継承者はいません。そこで、私は漱石の後継者を自認し、漱石の言葉である「俳句はレトリック」に倣い、連想はもとより、擬人化・比喩・オノマトペなどを駆使して、バラエティーに富んだ、多様な俳句を作ることを心掛けました。
これについては、第一次選考委員の望月周氏より「心の表現に適う修辞を自覚的に探りながら、郷土・熊本への熱情を多彩な詩に昇華しており、強い印象を残す」と言って頂き、我が意を得たる心境です。
郷土色の強いとあまり印象の良くない、しかも、技巧的と評判の悪いレトリックを使っています。そんな句集を選んでいただいたことは本当にありがたいことだと思っています。
 「文學の森大賞」は選考委員の方の慧眼の士によって頂いた賞だと思い、感謝の念に堪えません。この大賞を励みにして様々な読みにチャレンジしていきたいと思っています。
高野ムツオさんを熊本に歓迎したときに、「東北は蝦夷、熊本は熊襲。蝦夷と熊襲との連合軍を作って頑張りましょう」とおっしゃいました。もちろん、中央を攻めようとは言いませんが(笑)。
これからも、熊本の地で頑張りたいと思いますので、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

 

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第二句集『肥後の城』(文學の森大賞受賞作品)! 〜第二刷 注文受付 〜

2023年03月31日 22時28分53秒 | 第二句集『肥後の城』

第二句集『肥後の城』(文學の森大賞受賞作品)!

〜第二刷 注文受付 〜

【購入】
〔文學の森〕注文(第一刷 若干あり)
①メール:mori_01@bungak.com
②フリーダイヤル:0120-819-575

〔永田満徳〕注文(第二刷)
①メール:mitunori81@gmail.com
②FAX:096 351 1933
③Facebookのメッセンジャー
④LINEのトーク
⑤Tweeterのダイレクトメッセージ

〔Amazon〕
注文次第では初旬頃より販売

◉注文の方法
・郵便番号・住所 
・名前
・電話番号(任意)
・冊数

【句集情報】
・第二句集『肥後の城』
・永田満徳(ながた みつのり)
・文學の森
・定価:2970円 

【帯文】
      奥坂まや
 
阿蘇越ゆる春満月を迎へけり
 
 永田満徳さんは熱情の人だ。
その熱情は、生涯の道として邁進する文学に
対しても、自然も人情もおおらかな家郷に
対しても、力強く燃え上がっている。
 満徳さんの愛してやまない肥後の雄大な
天地は、近年、地震と水害という災厄に
見舞われた。この句集は、傷ついた故山に
捧げる、ひたむきな思いの披瀝に他ならない。

【特集 ピックアップ 注文の句集『肥後の城』】 
      岸本尚毅
いっぱんに、短い言葉のかたまりである俳
句はアフォリズムのような普遍性を持ち得る。
そのような句もこの句集にはいくつかあった。
しかし、この句集の面目は、熊本の永田さん
が、その人らしい句を、しっかりと腰を据え
て詠んだところにある。 読者もまた、そのよ
うな句として鑑賞することでこの句集をよく
享受し得るのである。
『肥後の城』を読む(「俳句界」2022年11月号より抜粋)

【自薦十五句】
阿蘇越ゆる春満月を迎へけり
この町を支へし瓦礫冴返る
さへづりのつぶだちてくる力石
曲りても曲りても花肥後の城
こんなにもおにぎり丸し春の地震
本震のあとの空白夏つばめ
骨といふ骨の響くや朱夏の地震
水俣やただあをあをと初夏の海
一夜にて全市水没梅雨激し
大鯰口よりおうと浮かびけり
半球はつかめぬかたち天道虫
不知火や太古の船の見えてきし
天草のとろりと暮れぬ濁り酒
大鷲の風を呼び込み飛びたてり
巌一つ寒満月を繋ぎ止む
※地震=なゐ

※画像:『肥後の城』第二刷

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〜 文學の森 文学賞 受賞作 発表 〜 【文學の森大賞】に永田満徳『肥後の城』

2023年03月31日 01時12分22秒 | 第二句集『肥後の城』

文學の森HPよりお知らせ!

〜 文學の森 文学賞 受賞作 発表 〜

【北斗賞】第13回
佐々木 紺 「おぼえて、わすれる」

【山本健吉評論賞】第24回
池田 瑠那 「閾を視る、端に居る」

【文學の森大賞】第15回
永田 満徳 『肥後の城』
千々和恵美子 『飛翔』

〔備考〕
「文學の森 各賞贈賞式」
【日 時】令和5年5月16日(火) 
12:00〜15:00(受付11:30より)
【場 所】新宿・京王プラザホテル

https://www.bungak.com/list

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永田満徳句集 『肥後の城』 物江里人 句集・俳書存門 俳誌「雲取」NO.280

2023年01月20日 02時19分06秒 | 第二句集『肥後の城』

俳誌「雲取」NO.280(通巻328)2023年1・2月号より

物江里人 句集・俳書存門

 

永田満徳句集

『肥後の城』           (文學の森刊)

 作者は昭和二十九年生まれ。昭和六十二年 「未来図」

入会、平成八年同人。 平成七年 「未来図」新人賞、令和

元年 「未来図賞」受賞。 平成二十四年から令和二年まで

の三四四句を収めた第二句集。

  阿蘇越ゆる春満月を迎へけり

  不知火や太古の舟の見えてきし

  左義長の余熱に力ありにけり

  教へ子に白髪のありぬ秋初め

  新涼や妻へ真珠のイヤリング

 大景を詠い上げた一句目の他、阿蘇を詠んだ作品多数。

己を育んでくれた家郷への思いは深い。二句目、まつろわ

ぬ民への幻想。三句目は作者の昂ぶりの余韻でもあろう。

四句目、月日の速さへの感慨。五句目は奥様の誕生日か。

  骨といふ骨の響くや朱夏の地震

  本震のあとの空白夏つばめ

  一夜にて全市水没梅雨激し

 平成二十八年四月熊本地震発生。 一、二句目からは作

者の衝撃の大きさが伝わってくる。令和二年七月には故

郷人吉市が豪雨に襲われた(三句目)。集中 「むごかぞ

と兄の一言梅雨出水」は痛切な叫びだ。

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