mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

大相撲の升席は狭い

2017年07月09日 | 相撲
 今日から大相撲名古屋場所が始まります。平成29年7月場所。今年は名古屋場所60周年だそうで、NHK名古屋放送局のある建物1階で、大相撲名古屋場所60年展が開催されていますので、先日行ってきました。


 その展示の中で、桟敷席が一枡分が再現されており、その写真をAmebaのブログで紹介したところ、読者様から、随分狭いんですね!と驚きのコメント。

 その一枡分。


 場所の枡とほぼ同じ大きさです。
 一人分。


 一枡の大きさは、大体1m50cmで、ここに四人座るのはさすがに窮屈です。

 名古屋場所へは、以前は時々行っていましたが、升席に座ったことは無く、全て椅子自由席。椅子自由席は一番安いですし。
 椅子席の最前列に腰掛けると、前少し下から升席が土俵近くまで段々に続いています。
 なので大きさは存じていますし、実際に座っておられる様子も拝見しました。
 一枡4人とも同一グループならまだしも、赤の他人が4人(ということは少なく、2+2の組み合わせが多い)だと、それは大変。
 人間が4人座るだけならなんとかなりますが、升席は相撲茶屋(正式には大相撲案内所)扱いの席が多く、その相撲茶屋からお土産の大きな袋が手渡されまして、これの置き場が大変。この中にお弁当が入っており、お弁当を頂く段になると・・・。難渋している様子を、上から伺いました。

 知っている者同志(同一グループ)の4人又は3人なら、ちょいとゴメンよ、で足を横に投げ出せますが、赤の他人だとそんなことはできず、そもそも升席の土俵に近い側の座布団に陣取ると、ヒザの先は枡の仕切りで、足なんぞ伸ばせません。

 結局この升席が、結構評判が悪く、一時期八百長がらみなどで大相撲人気が落ちていた頃に、4人枡のうち、お弁当を頂きやすいようにテーブルを置き、定員2名の枡としたものを国技館扱いで販売始めました。
 これが結構好評で、名古屋場所など地方場所ではどうなのか、最近の事情は分かりませんが、升席の在り方に一石を投じたものです。

 升席というものは、大相撲興業が日がな一日楽しむもので、故に歌舞伎と同様、通称「お茶屋」と称する案内所(代理店)扱いでお客さんにサービスする、というものでした。なので伝統的に桟敷席で枡を組み、ゆったりしていただく、という古来からの習慣。それを現代にそのまま継いできたもので、相撲茶屋の不透明なチケット販売方法など、まだまだ相撲改革すべき点です。

***ちなみに
 升席の座布団。升席は相撲茶屋扱いがほとんどだと書きました。あの座布団も茶屋のもので、横綱が下位力士に負けるなどして、座布団の舞(座布団を投げ飛ばす)があると、後始末が大変です。どの座布団をどの枡に置いて(戻して)いいわけではなく、同じ茶屋扱いの席に戻さねばなりません。座布団の舞があった後の打ち出し後に座布団を回収するわけですが、整理がとても大変です。なので、『座布団は投げないでください』の場内アナウンスが流れます。見事に土俵に命中すれば、まだいいのですが、前の方の席(土俵に近い席)の人に当たったりします。土俵溜(砂かぶり)は飲食禁止ですが、前の方の升席ですと、飲食されているかもしれず、缶ビールなどに当たって倒れたら、大変です。
 座布団は、絶対に投げてはいけません。座布団を投げたいときは、茶の間のテレビ桟敷でどうぞ。

 大相撲展で、御嶽海関の手形。

 御嶽海関、今場所は新関脇です。初日の取組は早速、横綱稀勢の里。当然、御嶽海を応援します。

 土俵下で控え力士が座る座布団。大きいです。


 これだけ分厚いです。


 この大相撲展は、名古屋場所千秋楽の23日まで。