My Life After MIT Sloan

組織と個人のグローバル化から、イノベーション、起業家育成、技術経営まで。

金融破綻を招いた米系金融機関が反省無く儲かってる件

2010-01-06 12:07:14 | 7. その他ビジネス・社会

日本の新聞などに載り始めたので、そろそろ書いても良いだろう。
(追記:コメント欄で指摘されましたが、↑イミフメイでしたね(笑)
 10月頃、MITの経済関係の教授たちと話したことがきっかけで書き始めた記事を、書き直したもので、自分的にはそろそろ、とか思っていただけでした。)
2009年下半期は、米系金融機関がありえないほど儲かった様子。
「回復」どころじゃない、歴史的な儲け。
昨年末の米系投資銀行の多くが、またボーナス数千万とかいっちゃったことでしょう。
一方で家も無く年を越す人がたくさんいるのにね。

別に彼等が儲けること自体が問題なのではない。
もっとも、世界に貢献するイノベーションも大して生み出すわけでなく、それどころか世界経済を破綻させたくせに一番儲かってる、というのは、感情的にはあったまくるけどね。

問題は、金融破たんを生み出した現在の(主に米系の)金融機関の体制に対し、規制するどころか、
そもそもどういう規制や監視体制を置くべきか、という議論も十分なされないまま儲かり始めたので、
問題が先送りされ始めている、ということだ。
(もちろん、「儲かれば規制なんかいらない」という米系金融機関の倫理観に問題があるが、これは規制でしか解決できない)

もうひとつは、金融破たんの原因を生んだ金融商品を支える理論に対しても、何の修正もされないこと。
こちらはアカデミアの責任もある。

2008年のリーマンショック時には、あれだけ「救済」「救済」と叫んでいた米系金融機関も、
今や規制の議論をしようとすると、「そんな規制をかけて、NYがロンドンや香港に負けてもいいのか?」と来たもんだ。
唯一の「監視体制」だったTARPも、Q2に完済したゴールドマン、モルスタ、JPモルガンに加え、
昨年末にバンカメ、シティ、ウェルズファーゴが全額返済して効力が失われた。
(注:TARPとは、日本と形は違うが要は米国版公的資金。
 注入されている間だけ、役員報酬や事業運営に対して政府が監視・口出しをすることが出来た。
 昨年末に返済ラッシュがあったのは、歴史的な儲けを受けて、大幅なボーナス増をしたかったからムリした、というのは邪推だろうか?)

こんな早くに公的資金を返済できることは喜ぶべきことか?
ヨーロッパや、ヨーロッパ的な日本なら、そうかもしれない。
公的資金とは別に、規制の議論がちゃんと行われる国だからだ。
でも、アメリカの金融機関は違う。
返済完了したら、「もうあんたに何言われる筋合いは無いわよ」と、規制や監視体制の議論が難しくなってしまうのが、自由経済のこの国なのだ。
規制をかけたかったら、儲けさせないで置くのがベストなのだった。

じゃあ何で、儲かってるのか?というと理由は処々あるが、まずは米国の大幅なゼロ金利政策。
そして最近はやっている超短期金融商品が儲かってる、という人もいる。

この話は新聞にこそ余り載らなかったが、MBAの経済学関連の教授陣など、金融機関につながりの深い人たちの間では昨年10月頃からずっと話題だった。
クルッグマンなども、9月頃からずっと自身のブログなどで警告を続けていたしね。
日本からは見えにくいでしょうが、MBAなどでは金融機関の採用だけがやたら増えてるし、
更に余り倫理観の無い採用担当者が「今年のボーナスはすごいよ」とか言っちゃってるし。

私が、ここで米系金融機関だけ批判の対象にしているのはわけがある。
欧州系の金融機関も、アメリカのゼロ金利政策のおかげなどで儲かってると思うが、彼等は規制強化を実践してるからだ。
役員報酬・ボーナス上限の設置、自己資本比率の引き上げ。
(これにより儲けの多くは内部留保に使われていることでしょう)

更にはロンドンでは投資銀行のボーナスに限って50%の課税をするなど、
投資銀行のバンカーにありえない額の報酬が払われ、それが金融危機を引き起こす投資活動を誘発するのを阻止しようとしている。

もちろん業界からは、「ロンドンの将来をなくすのか!」という反発があるけれど、流石は規制帝国だ。

私は、金融機関には十分な規制が必要だと考えている一人だ。
レバレッジ率や自己資本比率など、資本に対する規制も必要、金融商品に対する規制も必要、また必要ならば報酬に対しても規制すべきだと考えている。

別に金融機関が嫌いだとかで、こんなこと言ってるんじゃない。
むしろ、金融機関が大切な社会的役割を負っているからこそ、規制が必要だと思う。
彼等は、経済の心臓・動脈として、経済全体に血(お金)が効率的に行き渡るようにするという大切な役割を持っているのだ。
それが、動脈が勝手に暴走して、勝手に動脈瘤を作って血液(お金)の流れを止めてしまい、経済全体を滞らせてはならない。

もし、金融機関の中で、投資銀行部門(あるいは証券会社)がリスクの高い金融商品をどんどん作り、儲ける自由が欲しい、と言うのであれば、昔に逆戻りだが、銀行と証券はまた分けるべきなのだろう。
「証券」という閉じた世界で、勝手にリスクを取って勝手に儲けたり、損したりしてください、
実体経済に関与しない、まるでラスベガスでギャンブルをやってるような感じで、勝手にやってください、となるんじゃないのか?
余り理想的な形じゃないけどね、金融危機を引き起こすリスクを考えたら仕方が無い。

もし、銀行と証券を融合して、普通の人々が証券界の生んだイノベーションの恩恵を最大限受けられるような形にしたいのであれば、規制は免れない、と考えている。
モーゲージ債にいつの間にか商業銀行が大量投資するなど、普通の人たちはリスクを知らないで勝手に巻き込まれてしまうのだから・・・

最後に、規制より倫理観が重要では?という声に対して。
もしあらゆるバンカーが完全な倫理観を持っているなら、規制は必要ない。
しかし、実際には誰もが少しずつ倫理観が欠如していて「組織の論理」と「マネーゲーム」に巻き込まれてしまう。
別に、金融危機を生むような商品を作り、危険な投資を続けた、米系投資銀行の人間が特別倫理観が無い、ということではなく、誰もが凡人だ、というだけだ。
ラスベガスでちょっと儲かり始めると、財布が緩み始める普通の人と同じ。
そしてちょっと回復すると「世界経済よりも、自分のとこ(NY)が儲かるのがまずは大事!」とか思ってしまう、普通の人なのだ。
でも人並みの倫理観は持ってるんじゃないか。

だからこそ、その倫理観を高め続けるための規制が必要だ、と私は思ってる。
米系金融機関が儲かり始めても、これ以上金融危機を起こさないために必要な規制と監視体制がアメリカにも設置されることを望む。

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むずい` (Willy)
2010-01-06 14:33:25
景気の良い時に保守的な経営をすると、利益を逸失した!といって株主から訴えられかねないので、仮に中にいる人が賢かったとしても、危険な賭けを続けるしかないように思います。

アメリカの金融の構造を変えるのは相当むずかしいんでしょうね。今回の金融危機だって、十数年前のS&L危機の時にきちんと問題の根を絶っておけば起こらなかったわけですし。。。
Unknown (KK)
2010-01-06 15:09:04
アメリカでも上院議員のロン・ポール氏がスポンサーのAudit the Fed"という法案が先日可決されました。
意外と知られてないですが、FBRは民間銀行で、これまでFBRの独立性の保護を言い訳にしてまったく監視がされてきませんでした。
ロン・ポール氏はFedの廃止を要求していて、それに伴うFractional Reserve Lending、つまりは銀行による信用創造の廃止を提案しています。

バブル時に金利を低く保ち続けたのもFed、金融機関を救済したのもFed、その後の復活により一番儲けるのもFedを中心とした金融機関、という本当に詐欺みたいな仕組みに国民も気づき始めていて、いずれはアメリカでももっと規制をかけるようになるかもしれませんね。
因果応報 (石川)
2010-01-06 18:13:37
2年後のアメリカが見物だ。南北戦争でも起きたりして、また、リンカーンが輪廻転生して、90%の金持ちへの課税をして暗殺されてしまうのか。とにかく、アメリカはアホなので、絶対に規制もかけないし、公平な健康保険制度なんて実現しないのです。誰か英雄が死なない限り世の中に変化が起きない国です。
金融と経済が見る 限界… (Johnny Shaman)
2010-01-06 21:53:50
 正直、お金というのは、1割の頭の良い人間が、9割の奴隷を獲得するために考えたシステムだと思います。

 そんなお金が無ければ、上手く生きることもできない、この依存しきった社会に感性などはもちろん必要なく、ロボットになりゆく心が痛み病むことも知らずに、使い捨てられていくのだと思います。


 そんなの嫌ですけどね…
公然の秘密 (けんと)
2010-01-06 22:43:42
銀行は損ということは事実上ないんですよ。
帳簿上が利益だったり損だったりしますが、それは帳簿上だけで。

銀行は預金を融資してるわけじゃないですから。学校で習う「信用創造」はカバーストーリーですから。
融資ってのは、借り方に貸し金を、貸し方に預金を同金額で記入するだけです。数字を書き込むとお金が生まれんですよね。
金融規制 (freedom)
2010-01-07 02:10:13
>2009年下半期は、米系金融機関がありえないほど儲かった様子。
インサイダー情報でなければ日本でもこの種のニュースは数時間で日本語化されるので、そんなに躊躇するようなことはないのでは。
ゴールドマンサックスは既に昨年第2四半期に過去最高益を上げたことをこのブログにコメント書き込んだと思いますが・・・。その後他社も収益を回復させましたが、今伝わっているところでは、まだら模様というところでしょうか。今期ゴールドマンサックスでさえも111億ドル程度の利益しか見込まれていない(一部のアナリストは更に下方予想に修正している)ので「歴史的な儲け」はちょっと言いすぎかな。モルガンスタンレーなんかは利益だせるかどうかすれすれとの見込みでしょう。もう少し待たないと正確なところはわからないでしょう(MBAだと早く知ることができるのであれば、各社が人を送り込んで情報をとる争いが起きていることでしょう)。かなり収益を回復させたのは確かでしょうが。何れにしても儲けたのは大手投資銀行に限っての話で中小の金融機関は公的資金の返済も遅れるほどの状況で催促されているニュースなんかも伝わっていますよね。

>またボーナス数千万とかいっちゃったことでしょう。一方で家も無く年を越す人がたくさんいるのにね。
金融会社は高額報酬批判にさらされていることもあり、ゴールドマンサックスの上級幹部の報酬は全額株式で支払われたということなので趣は変わってきているかな。ただ「歴史的な儲け」をあげたのであればそれに見合う報酬を従業員が受け取るのを批判するのはいかがかなと思います。家も無く年を越す人があるのは民生の問題で別の問題ですね(各州の責任でしょう)。そういう批判を考慮してかシティもクリスマスシーズンのこの時期、立ち退き猶予を行っていることもニュースになっていましたが実際にどの程度救済されたかはわかりませんが。派遣村に1億円使うのと似てるかな。

>問題は、金融破たんを生み出した現在の(主に米系の)金融機関の体制に対し、規制するどころか、そもそもどういう規制や監視体制を置くべきか、という議論も十分なされないまま儲かり始めたので、問題が先送りされ始めている、ということだ。
そもそも規制すべきかどうか議論する必要性を感じている人よりもできるだけ規制されたくない人たちがやっている規制議論なので規制するという議論は当然先送りされるのでしょうね。
それに金融危機が起きたのは元々は土地バブルが崩壊して連鎖したことにあり、リスクをとっていた人が損失をこうむり、市場が正常に機能したのだと言うこともできるでしょう。
だから簡単に何でも規制というのもどうでしょうか。もちろん、いくらでも売れるので(投資銀行が買い取るので)モーゲージ証券を作るために年収2万ドル程度のメキシコから流入しているような季節労働者に月1,500ドルものローンを組ませるようなことが行われたようなことには規制は必要ですが(一部は犯罪として摘発されていますよね)。日本では一般的には知られていませんが日本の土地バブル崩壊と違ってローンのほとんどはノンリコースローンなのでいくら暴落しても不動産を手放せばそれ以上支払う必要がないのでその段階で消費者が保護されているということもあるので、買った側の責任も大きいですよね。
そもそも1929年に起きたことを教訓に、預金を集める商業銀行が、現在で言う投資銀行業務を行うことに危険性があるとして、グラス・スティーガル法で規制されていたものが、資金調達の困難から積極的にリスクをとらざるを得なかった商業銀行が好調な利益を得ているのを横目で見ていた商業銀行が規制をロビー活動で徐々になし崩しにしたのでしょう。そしてリスクよりも利益をとり、民主党のクリントン大統領の時にグラム・リーチ・ブライリー法で最終的に葬り去ったというところに問題点を見て、オバマ大統領が何もできない中、本来規制反対の共和党のマケイン氏が規制するグラス・スティーガル法を復活させる法案を出しているのもアメリカの混乱が見えるところですね。マケイン氏の法案にオバマ大統領は賛成するのでしょうか。低金利が長期間続いたのがバブルの原因として批判されていたバーナンキ氏も年明け早々規制しない行政の側に問題があったと責任のなすりつけ合いをやっていて、これでは議論は進みませんよね。

規制派の人は金融危機が起きたといっても、その間、リスクをとって利益を享受して繁栄してきたことをなかったことにしているのには驚きますね。100年に1度といわれる金融危機を回避するために残りの99年の利益を失ってもいいのかな。アイルランドはより多くのリスクをとって一人当たりのGDPでは日本を追い越し繁栄していましたよね。ついこの前までアイスランドもGDPの数倍の金融投資を行い、空前の好景気を享受していましたよね。リスクをとったところが利益が大きく損失も大きかったのだから経済原理のとおりの結果で市場は正しかったということですよね。(>世界に貢献するイノベーションも大して生み出すわけでなく)クオンツが成し遂げた金融イノベーションが今日の金融世界の繁栄をもたらしたのですよ。

>私は、金融機関には十分な規制が必要だと考えている一人だ。
レバレッジ率や自己資本比率など、資本に対する規制も必要、金融商品に対する規制も必要、また必要ならば報酬に対しても規制すべきだと考えている。
私は歴史を見れば明らかなようにできるだけ規制が少ない方が経済発展をするのだから、人類の繁栄のためには一時的な感情に惑わされず客観的な視点に立って過大な規制には慎重に対処すべきだと思いますね。
規制といっても内容は整理する必要があるでしょう。
ルールではつぶすはずの民間金融機関を税金で助けることに批判があるのだから、ルールどおりつぶすのかつぶさないのかで規制の方法は違ってくるでしょう。
マケイン氏はリスクは分離した上でよりリスクの高い投資銀行は危機になったらつぶそうということでの規制でしょう。つぶさないのであれば規制の意味はありませんしね。商業銀行は預金保険で救うはずだったのが、アイスランドでは大手3行が全て破綻してしまい預金保険すらデフォルトされてしまいましたからイギリスやオランダともめていますよね。だから預金保険はみんながつぶれれば機能しないのは明らかですよね。少なくとも商業銀行は連鎖の危険があるときは税金で救済するしかないということも明らかですね。それを踏まえて規制を議論しないとね。
大きすぎる商業銀行はつぶせないというのはBIS規制が強化され、世界的に同じ基準で規制されるので大きな問題にはならないでしょう。
民間の金融機関の報酬規制なんて株主が規制すれば良いことであって、外部の者がとやかく言うのはナンセンスというものでしょう。人材をつなぎとめておくために報酬が高騰していったのだから最後は人材市場が価格を決めるでしょう。
金融商品を売る側については批判され規制について議論されるが、買う側の方にも責任はあるでしょう。
規制をした1933年と違うのは、当時は実質はプロ同士の取引だったが、今や経済は真の意味でのグローバルが実現され、日本では一般主婦の象徴として表現されるMrs.WatanabeがFXで100倍のレバレッジをかけ数億円のポジションをとっているのが普通に行われているような時代なのです(レバレッジは25倍に規制されることにはなっていますが)。アメリカでも株式のオプション取引は昨年過去最高になっており、これだけの金融危機が起きたのにもかかわらず個人投資家がより多くのリスクをとっているのも事実です。一方的に投資銀行を悪者にするのは簡単ですが現実は少し違っていますよね。

問題なのは銀行自身が開示義務のないヘッジファンドを実質的に運営するのを認めていることでしょうから、そこは規制すべきでしょう。市場から実態を隠したというこれが今回の金融危機を招いた核心だと思いますよ。そもそもこんなことが認められているのが不思議ですけどね。
後はCDSのデフォルトの連鎖恐怖をどうするかですね。これはCDS保持の上限が資産を上まわらない規制が必要でしょうが実現は不可能ですよね。何か良い方法があればよいのですが。クオンツが編み出してくれるかな。

>これ以上金融危機を起こさないために必要な規制と監視体制がアメリカにも設置されることを望む。
アメリカは監督官庁も規制当局も立法サイドでさえプレーヤーと同じ人材が行き来しているので期待できないでしょうね。
みなさまこめんとどうもです (Lilac)
2010-01-07 06:08:27
>Willyさま
お久しぶりです。
>景気の良い時に保守的な経営をすると、利益を逸失した!といって株主から訴えられかねな

逆にそれから守ってくれるのが規制といえるかも。

>アメリカの金融の構造を変えるのは相当むずかしいんでしょうね

困難な理由のひとつに分権体制、もうひとつに規制緩和至上主義がありますね。

>KKさま
まあ事実上、FRBは連邦準備法によって規制され、監視されてますから、別に心配はしてないのですが。。。

>石川さま
過激ですね!しかし死んでも変わらなかったりしますね。
既得権益を持つものからそれを奪って変革するのはどの国でも死に物狂いですね。

>Johnny Shamanさま
そこまで悲観的に見なくても、自由意志がある限りは人はドレイにはならない!といってみたりして。

>けんとさま
はは。でも帳簿上で合わないだけで黒字倒産することもありますね。

>Freedomさま
相変わらず長いですね・・・
色々反論はありますが、この規制の件、「規制するな」というのは非常に簡単で、意味のない議論です。
何らかの規制が必要なのは(Freedomさんもコメント中で書いてるように)明らかなわけで。
むしろアメリカにどのような規制を、どうやってかけるか、というところが論点となるはず。

>インサイダー情報でなければ日本でもこの種のニュースは数時間で日本語化されるので、そんなに躊躇するようなことはないのでは

ああ、この文章は確かに意味不明でしたね。
実はこの記事をもともと書いたのが10月で、そのまま下書きの状態で取ってあったものを記事にしたからでした。
躊躇するのは職業病です。
笑ってやってください。

>ただ「歴史的な儲け」をあげたのであればそれに見合う報酬を従業員が受け取るのを批判するのはいかがかなと思います

ええ、記事にも書いてますが、それ自体は批判してません。
ただのアオリです。

>それに金融危機が起きたのは元々は土地バブルが崩壊して連鎖したことにあり、リスクをとっていた人が損失をこうむり、市場が正常に機能したのだと言うこともできるでしょう。

記事にも書きましたが、金融機関は「リスクをとってるんだからいいじゃん」という以上の社会的責任を負っているところが問題です。

>私は歴史を見れば明らかなようにできるだけ規制が少ない方が経済発展をするのだから

歴史的だけじゃなく、経済原理でもそうですが、問題は「平等性」です。
世界は経済発展だけを目的に動いてるわけじゃないので。

>金融商品を売る側については批判され規制について議論されるが、買う側の方にも責任はあるでしょう。

これはナンセンスで、買う側はリスクを負うことで責任を取ってるわけです。
もちろん、買う側が銀行のような専門家である場合は問題ですが。
証券法じゃないですが、商品を開発した売る側は、商品について一番良く知る専門家であるわけで、リスクを正しく説明する責任があります。

>規制派の人は金融危機が起きたといっても、その間、リスクをとって利益を享受して繁栄してきたことをなかったことにしているのには驚きますね。100年に1度といわれる金融危機を回避するために残りの99年の利益を失ってもいいのかな。

実際には金融危機は10年に一度起きており、
その金融危機が9年間に蓄えた冨の半分くらいは交代させてることを考えれば、十分考えても良いのでは?

>銀行自身が開示義務のないヘッジファンドを実質的に運営するのを認めている

書き忘れましたが、これも確かに規制対象ですね。
報酬への規制はグレーですが、高額報酬がマネーゲームを加速させる要因なら十分考えていいと思いますね。
Unknown (石川)
2010-01-07 09:38:31
不景気だと質屋が儲かるっていう、基本中の基本も理解できていない日本人がいるのに驚き。

アメリカの投資会社なんて、カッコつけているけど、債券信用の質屋ですよね。下品な連中です。MBAなんて学問じゃありません。質草鑑定教育であって、なんにも世界に貢献していないし、結局は、戦争の原因を作っているだけです。

早く、マルコムXが、輪廻転生してほしいです。じゃなければ、LilacさんにマルコムXの霊がとりついて、もっと過激に金融を口撃してほしいものです。笑
リターンに見合うリスをとっていない (つっきー)
2010-01-07 13:23:02
既に10月時点で各方面でも指摘されているとおり、GSが空前の好決算で莫大なボーナスが支払われたのは、TARPからのノーリスク資金を元手に、普段は行わないような大ばくちを打ったからです。なぜそんなことができたのか。それは大きすぎてつぶせない金融機関は米国からの無制限の資金提供を受けられるため、たとえ大ばくちに失敗してもかまわないからです。金はまた降ってくる。とはいえ、今回政府がGSの投資行動に制約条件をかけたり、破綻するのを放置するのは現実的ではなく、むしろ以下のようなベアスターンズの件に代表される経営者責任を取らせるべきでしょう。ある程度のポジションの人間は、引っ捕らえて稼ぎは全部召し上げて20年程度は刑務所に入れるべき。最終的な責任の所在は個人に記するべきです。きつい刑罰をちらつかせれば、司法取引によって規制強化に際して効果的な方法を罪を軽減して欲しい金融エリート自身によって得られるでしょう。

ベアスターンズの破綻に際してFBIの捜査が入りましたが、サブプライムローンを組成していたほぼ唯一のプロ集団であるベアスターンズの従業員は、自分たちが売りつける金融商品が近々ほぼ破綻することがわかりきっていた2007年当時(彼ら自身が認めています)においても、継続して売り続けていた詐欺にあたります。
とはいえこの判決はご承知の通り陪審員制度の下で無罪判決が得られました。

バブルの度に規模が大きくなり、ましてそのことを修正する自浄作用がないのであれば、破滅的結末を迎えるしかないのではないかと、私、一個人投資家は危惧していますが…。
金融規制 (freedom)
2010-01-07 22:02:07
>この規制の件、「規制するな」というのは非常に簡単で、意味のない議論です。
「規制するな」ということではなくて、原点に立ち返って冷静に考えましょうということです。Lilacさんもお気づきのように規制すべきところも書いているでしょう。できるだけ規制は少ない方がよいというスタンスではありますが。
金融危機を受けて今は「規制」がトレンドになっていますが少し前までは「規制緩和」がトレンドだったでしょう。アメリカ人は今となっては誰も賛成しないイラク戦争に90%以上が賛成していたということを忘れてはいけませんよという警告ですね。

>実際には金融危機は10年に一度起きており、
その金融危機が9年間に蓄えた冨の半分くらいは交代させてることを考えれば、十分考えても良いのでは?
私は100年に1度、即ち1929年以来の世界的に社会に影響を与えた金融危機として書きましたが、10年に1度のことならITバブル崩壊やアジア金融危機をも想定しておられるのかな。その程度の金融危機を規制で避けるのはほとんど不可能ではありませんか。それを混ぜて考えると小手先の細々した規制ばかりが増えて決して社会のためにならないと思います。10年に1度の金融危機も避ける努力は必要ですがそのレベルの問題はSECや金融庁、連銀や日銀など規制の金融当局にお任せしたいところです。
シンプルに考えては如何でしょうか? (ysJournal)
2010-01-09 09:08:51
アメリカの金融機関が公的資金に頼ったのは、クレジット市場がパニックでフリーズしたので、運転資金が回らなくなっただけでしょう。基本的は儲かる仕組みをもっており、クレジット市場が落ち着きを取り戻したら元に戻っただけではないでしょうか。そして、不良債権を処理しても大丈夫な程の蓄えも有ったという事では無いでしょうか。単純過ぎるかな?
「お上頼り」の日本人達の周回遅れの議論 (haruomi)
2010-01-11 11:36:14
いまだに「お上」が失敗無く規制してくれると思っている、歴史から学べない日本人がいかに多いのかと絶望的になります。
残念ながら科学的に考えれば黒船が来るまで借金の雪だるまを大きくし続けた江戸幕府の失敗をまたくり返しつつある日本の「お上」は昔から無責任で、非倫理的で、失敗だらけなんですよ。

冷静に事実を観察すれば、世界の金融システムはリーマンショックで信用が根底からゆらいだにもかかわらず機能し続け、日本の失われた10年の教訓を生かし、公的資金も早々に返済して「定常運転」に戻りつつあります。

今や問題はおそらく新興国で再度起こりつつあるバブルが崩壊するときのショックをいかに吸収するかに移りつつあるというべきでしょう。

このブログへのコメントにも江戸時代の高利貸批判から進歩していないものが散見されますが、むしろ僕はLilacさんの倫理的スタンスも批判したい。

日本社会が学究に無駄金を払っているのは、日本に還元される有用な学問をさせるため、もっと具体的に書くならば、役に立つ論文を書かせるためです。
優雅にワインなんぞ飲みながら的外れの投資銀行の経営陣批判してるぐらいなら、さっさと論文書け。ということです。

あなたが今このブログで高度な学究的霊感をえつつあると勘違いしているのは、残念ながら日本の大衆がマスコミにミスリードされて陥っている勘違いと同じものなんですよ。

論文にしたてるなら、今は看過している最低限の経済学のイロハも見直さなければならないだろうし、そうなってようやく批判・議論の対象にもなるでしょうよ。
Unknown (Lilac)
2010-01-11 18:58:53
>石川さま

>MBAなんて学問じゃありません。質草鑑定教育であって

MBAは実践を学ぶ職業訓練学校ですからね。
そゆ意味では学問ではないかも。質草鑑定と呼ぶかは好みの問題ですね(笑)

>つっきーさま

>それは大きすぎてつぶせない金融機関は米国からの無制限の資金提供を受けられるため、たとえ大ばくちに失敗してもかまわないからです。金はまた降ってくる

そう、これがひどいように思いますね。
リーマンショックによってそれが確定してしまった感じで余計です。もちろんこの辺りは米国でも問題視されて議論されてるところと思います。

>Freedomさま

>ITバブル崩壊やアジア金融危機をも想定して

ITバブルは想定してませんが、アジア金融危機、ロシア、LTCMは想定してました。
(LTCMは結果として大問題にはなりませんでしたが)

>そのレベルの問題はSECや金融庁、連銀や日銀など規制の金融当局にお任せしたい

これは確かにそうで、実際LTCMの場合などは事後対応でうまく行ったわけですが、もしかしたら大変な問題になるかもしれない「ヒヤリハット」系なわけですね。
規制しすぎるのはもちろん問題でして。

個人的には、現在の金融理論の変更、つまり相関が弱い系であることを前提とした理論を、現実に合わせて強相関に変更することで、金融商品の問題も解決される部分も多いんじゃないか、と思うのですが、実際の金融機関では、こういった理論は使い勝手が悪く遣われてない、と言う問題がある。
この辺りを何とか出来たらなあ、と思うんですよね。

>ysJournalさま
>不良債権を処理しても大丈夫な程の蓄えも有ったという事では無いでしょうか

ええ、私も不良債権を処理できたこと自体は別に問題とは思ってないんですよ。
リスクをとって利益を得たことに対して、相当の利益を得ることもね。
問題は、そうなるとアメリカの場合規制をおくことが非常に困難になってしまう、ってことが問題だと思ってます。

>haruomiさま

何に怒ってるのかよく分かりませんが、見ず知らずでブログの文章だけで、ここまで人を罵倒するのははっきり言ってとても失礼だと思います。
非常に不快です。
こういう非建設的なコメントを続けられるなら、コメントはご遠慮ください。

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