My Life After MIT Sloan

組織と個人のグローバル化から、イノベーション、起業家育成、技術経営まで。

炎のカクテルとパレンケの町-メキシコ旅行(15)

2009-04-11 23:50:12 | ●メキシコ・中南米

ヤシュチラン・ボナンパックのツアーを終えて、バスがパレンケに着く。
ADOのバスターミナルで降ろしてもらい、今夜のサンクリストバル・ラス・カサス行きのチケットを買う。

ツアーで仲良くなった、ワシントン州で農場を営むおじいさんとしばし話をして、別れる。
ワシントン州に遊びに来たときは、ウチに泊まりに来なさい、と名刺を頂く。

パレンケは本当に小さな田舎町だ。
街のはじからはじまで歩いて10分かからない。
観光客の目を向けさせる面白いものも何もない。

ツアーで出会ったヨーロッパ人の観光客が、
「パレンケは本当に街としては何も無い、汚い街だ。」と忌み嫌っていたけど、嫌われる理由もなんとなく分かる。
文化的背景を何も感じさせないのだ。
エキゾティックな街の趣とか、遺跡をほうふつとさせるかけらとかは、何にも無い。

CD屋さんから大音量で曲が流れ、レストランも安い鶏肉をビールと提供するような小汚い店ばかり。
服屋さんもも変にアメリカナイズされた安物の既製品ばかりで、伝統工芸っぽいものを売っている店は無い。
ただの発展途上国の田舎町なのだ。

だけど、私はなんとなくこの町が気に入った。
こここそ、「人が生きてる」って感じがするのだ。

観光に従事する人たちと、その人たちに食事や買い物を提供して仕事をしている人たち。
ツアーバスが朝6時から走っているような街だから、人々の生活は朝早く夜早い。
みんな、規則正しいまじめな生活をしている。
そうやって稼いだお金で、大音量で最新のヒット曲が流れる店でCDを買い、安物の既製品の服を買って、おしゃれしてるんだ。
そういう、この街の経済が端々から見えてきて、とても面白いと思った。

ソカロの中央の石段に座って、しばし街を見回す。
それから、ソカロのそばにある、この街では高級レストランに分類されると思われるレストランに入ることにした。

お、何かバーカウンターがちゃんとしてる。
中にいるのは、白人の観光客ばかり。

料理の値段は、一皿100ペソ(650円)くらいなので、この街の物価を考えれば高い方。
昨日入った店では60ペソ(400円)くらいだった。
まあ全体的にとても安いけどね…

パレンケでは川魚のティラピアが美味しいことが分かっているので、またティラピアを頼む。
ライムをふんだんにかけて、ビールで頂く。
ビールはボヘミア・オブスキュア、というメキシコにしてはちょっと濃い目の黒ビール。

店員さんのお勧めで、デザートは「クカラッチャ」というカクテルを頼むことにした。
あ、どっかで見たことがある、青い炎を上げるカクテルだ。

グラスにはテキーラ。
ブランデーグラスに入っているのはカルーア(コーヒーリキュール)。
それから炭酸飲料。

まず、金属のカップにカルーアを移し、ライターでよく熱する。
するとリキュールに青い火がつく。

おおお、美しい。。

熱した別の金属の器に、火がついたカルーアを移しかえる。
まるで青い炎が注がれているみたいで、きれい。

また移しかえる。
最後に、テキーラが入っているグラスに、このカルーアを移し、炭酸を入れる。
何も起こらない。

店員さんが、グラスを手で押さえて、振動を与えると、3つの液体が一気に混ざって、泡がばっと出る。

めまぐるしい一瞬のわざなので、写真におさめることが出来なかった。
最後はこんな感じ。

素晴らしいパフォーマンスに興奮し、それだけで美味しい気がするが、味は普通。
ただ、コーヒーリキュールに炭酸を混ぜたことは無いので、新鮮な感じ。

いやー、でもあまりにもパフォーマンスがすごいので、是非機会があったら「クカラッチャ」頼むことをお勧めします。

最後に、テキーラを頂く。
(まだ飲むのか)

メキシコで有名でアメリカでは飲めないテキーラが飲みたい、といったら、
1800とDon Julioが出てきた。
どちらも、熟成期間がもっとも長いAnejo(アニエホ)だ。

色がちょっとちがう。
薄いほうが1800のAnejoで、濃いほうがDon JulioのAnejoだ。

すっかり酔っ払って、チップもいっぱいあげて、レストランをさよならした。
11時発のサン・クリストバル・ラス・カサス行きの夜行バスに乗り込むためだ。

次の記事は→ 高原都市サンクリストバル・ラスカサスの朝-メキシコ旅行(16)

 

夜行バスでサンクリストバルに行きます。クリックして応援してください!



最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。