なんとなく

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平和について

2018-09-25 | 日記
勝者必ずしも正しからず、敗者必ずしも不正ならず、という言葉があります。

正しいものが敗れた時には、現世における正義の実現が如何に不完全であるかを示すことになります。
正しいものが苦しみ、正しくないものが栄えることは個人間においても常に見受けられることです。

戦争の絶滅のためには、消極的には戦争に原因を与える事情を除去すること、積極的には平和の諸条件を確立しなければなりません。
これには物質的及び精神的両方面があります。
物質的方面としては世界経済の再編成、国際社会における分配的正義の可及的実現、資源の公平な分配、移民の自由の確立であり、精神的方面としては各国の不健全な民族主義、国家的利己主義の克服、人種平等の理念の浸透です。

これらを実現するためには、国際政治や国際条約を含む国際法及び国際組織体のような外部的手段だけでは不十分なのです。
このような外部的手段は精神の改造の裏付けがない限り、その実現を保障することができないのです。
そのためには各国が各々独立し及び協力して国際主義的教育を国民の間に徹底させなければなりません。

国際社会において国家間の相互連帯の関係が深化し、国際的良心が鋭くなって来るに従って、正しい世論の成立が容易になり、戦争によって平和を乱す国に対する共同の制裁という意味での、共同戦線が成立する可能性が漸次増大する傾向にあるため、正当原因を有する側の国が勝利を得る可能性が増大しつつあるのです。