車検で入庫したトレーラー…
今回がウチには初入庫の車両で以前は別の整備会社で整備されていた様です。
BPW3軸車…
車両をリフトアップし足廻りをバラす段階でイコライザーやトルクロッドにガタが無いかを点検するんですが…
2-3軸間のイコライザーがガタガタ…
なので、車検整備と合わせてイコライザーも修理する事に…
まずは足廻りをバラし…
イコライザーを取り外す為にナットを緩めようとすると…
溶接してある…(-_-;)
通常ならこのタイプにはナットの緩み防止にロックワッシャーを使用してるんですが…
そのワッシャーが割れたからかどうかは分かりませんがナットとボスが溶接されてます…
(溶接がヘタクソだからくっ付いてないけど…)
お客様が知らないか、分からないかをいい事にとんでもない手抜き整備がされてますね…
ロックワッシャーなんかたかだか数百円ですよ⁉︎
それを換えずに溶接するなんてどんな思考してんだよ…って思います。
呆れながらも…
イコライザーを取り外す為にピンを抜くと…
ガタガタに減ってますが、そんな事よりも…
何か気になりません⁇
気付く方はもう既にお気付きの事かと思いますが…
グリスが全く付着してないんです。
3ヶ月点検も記録上はやってありますが…
本来ならグリスでベタベタの筈のイコライザーピンにはグリスどころか油分は一切ありません…
コレは…かなり長い事グリスアップされてない証拠です…
いい加減な整備ですね…
これは経年劣化というより、グリス不足が原因の摩耗でしょう…
当然、このまま放置され摩耗が進むとイコライザー破損にも繋がります。
イコライザーを取り外し…
古いグリスをスチームで洗浄…
プレスでブッシュを抜き取ります。
これがめちゃくちゃ固いんです…
今回はメーター読みで32トンの圧力で抜けてきましたが…
たまにプレス機のMAX圧力をかけても抜けないケースがありますが、そんな時は酸素でブッシュを切断した方が早いです。
抜き取ったブッシュ…
カジりが酷いです…
イコライザー側も…
ボス内径をキレイに磨きます。
バリなどは完全に取っておかないと圧入時に新品ブッシュが変形しちゃいます…
新品のピンとブッシュ…
もともと付いてるブッシュは1本物ですが供給されるブッシュは分割タイプです。
で、コレも圧入する向きが決まってるんです…
こちらはグリス溝が切り抜いてありますが…
反対は切り抜いてありません。
グリスニップルからグリスを注入すると矢印の穴から出てきますが…
当然グリスは真ん中から両サイドに向けて進んでいくので、ブッシュのグリス溝の切り抜いてある方を内側にしておかないと細部までグリスが行き渡りません。
当然⁉︎…ですが以前ウチのA氏は逆向きに圧入してました…
何も考えないメカニックの仕事はどんなミスをするのかだいたい予想がつきます…笑
そのほとんどが単純なミス。
結果的にその時は何事も無く済んでもいずれ必ず大きなミスをします。
そうなると必然的にリスクの低い仕事しかさせられませんよね…
身内の愚痴はこのあたりにしておいて作業の続きを…
ブッシュを圧入していきます。
圧入圧力に注意しながら…
ボス内面のバリ取りが不十分だと目では分からない程ですが、ブッシュが変形しちゃいます。
圧入する段階でプレス圧が上がっちゃうと、もう既に変形してる可能性が高いですね…笑
シャックルブッシュなんかもそうですが、この手のブッシュは意外とデリケートです…
で、ピンが手で簡単に入るかを確認…
もともとブッシュの抜け止めのポンチがされてるので、新品のブッシュを入れたらやるようにはしてるんですが…
あんまり意味ない様な気もします…笑
ハンガー側も無理なく入るように磨きと確認など…
ブッシュにモリブデングリスを薄く塗りイコライザーの取り付け。
イコライザーの指定グリスはモリブデンです…
旧タイプはロックワッシャータイプですが、現行はキャッスルナットに変更されてます。
締め付けトルクは250Nm…
グリスニップルも新品に交換してモリブデングリスを注入…
補修塗装をしてイコライザーの作業は完了。
あとは車検整備を…
ハブを組み付けてホイールナットの締め直しなど…
完成です…
あとは完成検査をして終了です。
今回がウチには初入庫の車両で以前は別の整備会社で整備されていた様です。
BPW3軸車…
車両をリフトアップし足廻りをバラす段階でイコライザーやトルクロッドにガタが無いかを点検するんですが…
2-3軸間のイコライザーがガタガタ…
なので、車検整備と合わせてイコライザーも修理する事に…
まずは足廻りをバラし…
イコライザーを取り外す為にナットを緩めようとすると…
溶接してある…(-_-;)
通常ならこのタイプにはナットの緩み防止にロックワッシャーを使用してるんですが…
そのワッシャーが割れたからかどうかは分かりませんがナットとボスが溶接されてます…
(溶接がヘタクソだからくっ付いてないけど…)
お客様が知らないか、分からないかをいい事にとんでもない手抜き整備がされてますね…
ロックワッシャーなんかたかだか数百円ですよ⁉︎
それを換えずに溶接するなんてどんな思考してんだよ…って思います。
呆れながらも…
イコライザーを取り外す為にピンを抜くと…
ガタガタに減ってますが、そんな事よりも…
何か気になりません⁇
気付く方はもう既にお気付きの事かと思いますが…
グリスが全く付着してないんです。
3ヶ月点検も記録上はやってありますが…
本来ならグリスでベタベタの筈のイコライザーピンにはグリスどころか油分は一切ありません…
コレは…かなり長い事グリスアップされてない証拠です…
いい加減な整備ですね…
これは経年劣化というより、グリス不足が原因の摩耗でしょう…
当然、このまま放置され摩耗が進むとイコライザー破損にも繋がります。
イコライザーを取り外し…
古いグリスをスチームで洗浄…
プレスでブッシュを抜き取ります。
これがめちゃくちゃ固いんです…
今回はメーター読みで32トンの圧力で抜けてきましたが…
たまにプレス機のMAX圧力をかけても抜けないケースがありますが、そんな時は酸素でブッシュを切断した方が早いです。
抜き取ったブッシュ…
カジりが酷いです…
イコライザー側も…
ボス内径をキレイに磨きます。
バリなどは完全に取っておかないと圧入時に新品ブッシュが変形しちゃいます…
新品のピンとブッシュ…
もともと付いてるブッシュは1本物ですが供給されるブッシュは分割タイプです。
で、コレも圧入する向きが決まってるんです…
こちらはグリス溝が切り抜いてありますが…
反対は切り抜いてありません。
グリスニップルからグリスを注入すると矢印の穴から出てきますが…
当然グリスは真ん中から両サイドに向けて進んでいくので、ブッシュのグリス溝の切り抜いてある方を内側にしておかないと細部までグリスが行き渡りません。
当然⁉︎…ですが以前ウチのA氏は逆向きに圧入してました…
何も考えないメカニックの仕事はどんなミスをするのかだいたい予想がつきます…笑
そのほとんどが単純なミス。
結果的にその時は何事も無く済んでもいずれ必ず大きなミスをします。
そうなると必然的にリスクの低い仕事しかさせられませんよね…
身内の愚痴はこのあたりにしておいて作業の続きを…
ブッシュを圧入していきます。
圧入圧力に注意しながら…
ボス内面のバリ取りが不十分だと目では分からない程ですが、ブッシュが変形しちゃいます。
圧入する段階でプレス圧が上がっちゃうと、もう既に変形してる可能性が高いですね…笑
シャックルブッシュなんかもそうですが、この手のブッシュは意外とデリケートです…
で、ピンが手で簡単に入るかを確認…
もともとブッシュの抜け止めのポンチがされてるので、新品のブッシュを入れたらやるようにはしてるんですが…
あんまり意味ない様な気もします…笑
ハンガー側も無理なく入るように磨きと確認など…
ブッシュにモリブデングリスを薄く塗りイコライザーの取り付け。
イコライザーの指定グリスはモリブデンです…
旧タイプはロックワッシャータイプですが、現行はキャッスルナットに変更されてます。
締め付けトルクは250Nm…
グリスニップルも新品に交換してモリブデングリスを注入…
補修塗装をしてイコライザーの作業は完了。
あとは車検整備を…
ハブを組み付けてホイールナットの締め直しなど…
完成です…
あとは完成検査をして終了です。
10トンでも8割は抜けてくれるんですが、究極に固いやつはやはり20トンあると心強いです…
会社との長い交渉…
頑張って下さい…笑
早速のお返事ありがとうございます。
20トンのポートパワーですか。あったら効率いいでしようね。
会社と長い時間かけて交渉してみようとおもいます。笑。
今回のピンはさほど苦労はしませんでしたが、確かに固着が酷いケースはありますよね…
ウチでは叩いて抜けそうになければ20トン仕様のポートパワーをフレーム内側にセットして、圧をかけながらハンガーのボス部を酸素で熱しながら外してます…
車両によってはABSモジュレータを外さないと出来ないケースもありますが、この方法だと片側15〜30分程で外せるので体力的にもかなり楽になりますよ^ ^
グリスが全く付着してく、錆び付いたイコビン。すんなり抜けましたか?
当工場では、固着して抜けない事が年に数回はあります。
ビン1本ぬくのに大ハンマーで1~2時間叩く事があります。
効率の良い作業方ないですか?
東急のダブルナットのタイプですか⁉︎
確かに固いですが、ウチではプーラーで抜けなかった事は無いですね…
ドラムが減り過ぎてシューが引っ掛かってるとかはありませんか⁇
アウターベアリングが固いだけであればやはりプーラー以外に方法が無いように思います…(^_^;)
ウチも今東急の3軸トレーラーでBPW足では
無いですが車検中なんです。
6輪中5輪のハブアウターベアリングが硬くて外れず、
ハブを脱着出来ずにいます。
今回日にちがもらえなかったので、後日この修理で
お預かりする事にしたのですが、なにか良い知恵ないでしょうか?
私などには身に余るお言葉です…(^_^;)
特に人間性なんかはロクなもんじゃないと思いますよ…
基本、文句や愚痴ばかり言ってますから…笑
ただ、こんなブログでも何かの役に立ち、そうやって言って頂けるのは嬉しいですm(_ _)m
これからもマイペースに続けていこうとは思っておりますのでよろしくお願いします^ ^
自作の台車…
アレはベアリング用台車として作ったんですが、他の用途にも意外と役に立ってます…^ ^
是非真似て下さい…
あ、ただキャスターは交換出来る仕様にした方がいいですよ…笑
(私は面倒くさがって溶接で付けた為、交換に苦労しました…笑)
ひと月ほど前よりこちらのブログを拝見させてもらってます。
mikiaxisさんの自動車整備の技術力や整備に対する思い、人間性、どれをとっても参考になる事ばかりで、色々と勉強させてもらってます。
このブログを読む前はイライラしながら仕事してる事も多かったのですが、今は時おりあなたの冷静で丁寧な言葉が頭をよぎり、イレギュラー発生時にもその言葉を思い出し頭を整理する事により、イライラする事が少なくなり冷静に対処できるようになりました。
独学自営で始めた自分なんですが、前の都条例等の排ガス規制により一挙にお客さんの車が入れ替わり、以来、エンジンの不具合からは逃げていた自分でしたがあなたの探究心を見て、いかに自分が本気で取り組んでいない事に気付かされました。
これからもお体に気をつけてですがブログの方も絶対に続けていって頂けたらなと思います。
今回チラッと見えた自作と思われる台車もとても素敵でした。是非真似をさせて頂きたいと思います。
最高なブログをありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
東京隅っこの修理屋より。
画像見ました…^ ^
結構な摩耗ですが、メッキがかかると不思議とそういう加工品に見えてきますね…笑
ロックワッシャーなんて数分もあれば交換出来るのにその手間を面倒くさがり溶接するっていうのが理解に苦しみますね…
溶接機を用意する方が面倒くさい気がするんですけどねぇ…笑
実際ウチの周りでは車検でイコライザーやトルクロッドにガタがあっても見て見ぬフリする業者は多いですね…(^_^;)
今まで他所で整備してた車両はほぼガタがあります…笑
パスワードは「20170330です」
http://30d.jp/satota/3
30日経過すると、消えちゃいますのでご注意。
( 早期に削除する場合もあります )
8穴車の割には、あまりくたびれた感が無いですねー。
リーフサスと言うこともあるのでしょうか、
イコライザ周りのトラブルは多いですよね。
ストッパプレートがヘロヘロになっているという理由で、
これ以上曲げてもストッパとして効かない ---> 何かして止めなきゃ
---> 溶接でチョン付け、という図式なのでしょうか。
ピンのストッパプレートへの溶接はたまに見ますね。
再使用するなら一回外して、伸して使えばいいのにと思いますが、
「1度ナットを外す」という行為が必要になるので、
安易に「チョン付け」という方向に進んでしまうのでしょう、きっと。
( 再使用すること自体、アレです、けど )
説明用で使い込んだイコライザピンの現物持ってます。
BKT当り部位とイコライザ当り部位の磨滅方向が違うので、段になっているヤツですが、
ブログのピンよりも、もうちょっとセクシーな形状になってます。
見せられるように、メッキしてもらったので、整備関連の話をする際に使っています。
ひととうり見せてから、「これ何か気付いたこと有ります?」って聞きます。
「え?」ってなったところで、「これ元々、ストレートなんですよね」
というと、みんな黙りこみます。
その後「やっぱりグリスはくれないとねー」というと、皆さん理解して頂けます。
気になる現物の写真はこちら↓ パスワードは「20170330です」
http://30d.jp/satota/1
30日経過すると、消えちゃいますのでご注意。