26年式のQPG-PK39コンドル…
もともと2月の初め頃にエンジンの調子がたまにおかしくなる…との事で入庫があったコンドル。
実際その時はエンジンの調子も良く不具合は確認出来ず…
診断機で過去履歴を確認するもナシ。
更に荷下ろしの為エンジン切ると再始動出来ない事があるらしく、プライミングポンプをポンピングするとかかる⁉︎…との事でしたがこちらも確認出来ず…
定期メンテナンスはキチンと行っており走行距離もまだ10万キロほど…
その時はお客の了承を得て、とりあえずメインとプレの燃料エレメント両方を換えてエア抜きもしっかり行い、様子を見てもらう事になったんですが…
その後もたまに症状が発生するようでエンジン回転が不安定になり止まりそうになる事も…
で、もう一度入庫してもらい点検する事に…
とはいえ症状も出ないし故障コードも無いのでどこを調べていいやら…
燃料系…いや、制御系統かも…いやいやセンサー類の不具合かもしれない…と雲を掴むような状態で…
その時はエンジンの調子は良いもののデータ上での燃圧が若干不安定だったんです…
こちらがその動画
インジェクター制御圧力…というのが燃圧です。
で、このGH-7 はコモンレールシステムはデンソー製を採用してるんですが症状が確認出来てないのであくまでもデータだけでの推測になっちゃいますが、燃圧が安定しないのはSCVかな…なんて思いつつ。
単品設定もあるのでお客様にはとりあえずSCVは
交換してみましょうか…という話をしてその日も一旦車をお返ししたんです。
部品だけ手配しておき後日入庫してもらう予定だったんですが、その数日後にお客様からエンジン止めたら再始動出来なくなった…
何をやってもかからない…という事で出張で見に行く事に…
走る事1時間…
現地に到着。
僻地です。笑
まずは故障コードを確認すると…
故障コード無し…
やっぱり…
クランキングをするとセルモーターは元気よく回りますがエンジンがかかる気配はまるでナシ。
現在のデータを確認してみると…
ん⁇
エンジン停止状態なのに燃圧が49MPaもある…⁉︎
通常はエンジン停止時は燃圧は徐々に下がってきて0付近まで下がるはずなんですが…
いやいやそんな訳無いだろ、表示がバグってるだけでしょう…という事でもう一回クランキング。
するとクランキング時に60MPaまで上昇してその後57MPa辺りで止まり、しばらく放置しても下がる気配は無く…
停止状態の燃圧としては明らかに異常なので、本当にそんな圧力なのかを調べる為に1番のインジェクションパイプを恐る恐る(本当に57MPaあったら危険なので…)緩めてみると…
なんのこっちゃない。
実際には燃圧はまるでかかっておりませんでした…
という事は、もしかしてコレ…
で、試しに燃圧センサーのコネクタを抜いてみると…
未対応…となり…
コネクタを再接続すると…
0.00MPa表示に。
その後クランキングしてみると…
見事にエンジン始動…笑
もしかしてコレが原因だったりして…⁉︎
正直まだ確信は持てませんが…
今回やっと症状と不具合時のデータが確認出来て、修理の方向性がようやく見えてきた感じ…
少なくとも燃圧センサーの数値が実際の燃圧とズレていたのは間違い無く、数値が正常に戻った途端エンジンも始動出来たので、センサーは交換してみる事にしました。
で、部品を手配しておき今回の入庫です。
結果的にセンサー単体では供給されておらずコモンレールASSYになっちゃいましたが…
早速作業開始…
EGRパイプを取り外すと…
やっぱりコテコテ…
トラブルの温床です。
ブローバイガスとEGRの最悪コンビ…
インマニも当然…
オイルエレメントも取り外してようやくコモンレールも取り外し…
新品のコモンレールをサッサと取り付け。
インジェクションパイプは新品に交換。
高圧パイプなので基本的には外したら交換します…
インテークを組み付ける前にカーボンの除去。
最近は意地になってキレイにするのは辞めました…笑
出来る範囲でほどほどに…
どんなに掃除してもまたすぐに溜まりますから…
オイルエレメントも取り付けてコモンレールは完成…
後はSCVの交換を…
これがまたやりにくいトコに付いてる…
取り外したSCVの抵抗を測定…
8.4Ω…
新品のSCVは…
8.0Ω…
若干の差はありますね…
ガイドボルトが同封されてます…
で、なんだかんだでSCVも交換して後は燃料エレメントの交換。
ちなみに整備書を読む限りだとSCVやサプライポンプを交換しても機差学習は必要無いみたいです…
メインフィルターの交換と…
サブフィルターの交換。
セジメンターですね…
中にある赤いリングは軽油より重く水より軽い比重で作ってあり、燃料内に水が溜まってくると浮いてくるんです。
最近はほとんどの車がフローセンサが付いており水が溜まるとメーター内にランプを点灯させるんですが、このリング式は教えてくれないので目視で点検する必要があります…
2月にも交換してるんですがSCVもコモンレールも交換したのでついでに新品に。
にしてももう汚れてる…
交換してエア抜き作業を…
で、エンジンを始動する前に診断機を繋ぎデータを確認すると…
焦って画像撮り忘れたんですが…
あったはずのインジェクター制御圧力…という項目がどこにも見当たらず…
え?なんで⁇…
おまけにエンジンかからず…
マジかー(;´д`)
嫌な汗をかきましたが、その後少し落ち着きを取り戻し…笑
センサーとパラメータ値モニターを確認。
するとやっぱり燃圧だけ表示が空欄…
ちなみにその下にフューエルプレッシャーという項目がありますが、コレは恐らくフューエルテンプの間違いです…
以前、数字の変化が圧力にしてはおかしいな…と思ったので通常のデータ項目の燃温を華氏から摂氏に(通常のデータは全て華氏表示…)変換したらドンピシャで数字が合ったので、それ以来コレは燃温と認識してます…笑
こちらはアップデートで改善してもらいましょう。
で、何度か通信を切ったり繋げたり…を繰り返してたらいつの間にか項目が復活…
何故でしょう…⁉︎
分かりません。
クランキングすると無事にエンジンも始動…
とりあえずホッとしました。笑
データ上の燃圧は…
SCV交換後の燃圧
安定してます…
燃圧が安定しなかったのはSCVで間違いなさそうですね…
とりあえず燃圧は安定しましたが、エンジンがかからない症状も燃圧センサーを交換した事で治ってくれると良いんですけどねぇ…
後はエンジン廻りをスチームでキレイに掃除して納車です…
再入庫しない事を願いながら…笑
次はギガのオイル漏れ修理です…
これまた内容が濃いんだよな…
今週は納期に追われる仕事ばかりなので胃が痛いです…笑
もともと2月の初め頃にエンジンの調子がたまにおかしくなる…との事で入庫があったコンドル。
実際その時はエンジンの調子も良く不具合は確認出来ず…
診断機で過去履歴を確認するもナシ。
更に荷下ろしの為エンジン切ると再始動出来ない事があるらしく、プライミングポンプをポンピングするとかかる⁉︎…との事でしたがこちらも確認出来ず…
定期メンテナンスはキチンと行っており走行距離もまだ10万キロほど…
その時はお客の了承を得て、とりあえずメインとプレの燃料エレメント両方を換えてエア抜きもしっかり行い、様子を見てもらう事になったんですが…
その後もたまに症状が発生するようでエンジン回転が不安定になり止まりそうになる事も…
で、もう一度入庫してもらい点検する事に…
とはいえ症状も出ないし故障コードも無いのでどこを調べていいやら…
燃料系…いや、制御系統かも…いやいやセンサー類の不具合かもしれない…と雲を掴むような状態で…
その時はエンジンの調子は良いもののデータ上での燃圧が若干不安定だったんです…
こちらがその動画
インジェクター制御圧力…というのが燃圧です。
で、このGH-7 はコモンレールシステムはデンソー製を採用してるんですが症状が確認出来てないのであくまでもデータだけでの推測になっちゃいますが、燃圧が安定しないのはSCVかな…なんて思いつつ。
単品設定もあるのでお客様にはとりあえずSCVは
交換してみましょうか…という話をしてその日も一旦車をお返ししたんです。
部品だけ手配しておき後日入庫してもらう予定だったんですが、その数日後にお客様からエンジン止めたら再始動出来なくなった…
何をやってもかからない…という事で出張で見に行く事に…
走る事1時間…
現地に到着。
僻地です。笑
まずは故障コードを確認すると…
故障コード無し…
やっぱり…
クランキングをするとセルモーターは元気よく回りますがエンジンがかかる気配はまるでナシ。
現在のデータを確認してみると…
ん⁇
エンジン停止状態なのに燃圧が49MPaもある…⁉︎
通常はエンジン停止時は燃圧は徐々に下がってきて0付近まで下がるはずなんですが…
いやいやそんな訳無いだろ、表示がバグってるだけでしょう…という事でもう一回クランキング。
するとクランキング時に60MPaまで上昇してその後57MPa辺りで止まり、しばらく放置しても下がる気配は無く…
停止状態の燃圧としては明らかに異常なので、本当にそんな圧力なのかを調べる為に1番のインジェクションパイプを恐る恐る(本当に57MPaあったら危険なので…)緩めてみると…
なんのこっちゃない。
実際には燃圧はまるでかかっておりませんでした…
という事は、もしかしてコレ…
で、試しに燃圧センサーのコネクタを抜いてみると…
未対応…となり…
コネクタを再接続すると…
0.00MPa表示に。
その後クランキングしてみると…
見事にエンジン始動…笑
もしかしてコレが原因だったりして…⁉︎
正直まだ確信は持てませんが…
今回やっと症状と不具合時のデータが確認出来て、修理の方向性がようやく見えてきた感じ…
少なくとも燃圧センサーの数値が実際の燃圧とズレていたのは間違い無く、数値が正常に戻った途端エンジンも始動出来たので、センサーは交換してみる事にしました。
で、部品を手配しておき今回の入庫です。
結果的にセンサー単体では供給されておらずコモンレールASSYになっちゃいましたが…
早速作業開始…
EGRパイプを取り外すと…
やっぱりコテコテ…
トラブルの温床です。
ブローバイガスとEGRの最悪コンビ…
インマニも当然…
オイルエレメントも取り外してようやくコモンレールも取り外し…
新品のコモンレールをサッサと取り付け。
インジェクションパイプは新品に交換。
高圧パイプなので基本的には外したら交換します…
インテークを組み付ける前にカーボンの除去。
最近は意地になってキレイにするのは辞めました…笑
出来る範囲でほどほどに…
どんなに掃除してもまたすぐに溜まりますから…
オイルエレメントも取り付けてコモンレールは完成…
後はSCVの交換を…
これがまたやりにくいトコに付いてる…
取り外したSCVの抵抗を測定…
8.4Ω…
新品のSCVは…
8.0Ω…
若干の差はありますね…
ガイドボルトが同封されてます…
で、なんだかんだでSCVも交換して後は燃料エレメントの交換。
ちなみに整備書を読む限りだとSCVやサプライポンプを交換しても機差学習は必要無いみたいです…
メインフィルターの交換と…
サブフィルターの交換。
セジメンターですね…
中にある赤いリングは軽油より重く水より軽い比重で作ってあり、燃料内に水が溜まってくると浮いてくるんです。
最近はほとんどの車がフローセンサが付いており水が溜まるとメーター内にランプを点灯させるんですが、このリング式は教えてくれないので目視で点検する必要があります…
2月にも交換してるんですがSCVもコモンレールも交換したのでついでに新品に。
にしてももう汚れてる…
交換してエア抜き作業を…
で、エンジンを始動する前に診断機を繋ぎデータを確認すると…
焦って画像撮り忘れたんですが…
あったはずのインジェクター制御圧力…という項目がどこにも見当たらず…
え?なんで⁇…
おまけにエンジンかからず…
マジかー(;´д`)
嫌な汗をかきましたが、その後少し落ち着きを取り戻し…笑
センサーとパラメータ値モニターを確認。
するとやっぱり燃圧だけ表示が空欄…
ちなみにその下にフューエルプレッシャーという項目がありますが、コレは恐らくフューエルテンプの間違いです…
以前、数字の変化が圧力にしてはおかしいな…と思ったので通常のデータ項目の燃温を華氏から摂氏に(通常のデータは全て華氏表示…)変換したらドンピシャで数字が合ったので、それ以来コレは燃温と認識してます…笑
こちらはアップデートで改善してもらいましょう。
で、何度か通信を切ったり繋げたり…を繰り返してたらいつの間にか項目が復活…
何故でしょう…⁉︎
分かりません。
クランキングすると無事にエンジンも始動…
とりあえずホッとしました。笑
データ上の燃圧は…
SCV交換後の燃圧
安定してます…
燃圧が安定しなかったのはSCVで間違いなさそうですね…
とりあえず燃圧は安定しましたが、エンジンがかからない症状も燃圧センサーを交換した事で治ってくれると良いんですけどねぇ…
後はエンジン廻りをスチームでキレイに掃除して納車です…
再入庫しない事を願いながら…笑
次はギガのオイル漏れ修理です…
これまた内容が濃いんだよな…
今週は納期に追われる仕事ばかりなので胃が痛いです…笑
こちらは今日は一人事務所でのんびり
仕事してますが・・・・
なんでこんな天気の良い日に仕事せにゃらんの!?
新調したカメラ引っ提げて横須賀まで写真撮りに
行きたいのに・・・・・・(泣)
自分の休みの日に限って雨降るし・・・・・(--;)
今月に入り、自分が担当での厄介な修理は
無くなりましたが、先週は結構精神的に荒むほど
修理依頼の電話が鳴りっぱなしでした。
また濃い内容の修理でしたね(^^;
大変失礼ではあるのですが、とても参考に
なるので読んでて楽しいです!
ウチではまだこういった症状の車に遭遇したことが
無いので、勉強になります!
日曜日も仕事とは大変ですね…(^_^;)
ご苦労様です…m(_ _)m
天気の良い日は仕事も程々に…ですね。笑
カメラを持って横須賀ですか⁉︎
もしかして横須賀基地でしょうか⁇
私の親戚が横浜に住んでおり、やはりカメラを持って横須賀に行く…というのを聞いた事があります…
ウチではGHエンジン自体の管理車両が少ないので圧倒的にデータも少ないので苦労するんですよね…笑
こんばんわ~。
日記の内容から2年近くたちますが、内容を拝見させてもらうと燃料エア抜きの写真が・・・
これは! いいチャンスかもと? という事でお話をお聞かせください。
おなじ26年4t車 GHエンジン 燃料メインエレメントを交換しプライミングをペコペコ押しても燃料が上がる気配すらない・・・
な、なんで??? プレ側も燃料満タン! エア噛みナシ! 100回押せどブリダーから出てこない・・・
エレメントを取出し再び挑戦するが、燃料が増えてくる様子もなくいやな予感が(笑)
ダイヤフラムがパンクしてる? チェックバルブにゴミ? と思いながら押し続けるも断念・・・燃料を満たしてセルで強制圧送しエンジンはかかりましたが・・・
部品を確認すると、分解は出来るが部品設定はナシ!ケースAssy供給で4万
とお高いんでビックリという訳で
長くはなりましたが、当時のエア抜の感触などお聞かせいただければと思います。
GH7エンジンの燃料エア抜きですが…
プライミングポンプのダイヤフラムが駄目になってるケースはたまにあります(^_^;)
同じくいくらポンピングしても燃料が上がってこない事も経験しました。
基本的には交換をお勧めしますが値段を聞くとお客様も躊躇う事もしばしば。笑
そんな時はエア抜きのブリーダーからバキュームで燃料を吸い上げる方法で対応してました…
車検時にしか燃料エレメントを変えない場合はそれでもよっぽど大丈夫ですが、プライミングポンプがイかれた状態だと万が一燃料切れの場合、出先でエア抜きが出来ないので本来なら修理しておくのが理想でしょうね…
ただしお客様が『出先で燃料切れなんてありえねーぜ!』と言うならそのままですけどね…笑