WEBマスターの読書日記

「木戸さんがこんなマメだったなんて」と大方の予想を裏切って続いているブログ。本、映画、感じたことなどをメモしています。

『タイプライターの追憶』(著者:片岡 義男)

2017-02-12 19:06:46 | 本と雑誌

「ファッションショーをやることになったので、木戸さん、ご協力お願いします」と言われて、てっきり服や会場のクリエイティブチェックと思い「はい、いいですよ」と気軽に返事してしまった自分を、その後の激務の中で何度か悔やむことになったイベントが今週、無事に終わった。何のかの言ってチームワーク良く楽しかったなあと一息ついて、さしいれで頂いたホットチョコレートを飲み終わったとたん、チラチラ風花が舞っている寒さなのにどーっと尋常じゃない汗が吹き出す。年明けからずっと眠れない日が続いたし、肩や背中どころか肋骨のまわりまでガッチガチにこわばってるし、きっと免疫も弱ってるから、これは風邪で倒れるな・・・と思いきや、一晩寝たら、意外に体が軽くなった。なにこれ、急激な新陳代謝?

週末の読書は、佐藤秀明氏の写真をたっぷり使った、とても素敵な作品。カーテンを題材にした挿話がしびれるくらい美しい。片岡義男の小説に出てくるヒロインは、美人で聡明で、茶目っ気もあってセンスのいい女性ばかりであるが、これは後半に珍しく、あまりの激しい怒りにプツッと切れるシーンの描写があって記憶に残っていた。それでも、相手の男を罵倒してなじり倒したい感情を、40分と一杯の熱い紅茶で何とか自分の中に抑えて、冷静になってから、穏やかに連絡を取る。ぜったい私には無理。というかきっとたいていの人にも無理。どんなに大切で壊したくない関係でも、こんなことされたらストレートに憤激して電話をかけてしまう。などとすっかり作中の世界に入り込み、あっという間に読み終わってしまった。

久しぶりに土日をリラックスして過ごし、熟睡し、整体と美容院に行き、健康を取り戻した気分。ところで突然の発汗の話をしたら、友人から「それってやっぱり、ホットフラッシュじゃない?」と意地悪なコメントが。まだ更年期じゃありません! あと、怒って言いたいことを抑えておけなくなったらトシなんだそうだ。う、怒りの電話をするとか言ってないで、気をつけなきゃ。

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