ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

イパネマの娘 (The Composer Of Desafinado,Plays)

2007年08月11日 | 名盤


 暑い日が続きますね~
 体中の水分が煮立って蒸発してしまいそうです。
 そんな時はビールでもグイッとあおりながら、暑気払いになるような音楽を聴くのが一番です。
 といってもぼくはアルコールを嗜まないので、氷をいっぱいいれた冷た~いお茶を飲みながら、今日はボサノヴァを聴いています。
 言わずと知れたアントニオ・カルロス・ジョビンのCDです。


 今年はなんでもジョビン生誕80周年らしいですね。また、ブラジルでボサノヴァのレコーディングが初めて行われてから50年目になります。こうしたことを受けて、今「This Is Bossa Nova」という、ボサノヴァの歴史を振り返る映画が上映されています。また、ジョビン関連のCDなどもぞくぞくリリースされているようですね。


     


 それはともかく、この「イパネマの娘」というCDには、表題曲を始め、「おいしい水」「お馬鹿さん」「コルコヴァード」「ワン・ノート・サンバ」「メディテーション」「ジャズ・サンバ」「ノー・モア・ブルース」「ディサフィナード」などなど、ボサノヴァの名曲が数多く網羅されています。軽やかなメロディーもあれば、日本人好みのマイナーなメロディーもあったり、ひとくちにボサノヴァと言っても、さまざまなタイプの曲があるのが分かります。
 また「イパネマの娘」は、ビートルズ・ナンバーに次いでカヴァーされることの多い曲だと言われています。


     
     リオの町が一望できる「コルコヴァードの丘」


 全曲、ジョビンの作です。作詞にはネウトン・メンドンサとヴィニシウス・ジ・モライスのふたりが協力しています。このふたりはジョビンと組んで、数多くの名作を発表しています。


 横に気だるげに揺れるギターのカッティング、シングル・ノートでコロコロと転がるように弾かれるピアノ、クールに締まったストリングスのアンサンブル、やさしい風を思わせるようなフルートの音色など、どれをとっても涼しげです。
 きらめく陽光を感じさせながらも、どこか哀愁の漂うサウンドが心に沁みます。


     
 
 
 あえてクーラーをかけずに、冷たい飲み物を片手に、自然の風を受けながら聴くのが良いかも。
 いやそれよりも、人影もまばらな海に行って、日陰に寝そべりながらボサノヴァを聴くのが一番心地良いかもしれませんね。
 あるいは、気持ちのよい午睡のBGMなんかにどうでしょうか。



◆イパネマの娘/The Composer of Desafinado, Plays
  ■演奏
    アントニオ・カルロス・ジョビン/Antonio Carlos Jobim
  ■録音
    1963年5月9~10日 (ニューヨーク)
  ■リリース
    1963年8月
  ■プロデュース
    クリード・テイラー/Creed Taylor
  ■レコーディング・エンジニア
    フィル・ラモーン/Phil Ramone
  ■収録曲
    01 イパネマの娘/The Girl From Ipanema (Jobin - DeMoraes)
    02 平和な愛/O Morro (Jobin - DeMoraes)
    03 おいしい水/Agua De Beber (Jobin - DeMoraes)
    04 夢見る人/Dreamer (Jobim)
    05 ファヴェラ/Favela (Jobin - DeMoraes)
    06 お馬鹿さん/Insensatez (Jobin - DeMoraes)
    07 コルコヴァード/Corcovado (Jobim)
    08 ワン・ノート・サンバ/One Note Samba (Jobin - DeMoraes)
    09 メディテーション/Meditation (Jobin - DeMoraes)
    10 ジャズ・サンバ/Jazz Samba (So Danco Samba) (Jobin - DeMoraes)
    11 ノー・モア・ブルース/No More Blues (Chega De Saudade) (Jobin - DeMoraes)
    12 ディサフィナード/Disafinado (Jobim - Mendonca)
  ■録音メンバー
    アントニオ・カルロス・ジョビン/Antonio Carlos Jobim (piano, guitar)
    ジミー・クリーヴランド/Jimmy Cleveland (trombone)
    レオ・ライト/Leo Wright (flute)
    ジョージ・デュヴィヴィエ/Georgr Duvivier (bass)
    エディソン・マチャド/Edison Machado (drums)


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8 コメント

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こんばんわんだふる~♪ (Nob)
2007-08-11 21:46:23
何と! MINAGIさんもジョピンですか!
なるほど、イパネマで来ましたね。 ライバルだわ・・・
ジョピンの生誕80周年だとは知りませんでした。
事前に教えてくれれば・・・(笑)
海辺の木陰で優雅に聴きたいですが、今日は炎天下のお墓参りでございました~ 
ナムナム・・・
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Unknown (ジェイ)
2007-08-11 22:35:21
私もこのところラテンだの、サンバだの、ボサだのってのに惹かれいる一人であります。
なつ~!!!って感じになりますよね。
それにしてもこのテのリズムは難しい。。
私、鈍いからついていくのが大変です。
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Nobさん (MINAGI)
2007-08-12 09:45:33
グッモーニン~♪

いや~、ここのところの暑さをしのぐにはジョビンしかないでしょう。(^^)
ジョビン生誕80周年に加え、ボサノヴァ誕生50周年でもあるらしいです。ぼくもさっき知ったばかりです~
さすがにお墓参りにはジョビンは合いませんな~。ちなみに我が家は今日法事です・・・。
ナムナム~
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ジェイさん (MINAGI)
2007-08-12 09:52:13
>ラテンだの、サンバだの、ボサだの
 やはりこのテのリズムが似合うのは「夏」ですよね。しかもマイナー系のメロディーの曲もたくさんあったりするので、日本人にはとくに親しみやすいと思われます。
 たしかに独特のリズムですからね~。でも気にせず、自然体で楽しみましょう~(^^)
 
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Unknown (土佐のオヤジ)
2007-08-12 14:39:01
こんにちわ。
アントニオ・カルロス・ジョビンって人、ボサノバの元祖みたいな人ですよね~。
あんまり詳しく知らないのですが、「イパネマの娘」は大好きな曲ですね。
やっぱ、MINAGIさんの言う通り、ボサノヴァは夏に限ります。ビール飲みながら・・・・。
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あつー (ろ~ず)
2007-08-12 17:04:59
イパネマの娘 という文字をみただけでなんだかすーと涼しい気になりました。
条件反射なんでしょうか。

背中では甲子園の中継が、声援とタイコの音がよけい暑さを誘います。

ジョビンまるごと1枚ってきいたことないんですが、曲目みるととてもよさそうですね。
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土佐のオヤジさん (MINAGI)
2007-08-12 19:08:14
こんにちは~
ジョビンはどうもブラジルの国民的音楽家だったようです。彼が亡くなった時には大統領令が発され、国民が三日間喪に服したとか、彼の名を冠した空港があるとか。(出典:音楽回顧録 by Nobさん)
ビールを飲みながらの「イパネマの娘」いいですね~(^^)
でもぼくはアルコールがダメなので、オヤジさんがビール担当、ぼくが「娘」担当ということで・・・(^^;)
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ろ~ずさん (MINAGI)
2007-08-12 19:16:50
「イパネマの娘」、イパネマ海岸をしゃなりしゃなりと歩く水着の娘さんを連想するだけで海へ行きたくなります~
甲子園は思いっきり暑い夏の象徴みたいなものですよね。これもビールは欠かせないところです(^^)
このアルバムはボサノヴァの名曲ばかり収められていて良いですよ。まるごと聴くなら、この「イパネマの娘」か、または「Wave」あたりが良いんではないでしょうか(^^)
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