ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

生活向上委員会2016@岡山ルネスホール

2016年10月07日 | ライブ
【Live Information】 


2016年10月6日 岡山ルネスホール
生活向上委員会2016 
 原田依幸(piano)
 梅津和時(alto sax, soprano sax, clarinet, bass clarinet)
 ドン・モイエ(drums, conga)



 
 
 ちかごろ、いわゆるフリー・ジャズ(フリー・インプロビゼイション、即興演奏)を行うこともままあります。
 よくわかってやっているわけではないのですが、わからないなりに心がけていることは、「相手の音をよく聴くこと。自然に相手の音を受け取り、感じたまま音を出すこと」です。
 音楽=相手との会話だとすると、会話の始まりは相手を受け入れることだと思うからです。


 「生活向上委員会」は、1980年にメジャー・デビューした、日本ジャズ史に残るグループです。原田依幸、梅津和時、早川岳晴、片山広明ら、錚々たるメンバーを擁した伝説的なバンドですが、このたび原田、梅津の両人に、アート・アンサンブル・オブ・シカゴの名ドラマー、ドン・モイエが加わったトリオでツアーを行うことになる、というニュースを耳にしました。しかもそのうち10月6日は岡山公演だというのです。







 いろんな意味で難解なイメージが強いフリー・ジャズですが、あるがままのお互いを受け入れ、お互いに自然に反応しあうということにおいては、他のいろんなスタイルの音楽と全く変わらない、と思いました。
 ただただプリミティヴな感情のおもむくまま弾きまくり、叩きまくるケースもしばしばある中、当たり前のことではありますが、各々のセルフコントロール(とでもいうのかな)が素晴らしかった。決して気持ちの高ぶりに溺れることなく、お互いの音をよく聴き、メリハリのついた音を出していました。そして際立っていたのが、彼ら三人の音色の美しさです。
 それもこれも、土台となる演奏技術が卓越したものだからでしょう。



 
 
 中でも、2ndセットに突如現れたR&B系ロッカ・バラード風のアプローチの美しかったこと。この美しさを表す言葉が、いくら探しても見つかりません。
 最後の「アメイジング・グレース」も、感動ものでした。





 いろんな感じ方や答えを、聴く側も自由に見つけて構わないのだと思いました。
 そして、今夜感じたこと、思ったことが正解かどうかということが問題なのではない、とも思っています。
 とてもいい夜でした(^^)

 

 
 





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