めるままのお気楽ブログ

明日は明日の風が吹く

永遠の「嬰ハ」

2015-03-26 21:06:51 | 日記

磯崎新(いそざきあらた)氏がデザインした「水戸芸術館」は
らせんを描くように天空に向かって伸びる三角形の特徴的なシンボルタワーを持つ。

これは歴史ある水戸の街に新しい文化の風を吹き込んだ。

此処のホールはクラシック音楽に最適なウッディな造りとなっているので、音響効果、抜群だ。

http://arttowermito.or.jp/about/about01.html



さて、「演歌顔(えんかがお)」というのがあるように、「クラシック顔」もあると、私は思う。

この日の聴衆は80%が、クラシック顔だった。
彼らは、厳かで、おちついていた。
時おり、ひそやかな話し声が聞こえるのみ・・・
皆、この日の演奏を待ち望んでいたのだろう。

河村尚子(かわむらひさこ)さんの演奏を聴くのは2回目だ。
恥ずかしながら、最初は名前も存じ上げないまま、ショパンの曲が聴ける・・ということだけで行ったのだが、
その素晴らしさ、凄さに衝撃を受けたのを思い出す。

本日のプログラムは、オールショパンである。

華麗なる変奏曲 変ロ長調
マズルカ   イ短調
ノクターン  変二長調
舟歌     嬰ヘ長調
ワルツ    変イ長調
ポロネーズ 第六番 英雄

<休憩>

ピアノ協奏曲 第二番ヘ短調 (ピアノ五重奏版)


♪ ♪ ♪ ♪ ♪


演奏の合間に時々トークが入る。
シックなブルーのドレスに身を包み、微笑みながら話す
彼女は、聡明でチャーミングな育ちの良いお嬢さん・・と言った感じだ。

が、演奏に入ると別人のようだ。
時には情熱的にダイナミックに、時には繊細でメランコリックに・・
表情を変え、色彩を変える。

日常に忙殺され、すっかり忘れていた心の内奥に眠る感情を呼び起こされる。
胸に熱いものが込み上げてくる。

数曲のアンコールの後、ラストのラストが
「ノクターン 嬰(えい)ハ短調」
この曲はショパンの中でも、最高に美しい。
映画「戦場のピアニスト」で使われていたので、一躍有名になった。

最後に打鍵されるのが高音の「嬰ハ」音。
(楽譜ではPPP(ピアニシシモ)できるだけ弱く・・と表示されている。)
その最後の一音を弾ききった彼女の右手は
1秒、2秒、3秒、4秒、5秒・・・・とまだ宙に浮かんだままだ。
聴衆も固唾を呑んで、消えゆく「嬰ハ」を惜しんでいる。


そうして終に・・・
彼女の右手はスローモーションのように下がった。
今まで張りつめていた空気が、ほっと抜けた。
満足感いっぱいの、静かな拍手が会場を満たす。
弾き手と聴き手が一体となった素晴らしいコンサートだった・・・



https://www.youtube.com/watch?v=vkEuUf2Fl3c
      
            (フジ子・ヘミングの演奏で)


~~~~~~~~~~~~~~~~~


長文、駄文を最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
私にとって、有意義な旅となりました。
翌日、偕楽園にも訪れました。
梅は、どんなに年月が経っても、まるで何事もなかったよ・・・と言っているように
澄み切った早春の青空に、楚々とした可憐な花を咲かせていました・・・・




「My Sentimental Journey In 水戸」  (完)


木内酒造レストラン「な嘉屋」

2015-03-22 13:31:36 | 日記

「な嘉屋(なかや)」は水戸市泉町、京成デパートに隣接する蕎麦屋だ。
茨城の老舗酒蔵「木内(きうち)酒造」が経営する。

訪れたのは夕ご飯には少し早めの午後5時半だった。

店内は薄暗く、古民家風の隠れ家レストランという雰囲気。
開店したばかりで、お客さんは誰もいない。

注文を取りに来たのは
白い上っ張りを着た修行僧風の若者だ。
緊張した面持ちでメニュウを差し出す。

これからピアノコンサートに行くのだ。
なので、そんなに酔っぱらえないし、満腹になってもいけない。
聴く側も体調を整えて行かねばならない。
と、この時ばかりは頭をフル回転させた。

で、注文したのが~~~

1・常陸野ネストビール 樽生ホワイトエール
      グラス350ml
2・真鯛のお刺身(季節限定)

まずは、これでほろ酔い加減になって気分を盛り上げよう!
     (=´ー`)ノ



3・大粒ハマグリのかけ蕎麦(一日10食限定)

これを〆にしよう!ここはお蕎麦屋さんなのだから~ネ!

このチョイスは当たり~!だった。

木内酒造は梅酒で有名だが、ネストビールもなかなか大したたものだ(フクロウマークが可愛い♪)
樽生ホワイトエールは、オレンジやハーブを加えた香り高いビール。小麦から作られ、少々、にごりアリ。
軽い口当たりは、旬の真鯛にピッタリ~!

また、蕎麦は鹿島灘で採れた大粒ハマグリをふんだんに使っている。
磯の香りと出しの旨みが口の中に広がり、ハマグリがぷりぷりはじける。

ぅっま~~い!!(^O^)/

いきなり、お口の中に<春>がたっぷり、飛び込んできたのですよ!

さてさて、ご馳走様でした。
コンサートは19時から
ここから徒歩5分の「水戸芸術館」で始まります。
急がねば~~~、また来るね~~(^.^)/~~~

(続く)


My Sentimental Journey In 水戸 ♪~

2015-03-18 20:19:14 | 日記

 

3月も半ばだと言うのに、北関東の茨城県水戸市は風が冷たい

女ひとり旅、「マイ センチメンタルジャーニー」が今から始まろうとしている

水戸は私が結婚後、初めて暮らした街・・・

もう30年も以前の思い出深い街なのだ

それまでは関西から出たことが一度も無かった
他県に住むことなど、想像だにしていなかった

ここで、夫と二人っきり、これからどんなことが始まるのか・・
嬉しくもあり、恐ろしくもあった

今から思うと、野のユリのような?清純なうら若き乙女であった

今夜は水戸芸術館で「河村尚子ピアノコンサート ショパンプロジェクト」を聴く予定になっている

その後、水戸駅南の「東横イン」(会員になっている)に一泊して、翌日は「偕楽園」で観梅をしてから、帰宅する

ピアノコンサートを兼ねた <過去を辿る旅>である

20歳そこそこの頃、この地の某楽器店で4年間、仕事をした
今はどうなっているのだろう~
未だ健在だろうか・・・

靴音が次第に不安なリズムを刻み出す
〇○楽器店の看板がだんだん、近づいて来る・・・

あった、あった!

当時の栄光はもはや消え失せて、店頭もひっそりしている

もう誰も私を憶えている人など、いないだろう・・

初老の男性が、二人うつむき加減で何か作業をしている
その一人に
目が釘付けになってしまった

すっかり薄く白くなった毛髪、小柄な体が、ますます小さく見える
でも、あの面影は、確かにOさん!

0さん!と呼び掛けてみたいのだが、声が、出ない
そう言えば
いつだったか、この店の店長として活躍していると、聞いたことがあった

年月は、過酷だ
人の風貌をこれほどにまで変えてしまう
私も同じだろう・・
声をかけたところで、誰だか解ってもらえない
おぼろげな記憶の糸を辿って、やっと思い出せても・・・
それが何だというのだろう・・

店内をゆっくり歩きながら
黒と黄色の音符のクリップをふたつ選んだ
Oさんは、ていねいに包んで、にこやかに私に手渡してくれた
「ありがとうございます」と、彼・・
私もにっこり微笑んだ
30年の歳月が、一瞬にして通り過ぎるのを、感じる


ドアを開けて、外に出る
夕暮れの冷たい風にふいに目を覚まされる

さてと!
深呼吸~!(^O^)/

足取りは打って変わって軽くなる
今日のディナーは
水戸の老舗、木内酒造の経営する創作料理の店「なか屋」である

(続く)


どこかで春が~♪

2015-03-02 19:27:48 | 日記
 

冷たい雨が降り続いた昨日・・・

今朝、雨粒が残る窓ガラスから青空が見えた

まだ起きやらぬ眠たげな空だ

昨日の雨で草花たちは、すっかり元気を失くしているだろうな~? (・_・)

しばらくゆっくりと 庭の様子を見ることもなかったけど・・

外に出てみた

ほんのり寒さが和らいでいる

庭中がキラキラ~☆宝石のシャワーだ~☆

深呼吸して、早春の空気を吸ってみる


庭のひと隅に、秋に植えたベビーリーフがある

こんなに寒かったのに、緑の小さな葉っぱを生き生きさせている



早速、少量収穫して、ベビーリーフサラダにした

フレッシュでみずみずしい!ほろ苦さもいいね!

隣に植えっ放しになっている球根の芽も発見~

(ー)

名前は忘れた(笑)けど、細長い葉っぱを一杯付ける

花は白くて小さなスズランのよう~

4月になると逢えるね、待ち遠しいナァ~!

<どこかで春が生まれてる~♪♪♪>


~~~~~~~~~~~~


先日、東京ドームで開催されている「世界のらん展2015」に行ってきました

こちら、会場内は春爛漫!

見渡す限り、絢爛豪華な らんの花、花、花~

(=´ー`)ノ♪

でも・・、蘭の花って何となく、銀座のバーの開店祝いの花を連想してしまうのだが・・

あでやかで煌びやかで、銀座のママさんによく似合うわ§^。^§

香り高きランに混じって、ぅわ~!
何だかお化粧臭い、オバサン臭い~
ヾ(゜0゜*)ノ

女性含有率80%、満員電車並みの混雑ぶりでした・・・・・
ツカレタヮ・・